ご注文は異次元ですか?   作:CLANDRE

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魔法幼女チノ降臨 以上。


第4章 ゆきうさぎと散らばったピース 【下】

~作り始めて数日後の夜~

 

 

「………どうしよう……」

こまった。すんごいこまった。

私、香風智乃はいま、こまっている。

さっきまでお兄ちゃんとパズルをつくっていたのだ。

4000ピースもあるんだから終わらないのは仕方ない。

まず2つのピースにであいをあげるのがむずかしい。

でもお兄ちゃんよりは私の方が早くピースとピースをくっつけてあげられる。

わたしのがパズルのさいのうあるんだなー……ってちがう!今考えるべきはそこじゃない。

目の前には途中までできたがバラバラになったパズル。いや、バラバラにしてしまった、かな…。

なぜこうなったのかというと、お兄ちゃんがのみものを取りにいって、私はままの部屋にもうふを取りにいったのだ。そしてもうふかかえて部屋に入ったところで、もうふをふんですべった。

おきあがったらパズルはみごとにバラバラになっていた。

はんぶんいじょうできてたのに……これはお兄ちゃんおこるかな………。

……こわくなってきた。こんなのはじめてだもん。

ど、どうにかしないと………いまから急いで組みなおす?あるていどまでは直せる……いやでもくずれる前まではもどせなさそう………。

このまましょうじきに謝る…?

…………おこられたらこわい。ふだん、全くおこらないお兄ちゃんだからよけいこわい。

おこらないかもってきたいもあるけどやっぱこわい。

……いっそ全部ばらして最初から……?

いみわかんない。きゃっか。

とりあえずできるとこは直そう、そうしよう

とりあえず近くのピースを手にとって、かたまりとしてのこっているとこにくっつくかためす。かたまり同士も合体できるかためす。

………ここだめだ。…………これもだめだ。……………ここは…合体でき…るけどピース足りない。

あしおとがする……お兄ちゃんもどってきちゃう!はやくしないと………!

あせればあせるほどピースが合わなくなる。

「あぁぁぁ………」

なさけない声がでちゃう。

「おいチノ~りんごジュースとオレンジジュースどっちがい……い……か…?」

みつかったぁ………。

「チノ…これは………?」

わわ………もういうしかない……

「もうふふんでころびまひた………ごめんなさい……」

お…おこられる………!!あきらかに冷たい目してたもん………!きゅっと目をつぶる。

「……んで、ケガはなかったか?」

……………え?おこんないの?

「…………え?」

「……いやえじゃなくて、ケガはしてないか?」

「………おこらないの?」

「別にわざとやったんじゃないんだし怒らないよ。」

………わたしは、ただぼーぜんとお兄ちゃんを見つめていた。

え?おこんないの?たしかにおこったとこ見たこと無いけど…パズルをバラバラにしちゃったんだよ……?

「でもわたし……がんばって作ってたパズルをバラバラに……」

「パズルはいくつでも作れるけど妹は1人しかいないじゃないか。確かにこれをまた組み直すのはちょっと大変かもだけど、チノがケガしてるかどうかが圧倒的に優先事項」

なんだろう……なんかうれしい。

「さて、作り直しますか!」

お兄ちゃんが笑って言ってくる。

「………うん!」

わたしも、ぜんりょくのえがおでこたえた。

 

 

「…さてチノ、これをまた組み直すわけだが……ここで1つ、チノに裏技を見せてやろうではないか」

え?パズルに裏技?そんなのあるの?

「なにそれ??」

「パズルのピース、1つ裏返して色の点を探してみ」

お兄ちゃんにいわれたように、ピースを裏返してよくみてみる。

「………あ、なんかあおの点がある!」

ピースの右側に、あおい点がたしかにあった。

「だろ?たぶん後3色あるはずだから、まず色別で分けてくれ」

「りょーかーい」

 

……20分後。

「…はぁ……はぁ……やっと……わけおわった……」

「……ここまで数多いと…分けるのも…一苦労だな…」

やっと4000ピースを4色にわけおわった。

「でもお兄ちゃん、わけてどうするの??」

わたしにはなんでわけたのかわからない。

「この方法はパズルを1つ1つあわせていくという楽しみを半分くらい奪っちゃうからな、遠慮してたんだが、組み直すとなると面倒だしこれ使っちゃってもいいかなって」

いやりゆうをおしえてちょうだいよ。

 

「実はこの4色、各色によって、ピースのはまる大体の位置が決まってるんだよ。青は右上、黄色は右下、緑は左上、赤が左下。まずこれだけでだいぶ探すのが楽になったろう?さらに、ピースによって点の位置が違うでしょ?点がピースの中央付近にあれば、パズル全体の中央付近、外側にあればパズルの外枠付近、ってことだ。こういう大規模なパズルで詰んだ時はかなり有用だからねこれ」

お兄ちゃんが少しどや顔で言ってくる。

でもたしかにすごい。お兄ちゃんはよくこんなやり方みつけたなあ………。

「お兄ちゃん、すごいね!よくこんなやりかたみつけたね!」

そこまで言ってきがついた。あれ??わたしのいえって……大きなパズルそんなにあったっけ?

「…いえに大きなパズルないよね?どうやってやりかたみつけたの?」

「……え?…ああ、それは本屋さんで本を見てるときに、たまたまね」

あっ、そうなのね。

「まあそれより、パズル作ろっか!お兄ちゃん本気出しちゃうぞ!」

お兄ちゃんが少し早口で、えがおで言う。

「うん!」

わたしもまたえがおでかえし、ピースを手に持った。

 

 

 

………数日後。

「…………できたーーーっ!!!」

「がんばった!よくがんばった、チノ!」

「お兄ちゃんの本気すごかったよ!」

「チノもナイスなパズル力だったぞ!」

ぶじ、わたしたちのパズルが完成した。

なお、わたしたちふたりだけのちからではない。

とちゅう、おかあさんもおとうさんもおじいちゃんもてつだってくれた。

いまはおかあさんがいる。

「弘紀もチノもよくやったわ~♪お母さんも大満足♪」

「お母さん活躍してたっけ……」

うーん……してなかったきがする。

「細かいことはいいの!気にしたら負けよ、弘紀」

「お、おお………」

お兄ちゃんがにがわらいする。

「それじゃ、お母さんはごはん作ってくるわね~♪今日はパズル完成祝いに、何でも好きなものを作ってあげるわよ♪」

「やったあ!!うれしい!わたしははんばーぐがいいなあ!」

「じゃあ俺はチーズonハンバーグで」

え、おん?なにそのあとだしずるい!

「なにそれいいな!わたしもそれがいい!」

「はいはい、2人ともチーズ乗せハンバーグね、お母さんに任せなさい♪」

「任せた」

「おねがいしまーす!」

「任されました~♪」

お母さんはキッチンへと向かっていった。

「いやぁ~……疲れたなあ……」

お兄ちゃんが寝転がりながら言う。

「でもたのしかったな~」

わたしもお兄ちゃんのとなりに寝転がって言う。

「こんなに頭使ったの久しぶりだ……」

「これ、作ったはいいけどどこにかざるの?」

ふと思ったことをきいてみる。

「ん?ああ、お父さんが、カウンターの左に飾ってくれるってさ」

「わたしたちのパズルがおみせにでるんだね~」

「そうだな~」

「ん……眠くなって来ちゃったよお兄ちゃん……」

「寝るなよもうすぐごはんだぞ…ふあ~ぁ…」

ああ…ねむい……さからえない……

わたしはそのまままぶたをとじ、ゆめのせかいへと向かっていった。

 

 

 

 

 

 

………チノ、寝ちゃったか。

まあ連日暇さえあればパズルだったもんなあ。

よくこの小ささでここまで頑張ったものだ。

実際俺は後3日はかかると思っていたから、チノの頑張りは予想を超えていた。

俺は気にしないと言ったが、やっぱ多少の罪悪感はあったのかもな………。

てか俺がチノに怒るとでも思ったのだろうか。

………怒れるわけないじゃん!?

ここにいるの誰だと思ってるの?大天使香風智乃さんですよ?宗教愛好会ファンクラブできまくりのあのチノさんですよ!その可愛い顔で全てが溶かされるわ!!

とりあえず、近くの毛布をつかんでかけてやる。

その際、ちょっと頬に触れる。

………ほんと、ゆきうさぎみたいな柔らかさだな、こいつ。

ただひたすらにあどけない(幼女なのだから当然だが)チノの寝顔は、破壊力53万ごときでは到底表せるレベルじゃないほどにかわいい。

そういや前世の小説でかわいいは正義と言ったニートがいたな。ほんとその通りだわ。

反則。守りたい、この寝顔。

……さて、俺はお母さんの手伝いでもしてこよっかな。

立ち上がろうとして、右手が妙に動かないことに気づく。

チノ………人の手掴んだまま寝てんじゃねえよ……

そっとはずそうとしたが、かなりがっちりつかんでやがる。取れねえ。下手に力加えたら痛いだろうしなあ…(過保護?)

ああ…動けねえ。詰んだ。

もう寝るしか無いじゃん……俺も眠いし……まあ…全世界の難民にボコられる気がするけど……許せよ。悪いのは俺じゃない。手をはなしてくれないチノなんだ。

俺は近くにあったというか上に乗ってた自分の毛布をかぶり、そのまま眠りについた。




平和だなぁ……平和……

非常に申し訳ないですが、受験が近いので
次の更新は2月後半、早くて中旬くらいになりそうです。申し訳ありません。

次回は、2つのミニエピソードをお送りします。
また新しい2人の幼女が………
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