オラリオで最高の料理人を目指すのは間違っているだろうか 作:ぽけてぃ
オリジナル作品を書いていて少し程遅れました。
もう少しで学期末テスト…………………鬱だ
(/´△`\)
アトラが豊穣の女主人で働き始めて2週間がたった
料理教室は今、魚の切り方を習っている。これがまぁ難しいこと、野菜は簡単に切れるようになったのに魚となると切れ味が悪い。主に出刃包丁を使っているのだが魚の種類によっても包丁を変えなければいけないので覚えるのだけでも大変だ
魚独特のヌメッとした触り心地に切れにくい鱗、血抜きをしていても滲み出る血がアトラを少なからずトラウマにさせていた。
勿論、野菜を切る鍛練も怠っていない
その所為で野菜のシャキッとした切れ味にアトラは快感を覚えるようになってしまった。
ウェイターの方はだいぶ馴れてきた
最初の頃こそ人の多さにテンパったアトラだが、今では冷静に対処出来るようになってきた。それと言うのも殆どルノアさんの手解きのお陰だ
ミアさんとシルはあんまり役に立たなかった
そうそう、シルといえば最近はアトラにベッタリである
暇があらば直ぐにアトラに抱き付くようになっている。それを了承しているミアさんやルノアもどうかと思うが、それでもお客さんがいるときは流石に自重してほしいとアトラは口を酸っぱくしていっていた
「ふ~ん、ふふ~ん♪」
そんなアトラだが今日は鼻唄を歌う程に機嫌が良い
豊穣の女主人の皿洗いや掃除はシフト制なのだが今日はシルとルノアの番で、しかもミアさんの料理教室はミアさんの都合で昼からになった
簡単に言うと暇なのである
「料理の本はあるかなぁ?」
そんな暇を無駄にするわけがなく、アトラは図書館で(あればだが)料理の本を読もうと企んでいた
「着いた、着いた」
図書館には直ぐに着いた
オラリオで有数の図書館だけあって、それなり大きさだった
「おお~!本が沢山だ!」
中も広く、沢山の書物がビッシリと並べられていた
左はオラリオの歴史ある本から右はおとぎ話まで、フィクション、ノンフィクション問わず、数々の本が連なっている。
そんな光景に
アトラも流石に
「う~ん、[やはり俺のダンジョンラブコメは間違っている]…………違うなぁ、…………………[もしも冒険者のサポーターがドラッカーのマネジメントを読んだら]…………なんだこりゃ?」
既に20分以上が過ぎたが、全くもって見つからない、それどころかよく分からない本ばかり目に入る。
仕方無いので図書館の係員に聞いてみることにした。その係員を探すのに10分かかったのは秘密にしておこう。どうやらアトラは方向音痴とは違う、
「あの、すいません」
「はい?何でしょう?」
「料理の本ってどこら辺にありますか?」
「料理の本ですか………………確か、“D-5”辺りにある筈です。」
「そうですか、ありがとうございます。」
それだけ聞くとアトラはその場所に向かって行だした。後ろから係員の「ごゆっくりどうぞ」という優しい声が聞こえた
因みにD-5などというのは本の場所を分かりやすくする為に使っている記号で、アルファベットが本棚の場所を表し、数字が本棚を縦で区切ったときの番号を表す。
自分が探していた所と反対の場所にあると気づいたアトラは少しだけ恥ずかしかった。
「あの!」
そんな声が聞こえたのはアトラがFの本棚を通りすぎた所だった。後ろから聞こえた声にアトラは直ぐに振り向く
「もしかして、君って一人?」
アトラはそこに立っていた女の子に目を見開く
可愛らしい顔立ちに、スレンダーな体、伸長はアトラよりも少しだけ小さく、短く切った髪に横の方を少しだけ纏めあげている。それだけなら何処にでもいる普通の少女なのだが、問題はその褐色の肌色。それは多種族の都市オラリオで
服装は胸に巻いたさらし布に腰に巻いた部族のものを感じさせる布だけという何とも大胆な服装だが、それはアマゾネスなので致し方無い
「あの?話聞いてる?」
「……………は、はひぃ!」
女の子に尋ねられてテンパったのが運の尽き、思いっきりかんでしまった。一気に顔を赤くするアトラ、反対に女の子は凄く良い笑顔で笑った。
「あはは、面白いね、私は
「…………………分かった、いいよ」
「やった!こっちで読もうよ!」
ティオナの上目遣いに逆らえるわけもなく、アトラは了承するしかなかった。
あと、その仕草に一瞬だけシルとティオナの姿が被ったのはアトラだけの秘密である
「こっち、こっち早く!」
「分かったから、あんまり大声で呼ばないでよ」
周りの目を気にしながらもアトラはティオナの後を付いていった
「ごめん、それより君の名前を教えてくれないかな?」
「(あ、そっかまだ名前も言ってなかったっけ)………僕はアトラ・オリオット、よろしくね」
「アトラ…………うん、覚えたよ。」
「僕も覚えたよ、ティオナ」
アトラも別に他意があるわけじゃないが、笑顔で名前を呼んでみた、のだが
「えへへっ、嬉しいなぁ」
「っ!!」
ティオナの狙ったような照れ仕草にアトラも顔を赤くしてしまう。そういうのはシルで適正がついていた筈なのに、どうやらまだまだ未熟だった事を痛感する
「着いたよ」
そうこうしているうちに目的地についた。と言っても周りと何ら代わらない、読書する人の為に設けているスペースだった。
その一番端っこにティオナはちょこんと座って俺を手招きする
当然、ティオナの横に俺も座る
「所で、今更だけどアトラって“英雄譚”って好き?」
ティオナの突然の質問に「えっ?」と返すが、直ぐ様考えて、
「うん、好きだよ。いつもシスターが読んでくれたからね」
と言い直した
「良かった、私も英雄が出てくるお話は大好きなの!特に【アルゴノゥト】は一番で、何回も読み返してる、アトラも知ってる?」
【アルゴノゥト】それは英雄に憧れた少年の話で、仲間と共に幾多の困難に立ち向かっていって、最終的に世界を脅かす
「うん、凄く面白いよね。」
少し間が空いたがしっかりと答える
「本当!じゃあ、じゃあ、今日は【アルゴノゥト】を読まない?」
(ん~、もう2年くらい読んでないしストーリーも所々曖昧だから、久し振りに読んでみようかな)
「うん、じゃあ読もうか」
「うん!」
元気な声で答えるティオナに「ここは図書館だよ」と言おうとしたが「本を取ってくるから待ってて」と言われて一人置き去りにされた
「結局、料理の本は読めそうにないな」
なんだかんだでティオナの読書に付き合うことになってしまった。別にアトラも嫌というわけではないが、この前にお客から「オラリオを出て極東の方にいけば“スシ”という未知の料理があるらしい」という話を聞いたので調べたかったのだが…………その願いも今日は叶いそうにない。ミアさんも知らない料理に心を踊らせた自分をアトラは必死に抑え込むのだった
「持ってきたよー、ん?どうかした?」
「えっ?………別に、何にも………」
少しすると、戻ってきたティオナにアトラは顔をあげて、目を開く
「本当に?」
「本当だよ、それより早く読もう」
「うん、そうだね!」
俺の横に座り、おもむろに1ページ目を開き、ティオナは読み上げた
「むかし、ある田舎の村に一人の少年が居ました。その少年は――――――」
「ねぇアトラ、図書館はどうだった?」
時刻は13時30分、豊穣の女主人でテーブルを拭いているアトラにシルが話しかける
「うん、楽しかったよ」
実はアトラ、あの後に12時まで本をぶっ続けで読んでいた。二人で読んだので読みにくかった所為か、それともティオナの読むスピードが早い所為なのか、所々飛ばされた内容があったが、久し振りに読んだ【アルゴノゥト】にアトラは満足感と達成感を味わうことができた。
その後はティオナに「また会おうね」と言って帰ってきて、現在に至る。
「そうなんだ……………ねぇ!今度、私も一緒に行っていい?」
「えっ?」
シルとティオナ………………少しだけ息が合いそうな感じだが、1つだけ問題が起きた、
(3人じゃ読みにくい……)
「ダメ………かな」
「えぇ!なんでよ~!」
予想通り、身を乗り出してきたシルを抑える
「なんでもだよ」
適当な理由が見付からなかったので、アトラはさらりと笑顔で質問をスルーしてみせた。
「むぅーーーー、はっ!まさか新しい女!……そうだとしたら益々許せない、どんな奴なんだろ……やっぱり歳上かなぁ……だとしたら勝ち目がぁ………う、うわぁぁ」
ブツブツと小声で呟くシルに困りながらも、シルの後ろから現れた殺気にアトラは背中を冷やしてしまう。
「やっぱり、私も行く!」
「うん………良いよ……ミアさんが許してくれたら…………だけど」
シルも漸く気付いたようで、後ろをゆっくりだが振り向く
もう行く、行かないなんてどうでもいい、今やるべきはどうやったら殴られないですむか考える事だ!アトラは必死に考えるが、…………………全く思いつかなかった
「ちゃんと仕事しな!」
「「ひぃ、ひぃぃぃぃ」」
結局殴られました。
アルゴノゥトの内容は作者の想像です。なのであんまり気にせずに、
それより
ネタが尽きかけている………だと、
とういうのは半分冗談で、(半分本当なのかよ!)
もしかしたら一気に数年進むかも………しれません
頑張って徐々に歳をとるようにしてみせます。
また次回で会いましょう。
そして出来ればオリジナル作品の方も読んでね
(※ガッツリ宣伝です。)