やっとキャラを出せるwww
時は変わって家のリビングにて。
「………おとうさんってうちゅーじんなの!?」
案の定、マキにびっくりされた。
「違う違う、異世界人だ。ここの世界の人達と何も変わんないから安心しろ」
「マキ、お父さんは地球の人間よ!ちょっと住んでた世界が違っただけなのよ。初めて知ったときはほんとびっくりしたわよ……しばらくお父さんとまともに話せなくなるほどにね」
「ああ…そんなこともあったな。あの時は嫌われたと思って結構凹んでたんだぞ、俺」
「ご、ごめんね~」
ココアが苦い顔で謝る。まあ表向きはいつも明るいココアでも、こういう顔はあるんですよねえ。
「チノなんて仕事まともにできなくなるレベルで動揺してたからお前は仕事できてただけマシだけどな」
「…おとーさん、ちのってまえにあったやさしくてしずかなおねーさん?おかーさんのいもーとだっけ?」
ノオオオオ!!違うマキィィィィ!!チノは俺の妹だよ!!
「正解!よくわかってるわねマキ~お母さん嬉しい♪」
「……俺の妹だよ……」
「あなたと結婚してるんだからあの子は私の妹でもあるわけよ♪」
ぐっ……ド正論じゃないか。珍しい。
「………確かに……なんか悔しい」
「参ったか!えっへん!」
ココアが年柄もなく胸をはる。………いじりたい、このドヤ顔。
「おとーさん、つづきつづき。はよ!」
おっとマキさん続きを催促とは。お父さん嬉しいぞww
「あ、ああそうだな。この流れだから昔のチノのことも話すか」
「!?妹の昔ばなし!?それはお姉ちゃんとして聞かなきゃいけないな!!」
途端にココアが目を輝かせて飛びついてきた。
「生まれるちょい前から話してやるよ。あれはそうだ
な、なかなか寒い日で………」
◇
「……ん……ふぁぁ……朝か……」
数度瞬いて、パッと目を開ける。朝には割と強い方だ。それは前世でもこちらでも変わらないらしい。
いい匂いがする。今朝はホットケーキか……着替えないと……
もうこの世界に生を受けて3年になる。
退屈だと時間はあっという間にすぎてしまうものだなぁと心から思った。
言葉を喋れるようにしたのは1歳半頃だ。やっぱ喋れないと何かと不便だしね。
実際は1歳になったばかりの頃から喋れたが、それだとちょっと怪しいので1歳半、育ちが早い子供ということで通している。
歩くのも楽勝かと思ったが、これがやってみると難しかった。赤ちゃんは重心が頭寄りだから前世が高校生の俺には慣れない。まともに歩けるようになるまで2ヶ月もかかってしまった。(これも1歳頃)
……だがこんな身体にもだいぶ慣れてきた。
この街も、父さん母さんと歩き回ったので家近辺はだいたい把握できている。その気になれば1人で外にいけるだろう。心配かけるから行かないけどね。
…こんなことを考えながら着替えを終え、パジャマを洗濯カゴへと持って行く。
今更だけど、この家ほんと雰囲気がいい。
明るすぎず暗すぎず、木がいい味だしていて、静かでいい家だ。今は寒いけど。
パジャマを入れたら、ダイニングへ小走りで向かう。
「お母さん、おはよ~!」
「あら弘紀、もう来たの。おはよう」
母さんがいつもの超かわいい笑顔で応える。
ああ^~心がぴょんぴょんするんじゃ^~
…………コホン。
「まだごはんできてないわよ?できたら呼ぶからテレビでも見てなさい」
「朝はテレビ面白いのないじゃん。お父さんとおじいちゃんは?」
「お父さんは喫茶店の方の準備、おじいちゃんはお庭に出てるわよ」
……なるほど。喫茶店の方は邪魔になるから行かない方がいいな。
「お庭でてくる~」
俺はそう言って、廊下に出て、まっすぐ右奥へ。
裏口を開ければ我が家の庭がある。中庭?っていうのかな。外からは塀で見えないから、中庭の類だろう。
扉をあけると、秋も終わりに近い冷たい風が吹いてくる。
「……さむっ」
寒いけど、おじいちゃんの庭の手入れ手伝ってれば少しは体温まるだろう。
おじいちゃんは花壇で何かしている。
「……おじいちゃんおはよ!何してるの?」
おじいちゃんは手を止め、こちらを向いた。
「おはよう、弘紀。今はな、花の種をまいてるんじゃ」
「何の種?」
「クリスマスローズとシネラリアじゃ」
……やっべ。わかんね。
「そうなんだ。けっこうたくさんあるね~…種まくの手伝うよ!」
「おお、そうか、じゃあお願いしようかのう」
「どこにまけばいい?」
「それじゃあ向こうの花壇にこの種をまいてくれるかの」
「うん!」
おじいちゃんから種を受け取り、花壇の右側へ向かう。
種をただまくのは簡単だ。小さい子なら「ただ」まくだろう。だが俺は中身高校生だぜ?ちゃんと間隔あけるとかその辺の配慮は最初からできる。手際もいい。
パッパと種をまく。そして水をやる。
「ねえおじいちゃん、この種たちっていつ頃花が咲くの?」
ふと気になったので聞いてみる。
「これはな、冬に咲くんじゃよ」
正直驚いた。俺はてっきり春に向けたものかと思っていた。
「……冬に咲くの?」
「そうじゃよ。今種まいて咲くまで1ヶ月くらいかかるから、おまえの弟か妹が産まれて家にくる頃に咲くはずじゃ」
「お花でお祝いだね!……そうかぁ、あと1ヶ月なんだね、産まれるまで」
「あくまで予定、じゃけどな。兄弟はいいものじゃ。1人だとできないことも2人ならできることは多いし何より楽しい」
「…なんかわかんないけど楽しみ!」
「うむ、楽しみにしとるといいぞ」
……わかんないわけ無いじゃないですか!!!
あと1ヶ月後って12月じゃん?この世界でこの家でこの時期、こんなの1人しかいないでしょ!!
………チノちゃんキマシタワー!!
チノ。香風智乃。前世で大好きだったごちうさのメインの1人にして、数々の男をロリコン、または萌豚に変えてしまった恐ろしい美少女!CDシングル発売決定までしてしまったビリビ……スーパー中学生!まあCD発売前にこの世界来ちゃったけど。ああCD買うまで待っててくれてもよかったんじゃないかな神様。いやこんなことしたのが神様とは限らないけど………。
「弘紀~、朝ごはんよ~」
母さんが俺を呼ぶ声が聞こえて我に返る。
「おじいちゃんごはん食べてくる~」
「はいよ、いっといで。お手伝いありがとうな」
おじいちゃんにヒラヒラと手を振って返し、小走りでダイニングへ。
テーブルにはホットケーキ、ベーコンエッグ、サラダ、ジュースが置いてある。
「いただきまーす!」
「はい、めしあがれ~」
基本朝ご飯は起きる時間帯の違いで、母さんと2人で食べる。
美味しい。ホットケーキのこの絶妙なやわらかさ。この街産のハチミツがかかり、舌と鼻を同時に攻撃される。
俺は危なげない手つきでナイフとフォークを使う。子供にありがちな、食べ物をこぼすなどということはまずない。そりゃ何度も言うけど中身高校生だし。1歳の時はさすがに食器扱えちゃまずいから、母さんの1年ひたすらあーん生活を耐え抜き(仕方ないことだが)、俺のガラスのハートが熱で溶けそうになった。いやまじでチノ母からのあーんとか誰得。いやまあ俺得だけど。1年だぞ。恥ずかしい。まじで恥ずかしい。
「今日も美味しい!」
「喜んでくれてなによりです♪」
母さんも嬉しそうで良かった。
「…ごちそうさまでした!」
「は~い」
母さんが俺の皿をキッチンに運ぼうとする。
「お母さん、やっとくよ~!やすんでて!おなかの赤ちゃんと話してて!」
俺はそう言って勝手に皿をキッチンに運ぶ。
「あ………弘紀、ありがとう」
母さんが少し申し訳なさそうに言う。
テレビ前のソファーに座った母さんの隣に座り、
「もうすぐだよね?うまれるの」
おじいちゃんから聞いたことだがまあ話題作りに。
「そうよ~。楽しみ?」
「楽しみ!早く一緒に遊びたいなぁ」
「きっと遊べるわよ、たくさんね」
「うん!あ、お母さん、後で公園行こ!」
「そうね、この子に外を見せてあげないと」
「やったー!」
………チノがうまれるまで後1ヶ月。原作との違いとか無ければいいけど………。
◆
~12月4日~
…………その日は雪が降っていた。
数日前からずっと降っていたので、街中に雪がつもっている。
その日も、雪と言うことで俺はおじいちゃんと外に出ていた。
俺の前世で住んでいた街は、全くといっていいほど雪が降らない街だった。雪国の人からすれば雪なんて迷惑なものでしかないらしいが、俺の心は雪というだけでぴょんぴょんする。3歳のガキらしく雪だるまでも作ってやろうとおじいちゃんと出てきた次第である。
家の前で雪をとりあえず丸める。そして転がす。
大きいのと中くらいのを作り、重ねれば雪だるまの完成だ。
………雪、サイコオオオオオオオオ!!!
楽しいなおい。
雪遊びなんて初めてだからな。誰か俺の雪玉の餌食になりたい奴はいないのかな?
すぐ飽きると思うけどね~。
ちなみに母さんは、出産間近で部屋でゆっくりしている。病院にいこうとも思ったらしいが、あいにく雪で公共交通機関は動いていない。
まあまだ出産予定まで1週間くらいあるはずだし大丈夫でしょ。
「おじいちゃん、ゆき遊び楽しいね!」
「そうじゃのう、雪はわしも心が踊ってしまうわ」
「雪かきは大変そうだけどね」
「なんの!わしの力なめるんじゃない」
「さすがに僕は無理かなあ…」
「弘紀は危ないから登っちゃだめじゃ」
「うん。怖いし。……てかおじいちゃん何作ってるの?」
「…ん?雪うさぎじゃよ」
そう言っておじいちゃんは手を開いた。そこにはきれいな雪うさぎがちょこんと座っていた。
「すごいきれいな雪うさぎ!作り方のコツってあるの?」
ほんとに綺麗だったので思わず聞いてしまった。
「そうじゃのう、上から被せる手の形を、こうじゃ」
「……こう?」
「そうそう。1つ作ってみぃ」
おじいちゃんに言われた通り、手の平を少しへこませて形を整える。
「………できた!」
「おお、きれいじゃないか。そこにこの葉っぱと木の実を………」
雪うさぎの完成。普通に嬉しかったので、家の前の道の隅に置いておく。
「あー楽しかった!そろそろ家に戻ろ~」
「そうじゃの、あ、弘紀、スーパーでお菓子でも…」
おじいちゃんが言いかけた、その時。
「………親父!弘紀!」
二階の窓から父さんが顔を出して俺たちを呼んだ。
明らかに焦っている。何かあったのだろうか……。
「もう産まれそうなんだよ!」
……!まじかっ!!!なんでこんな雪の積もった日に!こういうときってどうするんだ……!?
「なんじゃと!すぐに病院…いや無理か。助産師さんを呼ぶんじゃ!」
「……そうか!すぐに呼ぶ!」
父さんが顔を引っ込めた。ドタバタと走っていく音がする。
「部屋に戻るぞ!弘紀!」
「……う、うん!!」
俺はおじいちゃんについて急いで母の部屋へ向かう。
「早くない!?まだ1週間くらいあったよね?」
「あくまで、予定じゃからの。早くなることも遅くなることもあるんじゃ」
部屋に入ると、母さんがすごい苦しそうにしていた。
「……母さん!大丈夫!?」
「……はぁっ……はぁっ……だ…大丈夫よ…」
いや明らかにだいじょばないですよねぇ!?!?
「な、なにかできりゅことは!?」
…………………噛んだ。
「いや、ここは助産師が来るまで下手なことは避けるべきじゃ、弘紀」
走行している間に父さんが戻ってきた。
「連れてきたぞ!」
はやっ!!
「弘紀は部屋に戻ってなさい。助産師さんの邪魔になる」
そりゃそうだ。ガキがいたとこでなんにもできない。
「う、うん!戻ってる」
俺は大人しく自室に戻った。
◆
~その日の夜~
………………暇だ。
1人で部屋にいるのはやっぱ暇だ。かといって、母さんのいる部屋には行けないし…気になるけど、待つしかない。
泣き声らしいものはだいぶ前から聞こえている。だが、いろいろやることがあるだろう。
まあいくらチノだってさすがに生まれた瞬間からあんなかわいいわけ無いからなぁ。
ああああああラノベ読みたひ。ゲームやりたひ。
…ガチャ。
「弘紀、いるか?」
父さんだ。
「いるよ~」
「無事に産まれたぞ。名前は智乃だ。お前も見に来い」
「うん!いくいく!」
……うおっしゃあああああ!!!!
無事!チノたそキタァァァァ!!!
おっしゃ将来の女神の顔を拝みにいきますか!
母さんの部屋に入る。
母さんがチノを抱きかかえている。
そのチノの顔を俺は見て、
……………凍りついた。
………こいつは……生物学的にどうなんだ……??
水色のさらさらの髪。大きめの、青を基調とした瞳。
小さな、しかし整った鼻と口。
なんで髪最初からあるん………?
何で最初っから原作当初の姿なんだよ!体の大きさ以外!
これがあれか?二次元ヒロイン補正か?俺の前世は一体何だったんだ?前世の知識は全く役に立たないというのか!?ふえぇ……これは写真撮ってあの世界の萌豚にみせてやりたい………
「………弘紀?」
……やべっ、可愛すぎて放心してた。
「…お、お母さん、お疲れ様」
とりあえずごまかさないと。
「弘紀、この子が新しい家族よ。あなたの妹、名前は…智乃よ」
「……うん」
「お兄ちゃんとして、ちゃんとするのよ?」
「……うん。頑張る。」
これは…今後が楽しみだな……。
ただ、兄がいる場合のチノはどのような人になるのか、そこだけ心配だ。一人っ子かそうじゃないかでけっこう性格変わるって言うし。
ま、ある程度成長しないとわかんないか。
考えるのはやめだやめ!もう今日は寝よう。
俺は自室に戻り、ベッドに潜り込んだ。
俺のことでもないのに緊張して疲れていたのか、すぐに眠気がやってくる。
俺は大人しく眠りにつくことにした。
次回は、また日常。
なお原作を完全に無視した性格にするのでよろしく
妄想に捕らわれてください(^^)