というか今後のためにひつようだったのさ
茶番回
時は変わって娘の誕生日会
「……チノちゃんそんな性格だったの!?」
ココアびびってる、びびってる。そりゃそうか。ココアがチノと初めてあったときはもう誰にでも敬語だったしなあ。
「なにそれ私もそのチノちゃんに会いたかった~抱きしめてほしかった~飛びついてほしかった~!!」
じたばたじたばた。
「お、落ち着けココア……」
「これが落ち着いていられるか~~!!お姉ちゃんとして見る権利があります!」
「おかあさん……あのお姉ちゃんのことすきなの?」
「大好きだよ~♪♪♪♪♪妹として!!!」
どたばたどたばた。
「いやいやいや、あの頃のお前はひどすぎ……じたばたうっさい」
「う゛っ、すんません……」
「お前はほんと、少し変わった方がいい気がするぞ」
「ひどい…ひどいわ弘紀君……マキもひどいと思わない?」
「んー……おかあさんはもうちょっとおちついたほうがいいとおもう」
「ヴェアアアアアアア!!!」
「ココア完全敗北の巻」
「2人してひどいぃぃぃぃ………」
泣き崩れるふりをするココア。あーおもしろ。今でもヴェアアアはツボですわぁ…ん?
「今玄関のベル鳴んなかったか?」
「鳴ったね。私ちょっとみてくるよ~」
こんな時間に誰だ………?もう8時なのに…
「ジュースとってくる~」
マキがジュースを取りに行った。
「わあ!いらっしゃい!」
知り合いか……?
扉がそっと開いて、水色の髪の小柄な人が入ってくる。
「お兄ちゃん、おひさです。遊びきちゃいました」
……チノぉ!?なんでぇ!?
「チノか。ひさしぶり。……でもどうして急に?」
「ココアさんに誘われてたんですよ。ひさしぶりにみんなで会わないかって。マキちゃんも誕生日ですし、お祝いもかねて」
…俺ココアから何にも聞いてないんだけど。
不意打ちすぎるんだけど。
「あ、コーヒーのお姉ちゃんだ!」
ジュースを持って戻ってきたマキがチノを見るやいなやバッととびついた。
「コーヒーのお姉ちゃん、ひさしぶり!」
「…マキちゃん、ひさしぶりですね。あと私の名前はチノです。それにもう私はお姉ちゃんなんて呼ばれる歳じゃないですよ」
「……??お姉ちゃんじゃだめなの?」
「い、いや、お姉ちゃんって呼んでくれるのは嬉しいんですけど……」
このやりとりもう何度見ただろうか。なぜかマキはチノの名前を覚えてくれない(泣)
チノぉ…もう30にもなってお姉ちゃん呼ばれるだけで顔真っ赤にしちゃって……いい加減なれろよ……
まあこの歳でその見た目はね…いまだにちょっと大人びた女子高生レベルだもんなぁ……
「まあチノはお姉ちゃん呼ばれても仕方ないんじゃない?その見た目だし…ふふっ」
「お兄ちゃん……コーヒー超濃く淹れましょうか…」
チノにマジな目で睨まれる。
「すいませんでした……やめてください」
「お姉ちゃん!なんでここにきたの?」
いまだにチノにくっついたままのマキがたずねる。
「今日はマキちゃんの誕生日ですし、お祝いにきたんですよ。……ふふ、私だけじゃあないですよ♪」
ん…………??もっとくるってこと?
と、ドアが開いて人がなだれこんできた。
「………みんなきたのかよ」
「ひさしぶりだな、チノ、弘紀。マキも、元気だったか?」
「おひさ~♪みんな元気?今日は特製和菓子をいっぱい持ってきたわよ~♪」
「ハァイ、こうきく~ん!マキちゃんもひっさしぶりね~!パーティーよ、パーティーっ!」
「…シャロちゃん、落ち着いて!声大きすぎよ!」
「やっほー、チノ、弘紀~、遊びに来たよ~♪」
「マヤちゃん、手ひっぱりすぎ!あ、ひさしぶりです!みんなであつまるなんてひさしぶりだね~」
えっと、リゼと千夜とメグとマヤと、…カフェイン入ってるシャロ。
前回集まったときも思ったけど、みんな高校生時代から大して変わってないなぁ……
さすがにマヤとメグは多少身長伸びたし、メグはスタイルもよくなってるけど。
「いやぁ~、みんなあつまって良かったよ~」
「……おいココア、なんで俺に言わなかったんだ。なんも準備してないんだけど…」
「ん?わたしが全部準備してあるから大丈夫だよ?」
キョトンとした顔で返される。なるほど、1種のサプライズってことか。
「………まじか。なら任せよっかな」
「任されましたっ♪弘紀くん、驚いた?」
「あー驚いた驚いた、準備はよ~」
「棒読みひどい……」
まあ実際驚いたんだけどね。そのまま驚くのは癪だし。
「じゃあまずは、私たちからマキちゃんにお誕生日のプレゼントを~」
千夜が大きな紙袋をマキに渡す。
「ありがとう!なんだろう………わあ!おっきなうさぎさんのぬいぐるみ!」
嬉しそうに取り出したのは、うさぎ10匹分くらいのどでかいうさぎのぬいぐるみだった。
「いやそれでかすぎない!?!?そんなうさぎ世界にいないよね!?」
たまらずツッコんでしまった。
「わーい、もふもふーー」
……まあマキはご満悦の様子。いっか。
「みんなありがとー」
嬉しそうにお礼を言う。
「来年はこのさらに10倍のぬいぐるみにしようかしら?みんなどう?」
「そんな大きいの店売りしてるのか…?見たこと無いぞ」
「やめろリゼ本気にするなそんな怪物ぬいぐるみ存在しないから」
「なぁに言ってるのよこうき~!夢もぬいぐるみもでっかくよぉ!!!ヘイカマーン!!」
「シャロちゃんもそう思うわよね!来年をお楽しみに……」
「家に入んないからそのサイズはぁぁ!!」
千夜ならほんとに作ってでも持ってきそうで怖い。うさぎ100匹分の大きさのぬいぐるみってギネスレベルでしょもう。
今思ったけど話それてるなぁ。
「……ねえ、おとーさん、さっきのつづき!!」
…と、マキから催促がきた。
「…ん?弘紀、何かしてたのか?」
「ああ、マキにココアと俺の話をしてほしいって言われてな。どうせだから一番最初から話してた」
「あー、そういえば弘紀ってもともとこの世界の人じゃ無かったんだっけ?」
リゼが首をかしげながら言う。
「厳密には俺という人格が、別世界の人間だな」
「???どういうことかしら?」
千夜もよくわかっていないようだ。
「あー、そういえばココアとチノ以外は俺が異世界人であるってことくらいしか伝えてなかったな。この際だし俺がこっちに来てから高校生くらいまでに起こった出来事全部話してやるよ。マキメインで話してるから途中からだけど」
「………へえ、お兄ちゃんそんな話してたんですか。面白そうですね。では、私から見た時の話もしましょうか」
チノが結構話す気満々でのってきた。
………まじ?
「なにそれなにそれ!お姉ちゃん気になりますなぁ♪弘紀君の昔の顔♪」
「今考えると恐ろしいほどに考え方が大人だったんですよね……お兄ちゃん、いろいろすごかったんですよ。あ、お兄ちゃん、私話していいですか?今どの辺です?」
「お、おう……巨大パズルを2人で作った時の話かな」
「あー…私がやらかした話ですか…」
チノは少し苦い笑みを浮かべた。
「なになに、チノちゃんなにやらかしたの??」
「落ち着いてくださいココアさん、話してあげますよ」
「お姉ちゃん、って呼んだら落ち着いてあげるよ♪さあ!お姉ちゃん、って呼んで♪」
それを聞いたチノは、「…ほんと、相変わらずですね」と呟き、ココアにぐっと近づいた。そして息がかかるような距離で、
「…ココアおねーちゃん、お話聞いて…♪」
うわっ、我が妹ながら殺傷力やばっ!
「くはあぁぁぁっ!!」
ココアがのけぞり、そのまま倒れ込む。
「ココアが死んだ!」
「この人でなし!」
シャロと千夜が冗談で言う。
「…え、私が悪いんですか……?」
「救急車いる?」
千夜が笑いながら携帯を取り出す。
「いやいつものことだし大丈夫だ」
「誰も心配しないんだな…」
「まあココアだし、すぐ生き返るよ~」
「ココアちゃん、本当に大丈夫なの…?」
メグだけが真面目に心配している。
「大丈夫ですよ。じゃあお話、始めましょうか?」
チノが何もなかったような顔でみんなによびかける。
「じゃあパズルをある程度作って、私がやらかしたとこから話しますね。確かあのときは……」
何で倒れるとき「ヴェアアア」じゃないかって?
ココアはチノの前ではあんな叫びあげないにきまってるじゃないですか。お姉ちゃんのプライド!
次回は主にチノ目線のお話です。