双子の姉弟が送る!暗殺教室   作:コミ6目半

40 / 62
第37課 水泳の時間

 柊季達は片岡を追って、駅前のファミレスに来ていた。

 

 

 「片岡が入ったのは、この店で間違いない。ほらあそこにいた」

 

 

 そういって、柊季の指示す先に片岡と田川と思われる女生徒が一人座っていた。

 

 

 「よくここが分かったね。柊季」

 

 「ああ、監視カメラのシステムをちょっと…」

 

 「ああ、うん。聞かなかったことにするよ」

 

 「よし、じゃあいくか」

 

 

 そういって、柊季、片岡、渚、茅野、殺せんせーがファミレスの中に入っていく。

 

 座席を、片岡たちと仕切りを挟んで対面に座ると、二人が話しているのが聞こえた。

 

 

 「ほら、そこの文法が違うんだってば、正しくは……」

 

 「あー、そっかぁ、分かった!期末テスト近いから、すぅごく助かる」

 

 

 田川の話す姿を見て、柊季は思わず呟く。

 

 

 「律のいうようにやっぱり知能レベルが低い女だったな」

 

 「そうですね」

 

 「二人ともしーっ、聞こえないよ」

 

 

 柊季と律を倉橋がたしなめる。

 

 

 「あのね、心菜、私今やりたいことがあるの、だからクラスも違うし、こうも呼び出されると、ね」

 

 「えーじゃあ、呼ぶなってこと?」

 

 「そうはいってなくて、「酷い」」

 

 

 その瞬間田川の表情が一気に変わる。

 

 

 「私のこと殺しかけたくせに、あれから怖くて水にも入れないんだよ?だからさ、支えてくれるよね、一生」

 

 

 片岡の手を握りそこに涙を流す田川を見て、俺は思った。

 

 

 「うわ……本校舎の女子はみんな頭のねじ足りてないんじゃねーか?この間の土屋といい、あいつといい」

 

 「う、うーん。あの子たちだけだと思うけど」

 

 

 その後、田川は友達と遊びに行くとかで帰ってしまった。

 

 

 「片岡にばれる前にここを出るか」

 

 「そうだn…「そこ前に座ってる不審者五人組はなんか用?」」

 

 

 そう言って柊季達のほうをじっと見つめる片岡。

 

 

 「あはは、ばれてたか」

 

 

 そう言って、茅野が前に出る。

 

 

 「ねえ、メグちゃん。なんであんなことになっちゃったの?」

 

 

 倉橋がそう言うと、片岡はため息をつき、

 

 

 「分かった、話すから外に出よ」

 

 

 そういって、片岡を連れて俺らはファミレスを出て、しばらく歩いたところで片岡は話し始めた。

 

 

 「去年の夏にね同じクラスだったあの子から泳ぎを教えてくれって頼まれたの、好きな男子を含むグループで海に行くことになったらしくて、」

 

 「ふーん、それで」

 

 「それで一回目のトレーニングで何とかプールで泳げるようになってきたんだけど、海で泳ぐってプールで泳ぐより全然危険だからその後も何回か教える予定だったんだけど、彼女結局サボってばっかりで、案の定…」

 

 「溺れたんだ…」

 

 「それから、ずっとあの調子、「死にかけた」とか「恥かいた」とか言われて、今のような状態に…、おかげで私が苦手科目こじらせてE組行きよ」

 

 「いくらなんでも、片岡さんに甘え過ぎじゃない?」

 

 

 茅野の指摘に倉橋と柊季は首を縦に振る。

 

 

 「でも、いいのこういうの慣れっこだから」

 

 

 すると殺せんせーがピーッとでかい音で笛を吹く。

 

 

 「いけませんよ、片岡さん。しがみつかれることになれてしまうといつか溺れてしまいますよ」

 

 「じゃあ、せんせー、どうしたらいいの?」

 

 「そんなの決まっています」

 

 

 すると殺せんせーはパッと着替えて行った。

 

 

 「彼女を自立させるのです」

 

 「どうやって…」

 

 「ヌルフフフ、先生に任せなさい。皆さんも手伝ってくれますね」

 

 「うん」

 

 「もちろん、メグちゃんのためだもん」

 

 

 茅野と倉橋が快く承諾する。

 

 

 「柊季君、椿季さんにも連絡してくれますか?」

 

 「いいけど、せんせー何する気?」

 

 「ヌルフフフ、それは後でのお楽しみです」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 その日の夜、

 

 

 「せんせーこれでいいですか?」

 

 「ありがとう椿季さん、後は木陰に隠れていてください」

 

 「はい」

 

 

 衣装係の椿季が各々につける装飾を渡すと、木陰に隠れる。

 

 

 

 「え、ここどこ?」

 

 

 田川が着るとそこには小さな泉のようなものが広がっていた。

 

 

 「目覚めたみたいだね。えーと、ここは魚の国!さあ、一緒に泳ごうよ!」

 

 「あんた、メグメグに似てない?」

 

 「違うし、メグメグじゃないし、魚魚だし」

 

 「なにその、居酒屋みたいな名前!!」

 

 

 片岡の役名に思わずツッコむ田川

 

 

 「おい、堂々と演じないとばれちまうだろ片岡、ばれたら、俺ら間違いなく逮捕だぞ」

 

 「分かってるけど」

 

 

 恥じらう片岡を柊季は注意していた。

 

 

 「僕の名前は魚太」

 

 「私の名前は魚子」

 

 「魚子は魚なのに浮き輪なの!?」

 

 

 田川はまたまたツッコム、しかしこれで終わりではない。

 

 

 「俺は魚助、日夜、伝説のコイキングを釣り上げようと狙う釣り魚さ」

 

 「釣り魚って何!?」

 

 

 魚助こと柊季は魚の格好を、しながら釣り糸を垂らす、尾びれを水に入れながら。

 

 

 「私は、鮒乃。伝説のコイキングの友達だよ」

 

 「友達!?伝説のコイキングって本当にいるの!?」

 

 

 鮒乃こと倉橋はうん。と頷いた。

 

 

 「そして私が魚キング、川を海を自由には跳ねる水世界最強のタコです」

 

 「タコかよ!!」

 

 

 怒涛ののツッコミラッシュを終えて肩を使って息をする田川を、殺せんせーはマッハで泳ぐ準備をさせた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 その後は主に片岡が、田川に泳ぎを教えていた。

 

 殺せんせーはただ見ているだけ、

 

 

 「なあ、魚キングは水に入らないのか?水世界最強の泳ぎみてみたいな」

 

 

 柊季がそう言うと、殺せんせーは一瞬考えたが、すぐに

 

 

 「……そうですね、では、入りましょう…」

 

 

 泳ぎ始めた………………のだが、

 

 

 「おい、魚キング!水着はずるいぞ!」

 

 「そうだよ!生身で水に入れるかを見たかったのに!!」

 

 

 柊季と茅野が抗議する。すると、殺せんせーは

 

 

 「入れますよ生身でも」

 

 「「え?」」

 

 

 そう言って殺せんせーは水で生身入っていた。

 

 

 「うそ、殺せんせー生身で入ってる…」

 

 「違うよ倉橋さん…ほら、マッハで水を掻き出している」

 

 

 その殺せんせーの顔はもう必死だ。

  

 

 「結局この様子じゃあ、泳げないんだろうな」

 

 「うん、あと、やっぱり殺せんせーはやっぱり人間に体育を教えるのに向いてないね」

 

 「「そうだねー」」

 

 

 倉橋と茅野はそう頷いたのだった。

 

 

 魚キングのスパルタ水泳教室は結構グダグダだったが、片岡のおかげで田川はどうやら泳げるようになったからみんなも良しとした。

 

 

 

 

 

 

 その後、田川が片岡に依存することもなくなり、片岡の重荷が一つとれた。

 

 

 「一応聞いとくけど、結局、殺せんせーは泳げるの?泳げないの?」

 

 

 柊季は殺せんせーに聞いた。すると殺せんせーは触手を水につけて言う。

 

 

 「君たちの想像通り、先生は泳げません。水を含むとほとんど身動きが取れなくなります、弱点としては最大級でしょう、とはいえ先生はたいして警戒していません。落ちない自信がありますし、落ちても一番泳ぎのうまい片岡さん一人くらいなら相手にできます、ですから皆さんの自力を信じて、皆さんで泳ぎを鍛えてください」

 

 

 こうして、E組専用プールができ、みんなが泳ぎの練習に入ると思ったのだが、翌日、事件はまたやってきたのだった。

 

 

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。