トータスナイトが基地に着任しましたっ!   作:林屋まつり

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二十五話

 

「思ったより早くなったね」

 帰りの車に乗りながら、ぽつり、呟くレオナルド。

 高原で昼食をとって、しばらくそこでごろごろしたり遊んだりして、そのまま帰る事になった。

 理由は、

「あ、……だめ、でしたか?」

 ウィリアムの膝に座るユーが申し訳なさそうに呟く。レオナルドは「ううん」と、首を横に振る。

 きっかけはカルツからの電話連絡。

 深海凄艦の発生は確認されず、さらに、洋上基地の跡地を発見。

 今日一日は哨戒を続けるが、問題が発生する可能性は非常に低い、と。

 それは作戦の終わりであり、明日には基地を離れるという事になる。パーティーもあるから、午前中には荷物をまとめて、正午には出る。

 その予定を聞いたユーは、ぽつり、呟いた。

 お家と、ちゃんとお別れする時間、なさそうです。と。

 お家、短い期間とはいえ生活をした基地。当然、愛着もある。

 ユーにとっては仲間と、大好きなウィリアム、レオナルドと一緒に暮らした大切な思い出の詰まった場所。改めて、見て回りたい。

 だから、

「だめなことなんてないよ。

 たくさんお世話になった基地だし、……午後は基地で過ごすのもいいよね」

 ユーを膝に乗せたウィリアムも応じる。「さんせー」と後ろから聞こえてきたのはプリンツの声。

「そう、私物をまとめねばならない。……資料は提督に燃やされたが」

「ほんとにあれは勘弁してください」

 少し不機嫌そうな声にウィリアムは真面目に応じる。いろいろ、男としてはきつい。

 レオナルドは内心でウィリアムの功績をたたえて、

「それじゃあ、行こうか」

 

 基地にある自分の部屋。グラーフは一通り見渡す。

 ここがそのまま廃棄となる可能性はほぼない。自分たちの入渠施設など、後の参考となる施設は数多くある。

 けど、ここに来ることも減るだろう。深海凄艦発生に伴い急ぎ整備した施設だ。そうでなければここは海軍としては重要な海域ではない。

「愛着か、……まあ、仕方ないな」

 何せ、ここで大騒ぎした。仲間と、そして、

「…………いけないな」

 あの二人の事を思い、苦笑。……あまり、湿っぽい別れは好みではない。

 叶うなら笑顔で、……けど、

「ああ、……本当に、…………」

 それ以上は口に出さず、立ち上がる。部屋を出る。

 そして、基地の中を歩く。寮、入渠施設、出撃用のドックや食堂。……ここにきて、皆で騒いでいた基地。

 どこを見ても、騒いでいた記憶しかないな、と。

 妙なことだと思う。自分はビスマルクやプリンツとは違い、あまり賑やかな性格ではない。

 ない、……のだが、なぜか騒いでいた印象しかない。

 その理由はいろいろあるだろうが、きっと、一番の理由はレオナルドとウィリアム。……本当に、大切な人と思える二人に受け入れてもらえたから。

 だから、騒いでいた印象しかなく、笑っていた記憶がたくさんある。それが、嬉しい。

 ……………………嬉しい、……だからこそ、……それ以上の事を思う前に、グラーフは歩き出した。

 海でも見ようか、そう思い、屋上に向かった。

 

「散歩ですか? グラーフ」

「ん、ああ」

 屋上、いくつか砲にて砕かれた場所。そこにシャルンホルストがいた。

「シャルンもか?」

「そうですね」シャルンホルストは一度辺りを見渡して「改めて、ここに来てみたかったのです」

「ずいぶんと壊したな」

 よく使う場所、執務室や食堂、レオナルドやウィリアムが使っている仮眠室に直接の被害はなかったが。見下ろせばどこぞの部屋が見える。雨でも降れば大変なことになるだろう。

「それはまあ、仕方ありませんね」

 困ったように告げるシャルンホルスト。「そうだろうな」と応じる。

「ここで、……彼らと対峙しました。

 ウィルと、レオでしたね」

「ああ」

「貴女たちの事を知っているのなら、私が戦艦相応の火力を振るえることをわかっているでしょうに。

 それなのに、私の前に立ちはだかりました」

「……そうだろうな」

 まったく、と、グラーフは苦笑。

「バカな二人だ」

「それは私のセリフです。グラーフ。

 貴女が言うのなら、……そうですね。素敵な二人、というのはいかがですか?」

「…………面と向かって言うのは照れくさいな」

「そうでしょうね。けど、本当に、いい人たちですね。

 遅ればせながら、というのが残念ですが、二人に出会えたのは幸福でしょう」

 だから、

「率直に言えば、貴方たちが羨ましいです」

「ああ、そうだな。

 あの二人に出会えたことは、本当に幸福なことだ」

 だから、必然。

「別れは寂しいですか?」

「……………………当たり前だ」

 シャルンホルストの言葉に、グラーフは囁くように、応じる。

「ずっと一緒にいて欲しい。

 同じ軍属として、ずっと一緒に戦っていきたい。いや、そうでなくともいい、友人として、私たちを支えて欲しいっ! 一人の女性として、私を見て欲しいっ!」

 一息に言葉として思いを吐き出し、…………苦笑。

「本気で、そう思っているよ」

「そうでしょうね。グラーフ。……けど、二人の前で、口には出さないのでしょう?」

「出さない」

 シャルンホルストの言葉に、グラーフはきっぱりと応じる。

 一緒にいて欲しい。その思いに嘘はない。二人が願えば恋仲になる事も、いいと思っている。

 けど、

「そんな私の我が侭で、二人を止める事なんて、絶対にできない」

 眩しいと思ってしまった。だから、進もうとする二人を引き留める事は、出来ない。

 だから、

「せめて、寂しさを忘れるくらい、賑やかな時間を送りたいな」

 ふっ、と微笑み呟くグラーフに、……ふと、シャルンホルストは笑う。

「では、……ふふ、こういうのはいかがですか?

 あの二人の事、好きなのでしょう? なら、一人の女の子として、我が侭を言ってみるのは?」

 悪戯っぽく笑うシャルンホルスト。いい考えだ、とグラーフは笑った。

 

「あ、ブラック」「や」

 夜、パジャマパーティーの会場、基地内にある一番広い部屋に向かう途中で、ばったりとウィリアムとレオナルドは顔を合わせた。

 二人とも寝間着。……といっても、男の寝間着姿に感慨がわくはずもなく。

「パジャマパーティーねー、どんなことやるんだろうな」

「さあ? ……前にホワイトが友達の家でやってたらしいけど」

「ああ、ミシェーラもそんなこと言ってたな。

 初めてで緊張して、ジョーク言ったら静まり返ったとか、寂しそうにしてた」

「なにそれ?」

「あいつ、受けにくいっていうか、反応に困るジョーク言うんだよな」

「へー、どんな?」

「そうだな、……前にうちにあいつの友達が来た時なんだけど。……そうそう、あいつ足が悪くて車椅子使ってるんだ。それで、訪ねてきた友達に、遠慮せず座って、私も座ってるしねっ! とか。車椅子示して言ってた」

「………………そ、それは、言われても困るね」

 もし言われたら、……ウィリアムは、どうしていいかわからない。曖昧に笑って引く気がする。

 ふと、……妹。

「レオナルドの事をトータスナイト、って名付けた?」

「…………そーだよ。まったく、何がナイトなんだよ」

 ぼやくレオナルド。その胸には、深い悔恨がある。

 あの時、口を開けなかった。足が動かなかった。…………妹を守る事が、出来なかった。

 なのに、何がナイトか。…………ウィリアムは困ったように微笑む。

「お互い、……なかなか折り合いつかないよな。親友」

 彼の言葉に感じた悔恨。それは、他人事とは思えない。

 それは、……自分の胸にも刻まれている。だから、

「つけられるかよ」

 彼の言葉に、ウィリアムは寂しそうに微笑んで頷いた。

 

 二人は会場へ。……で、

「な、……何が起きてるんだ?」

「……さ、さあ」

 部屋に入れば殺伐とした雰囲気で睨みあう少女たち。一応、マットレスは並べてあり、お菓子やジュースも広げてある。

 準備は出来てるように見えるが。

「えーと、……これ、どうしたの?」

 輪から外れて、ごそごそと何かしているシャルンホルストに聞いてみる。

「どこで寝るか揉めているみたいです」

「はあ?」

「れ、レオ君っ!」

「あ、……う、うん?」

「僕っ、レオ君の隣がいいっ! いいよねっ!」

 ずずい、と迫るレーベ。レオナルドは軽く両手を上げて「ま、まあ、……僕はいいけど」

「そう、なら、逆側は私ね」

 レーベの横から迫るマックス。レオナルドは構わない、と頷く。

「提督っ! 提督の隣は譲らないわっ!」「私もっ! 兄さまの隣がいいですっ!」

「あ、……うん、僕はいいよ」

 プリンツとビスマルクの剣幕にウィリアムは頷く。……けど、

「ゆー、れおか提督の隣、がいいです」

「私もだ。こればかりは譲れないな」

 ユーとグラーフも不退転の覚悟で告げる。

「えーと、……つまり、どういう事?」

「誰がどこで寝るかで揉めているのです。

 まあ、それぞれの希望は聞いての通りですけど」

「えー」

 想定していなかった事態にレオナルドはどうしたものか、と固まる。

「と、言うわけで、レオ、ウィル。

 どうしますか?」

「ど、どうって?」

「両隣を誰にするか、ですよ。

 言うまでもなく、二人とも、端でいいですとか、二人で隣同士とか、そんな事を言ったら砲弾ぶち込みますよ」

 楚々と無茶なことをいうシャルンホルスト。

「わ、私っ!」

 ずい、とプリンツはウィリアムの前へ。

「私っ! 兄さまをぎゅってしてお休みしたいですっ!

 だから、だから兄さまの隣じゃなくちゃ、いやですっ!」

「え? ……ええっ?」

「ゆーもっ、ゆーも、提督をぎゅってしたい、です」

「提督を抱きしめるのは私よっ!」

「ちょ、ちょっとっ! ちょっと待ってっ!」

 飛び出す言葉にウィリアムは必死に手を振って制する。このままだと、いろいろと危ない。

 助けを求めて親友に視線を投げかければ、右手をレーベに、左手をマックスに、そして、グラーフに後ろから抱きしめられて動けないでいるレオナルド。だめだった。

「埒があきませんねえ」

 苦笑するシャルンホルスト。「「助けて」」と、男からの情けない声に笑みを深くする。

「では、こういうのはどうでしょう?」

 

 で、

「…………隣ではないのが少し残念だな。

 が、こういうのもいいかもしれないな」

 うつ伏せに寝転がり、頬杖をついて前に視線を向ける。

 その先には寝転がるレオナルド。彼は仰向けに寝転がったまま彼女に視線を向ける。

「そんなものか」

「そんなものだ。……ふふ、いいなこういうのも」

「ま、そうかもね」

 喧嘩が終われば賑やかに騒ぎ始める。……ただ、

「ん?」

「ああ、……いや、女の子のパジャマ姿ってのも、見慣れないなあって」

 もちろん、妹、ミシェーラのは見たことがある。けど、それだけ。

 新鮮、とは思うけど。それ以上に、

「なんていうか、少し目のやり場に困る、というか」

「なに、リラックスした格好、と思えばいいだろう?」

「……はは、そう思う事にする」

「レオ君っ」

「ん?」

 寝転がるレオの傍らには足を崩して座るレーベ。彼女は軽く手を広げて、

「どうかな? か、可愛い、かな?」

「え? うん。似合ってると思うよ」

「そ、そうかな」

 嬉しそうに応じるレーベ。ふと、レオナルドは首を傾げて、

「レーベって可愛いのが好きなの?」

 シンプルなのを好む。ような気がしていた。だから少し意外そうに問いかけるレオナルドに、レーベは頬を膨らませる。

「うー、僕だって女の子だよ。可愛いのは好きなの。

 …………その、あ、あんまり女の子っぽく、ない、かもしれないけど」

 寂しそうな表情で視線を落とすレーベ。対して、

「そうでもないと思うけど? レーベってシンプルなのが好きなのかなって思ってただけ。

 十分、女の子らしいよ」

「そ、……そうかなっ?」

 ぱあっ、と表情を明るくするレーベ。レオナルドは頷く。

「よ、よかったあ。

 僕、レオ君に女の子として見てもらえてなかったらどうしようって、少し心配だったの」

「いや、いくら僕でもレーベを男の子なんて思ったりはしないよ」

「えへへ、……よかった」

 嬉しそうに微笑むレーベ。そんなに喜ぶようなこと言ったかな? と、レオナルドは首を傾げるが。

 まあ、レーベがいいならいいか、と。

「では、レオ。

 私はどうだ? 女らしいと思うが?」

 いつの間にか傍らに座るグラーフ。レオは首を傾げて「そりゃあ、そうだけど?」

 艶やかな長い髪と、整った顔立ち、女性らしい体型に性別を見間違う要素は見当たらない。

 よくわからなさそうなレオナルドの肯定に、……グラーフは、少し、頬を染めて、

「大丈夫だ。今日は勝負下着を装備してきた」

「ぶはっ!」

 とんでもないことを言い出した。思わず、まじまじとグラーフの、その整った顔立ちと自己主張の激しい女性的な部分に視線を滑らせて、

「…………レオは顔に出やすいなあ」

「う、うるさいっ! ぐ、グラーフも女の子なんだから、あんまりそ「僕だって可愛い下着着て来たよっ!」レーベっ?」

 声が裏返るレオナルド。対してグラーフは軽く笑って、

「どうせ、アップリケがついたお子様下着だろう?

 勝負下着というのは幼児体型が着るものではない」

「お子様下着なんて履いてないよっ!

 ち、ちゃんとしたのだよっ!」

 頭上で交わされる下着談議にレオナルド硬直。

「ちゃんとしたの、か? お子様の選んだ」

「お、お子様って言わないでよっ!

 レオ君っ!」

「ふぁっ?」

 あ、あのお菓子美味しそうだなー、と。現実逃避をしていたレオナルドはレーベに呼びかけられて変な声。

「僕の下着っ、子供下着じゃないからねっ!」

「あー、うん」

 どう答えればいいんだ、と。適当に返す。当然、それで納得するわけもなく。

「ほんとだからねっ! ちゃんと見て「って、ちょっと待てーっ!」」

 ぱじゃまを脱ぎ始めたレーベを大慌てで制する。

「こんなところでパジャマを脱ぐなっ! ブラックだっているんだからっ!」

 どう見てもそれどころじゃないウィリアムを示してレオナルド。けど、他の男性の存在を意識して、レーベは顔を真っ赤にして座り込む。

 けど、

「大丈夫だ。問題ない。

 こういう時に使わずして、何のための《神々の義眼》だ」

「女の子の下着を覗くための《神々の義眼》じゃねぇよ」

 うむぅ、……と呻くグラーフ。「せっかく、頑張って選んだのに」と、小さな声が聞こえたが、聞こえなかったことにする。

「その、……ほんと、そういう話はやめてくれ」

 降参と、両手を上げるレオナルド。もともと、女性との付き合いはほとんどない。どうしていいのかわからない。

「二人とも、女の子が男の前で、……その、下着、とか、そういう話をしちゃだめだよ」

「うぅ、……はい」

 しゅんとするレーベ。が、グラーフは首を横に振る。

「レオ、その、男、というのは例外がある」

「え?」

 例外、と首を傾げる。グラーフはそんなレオナルドの頬に触れ、顔を寄せる。

「あ、……え、えーと? ぐ、グラーフさん?」

「その女性にとって、特別な、男性にはそういう話をしても問題ない。

 例えば、私にとっての、レオのように、な」

「……え、え、え、」

 女性から迫られる。そんな経験が皆無なレオナルドはグラーフの行動に硬直。顔を真っ赤にして固まる。

 可愛いところもあるものだ、と。……だから、もっとも攻め込みたくなり、

「だから、聞いてくれるか、れ「レーオっ」がっ?」

 打撃されて転がるグラーフ。彼女の行動を見てどうしようか迷って動けなかったレーベは安堵の吐息。……けど、

「マックス?」

 妹の行動に頬がひきつる。その視線の先、

 紅潮した頬。とろんとした目で、仰向けに寝転がるレオナルドの上に乗り抱きしめるマックス。

「あの、マックス、酔ってる?」

「ん、……そう、ふーん、レオには、そう見える?」

「いや、誰が見てもそうだろ?」

「ふふ、……そう、…………うん、だから、」

 だから、……マックスはレオナルドの首に顔を寄せて、

「こういう事をしても、平気。

 酔ってるから、ね」

「え、……えと?」

 甘える仔犬のように体を寄せるマックス。とはいえ、もちろん、彼女は仔犬ではなく一人の女性。いろいろと当たる感触にレオナルドの顔は真っ赤になって、そんな彼を見てマックスは嬉しそうに笑う。

「ふふ、…………真っ赤、レオって、可愛い」

「あー、いやー、それは女性に言うべき事じゃないかなあ?」

「ふーん、そう? けど、私は可愛いと思うわ。

 それに、嬉しい。こんなにくっついて、何の反応もないと、寂しいわ」

「い、いや、だから、……って」

 ぐい、とマックスは押しのけられる。そして、空いた場所に潜り込むレーベ。

「マックスばっかりズルいっ、僕もっ!」

「ぼ、僕もじゃなくてっ! レーベは酔ってないだろっ?」

「じゃあ酔うっ!」

「落ち着けレーベっ!」

 

 頭の上でぎゃあぎゃあ騒ぐレオナルドたち。そして、そのすぐ近く、プリンツはウィリアムに膝枕。そして、ユーは寝転がるウィリアムに抱き着いて幸せそうな表情。ただ、渦中のウィリアムは、一人離れたビスマルクの、決して妹分に向けてはいけない類の視線に顔を青くしたりしている。

 そんな、賑やかな場所で、

「た、楽しいですねこれ。……ああ、ほんと、ここに来れたことに、感謝をしないと」

「なにしていた?」

「なにって、」シャルンホルストはプリンツとビスマルクを示して「私はかつて、プリンツの僚艦でした。なら、彼女に協力するのは当然でしょう?」

「それでビスマルクは、妹分に向けるのはどうかと思うような視線を向けているのか」

「ふふ、そうですよ。

 さて、」

 シャルンホルストは、睨みあうレーベとマックスに「はわわわわ」と謎の声をあげているレオナルドに視線を向ける。

「あっち行きましょうか」

「そうだな。私は提督にちょっかいかけてくる。

 ユーが行ったらよろしくな」

「ええ、ご健闘を、…………ふふ、それにしても、ああ、本当に、」

「ああ、そうだな」

 シャルンホルストとグラーフは顔を見合わせる。笑みを交わし、言葉を交わす。本当に、

 

 楽しいな、と。

 

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