オラリオで最高の料理人を目指すのは間違っているだろうか   作:ぽけてぃ

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10年前からスタートでどんどんアトラが成長していきます

言い忘れてましたが、ネットではシル=フレイア説がありますが
このssはシルとフレイアは一切関係ないということで進みます

ではどうぞ( ゚д゚)ノ


一品目

 

ーーー10年前ーーー

 

 

アトラ・オリオット:8歳

 

 

 

 

彼は物心つく前から孤児(こじ)だった

 

親の顔も声も名前すら知らない。唯一授かったのは自分の名前だけ。ただ教会の扉の前に、【アトラ・オリオット】と書かれた紙とバスケットで気持ちよく寝ていた俺が置いてあったとシスターから聞かされた。

 

 

 

 

俺は肘をつき教会の窓から外を眺めていた

 

まだ幼い孤児の子供が庭で鬼ごっこしているのか、子供たちの声が少しだけ騒がしい

空は青く澄んでいる。何処までも続いてると実感する

 

 

そんな空を見て

俺の親は今、何処で何をしているのだろう?

不意にそう考える。

何処かの知らない所で幸せそうに暮らしているかもしれない

オラリオの生活に苦しんでいるかもしれない

もしかしたら、とっくに死んでるかもしれない

 

 

ーー会いたいなぁ

 

たとえ俺を捨てた親でも、親は親だ。

会ってどんな人か知りたい、何故俺を捨てたのか恐いけど聞きたい、俺の事を愛しているか確かめたい。

 

そんな思いは日に日に積もっていった

 

 

 

 

だけどアトラはどこかで割り切っていた。

今までも会いに来てない、ならこれからも会いに来るとは考えにくい。

自分から探しに行くのもいいが、俺は育ての親であるこの教会を離れたくない。いつも母親のように接してくれたシスターに恩返しがしたい。

 

だから親の顔を見るという夢は諦めよう

そう思うのはアトラにとって必然であった

 

 

 

 

「何を考えてるのアトラ?」

 

窓の外を見て呆けていたアトラにシスターは問いかける

 

「親の事を考えてた」

アトラも簡潔に返す

 

「そうね、親には一度でも会ってみたいわよね」

 

「いや、」

シスターの言葉をアトラは否定する

 

「会えなくたっていい、俺のお母さんはシスターだもん。義理でもなんでもお母さんはシスターなんだ。それだけで十分だよ」

 

「ふふっ、嬉しいことを言ってくれるのねアトラは…」

 

アトラの言葉にシスターは少し微笑む

 

「じゃあアトラの将来の夢は何?」

 

シスターの問に少し考えてから俺はこう答えた

 

「………夢って言うのか分からないけど、俺を育ててくれたシスターとこの教会に恩返しがしたいな」

 

「そうなの?」

 

「うん、」

 

「そうね………………私はここで育った皆が立派な大人になってくれたら、それが一番の恩返しかな」

 

「立派な……大人…」

 

「そう、だからアトラも自分の生きたいように生きてくれたら私は嬉しいの」

 

「・・・・・・分かった、俺は俺の好きなように生きるよ」

 

シスターに恩返しするため、俺は自分の未来を考えてみる事にした

 

 

 

「何になろう……………」

よくよく考えてみると何も浮かばない

 

「こういう時は、直ぐになりたいものを考えるんじゃなくて、自分のやりたい事、好きなこと、興味があることを考えてみて」

 

「・・・・・・」

シスターの言葉にアトラは黙々と考える

 

「・・・・・・」

シスターもそんなアトラを見て微笑ましくなる

 

「………あっ、料理」

アトラは突如浮かんできた言葉をそのまま口に出す

 

「料理?」

 

「うん、料理を作るのに興味がある」

 

「なんで?」

 

「だって料理は人を笑顔にするでしょ、皆が笑顔になるようにしたいから」

そう言ってアトラはシスターと一緒に過ごした皆でご飯を食べる時は、笑顔が絶えないのを思い返えした

 

「そうね、とっても良いと思うわ!」

 

「ほんとに!」

 

「うん、アトラがしたいならそれが一番よ。料理……ね、私も出来る範囲で教えてあげる」

 

「ほんと!?、やったぁ!」

 

シスターの提案にアトラは大喜びするのであった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「料理、料理♪」

アトラはスキップしながら町の中を歩く

 

単なる買い物なのだが、アトラには今日決めた“自分の夢(料理人)”のことで頭が一杯である

一度思い付くと色々な想像が膨らんでくる

 

「魚料理を作ってみたいなぁ~…あっ、ムニエルって聞いたことあるな…どんなのだろう。お菓子作りもいいなぁ~シスターのケーキ美味しかったもんな」

もうアトラの頭の中は料理の事しか無かった。

そんアトラは前を見てないがぶつからない筈もなく

 

 

 

 

 

「きゃっ、」

 

「うわっ!」

 

アトラは当然、誰かにぶつかってようやく現実に引き戻される。

少しよろめいて前を向くと、そこには銀色の髪の(・・・・・)の女の子が尻餅をついていた

 

「あっ、ごめんなさい。考え事をしてて……あの大丈夫?」

そう言って手を伸ばすと女の子も手を取り、立ち上がる

 

「こっちもボーッとしてて……すいません。」

 

「それじゃお互い様だね、僕はアトラ・オリオット………君の名前は?」

アトラは笑顔で女の子に問いかける。

第一印象は肝心!

シスターに教わった処世術の1つだ

アトラはこれをいつも意識するようにしている

 

 

 

 

「私……?私は“シル・フローヴァ”!よろしくね!」

 

 

これがアトラとシルの出会いだった

 

ここからアトラの人生が大きく動き出したのを二人は知る由もない

 

 

 





これからも暖かい目でお願いします
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