You must get over   作:ポリゴン

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今回からようやく原作キャラが登場します。
希の話し方とかあんまり自信ないんで、間違ってたらご指摘ください。
それではお楽しみあれ!!


「出会い」ってどう繋がっていくか分からない

…眠い。

 

俺は春の日差しの心地よさを感じて、でも、まだ半開きの目を擦りながら所々に桜が咲いている通学路を歩いている。

今日は音ノ木坂学院の始業式だ。

成花さんが配達で届けてくれた制服を着てみたものの、とても違和感を感じてしまう。

 

 

 

<高校生>

 

 

音楽活動をやる上で一度は諦めた「道」だ。憧れが無かった訳じゃない。道を歩いているときも楽しそうに笑っている高校生を見ると羨ましく思ったりもした。

でも、その一度は諦めた「道」に俺は進ませてもらっている。余計なことは考えずに楽しもう……それが今の俺には一番良いはずだ。

 

 

しばらく一直線だった道を右に曲がり階段を上っていると、その先に2人の女子高生が見える。多分、音ノ木坂学院の生徒だろう。

 

友達でも待っているんだろうか。…何というか微笑ましい。

 

おじいちゃんみたいなことを考えながら階段を上っていると、片方の子が後ろに引いたほうの足で石に躓いてしまい倒れそうになっている。

 

まずい!!

気づくと階段を駆け上がって、背中から落ちてきた少女を受け止めていた。

 

「だ、大丈夫ですか!?ことり!!」

青みのかかった長い髪を持つ少女が心配そうに駆け寄ってくる。

 

「大丈夫だよ、海未ちゃん。……あ!すみません!!助けてくれてありがとうございます。」

 

「いや、そんなお礼言われるほどじゃないって」

返事をしていると、何というか………今、助けたトサカ?がついたような髪型の「ことり」さんだっけ?ジ-ッと俺の顔を見ている。

 

「まぁ、ケガとかしてなくて良かった。それじゃあ。」

 

「あ…待ってください!」

 

「ん、どうかした?」

 

「人違いならすみませんなんですけど……安達さんですか?」

 

!?

 

「…確かに安達だけど、何で知っt。」

「わあああ!!や、やっぱり!?」

 

さっきまでとは一変して目をキラキラさせながらグイグイ迫ってくる。困った俺はもう一人の「うみ」と呼ばれていた少女の方を見てみるが多分、その少女も俺と同じ顔をしている。

 

「こ、ことり?落ち着いてください!知り合いなのですか?」

「海未ちゃん知らないの!?安達さんだよ!?」

「いや、だから何d」

俺が喋ろうとすると、可愛らしく両手を合わせて「うみ」さんに向かって、なんで俺が忘れてるんだってくらいに当たり前のことを言った。

「Fun`XSのヴォーカルの!!」

 

………

 

………

 

 

 

 

…………あ。

 

 

そういえば俺って、ネットで調べれば出てくるような奴だったな。

でも良かった。「うみ」さんの方は知らないようだ。

 

「あ、あの…サイン頂けませんか?」

 

「えっと~今は無理です。」

というかサインというものを書いたことが無かっただけだ。第一、どういう風に書くのかすら知らない。

 

俺が断ると「ことり」さんは何やら黙り込んでしまう。そんなにショックだったのだろうかと唖然としていると、急に自分の胸の辺りをギュッと掴み、目を潤わせてこちらを見てくる。

 

「おねg」

「!俺、もう学校に行かないと。それじゃあ。」

本能で危機を感じた俺は本気で走り出した。後ろの方で何か言っているがどうでもいい。もう、学校まで走ろう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

朝から汗だくになりながら駆け抜けてようやくたどり着いた校門の前には、手にカードを持った1人の少女が立っていた。

…少し電波系の方なのだろうか。

 

「キミ、キミ。」

失礼なことを考えていると、その人に話しかけられた。

 

「キミやろ?この学校に来たテスト生っていうのは。」

 

「は、はい!安達 海意です。」

 

「ふふっ、そんなにかしこまらんでええんよ?ウチは3年生の東條 希。この学校の副会長や。」

 

この人が副会長なのか…何だか独特なオーラを持っている気がする。

 

「……ところで、その手に持ってるのって何ですか?」

 

「これ?これはねぇ…」

 

そう言うと東條先輩はカードをシャッフルして、1枚めくる。

 

「…<the world>の逆位置やね、あだっち。」

「タロットカードだったんですね。あの…<あだっち>って」

「ん?キミのことやん?」

何だか流れを完全に東條先輩に持っていかれている気がするけど…あだ名か、何かいいな。

 

「それで、どういう意味なんですか?」

あまり占いとかは信じない方だが、ここまでくると結果は知りたくなってしまう。少しだけハラハラしながら待っていると東條先輩はいたずらっぽく笑ってくる。

 

「意味は自分で調べてみてな。」

 

「え、教えてくれないんですか?」

東條先輩はすごく楽しそうに首を縦に振る。…そんなに楽しそうにされても困るんですけど。

 

「そろそろ時間やし、理事長室に行こか?」

 

「連れて行ってくれるんですね。ありがとうございます。」

 

「ええって、ええって。そのためにここで待ってたんやし。」

 

生徒会ってそういうこともやらなきゃいけないのか…俺は素直に大変そうだと思った。

 

「いや~ホントは会長が来るはずやったんやけど、仕事が中々片付かなくてなぁ。」

 

「生徒会って、忙しそうですもんね。」

 

「ホントなんよ!!もう、肩凝るわで…」

 

俺は相槌を打ちながら「肩こりの原因は違うと思います。」と心の中でつぶやきながら顔より少し下の方に目線を向ける。…うん、これ以上はやめておこう

 

 

 

 

「さあ、着いたで」

「ここですか。」

 

連れてこられたのは意外と普通の場所だった。辺りを見渡しても、トロフィーや賞状もなく殺風景だった。

 

「じゃあ、ウチはここで。」

東條先輩が手をふりふりしながら帰っていくのを見て、俺は軽くお辞儀をした。

 

…さてと、早速あいさつしよう。

 

軽く2回ノックすると中から「入っていいわよ。」という声が聞こえた。

少し緊張しながら中に入ると、俺の顔を見てニッコリしている理事長らしき女性がいた。

 

「貴方が海意君ね?…成花から話は聞いているわ。」

 

「えっと、南先生……でいいですか。」

 

「はい、先生でいいですよ。」

 

とても性格が良さそうな人で俺は安心した。なぜか「理事長」っていうとちょび髭のエロオヤジを連想してしまう。

 

「これからテスト生として編入するクラスに、貴方を紹介しに行きます。その前に何か聞いておきたいことはありますか?」

と、言われても無かった。この学院の校則は生徒手帳で見たし、説明文書も読んで来たしな。

 

「いえ、無いです。」

 

「では、行きましょうか。」

 

俺と南先生は部屋から出てると、教室棟に向かって歩き始める。

 

 

 

「海意君。」

急に名前を呼ばれて驚いている俺に続けて話した。

 

 

 

 

「頑張るのよ。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




いかがでしたか?
第四話からなんですが確実に更新スピードが落ちます。
何とか頑張るので次話もよろしく。
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