のんびり更新していくのでよろしくです。
にゃーん
有楽斗(うらと)「...」
にゃーん
有楽斗「...はぁ。どうしてこうなった。」
...
......
.........
数日前
有楽斗(バイト疲れたなぁ。今日の飯は...コンビニでいいか。)
有楽斗は自分の家であるアパートに帰る途中、あるものを見つけた。
有楽斗「ん?」
扉の前にいた、猫である。
??「...にゃあ」
ひどく汚れている、野良ですらあり得ない程に。
有楽斗(泥でもかぶったのか?)
有楽斗「どうした、腹減ったのか。今日の昼飯の残りのパンいるか?」
有楽斗は興味本意で今日たまたまバイト先で余ったのを貰ってきたパンを差し出した。
??「にゃっ!」
物凄い勢いで猫が飛びかかってきた。
有楽斗「うおっ!そんなに腹減ってたのか」
ガツガツ...
ぐぅ~~
猫が美味しそうに食べる様に自分も腹が減ってくる
有楽斗「俺も飯買いにいくかー」
すたすた
ガツガツ..ピタッ
猫が辺りを見回すと既に有楽斗はいない。
一心不乱に食べていたので、有楽斗が立ち去ったのに、気づかなかったのだ。
きょろきょろ..........シーン
住宅街でも人のあまり住まないこの辺りは日が沈んだあとは人の通らない静かな場所になる
ちょこん。猫はアパートの一つの扉の前に座ったまま、有楽斗の帰りを待った。
...
......
.........
数分がたった。こんなに静かな場所に一匹でいると寂しくなってくる。
??(早く帰ってこないかな)
生温い風が、一人の足音を運んできた。
すたすた
??(!!)
有楽斗「♪~ ん?まだいたのか。早く帰らないと家族が心配するぞ。」
有楽斗は呆れた。
野良でも友達ぐらいいるだろうに、大事なもの放っておいてこんなところで何してるんだか。
??「にゃーお」
有楽斗「ま、好きにしな。俺は飯を食う。」
有楽斗に関わる義理はない。
そのうち勝手に帰るだろう。
ガチャ バタン
数時間後
有楽斗「ふわぁ~ そろそろ寝るか。」
(現在午前1時)
にゃお~ん
有楽斗以外寝静まった住宅街によく通る猫の声が響く
有楽斗「?まさか。」
すたすた ガチャリ
にゃあ
...居た。さっきの猫が。
有楽斗「はぁ。早く帰れって言っただろ。しっし」
バタン
朝5時
有楽斗(ん...朝か...)
有楽斗は小学生からの日課である早朝ランニングにいこうとする。
ふわぁ~ あくびをしながらドアを開ける
ガチャリ
...昨夜の猫が扉の前で寝ている。
有楽斗「何でまだいるんだよ...」
猫が気づいた様で目を開ける。
にゃあ
有楽斗「まぁ、放っておいていいだろ。」
ドタドタ
有楽斗は気にせず走る。
...
......
.........
30分後
すたすた
有楽斗が別に疲れた様子もなく帰ってくる。
有楽斗「いつまでいるんだ?」
返事はない
どうやらまた眠ったようだ
有楽斗「...学校いくか」
学校終わりからそのままバイトに行き、帰ってきたのが7時過ぎ
すたすた ピタッ
有楽斗「やっぱり居るのな」
猫が当然のように居る
...
......
.........
こんな流れが3日ほど続き、バイトから帰ったときに、遂に観念して部屋に入れてしまった。
というのが冒頭までの経緯。
部屋に入れてから気づいたのだが、この猫、普通の野良猫じゃない。
当然のように二足歩行するし人の道具を人が持つように持っている。
有楽斗「なぁ、お前はいったい何物なんだ?何処から来て、何処へ行くんだ?」
と、猫に対し哲学的な質問を投げてみる。
が、返ってきたのはにゃぁ~という気の抜けた返事だった。
...
......
もしかしたらこいつは猫じゃ無いのかもしれないとそこまで考えてふと思った。
有楽斗「こいつの名前どうしよ...」
何となく視線を天井に向けて、20秒ほど考えて実家で小さい時に飼っていた犬のことを思い出した。
有楽斗「名前はたしか...『ぽち。』だったかな?」
夜中に猫の名前ばっか考えるのも馬鹿馬鹿しいのでそのまま引用してしまおう。
有楽斗「おーい、お前の名前決まっ..」
たぞ。までいいかけて口を止めてしまう。
何故なら
猫がいたはずの場所にいたのは真っ黒の毛をした猫ではなく、
黒いワンピースのような服を着て、猫耳と尻尾を持った女の子だったからだ。
有楽斗「...」
幼女「!...」
有楽斗「えっと...ドナタデショウカ...?」
驚きのあま片言になりながらもどうにかこの子が誰であるか聞くことができた。
幼女「??にゃーあ」
だが件の幼女は首を傾げた後、猫のような声をあげた。
ここで有楽斗は持ち前の頭の回転をフル活用して3つの仮定を立てる。
1.これは夢で目が覚めたら全部元通り。
2.ここまでの一連のやりとりはテレビのどっきり番組のような物で企画された偽物である。
3.今目の前にいる幼女は猫と同一人物で幼女は何らかの方法で猫に変わることができる。
正直どれも不自然だ。話にならない。
まず1、夢ということは猫と出会うところから夢を見ていることになる。学校やバイトでも不自然なところはなく初めて見ることもあった。人は全く知らない事の夢は見ない。
次に2、これも猫と出会うところから始めなければならない。わざわざ5日も待つ必要がない。
最後に3、これは論外だろう。猫と人の体を行き来できる生き物がいてたまるか。
更なる仮説を求め、頭は回転を始めるが、こちらに気づいた幼女に何故か抱きつかれ思考が完全に停止する。
プシューーという音がしたところで完全に睡眠に入る。