バキィ!ドス!ゴスゴスゴス!ばたん!がさごそ、スッ、ぽい。
ふう、おやどうも、浪笠刻誠です。今は何をしていたかって?ちょいと裏路地を散歩してたら柄の悪いオニイチャンが居たので偶然を装いワザと肩をぶつけて喧嘩を売らせ返り討ちにし、ついでに迷惑料を頂いた所です。然し見た目は派手だが弱いなこれ、頭脳担当の俺でも倒せたぞ。お、立ち上がった。が、顔が怯え一色の染まっているな愉快愉快。
「お、俺に手ぇ出して、た、タダで済むと思うなよ。お、覚えてろ!」
三下っぽいセリフをどうも。大抵ああいう輩はそこそこの規模のコミュニティを作ってるだろうし、さっきのも後ろ盾が居るって言ってくれたようなモンだ、そいつ等ボコって従えてやりゃ子分も出来て情報も手に入れ易くなる。完璧な作戦。
自作の鼻歌を気持ち良く歌って暫らく仕込みをしながらぶらぶらしていると数十人のヤンキー風の野郎共が。さっきのヤツもいる。早いな、もう少し時間があるかと思ってた。
「テメェだな?俺ん所のケンをやってくれちゃったのは?ええ?見ねぇ顔だが、俺が誰だか分かってやったんだろうな?」
他の奴らより数歩ほど手前におり「俺の所」と言う事はコイツがリーダー。
「生憎だが今日初めてこの町に来たんでね。ちょいと仲良くしてもらおうと思って話しかけたんだが、彼が突然殴り掛かって来ただけさ。」
リーダーをぶっ飛ばせば早いがこいつらを従えるか或いは対等にするからな。全員相手をしてやってからお話しルートが理想。
「テメェの言い訳はいいんだ。やっちまえ!!」
「うおおおお!!!!」
やってやろうじゃねぇか。
まずは一人、殴り掛かってくる拳を払い腹に膝を入れる。ダウン。繰り出される拳や足を避け、逸らし一撃で落とす!
これで5~6人か、面倒になってきたな、仕掛け使うか。背を向けずに後退、角を曲がる。仕掛けを飛び越し追いかけて来るのを手を軽く曲げて挑発する。
仕掛けは難しいものではないが頭に血が上った奴らのは中々の効果がある。壁に木材を幾つか立てておき細い糸で結び通路に低く伸ばして配置する。足を掛けた奴と数人に木が降ってくる事になる。前世でもよく使ったものだ。因みにだが木材はごく軽い物を使っている、此方も本気で殺す気はない。
倒れた木と巻き込まれた男どもを越えて戻り一人に飛び蹴りを入れる。そして同じ仕掛けをもう二つ使った頃には立っているのはヤンキー共のリーダーと俺だけになった。
「テメェ中々やるじゃねぇか。どうよ、おれん所来るかい?」
「だから俺は仲良くしに来ただけだってのに。それに俺はあんたのグループには入らんよ。」
俺のグループはカズが作った自警団もどき(名は団員が勝手に変えまくるので特定の物はない)だけだ。
「そいつは残念だ。気が合いそうだが、ケンの落とし前はつけてもらおうかな。」
不敵に笑いながら懐から折り畳み式のバタフライナイフを取り出し手の中で弄びながら高速で開き構える。慣れている、中々の練度。ナイフも安物ではなくソードブレイカーが付いてるしっかりとした物。俺は素手だ。警戒していこう。
俺の予想よりも早く突っ込んでくるがまだ遅いな。突き出された手首を掴み此方に引き寄せて鳩尾に蹴りをいれる。ほう、だが中々体を鍛えているな、素晴らしい筋肉。俺の手加減していない蹴りを受けても堪えた様子はなく笑っている。
「痛ってえなー。強えな。テメェ、いや、あんた名前は?俺は
「浪笠刻誠。よろしく。」
認められた?のか?だが仁衛はまた構え、言う。
「じゃあ、刻誠、あんたに一撃入ればケンの気も済むだろ。」
来るか。
またもや一直線に突っ込んでくる。顔面に右ストレートを入れるが体を屈めて避けられ仁衛は左手の鋭いバタフライナイフを俺の腹に刺そうとしている。攻撃に躊躇いがないな。左手の人差し指と中指を鉤爪の様ににして受け止めナイフを奪うが驚く事もなく鋭い足技を繰り出してくる、ローキックか。同じように返して弾き奪ったナイフを首に添えるが仁衛は俺の腹に拳を捻じ込んだ。前世の元の17歳の体なので耐性はあるが少しばかり苦しい。
「やっぱり痛えな。ま、これでケンも気ぃ済んだな。此処で遭った記念だ、そのナイフはやるよ。じゃあな、また会おう。」
「ああ、ありがとう。またな、次は穏やかに来てくれよ、仁衛。」
「おう、約束な?刻誠。」
既に立ち上がっていた野郎どもに声を掛け、連れて去っていく仁衛。その姿はカズの様だ。
さて、今日のミッション終了!また次回、お楽しみに!
バトルは書き難いですね。感想、お願いします。