~μ’s Forever Lovers~ μ’sic Start! 作:絢未
なんかもうすみません。
一週間程宿泊行事や試合が続きまして……。言い訳です。
以前からリクエストを頂いていたのでほのツバを書いてみたんですが……何とも言えない仕上がりになってしまいました。
ある程度書いた状態で放っておいたので矛盾してるとことかおかしいとことかたくさんあるとは思うし、後半は半ば適当になってしまったかもしれません。
次からは気をつけます。
「ツバサ、少し休憩したらどうだ?」
ある日の休日。英玲奈とあんじゅと共にダンスレッスンをしていると、私の異変に気付いた英玲奈が水を差しだしてきた。私は水を受け取って三口ほど飲み、はぁっ、と溜息をついて、その場に座り込む。すると、私に気付いたあんじゅも近くに寄ってきて、英玲奈とあんじゅが私を取り囲む形になった。
「大丈夫?具合でも悪いの?」
「最近集中できていないようだし……ツバサが心配だ」
二人が次々と私に心配の声をかけてくれるが、私はありがとうと言って少し笑うことくらいしかできなかった。気分が重い。2人に悪いことをしてしまっている。でも、きっとこのままレッスンしていても何の成果にもならないのだろう。
「ちょっと休んでくるわ、ごめんなさい」
2人に軽く手を振って、隣の部屋に移動しソファに横になった。
部屋の証明が顔にかかり、目を眩ませる。それが眩しくて、まるであの日のことを思い出した。あのたった一回の出来事で、自分がこんなにも変わってしまう。あの人たち、いや違う……あの子にはきっと私たちとは違う何かを持っているのだろう。
「はぁっ……なんでこんなに」
A-RISEのリーダーとして、役目を果たして、ファンのために精一杯パフォーマンスをして、必死に頑張ってきたのに。こんなに情けないなんて、リーダー失格かもしれない。
英玲奈の言う通り、レッスンには集中できていない。でもそれは、今日始まったことではないのだ。自分でもそのわけがわからない。ただあの日から、私の気持ち、心のなかにはいつもあの子の笑顔がある。
「高坂、穂乃果さん……」
同じ東京地区の学院、国立音ノ木坂学院のスクールアイドルμ'sのリーダーで、眩しい太陽のような人だということ。それはわかる。……ただ、言い方を変えればそれしか知らないのだ。
もっと穂乃果さんのことを知りたい。純粋にそう思った。それから私の毎日は、μ's――高坂穂乃果に満たされていく。
~♡〜♡〜
「あ、いいなぁそれ!にこちゃん、穂乃果にも見せてよ〜」
地区予選が終わってから、穂乃果たちの人気は上がっているらしい。それはスクールアイドルを知っているなら誰でも知っているであろう、A-RISEの影響が大きいんだと思う。
最終予選ではきっとまた、A-RISEと戦うことになるはず、とμ's全員で打倒A-RISE!を掲げて頑張っている最中なんだけど……。
放課後に部室に行ったら、にこちゃんが1人でA-RISEのライブを見ていた。パソコンを除くように見てみると、華麗に踊るA-RISEの姿があった。
やっぱり、凄い。
μ'sも負けてない!って大声で言いたいけれど、これを見るとやっぱりA-RISEの存在が大きいことを知る。なんていうか、こう、凄いんだよ!あー、凄いとしか言ってないけど……。とにかく、凄いの!
「打倒A-RISE……にこたちも本気で踊らなくちゃね。そのためには、穂乃果!リーダーのあなたが、部長であるこのにこをサポートして……」
正直もうにこちゃんの話を聞いている場合じゃない。穂乃果、燃えてきた!絶対にA-RISEに勝つ!早くみんなを呼んで――、
「練習ーーー!!!しよーーーっっっ!!!」
憧れのA-RISEに勝つために、μ's全員でやり遂げるよ。
〜♡〜♡〜
レッスンを1度休んだ日から、私はレッスンを見ているだけになった。これは私個人の意思で決めたことで、今レッスンを続けてもなんの意味もないと思ったからだ。そのため最近はμ'sのダンスを研究している。研究なんて言い方、大袈裟かもしれないけど、それくらい時間があればμ'sのライブを見ている。
μ'sを見ていると、やっぱりどうしても穂乃果さんに見とれてしまう。気がつけばすぐに穂乃果さんを目で追ってしまう。気がつけば穂乃果さんのことを考えてしまう。私は、どうしたらいいの?
この気持ちは、なんなの?
自分がもうわからない。なんでこんなになってしまったの。
そのとき不意に、部屋のドアがノックされた。返事も言っていないのに、ドアを開けて入ってきたのは英玲奈とあんじゅ。入ってくるなり一枚のメモを差し出してきた。
メモに書かれていたことを簡単にまとめると、どうやら私は使いっぱしりなようだ。メモには『和菓子屋 穂むら』という和菓子屋の住所、それから英玲奈とあんじゅのメッセージ。
『最近話題になっている和菓子屋でおまんじゅうを買ってきてください』
私は嫌そうな顔をして2人を見た。だけど2人はそんな私を見て笑い、とっとと立ち去ろうとする。ちょ、ちょっと待ってよ。
私は我慢出来なくて2人に反対した。
「こ、これ、ただの使いっぱしりじゃない?私はレッスンに出ない代わりにμ'sの研究してるんだから、おまんじゅう買ってきてなんて酷いわよ!」
それを聞いてあんじゅは一笑、英玲奈ははぁ、とため息をついた。
「レッスンに出ないと代わりにと開き直るのか……」
「安心して、ツバサ。きっといいことがあるから」
そんなこと言われても……と、思いつつ2人に諭されて私はその話題の和菓子屋、『穂むら』へと向かった。
最近ダンスレッスンをしていなかったためか、穂むらまでの距離がいい運動になった。店の前に着くと、2人に頼まれたものを確認する。
おまんじゅう15個セット1つ。
至極簡単、おまんじゅうを買ってくるおつかいなんてこの私にかかればすぐに終わる。とっとと帰っておまんじゅうを食べましょう。
ガラガラっ、と店の戸を開けると私の目の前にあったのは私が今ここにいる原因をつくったと言っても過言ではない人。
眩しい太陽のような笑顔。
「いらっしゃいませー!……って、え、えぇ!?」
そこにいたのは私を悩ませている張本人、高坂穂乃果さんだった。
「な、な、なんで……?」
私がそう呟くと、彼女は少し笑って、
『話します、どうぞ上がってください!』
そう言って彼女に家の中へと案内された。待ってまだ心の準備ができてないのいきなりどこに案内されるの教えて。
頭の中がパニックになる。私とは反対に穂乃果さんはどんどん階段を上っていく……私はそんな穂乃果さんについて行くと、案内されたのは穂乃果さんの自室だった。
「ちょっと汚いかもですけど、どうぞ!入ってください」
いまお茶とお菓子を用意しますね、と微笑んで穂乃果さんは下へと駆けて行ってしまった。……ちょっと、この状況。
綺羅ツバサ、今世紀最大の大チャンス。
お菓子はともかく、お茶を煎れるのは時間が少しかかる。そして、穂乃果さんの部屋には私1人。つまり、縛られるものは何も無い。
気づくと穂乃果さんのことを考えている自分。本人に会ってから、この胸のドキドキが止まらない。普段のライブのときなんかより、よっぽど緊張する。あの笑顔を見るたびに思う。私は高坂穂乃果さんという1人の人間の虜になっているんだ、と。
認めたくなかった。このA-RISEのリーダーでもある私が、ライバルグループのリーダーに心をとらわれているなんて。カッコ悪いし、第一私は女。普通はやっぱりこんなふうに思ったりしないと思う。
この気持ち、やっぱり私は……。
そっと私は、手を伸ばした――。
〜♡〜♡〜
「……緊張する」
雪穂が亜里沙ちゃんと遊びに行ってしまったから、少しだけと思って店番してたら、あのA-RISEのツバサさんが来るなんて。誰がこんなことを思うの……。突然のことにびっくりしちゃって、とりあえず部屋に入れたけど……この後、どうしよう。
ツバサさんはただおまんじゅうを買いに来てくれたみたいだし、あんまり長居とかさせない方がいいよね。でも……いろいろお話聞きたいなぁ。
あのA-RISEだよ!?目の前にいて二人きりなのに、何も聞かないで帰るなんてもったいないよ!
さっさとお茶とおまんじゅうを用意して部屋に戻らなきゃ。って、店番どうしよう……!あぁ……早くツバサさんを帰らさなきゃ行けなくなっちゃった……。
とぼとぼと部屋に戻ると、ツバサさんはあるひとつの写真立てを手に取って見ていた。それは穂乃果たちμ'sの集合写真。
真姫ちゃんの別荘に合宿に行ったときに撮ったもので、みんなでおそろいの写真立てに飾っている。他にもいっぱい写真があるけど、一番のお気に入りはこれだ。
「……えっと、ツバサ、さん?」
写真立てを持ったまま動かないツバサさんに、恐る恐る話しかけてみるとハッとしたように穂乃果のほうに振り返った。そのときに写真立てが手からスッと落ちて床に当たる。
「ごっ、ごめんなさいっ!」
写真立てを拾おうとする穂乃果とツバサさん。触れた瞬間にバッと手を引いて、写真立てに目を移すとツバサさんがこっちに差し出してきてくれた。
「あ、ありがとうございます。えっと、おまんじゅうとお菓子用意したんですけど……」
でもツバサさんは荷物を持って横に手を振った。
「上がっておいて悪いけど、帰ります。おまんじゅう買いに来ただけだし、穂乃果さんも店番があるでしょう?お邪魔になるしね」
「そんなことないですよ!私はツバサさんとお話したいです」
気づいたら本心が口からこぼれてしまっていて……。
ツバサさんは驚いたような顔を浮かべてニコッと微笑んだ。
「相手の偵察、といったところかしら?……それはまた、地区予選が終わったあとにしましょ」
ツバサさんはすたすたと階段を降りていってしまう。急いで後について行くと、最後にウィンクと共にそっと一言。
たった一言なのに胸がドクンと跳ねた。
「……っ」
顔がみるみる赤くなっていく。だってそんなこと言われたら、意識しなくてもしちゃうし……。
「穂乃果もですよっ!」
と、ドアを開けてツバサさんの見えなくなった住宅路に叫んだ。
〜♡〜♡〜
私のバカバカ。なんてヘタレ、情けない。
ドキドキが止まらないから逃げてきてしまったけど、そんなことよりも私が口走ったことが問題なのだ。
自分であんなこと言っちゃうなんて思ってなかった。
『また、あいたい』
そうウィンクと共に囁いて、お店を飛び出してしまったのだ。
そんな中途半端なこというなら、いっそのこと気持ちを伝えてしまえばいいと思った。
もう後悔したくない。
次、会ったときは言わなきゃ。
今日しっかり自覚したこの気持ち。
『あなたが好き』と。
この小説を投稿した後に私のツイッターで次の百合は何がいいかを投票するので、お時間ありましたらそちらも宜しくお願いします。
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