古代都市 マテール
今はもう無人化したこの街に亡霊が棲んでいる。
調査の発端は、地元農民が語る奇怪伝説だった。
亡霊はかつてのマテールの住人。
街を捨て移住していった仲間たちを怨み、その顔は恐ろしく醜やか、孤独を癒すため街に近づいた子供を引きずり込むと云う。
「あの!一つ分からないことがあるんですけど!」
走りながら橋を飛び越えつつ、アレンが調査書を読みながら尋ねる。
「それより今は汽車だ!」
神田がそう言いながら、下へと降りて行く。
「お急ぎください、汽車が参りました」
「でええ!!?これに乗るんですか!?」
そして、ウィル、アレン、神田、
「と、飛び乗り乗車……」
「いつものことだ」
そう言い、ウィルは汽車の中へと乗り込む。
「困ります、お客様!ここは上級車両でございまして一般のお客様は二等車両の方に…てゆうかそんな所から……」
「黒の教団です。一室用意してください」
乗務員が上から入って来たウィルたちに注意をするが、
「かしこまりました!」
乗務員は慌てて上級車両に向かい、部屋の準備をする。
「何です今の?」
「貴方方の胸にあるローズクロスはヴァチカンの名においてあらゆる場所の入場が認められているのでございます」
「へー」
「申し遅れました。私、今回マテールまでお供する
客室の準備が終わり、トマは部屋の外で待ち、ウィル達三人は席に座る。
「そう言えば、自己紹介がまだだったな。ウィルヘルム=シュナイダーだ。ウィルって呼んでくれ」
「あ、僕、アレン=ウォーカーです。アレンでいいですよ」
そう言って、二人は握手をする。
「で、さっきの質問なんですけど、何でイノセンスと奇怪伝説が関係あるんですか?」
アレンがそう尋ねると神田は舌打ちをして答える。
(今、舌打ちした)
「イノセンスってのはだな…大洪水から現代までの間に様々な状態に変化しているケースが多いんだ。一は地下海底に沈んでたんだろうが、その
「で、それは必ず奇怪現象を引き起こす。だから、教団はそう言う場所を探し、可能性が高いと判断したらエクソシストを派遣するんだ」
神田とウィルはアレンの質問に答えながら、資料をめくる。
「え!」
「これは…」
「……」
次のページに書かれたことを読み、ウィルたちは驚きの表情になる。
そんな気配を感知したのか、トマが外から言う。
「そうでございます。トマも今回の調査の一員でしたので、この目で見ております。マーテルの亡霊の正体は――――――」
マテールに着くと、四人は速く走れるだけ走りながら任務地に向かう。
「マテールの亡霊の正体が、ただの人形だなんて」
マテールの亡霊の正体は、人形だった。
昔、マテールは神に見放された地と呼ばれ、民は岩と乾燥の中で劣悪な生活をしていた。
絶望の中、民たちは、それを忘れるため、人形を作った。
踊りを舞い、歌を奏でる快楽人形。
だが、民は人形に飽き、外の世界でと移住。
人形は置いてかれてもなお、動き続けた。
五百年経った今でも………………
「イノセンスを使って作られたのなら有り得ない話じゃない」
そして、目的地に着くとウィルたちは得体のしれない感覚を感じた。
「ちっ、トマの無線が通じなかったから急いでみたが、
神田はアレンに呼び掛ける。
「始まる前に言っとくが、お前が的に殺されそうになっても、任務遂行の邪魔だと判断したら、俺はお前を見捨てるぜ。戦争に犠牲は付き物だ。変な仲間意識持つなよ」
「……嫌な言い方」
その時、街の一角で爆発が起きた。
そこを見ると、LEVEL2に進化したアクマが
アレンはそれを見た瞬間、イノセンスを発動し、攻撃を仕掛けた。
「あのバカ」
そんなアレンを見て、神田はそう言う。
「進化してるな。LEVEL1より強くなってるし自我もある。それに、固有の能力も備わってるはずだ」
「まぁいい。もやしが囮になってくれてる内に人形を回収する」
そう言い、神田は背中に背負った自身の刀型のイノセンス“六幻”を抜く。
「行くぞ六幻」
そう言い、刀身に指を添え、なぞると黒い刀身が嫌いな波紋を浮かび上がらせ、美しい刃になる。
「六幻、災厄招来!界蟲「一幻」!」
そう叫び刀を振ると、界蟲と呼ばれる蟲を飛ばし、アクマを破壊する。
神田はまだ息のある
「助けないぜ」
神田は戦闘中のアレンに向かってそう言う。
「感情で動いたお前が悪いんだ。一人で何とかしな」
「いいよ置いてって。イノセンスが君の元にあるなら安心です。僕はこのアクマを破壊してから行きます」
アレンがそう言うと、神田は人形と人形以外にも一緒に居た人物を回収しウィルの隣に立つ。
「行くぞ、ウィル」
「………ユウ、人形は任せた」
「……お前、あのもやしを助けに行くのか?」
「新人を簡単に死なせたくはないからな。それに、団体さんのお出ましだ」
そう言い、空を見上げると大量のLEVEL1が空に居た。
「イノセンスは任せた」
「………死ぬんじゃねぇぞ」
そう言うと、神田は街を移動し、逃げる。
「さて、
そう言い、腰のホルスターからウィルは愛銃の“