仮面ライダーディケイド ~The World of Drive~ 作:日昇 光
あれは嘘だ。
夏海とユウスケはあちこちを廻って聞き込みを続けた後、帰路についていた。
「この世界にはロイミュードって奴らがいて、それと戦っていたのが仮面ライダードライブってことだね」
「なんかよく分かりませんね、車のライダーって」
「はは、そうだね。言うなら仮面ドライバーだな」
そんな話をしていると、2人は少し先に人だかりが出来ているのが目に入った。そこには何台かのパトカーも停まっている。
「何かあったんでしょうか」
「もしかして士もいるんじゃないか」
すると、その群集の中から1人の女性が出てきた。やや膨らんだ腹部からして、妊婦のようだ。
「あの、何か事件でもあったんですか?」
夏海はその女性に尋ねた。
「あ、はい。昨日そのあたりで殺人事件があったとかで」
「あ、なんかカメラぶら下げて生意気そうにしてる奴いませんでした?」
「カメラ…生意気…え、それって」
その時、何か答えようとした女性の声を遮るように、重加速が発生した。ユウスケ以外の人々は皆、動きが異常なまでに遅くなってしまった。
「な、なんだ、これ…。おい、夏海ちゃん!何で…」
「…お前…動ける…変…」
「…!?」
戸惑うユウスケのもとに、腕が大砲のような形をしたロイミュードが近づいてきた。
「こいつ、ロイミュードって奴か!でも確か全滅したって…」
「そうだよ」
また別の方向から、男の声がした。ユウスケがその声の源を探ると、自由を失った人混みの側から、カメラを持った生意気そうな青年が出てきた。
「そいつらは1度全滅した。けど、何か妙な組織が試作品とそのコピー体を作ったんだってさ」
「…貴様…詩島…剛…仮面…ライダー…!」
その青年、詩島剛の姿を見て、先ほどのロイミュードの口調が荒々しくなった。もうすでに戦闘に入る姿勢を取っている。
「へぇ、コピー体でまともに喋れないくせに、俺の事は分かるんだ。やっぱ有名人だなあ、俺」
「ちょ、ちょっといいか?君は何者なんだ?」
突然の登場に驚いていたユウスケが口を挟み、剛に尋ねた。
「ん?俺?俺は…」
「うおぉぉぉぉぉぉ…!」
剛が返答しようとした矢先、ロイミュードが雄叫びを上げ、腕に同化した大砲を構えながら突っ込んできた。
「っだぁもう!まだ自己紹介やってないだろうが!」
そう言うと剛は青いドライバーを腰に装着し、白いバイクを装填した。
「レッツ、変身!」[シグナルバイク! ライダー! マッハ!]
やや無邪気な笑みを浮かべながらポーズをとると、剛の体はたちまち白い戦士へと変貌した。
「よく聞いとけよあんた!」
ユウスケを指さして言う。
「追跡!撲滅!いずれもマッハ!仮面ライダー…マッハ!」
「何だ、このノリ…」
今まで見た中でも屈指の独特さを醸す名乗りに、ユウスケは唖然とした。
「…仮面ライダー…抹殺…!」
「偽物ロイミュードなんか、俺の敵じゃないね!」
威勢の良い声とともに、剛は戦闘に入った。
「っと、俺も見てる場合じゃない!超変身!」
ユウスケは腰にアークルを出現させ、仮面ライダークウガへと変身した。
「俺も手伝うぞ、マッハ!」
「え、あんたも仮面ライダーだったの?だから動けてたのか」
「とりあえず、あいつを倒せばいいんだよな?」
「俺1人で充分なんだけどなあ…ま、いいか。いくよ!」
テストが終わってやっと更新できるとか思ってたらすぐに模試があるんですよねー。そんな感じで更新遅れましたが第3話でした。
今回はマッハ登場回でした。次の次あたりでは分かれているストーリーも一つにまとめようかなと思います。