双子の姉弟が送る!暗殺教室   作:コミ6目半

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 遂に鑑先生登場です!

 ちなみに作者は電波教師も大好きです!

 短いお話ですが楽しんでいただけたらと思います。


第29課 鑑先生の時間

 

 

休日。球技大会も終わってだらだらしたいのにも関わらず、俺は一人である場所に向かっていた。

 

 

 「はぁ……せっかくの休みなのに、なんでこんなとこいるんだろ」

 

 

 俺はインターホンを押して、返答を待つ。

 

 

 「はーい」

 

 「あ、鈴音さんですか?先生に呼ばれてきたんですけど」

 

 「あ、ちょっと待ってて今開けるから」

 

 

 少し待っていると家の中から鈴音さんが出てきた。

 

 

 「すいません。朝早くから押しかけてしまって」

 

 「それはいいけど、珍しいね。柊季君がうちに来るなんて」

 

 「いや、先生が昨日メールをよこしてきたんですよ。明日朝うちに来いって」

 

 「え、?兄ぃが?」

 

 「ええ、お昼からゲームのイベントがあるから一緒にやれと」

 

 

 すると、鈴音さんの顔が見る見るうちに怖い顔になっていく。

 

 

 「え、どうかしたんですか?鈴音さん」

 

 

 「兄ぃ、今さっき栗林みな実のサイン会があるって出かけてたよ、あいつ、教え子を家に呼んどいて何やってんだー」

 

 

 やべっ、この人起こると怖いから何とか鎮めないと。

 

 

 「お、落ち着いてください、鈴音さん。やることは聞いてるんで、とりあえず家に上がらせてください」

 

 

 俺はどうにか家に上げてもらい、パソコンを開く、時計を見ると針は十時半を指していた。

 

 

 「先生が帰ってくるまで一時間ってところか」

 

 「ごめんね柊季君。まったく兄ィは本当にかってなんだから」

 

 「あはは、先生はいつものことですから大丈夫ですよ」

 

 

 そう言いながら俺はゲームをスタートしてレベル上げをする。

 

 すると家の事を終えたのか鈴音さんがコーヒーカップを持って、俺の前の椅子に腰かけた。

 

 

 「椿季ちゃん元気にしてる?」

 

 「ええ、相変わらずあのキャラでクラスのみんなに好かれていますよ」

 

 「彼女、真面目だし、いい子だもんね」

 

 「ええ、それに…」

 

 「それに?」

 

 「あ、いえ、何でもないです」

 

 

 俺は暗殺のことは秘密だったことを思い出し、慌てて隠す。

 

 

 「柊季君は学校はどう?」

 

 「そうですね、二年と三年の初めの頃は正直、学校嫌いだったんですけど今は楽しいですかね」

 

 「あー、マキナさんから聞いたよ。古居先生のクラスにだったんだよね」

 

 「ええ、あの人勉強、勉強うるさいですし、周りもそれにつられて学力至上主義の塊みたいな連中でしたからね。俺にとっては窮屈でした」

 

 「今のクラスはどんな雰囲気なの?」

 

 

 鈴音さんは俺の話を楽しそうに聞くので俺も話をつづけた。 

 

 

 「いろんな奴がいますよ、本校や銀杏の一部のやつらの比べると才能って面では劣る気がしますけど、みんながそれぞれ自分の長所を生かしながら自分の目標に向かって、必死にもがいてる。そんな姿がいい意味で親近感が沸くやつらばっかりです」

 

 

 すると鈴音さんがにっこり笑って言う。

 

 

 「柊季君。なんか変わったね?」

 

 「そうですか、自分ではそんなことないと思いますけど」

 

 「ううん。なんか表情が明るくなって、親しみやすくなった。」

 

 「そうですかね?」

 

 

 やはり、そんな実感はわかないのだが、椿季にも丸くなっているといわれたし俺も少し変わったのか?

 

 

 そんなことを考えていると、俺が予想した通り1時間で問題の人物が帰ってきた。

 

 

 「いやー危なかった。あと五分家を出るのが遅かったら間に合わなかったぜ」

 

 「兄ィー!!」

 

 

 先ほどの温和な鈴音さんが嘘のようである。

 

 

 「鈴音、お前何怒って…」

 

 

 そう言いかけたところで鑑先生が俺が家にいることに気付く。

 

 

 「先生、どうも」

 

 「教え子家に呼びつけといて自分は勝手に遊びに行くとは何事かー」

 

 「鈴音、待て、この中には大切な色紙が…」

 

 「問答無用!!」

 

 「ギャーーーーー」

 

 

 この家のこの展開はいつものことなので、俺はそっとリビングの扉を閉めこの兄妹げんか(一方的ではあるけど…)が終わるまで、俺は鈴音さんがくれた麦茶を頂くのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 それから15分ほど扉の向こうでは壮絶な音がしていたが、少しすると先生がリビングにやってきた。

 

 

 「よ、よお、柊季、元気してたか」

 

 「ええ、先生は……今はそうじゃなさそうですね」

 

 

 先生は俺の隣に座りパソコンを開く。

 

 

 「唐突に聞きますけど、なんで今日俺を呼んだんですか」

 

 「え?だって、ルーチェのやつ今日雑誌の取材って言ってたし、騎咲先生も締め切り前だしで、行く相手いねーんだもん」

 

 「先生は子供ですか?」

 

 

 まあ暇だったからいいですけど、と俺は付け加え、ネットオンラインRPGウロボロスをプレイする。

 

 今回のイベントは二人専用だったので、先生一人ではクリアできない、だから俺を呼んだのだと納得した。

 

 

 

 それから数時間俺らは着々とイベントを進めていく。

 

 

 「それにしても、ネットでやるもんなんですから、わざわざ家に呼ばないでもよかったでしょうに」

 

 「まあそうなんだけどさ、オプション付きが何やらお前を学校から追い出したって聞いたから」

 

 「ああ、なるほどそのことですか」

 

 

 まあ、殺せんせーのことは言えないし、さて、どう言い訳をするか。

 

 

 「まあ、あの理事長の考えていることは毎度よくわからないですからねー」

 

 「まあな、それより、マッハ20の先生を倒す方法は思いついたのか?」

 

 「そうですね…、いろいろ考えてるんですが…ってえ?」

 

 「おいおい、その驚き方は今時どこの週刊少年誌でもやらないぞ」

 

 

 先生はつまらなそうにそう言ったが、俺を驚かせるには十分だ。

 

 

 「先生がいきなり国家機密を当たり前のように話すからですよ」

 

 「はっ、国家機密とか」

 

 「理事長から聞いたんですか?」

 

 「いや、お前んとこの学校のコンピューターハッキングしたらいろいろ出てきたから、今度は防衛省のやつをハッキングしていろいろ知ったよ」

 

 「言っておきますけど犯罪ですからね。それに防衛省のやつなんかよくできましたね」

 

 「お前だってそれくらいできんだろ」

 

 「まあ、先生と違って何でもかんでもはできませんけど」

 

 

 そう言いながらも俺らはゲームを進める。

 

 

 「先生、暗殺のこと知ってるならなんかいい案くださいよ」

 

 「俺はやりたいことしかできねーんだよ。それに、俺の身体能力じゃあの黄色いタコどころかお前にすら当たらねーし」

 

 「まあ、それはそうですけど」

 

 

先生なら身体的ハンデなんか関係なくいろんなことができるだろうに。

 

 

 「それに、さっき鈴音から聞いたがお前向こうの学校でなかなかうまくやってるそうじゃねーか」

 

 「まあ、少なくとも二年の時よりは…」

 

 「お前、俺が担任してた時だってつまらなそうに毎日送ってたじゃねーか」

 

 

 その言葉を聞いて少しイラッとした、

 

 

 「先生の場合、まず授業になってないですし、面白いかもしれないですけど、疲れるんですよ!面倒なことは全部俺に押し付けて、俺に原因があるわけじゃないですからね!」

 

 「俺はYDだからな」

 

 「それ言い訳になってませんよ」

 

 

 俺ははぁとため息をつくと鈴音さんが呼びに来た。

 

 

 「兄ィ、ご飯出来たよ。柊季君もよかったら食べていってね」

 

 「あ、すいません。いただきます」

 

 俺はそう言って、リビングに行き鑑家で夕飯を頂いた。

 

 

 

 

 

 

 

 結局その後も、イベントクエストもかなり周回し、今日はお開きとなった。

 

 

 「鈴音さん、今日はありがとうございました」

 

 「ううん。今度は椿季ちゃんと一緒に遊びに来てね」

 

 「はい、伝えておきます」

 

 

 そう言って俺は鑑家を後にしようとする。

 

 

 「おい、柊季。お前に一つだけ教えといてやる」

 

 「なんですか、先生」  

 

 「決着ってもんは、つくものとつかねーもんがある。ただお前たちのそれはつけなきゃいけーねーもんだってことを姫にもよく言っておけ」

 

 

 「……どうして、急にそんなことを?」

 

 「さあな」

 

  そう言って、鑑せんせーは自分の部屋に戻っていった。

 

 

 

 

  柊季が帰った後、純一郎は防衛省からハッキングした情報や嵯峨姉弟のデータをパソコンで見ながらつぶやく。

 

 

  「さて、あいつらはこのイベントをどう攻略するかな」

 

 

  不敵な笑みを浮かべた純一郎のそのつぶやきを聞いたものは誰もいなかった。  

 

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