D.Gray-man~罪人の執行者~   作:ほにゃー

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第六夜 レイ=ハーゼン=シュトゥルク

「えっと、ここが黒の教団本部でいいのか?」

 

突如現れた青年に、一同は唖然とする。

 

一瞬でリナリーを救出し、コムリンⅡの頭上を取る素早さ。

 

只者ではない。

 

誰もがそう思った。

 

「こらぁぁぁ!僕のリナリーに振れるなぁぁぁぁぁぁぁ!」

 

このシスコン以外は。

 

「あ、こいつはすまない。とっさに助けちまった」

 

「い、いえ!」

 

リナリーは慌てながら言う。

 

男は誰もがイケメンと言うだろう顔立ちで、物腰も柔らかだった。

 

『手術だぁ!』

 

コムリンⅡが腕を伸ばし襲い掛かるが、男は攻撃を躱し、コムリンⅡを降りて、リーバーたちの近くまで下がる。

 

「ここにいな。俺が片付ける」

 

そう言って、リナリーを男は優しくおろし、コムリンⅡと対峙する。

 

「行くぞ“騎士の靴(ナイトブーツ)”、イノセンス発動」

 

その瞬間、男が穿いていた靴が光が輝き、騎士の足部分の鎧の様な形になる。

 

そして、目にも止まらぬ速さで、コムリンⅡを蹴り、破壊する。

 

「うん?」

 

だがコアは破壊されておらずコムリンⅡはまだ立ち上がる。

 

『私は………コムリンⅡ。エクソシストを………強くする……のが役……目。その女エクソシストは……マッチョに……する………』

 

「女はマッチョより、ちょっと華奢な方がいいんだよ。少なくとも後ろにいる彼女は、あのままの姿で充分。俺の好みだ」

 

男の発言にリナリーは顔を赤くし、俯き、コムイはなんか怒り狂ってた。

 

「おい!誰か知らんが、そいつの中にはコアがある!それを破壊しない限りそいつは自己修復を続ける!コアを破壊するんだ!」

 

リーバーが男に助言を出す。

 

「無駄だよ!リーバー君!コムリンⅡの生命線ともいえるコアは常に移動し、場所を変える!そう簡単には壊せないよ!さぁ、コムリンⅡ!リナリーを口説く悪い虫を、その男を倒すんだ!」

 

コムリンⅡは、男をリナリーの強化手術の妨げになると判断し、攻撃を仕掛ける。

 

「常に移動してるね。なら、全て破壊すればいいな」

 

そう言うと男はコムリンⅡの攻撃を受け止め、そのまま蹴り上げる。

 

「食らえ!騎武蹴撃技 参ノ技“剣脚葬塵”!」

 

下から足を振り上げる様にコムリンⅡに蹴りを叩き込む。

 

すると、コムリンⅡは内側から弾ける様な音を出し、そして、そのまま動かなくなる。

 

「今の技は表面より内部へのダメージがデカイ技。衝撃が内部に伝わり、そのまま中で破裂するように衝撃が広がり、内部を破壊しつくす。コアが移動していても、内部に広がる衝撃を叩き込まれたら終わりだろ」

 

コムリンⅡはそのまま、ガラガラと音を立て、装甲が崩れてゆき、その光景にコムイはショックを受けていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その後、科学班はコムリンⅡが二度と復活しないように丁寧にバラし、廃棄処分に出した後、壊れた教団内部を修復していた。

 

ウィルは自室のベットに寝かされ、ティアに看病され、アレンはコムリンⅡの襲撃で部屋が無くなったので今は科学班の部屋にあるソファーに寝かされてる。

 

アレンは頭に濡れタオルを置かれた拍子に、起き上がり、看病していたリナリーを驚かせていた。

 

「リナリー?」

 

「アレン君、大丈夫?ごめんね、兄さんの所為で」

 

「僕は大丈夫です。リナリーも無事みたいですし、良かったです」

 

「あ、そうだ。言い忘れたけど、お帰りなさい、アレン君」

 

笑って言う、リナリーにアレンは思わず顔を赤くする。

 

すると―――

 

「目が覚めたか!」

 

先程の青年が現れる。

 

「貴方はさっきの………」

 

リナリーは彼の登場に思わず、顔を赤くしたが、アレンは違った。

 

その顔は驚きと喜びに満ちていた。

 

「レイ兄!」

 

「久しぶりだな、マイブラザー!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「レイ=ハーゼン=シュトゥルクだ。よろしくな」

 

そう言い、レイは笑う。

 

何とか修復できた食堂で、レイはウィルたちに挨拶をする。

 

「レイ兄は僕の兄弟子で、二年前に、師匠に言われて、教団本部に向かったんです」

 

「二年前?」

 

「俺、凄い方向音痴なんだ。だからここに来るのに二年ぐらい掛かっちまったんだよ」

 

そう言って笑うレイに、一同は唖然とする。

 

「ま、ともかくよろしくな」

 

レイはもう一度笑い、言う。

 

こうして黒の教団は新たなエクソシストを一人迎え入れた。

 

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