オラリオで最高の料理人を目指すのは間違っているだろうか   作:ぽけてぃ

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事前に言っておきますが、こんなに流暢に日本語を喋る8歳はいないと思います。
そこら辺はご了承の上、お願い申し上げます

それとアトラはミア母さんの事を“ミアさん”と呼びます。
アトラにとっては“お母さん”は特別なモノなので

ではどうぞ( ゚д゚)ノ


二品目

「シル・フローヴァ!よろしくね!」

 

その女の子シルはそう言って手を差し出す

 

「うん、よろしくシル!」

アトラも手を出して握手する

 

「うん!」

 

 

 

 

 

「へぇ~シルって8歳なんだ」

挨拶も終わりお互いが買い物に来たということで二人で街を歩く事にした

どうやらシルは俺と同い年らしい

 

「うん、アトラは?」

 

「俺も8歳だよ」

 

「そうなんだ……同い年だね」

 

「だな」

 

「でもなんかアトラって少し大人っぽいよね」

 

「そう?」

 

「うん、凄く落ち着いてる感じだよ。なんか親離れしてるっていうか……」

シルはうまく言えなくてモヤモヤしてる感じだ

 

「まぁ俺、孤児だから親離れはあながち間違ってないかもな」

 

「こ……じ………?」

 

「・・・・・・・」

どうやらシルは孤児を知らないらしい

まぁ8歳で知ってる方もどうかと思うけど

 

「孤児っていうのは何かの理由で両親を失った人の事だよ」

 

「じゃあアトラの家族も……」

 

「いや、俺は産まれて直ぐ教会に預けられたんだ。親の顔は知らないけど……」

 

「そうなんだ……」

 

「………大丈夫、シルが暗くなる必要はないよ」

顔が暗くなったシルにアトラは励ましの言葉をかける

 

「やっぱりアトラは大人だね……」

 

「そうかな…………ところでシルは一人で買い物にきたの?」

 

「うん、お店の買い出しは一人で出きるから」

 

アトラはシルの言葉に少し違和感を覚える

 

「えっ、お店の買い出し?」

 

「あ、言うの忘れてた…えっとね、私【豊穣の女主人】っていうお店で働いてるの」

 

豊穣の女主人………アトラは初めて聞いた名前だった。

 

「へぇそうなんだ、ってことはシルは料理を作るの?」

素朴な疑問だったので聞いてみる

ついさっき料理人に成りたいと決めたので、シルが料理人だったら楽しいだろうと想像してしまう

 

「ううん、私はウェイトレスをしてるの」

 

「へぇ、ウェイトレスなんてしてるんだ………8歳で働いてるってシルの方がよっぽど大人っぽいと思うよ」

 

「そうかな………えへへ////」

その言葉に照れるシルにアトラは少し見惚れる

 

「っ!………そ、そうだ!豊穣の女主人まで送ってくよ」

 

「えっ、いいよ!アトラに悪いし…」

 

「そんなことないよ…それに俺、今日決めたばっかだけど料理人に成るのが夢なんだ。だから豊穣の女主人がどんなお店か気になるし」

 

「えぇ!アトラ料理作れるの?」

 

「……いや、まだ出来ないけど……」

そう、散々料理人に成りたいと言ってきたのに、自分がどれだけ料理出きるかアトラは全くもって分からない

 

 

「なら私のところで一緒に働こうよ!」

 

「えっ?」

シルの唐突な質問に戸惑う

 

「だってアトラは料理やれるし、私もアトラと働けたら……楽しいし………ほら!一石二鳥でしょ!」

 

シルの提案にアトラは少し考える

 

「(確かにシルと働けてら楽しいけど………いきなり働くのは無理だよな……)」

 

「ごめん、俺まだ料理上手くないからもっと勉強しないと……」

 

「じゃあミア母さんに頼んで教えて貰えば良いよ」

 

「出来ればそれがいいけど…………っていうかミア母さんってシルのお母さん?」

 

「あっ、ミア母さんは豊穣の女主人の一番偉い人なの、なんかお母さんみたいだから、そう呼んでるだけ」

 

「ふ~ん、まあ良ければ教えて貰いたいな」

アトラは少しだけ身構えて道を歩いた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そんなこんなで豊穣の女主人に着いたが、アトラは想像してたのより大きくて開いた口が塞がらない程にビックリした。

テラスもあるし、なんでも二階には寝床もあるらしい。

 

「凄いね……」

アトラのボキャブラリーのせいなのか、その一言しかおもいあたる言葉が無かった

 

「そう?………ほら早く入って」

 

シルは今だ呆然としている俺の手をとる

 

「ちょ、ちょっと!」

アトラはシルにつられるまま店の中に入っていった

 

 

 

 

「ミア母さん、ただいま!」

 

「シル、遅かったじゃないか………まさか寄り道してたんじゃ…………ん?隣の男の子は誰だい?」

 

カウンターの奥から目の前に女の人が出てくる

シルの言う通り、その容姿は母性溢れる感じだった

 

「……あっ、買い物の途中でシル……さんと知り合いました。アトラ・オリオットです。一人では危険だと思って一緒にここまで来ました」

 

礼儀正しく挨拶をする。途中に“シル”と呼び捨てにしかけたときは焦ったが、なんとか言えて良かったとアトラは安堵する

 

「へぇ~、子供にしちゃ礼儀正しいじゃないかい、あたしはミア・グラントだ。シルを送ってくれたのは感謝するよ。」

 

「(とりあえず出だしは良かった。)」

そう思ってシルの方を向くと、何故か不服そうな顔をしている

 

「なんで友達じゃないの」

 

「えっ?」

 

「さっきアトラ“知り合い”って言った、私は……友達だと思ってたのに……」

 

どうやらシルはアトラがミアさんに“友達”としてではなく“さっき知り合った人”として紹介したのに不満を抱いたらしい

 

「あっ、いや、そういうことじゃなくて……」

見ればシルは目に少しだけ涙を浮かべている。そんなシルにアトラは困り、あたふたしてしまう

 

「ご、ごめん!俺はシルのこと友達だと思ってるよ。」

 

「本当に?」

 

「うん。」

 

なんとか落ち着いた……と安堵するのも束の間

 

「ありがと、アトラ!」

そう言ってシルは俺に抱き着いてきた

 

「えっ……えぇ!!」

一瞬のことで戸惑ってしまい、体が固まってしまう

 

「ふ~ん、よっぽど気に入られたみたいだね。アトラって言ったかい、シルと仲良くしてやっておくれよ」

端から一部始終を見ていたミアさんがニヤリと笑っているのが見える

 

「そんなこと言ってないで助けてくださいよ~」

 

「アトラは私に抱き着かれるの嫌なの?」

 

「・・・・・・」

上目遣いで見てくるシルにアトラは何も言えなくなる

 

 

その後30秒くらいしてからシルは離れてくれたのだが、アトラにはとてつもなく長い時間が過ぎたみたいだった

 

 

 

 

 

「なんだい?アトラは料理人に成りたいのかい?」

あれからシルは、ミアさんにアトラと会ってこれまでの経緯を説明した

説明が終わってミアさんはアトラに質問してくる。

 

「はい、皆が笑顔になるような料理を作るのが俺の夢です」

その質問にアトラはミアさんの目を真っ直ぐ見据えて答える

 

「中々肝が据わってるようだね、なら私が料理を教えてやってもいいよ。」

 

「本当ですか!」

 

「但し厳しくするから覚悟だけはしときな」

そういうとミアさんは俺に少しだけ殺気を放ってくる

 

「(っ!!!!!……ダメだ…ここで臆したら………俺は今、試されてるんだ!)」

そう心に言い聞かせてアトラはミアさんの目を見据える

 

「大丈夫です!どんなに厳しくても耐えてみせます」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ははっ、その心意気は気に入ったよ、明日からビシバシ教えてあげるから覚悟しときな」

ミアさんからの了承が降りた

 

「はい!」

 

「やったね、アトラ!」

隣にいるシルも、まるで自分の事のように喜んでいる

 

「うん、(これでミアさんとシスターの二人に料理の事を教えて貰える。そうすれば俺はもっと料理の事を…………)」

これからの事を考えてアトラは俄然やる気が出てきた

そんな時に

 

 

 

 

 

「ってことで明日から住み込みで働いて貰うよ、」

その言葉は告げられた

 

 

 

 

「…………えっ?……えっ!?……えぇ!!!!!!」

驚きの声をあげたアトラにミアさんは当然っと言いたげな顔で言い放った

 

「明日からは店でウェイターとして働くんだ、朝と昼はあたしが料理をみっちりと教えてあげるよ、勿論やめるなんて言わないだろ?」

ミアさんの顔には遊んでるかのような笑みがこぼれている

 

「…………や、やってやりますよ!明日からはよろしくお願いします!」

 

「(ごめんシスター………俺、明日から働きます……ウェイターとして……)」

 

 

『夢を決めた直ぐその日に知らない店でウェイターとして働くことになった。』

そんなことを言ったらシスターは怒るだろうか…………そんな事を抱きながらアトラはシスターに誠心誠意の謝罪をした……………心の中で……

 

これからのハードな毎日を想像して少しだけ涙ぐんたアトラ。そんなアトラにシルが一緒に働けると、嬉しさのあまり抱き着いてきたのは言うまでもない

 

 

 




やっとの事でアトラが働きます。最初はウェイターということで働かせたいと思っております。
ではまた次回で…………会いましょう キラッ
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