~μ’s Forever Lovers~ μ’sic Start! 作:絢未
タイトル思いつきませんでした。ごめんなさい。
みなみけ―――
「はい、南です。……あ、にこちゃん?久しぶりー♪どしたの?……うん、海未ちゃんね。ちょっと待っててねー……海未ちゃーん」
ある日の昼下がり。私の家にはにこちゃんから電話がかかってきました。にこちゃんが用があるのは海未ちゃんみたいで、私はすぐに海未ちゃんのいる部屋に向かいました。
海未ちゃんは部屋で仕事をしていました。海未ちゃんは税理士の仕事をしていて、今日はお休みだったけど、結局仕事をしているみたい。
凛々しい横顔、綺麗な眼―――えへへっ、やっぱり、ことりの自慢の旦那さんです♪
「ことり?どうしたのですか?」
真姫ちゃんから電話がきていることを教えると、すぐに海未ちゃんは電話に出て話し始めました。
「真姫ちゃんが?」
にことの電話が終わり、ことりに話の内容を話しました。
内容は『真姫がなにかを隠している』ということ。半年程前から帰りが遅く、問いただしてもはぐらかされてしまうそう。
「はい。私は浮気とかではないのですか、と言ってみたのですが……にこは真姫が浮気しているわけではないと思っているようです。現に、浮気しているのかと訊いたようですが、否定されたそうで」
確かに高校生のときから付き合っていた真姫ちゃんとにこちゃんは、ケンカとかはよくしてたけど、浮気とかそういうことは一切していないみたいだったし。真姫ちゃんはにこちゃん一筋っていうのも、μ'sの中では有名な話。でもそれはにこちゃんにも言えること。
ことりが思うに、真姫ちゃんが浮気するなんて考えられない。もし本当に浮気しているなら、きっとなにか大きな理由があると思う。
「真姫ちゃんが浮気してるなんて、絶対ないと思うけど……」
「そうですね。真姫が浮気なんて、ありえないです」
ことりと海未ちゃんで考えた結論は―――
―――真姫ちゃんを尾行する。
~♡~♡~
「お疲れ様」
手術も終わって、休憩が入った。今回は執刀医だったから、周りの看護師たちに適当に応対して自室に戻った。
現在の時刻、午後9時53分。
今日は本当に遅くなりそう。これで男から連絡でも入っていれば、家には帰れない。ことりなら、にこちゃんのことも見てくれるかな?
スマホに手を伸ばすと、メールの件数は5件。迷惑メールが4件、そして若い男から1件来ていた。
前にも1回くらいシたことがあったはず。金持ちだったからそこまで期待してなかったけど、全然乱暴な男じゃなかったからよかったのを覚えてる。それにある程度顔も整ってるから、彼女がいないのが不思議なくらい。
本文には『お久しぶりです。本日僕も予定が空いておりまして、西木野さんのお時間がありましたら連絡いただけると幸いです。病院の方までお迎えにあがります。よろしくお願いします』
礼儀正しい癖にこんなことしてるなんて。なにか親にでも捨てられたのかな、とか考えつつ、病院までお願いしますと返信して着替えに入った。
「はぁ……来ないですね」
真姫の尾行開始から一週間が経過しました。一週間のうち、毎日家に帰宅していましたから、今日も普通に病院の外で待機しています。ですが今日は少しずつ遅いようです。10時を過ぎているので、ことりも心配しているでしょう。ことりに連絡しようとすると、通話中で繋がりませんでした。
とにかく気長に待つしかないようです。
30分程経つと、紺色のコートに身を包んだ真姫が出てきました。流石院長の一人娘といった所でしょうか。お付きの人らしき方が真姫の鞄を持って一緒に出てきました。そのまま鞄を受け取り、近くに止まっていた黒の車体の車に乗り込みました。その後を追うよう私もタクシーに乗り、車を追いかけました。
車が着いた先は、小さながらもそれなりに繁盛しているくらいのバー。車から降りたのは真姫と20代後半くらいの男性。……やはり、これは浮気ということなのでしょうか。
私は真姫に気付かれないよう、少し間を開けて店の中に入りました。店の中に入る前、ことりに連絡をするとことりはにこと真姫の家にいました。どうやら真姫から電話があり、今日は家に帰るのが遅くなるから夕食を頼みたい。ということでした。私とことりの家からにこと真姫の家まではそう遠くありません。こういうことはよくありましたが、その時は私もことりに同行していましたから、なんだか落ち着かないものです。
店の中に入ると、2人はカウンターに座っていました。私はそこから離れたテーブルに座り適当にカクテルを頼みました。
普段あまりお酒は飲みませんが、メニューにはお酒しかないので一番度数が低そうなものを選びました。
それから1時間弱、2人は話し込んだ後店を出ました。
また2人を追いかけようと店を出ると、今度は車には乗らず徒歩で移動を始めました。お酒が入っているのですから当たり前かも知れません。バレないように尾行を続けると、電灯でキラキラ輝く繁華街のような場所に着きました。
2人は少し歩いた後、豪華で洋風の雰囲気が漂う建物―――通称、ラブホテルに入っていきました。……っ、やはり、真姫はこんな破廉恥な行為を行っているということですか……!いえ、きっとなにか深い理由があるはず。真姫がここから出てくるのを待つしかありません。
とはいえ、中に入るわけにもいきませんし……やはり外で待つしかないようですね。
私は真姫が出てくるのをただ待つことしか出来ませんでした。
~♡~♡~
「はぁっ…………っん、ふぅ……」
行為が終わって時計を確認すると、時刻は1時過ぎ。にこちゃんはもう寝たかな、なんて考えながら彼の方を向くと、バスローブを被り鞄を漁っていた。そこから封筒を何束も取り出し私に差し出してきた。もちろん封筒は分厚く、それなりの額は入っていると思う。
「これで足りる?」
彼だけには今日全て話した。彼女のために医療費を稼ぐため、こんなことを続けていることを。
「えぇ、でもこんなにいいの?」
構わない、と言うふうに手を振り、シャワー室に向かっていった。
私も身支度を整えて、すぐにホテルを出た。
~♡~♡~
紺色のコート。
ついに、ついに真姫が出てきました!数時間も待った甲斐がありました。私は問い詰めるべく真姫をしばらく尾行することにしました。
真っ直ぐ駅に向かっていった真姫がたどり着いた先は、家までの帰路でした。真姫は暗闇の住宅路で足を止め、私の方を振り返ってきました。どうやら気づかれてしまっていたようです。
「なんのつもりよ、海未」
振り返り、私の方に歩みを進めてくる真姫。私は怯むことなく口を開きました。
「なんのつもりはあなたの方です。こんな遅くまでラブホテルに入り浸って、なにをしていたんですか」
目を背ける真姫、私はもう1歩距離を詰めたました。
「海未には関係ないわ。私が勝手にしてる事でしょ?……大体、そっちこそどうなのよ。ずっと備考してたんでしょ?誰に頼まれたの?」
そんなこと、あなたにはとっくに分かっているのではないんですか?そう思いつつ、私は真姫の胸ぐらを掴みました。その瞬間、真姫が持っていた鞄から大量の札束が溢れ出た。こんな大金、貰うためには相当なことをしなければ……手に入らないのではないですか?
「関係なくないです!!……あなだがあんなことをしている理由、教えて下さい。教えて欲しいと思っているのは私だけでは無いです……元々は、あなたの恋人から頼まれたことですから」
それを聞いて、真姫ちゃんは顔を歪めました。流石に自分の恋人に頼まれていたとは思わなかったようです。
真姫は渋ったように重い口を開きました。
「にこちゃんが……?はぁ、何よもう。何も無いって言ったのに……なんでそんなことするのよ……にこちゃんにだけは秘密にしておきたかったのにっ……」
真姫は目に涙を浮かべ、理由を話し始めました。
「私はにこちゃんの足を治したいの。でも、新人医師の私じゃ稼ぎも少ない。手術もあるとはいえ、簡単なものばかり。こんなことするしか、道は無いのよ。……みんなには、秘密にしておきたかったから……ごめん」
私は真姫から手を離すと、散乱した札束を拾い集めるのを手伝いました。本物の札束のようですし、大金をあの1回で物にしたのは間違いではないようです。
「にこには、伝えないのですか?」
私は拾いながら立ち尽くしている真姫に話しかけた。
「……えぇ、言ったら心配かけることになっちゃうしね。……海未もこのことは言わないで」
それだけ言うと、真姫は鞄を拾いスタスタと家に帰っていきました。
今帰られては困ります。まだ聞きたいことが……。
「ま、真姫!」
咄嗟に私は真姫の名前を叫んでいました。すると真姫はイヤそうな顔をして振り返り、何よと戻ってきました。
「にこに……このことは話していいんですか?」
真姫はそれを聞いて、勝手にすればと言い残し、去っていきました。
はい、終わりです。
もう少し続く。