オラリオで最高の料理人を目指すのは間違っているだろうか 作:ぽけてぃ
料理にあまり詳しくはないです
指摘がありましたらコメントください。
では、どうぞ( ゚д゚)ノ
迷宮都市オラリオ
沢山の人で賑わい、商業が栄えているその都市は敵国からの襲撃に備えるため巨大な壁に覆われている
その都市の中心にあるダンジョン。それはバベルの塔の下にあり、地下深くまで続いてるその洞窟からモンスターは絶えることはない
そのモンスターを駆除するのが、神から恩恵を授かった『冒険者』をなりわいとする者達だ
そんな都市のとある店に一人の男がいた
「おい!パスタまだ茹でてんのかよ、ミアさん!」
「うっさいね、もうすぐだよ!」
「早くしろよ、客は待ってくれねーぞ。シル、この料理を奥のテーブルに」
「はーい」
「銀髪~、ステーキ2つ追加にゃ!」
「了解!」
彼の名前は【アトラ・オリオット】
【豊穣の女主人】という元冒険者のミア母さんの営んでいる店の料理人だ
種族は人間で髪の毛は綺麗な銀髪で、顔立ちもまあまあ良い方だ。
そして何より料理が上手い
そのレベルはミア母さんを越えていると言われている
ウエイトレスの全員が可愛く、料理 もお酒も美味い
そんなこんなで今日も【豊穣の女主人】は全ての席が満席だ
「銀髪~、酒樽追加にゃ~」
「そんくらいお前がやれ!」
「はぁー、今日も疲れたぁー」
夜は11時を回り、客が居なくなった店のカウンターでぐったりしているアトラは小さく溜め息をこぼす
「お疲れ様、アトラ」
そんなアトラに声をかけるのは、十年来の付き合いのシル・フローヴァだ
「おう、シルもお疲れ」
「ありがと、それより今日も騒がしかったね」
「この店が騒がしくない日なんてないだろ」
「ふふっ、確かに」
そう言ってシルは少し微笑む
「最近はミア母さんも、アトラの料理の方が美味しいって言ってるけど………自分ではどう?」
「まだまだ…だな、料理人としてはもっと上を目指したい。誰もが喜ぶような最高の料理を作りたいと思う。」
「アトラは本当に変わらないね」
「人が急に変わるかよ、そういうシルも全然変わってねーだろ」
「そんなー、昔より大人の女性になってるもん!」
「俺がしてるのは性格の話だ、第一に大人の女性は……もっと…こう余裕があんだよ、」
「私だって余裕くらいあるんだから!」
そう言ってシルは上目遣いでアトラの胸をポコポコと叩いている
「はい、はい、“あざとさ”だけは一流だな」
「むぅ~~、」
「銀髪~」
そんな二人の仲慎ましい会話に、いきなりアーニャが割り込んでくる
シルはほんの少しだけ不機嫌な表情を作る
「ん?どうしたアーニャ?」
「腹が減ったにゃ~、早く
「あれ?今日はミアさんが当番の日じゃないっけ?」
「今日はアトラが当番にゃ。先月一回休んだじゃにゃいか、それの罰にゃ。にゃんでも良いから早く作れにゃ、魚でいいにゃ……」
「なんでもいいんじゃねえのかよ……」
アーニャの発言に苦笑いしながらもアトラは冷蔵庫に向かった
「あ、私も手伝う!」
「毎度、毎度、ありがとうな。シル」
「いいの、好きでやってることだから」
「さーて何が残っているかな?」
シルが見守るなか俺は冷蔵庫の扉を開く
「えっと……玉ねぎに、卵に、トマトと……魚の身ね、」
シルが冷蔵庫の中にある食材を数えていく
「思ってたより少ないな」
アトラは自分の想像を下回ったことで悩む。幸いなことに魚は身の部分だけで保存されていた
「何を作る?」
「うーん……………まぁ手早く作れるので、夜だけど『サンドイッチ』にするか。シル、まだ食パンって残ってたよな?」
「うん、あるよ。私とってくるね」
「サンキュー」
その言葉を聞くとシルは走っていった
「さて、こっちも取りかかりますか……」
そう言って食材を冷蔵庫から取り出す
「先ずは玉ねぎの皮を剥いて、」
慣れた手つきで玉ねぎの皮を剥いていき、あっという間に終わってしまう
「次に玉ねぎ、トマトを薄くスライスして、魚も薄くする」
キッチンの下から愛用の包丁を取りだし、玉ねぎを薄くスライスしていく
「アトラ、とってきたよ!」
玉ねぎをちょうど半分切り終わった所でシルが食パンを持って帰ってくる
「おっけー。シルは食パンの耳を切り取って、それが終わったらトマトのスライスと魚を切るのをお願い」
「分かった」
そう言ってシルも自分の作業に入っていく
「終わった、次は……………」
ようやく玉ねぎを切り終わり、卵、牛乳、マヨネーズ、塩を取り出す
ボールを用意して、その中にさっき用意した材料を適量入れてかき混ぜる。その間にフライパンを用意してバターを入れて火をかける
ボールの中のものをフライパンに投入して、さい箸で程よく混ぜていき、ふっくらしてきたらブラックペッパーを少々加えて
スクランブルエッグの完成
あとは、玉ねぎと刺し身を酸味のあるドレッシングと和えて
パンを二等分にして、それぞれ玉ねぎ&刺し身、トマト、スクランブルエッグを挟んで
「じゃじゃーん、三種類のヘルシーサンドイッチの完成!」
「やった!早速皆のところに持ってくね」
そう言ってシルが皆の目の前にサンドイッチを持っていく
「「「「おぉーー!!!!!!!!!」」」」
「美味しそうですね」
とリューさん
「「さ、魚にゃ!」」
とアーニャとクロエは目を輝かせている
「見るのはいいから、早く食え」
アトラの言葉で一斉に食べ始めるウエイトレスの皆さん
シルも俺の横に来てサンドイッチを小動物のように少しずつ食べていっている
「美味しい!」
そう言ってアトラに笑顔を向ける。
その笑顔に世の男子の半数は堕ちてしまうだろう
「あれ?アトラはサンドイッチ食べないの?」
そこでシルはアトラがサンドイッチを食べていない事に気がつく
そのかわりにアトラの手にはパンの耳が握られていた
「あ、ちょっとね……」
必死に誤魔化そうとするが、こればっかりは難しい
「なんで?」
「……………」
「ねぇ、なんで?」
シルは必要に追い詰める
シルは物理的な距離も詰めていき、いつのまにかシルの顔が10㎝まで迫っていた
遠くでアーニャとクロエの興奮する声が聞こえてくるが、何と言っているか耳には入らない
「……………………はぁ~、足りなかったんだよ、サンドイッチの数が」
ようやく観念してアトラは理由を述べる
料理の途中でその事に気づいたが既に遅かった
「まあ別にいいんだけどな」
アトラは「パンの耳で十分」と言ってにこやかに笑う
「だめだよ!アトラもしっかり食べないと、ほら!」
そう言ってシルは自分の食べかけのサンドイッチを差し出す
「えっ?……でも…それ………食べか…け……」
「あっ!?………………い、いいから早く食べて!/////」
アトラの言葉に自分が何をしたか分かったのか急に顔を赤くする
それでもシルはそれを押し通した
「はぁー、分かったよ」
アトラもシルから受け取り、半分にして食べかけの方をシルに返す
「これなら大丈夫でしょ、頂きます。…………うん!美味しい!」
自画自賛とはまさにこの事、アトラは一気にサンドイッチを頬張り、食べ終えた
「「ご馳走さまでした」」
シルもサンドイッチを食べ終えて
二人で揃えて言う
「(はぁ~、アトラが私の食べかけを食べるの少し期待したんだけどなぁ~)」
シルは自分の期待が裏切られて
少しガッカリするのだった
「(本当にアトラは昔から優しいんだから)」
そう思いシルは昔のことを振り替える
「…10年かぁ………」
「えっ、何?シル?」
シルの呟きにアトラが反応する
「もうアトラと出会ってから10年になるんだね、」
シルはどこか遠い目だ
「確かに、長いようで短かったな」
「うん」
「シルがおちょこちょいだったから、毎日が退屈せずにすむんだけど」
「何よそれ~、」
「本当だろ……あと、あざといし」
「むぅ~、あざとくないもん!」
「(そういうとこだよ!)」
と心の中でツッコミをいれる
見れば頬をリスのように膨らまして、上目遣い+抗議の目のトリプルコンボ
「(それを素でやる方がもっと恐いわ……)」
「でも……アトラの前では普通のーーー」
「あんたらいつまで休んでるんだよ!さっさと店たたんじまうよ!」
ミア母さんの怒声にシルの声は遮られる
「アトラは明日の下準備済ませときな!」
「はーい。ごめんシル、また後で」
「うん」
シルの顔はちょっと不機嫌だった
「(何が言いたかったんだろう?)」
アトラはシルの最後の言葉を考えるが、考えて分かるもんじゃなかったので切り替えて下準備に入った
これはアトラ・オリオットの料理人としてオラリオで過ごす日常の物語である
サンドイッチがあまり美味しそうに書けなかったのは文才がないからですか?
次回からは10年前の物語です
こうご期待