SONIC:ancient's romance 作:高機動ちくわ
ゴーレムの欠片を分析して分かったことは大まかに3つだった。
1つ、このゴーレムの欠片は現代では見られない未知の物質であること。
2つ、特定の電磁波に対し規則的な反応を示すこと。
テイルスが通信機で特殊な電磁波を送ると、欠片は白く光り、細かく振動した。
3つ、欠片は外部からの衝撃に、案外弱いようだ。
金づちで叩くと粉々に砕け、電気を流すと灰色になって崩れた。火で炙ると蒸発してしまった。
ゴーレムの異常な耐久はその外郭にあるようだった。
ソニック「へぇ...分かったのはこれだけかい?」
ソニックはテイルスの方を向いた。
いつの間にか、目の前に書類の束が積み上がっていた。
その後ろからひょこっとテイルスが顔を出す。
テイルス「良かったら、もっと詳しいデータがたくさんあるよ!」
ソニック「オッ...OK...また時間がある時に見せてもらうぜ...」
今にも崩れてきそうなその書類の山から、ソニックは一歩距離を取った。
テイルス「そういえば、ソニックはこれからどうするの?」
ソニック「ん?そうだな...」
ソニックは少し考えた。
エッグマンは街中でゴーレムを暴れさせた。そしてそれを使った新たな計画があるとも言った。
だが、エッグマンが実際どんな計画をたてているのかはまだ分からないし、エッグマンがどこに潜んでいるのかも知りようがない。
だがエッグマンが事を起こすのを何もせず待つのも決していい手ではない。第一待つのはソニックにとって退屈である。
ソニックはゴーレムと戦った時の事を思い出した。
まるで岩盤のように堅いゴーレムに、自分の攻撃が全く通用しなかったのだ。
今度またゴーレムと戦うとき、今のままではきっと同じ苦戦を強いられるだろう。
ソニック「よしっ俺は特訓をするぜ!」
テイルス「特訓?」
ソニック「そうさ、ナックルズみたいに岩を粉々にできるようになってやるのさ!...そういえば、ナックルズには何か知らせたのか?」
テイルスは首を横に振った。
テイルス「エンジェル・アイランドに伝書ロボを飛ばしたんだけど、いなかったみたいなんだ。」
ソニック「ふーん...旅にでも行ってるんだろうな、エッグマンが動きだせば、また会えるさ。」
テイルス「そうだよね。それじゃ、僕はゴーレムについてもっと詳しく調べることにするよ。エッグマンが動きだしたらすぐに知らせるから、ソニックも特訓頑張ってね!」
こうして、ソニック達はエッグマンの次の行動に備え、準備を始めたのだった。
ソニック「さて、修業はまず形から入るとしますか。」
ソニックは岩山にて特訓を始めようとしていた。そこで滝を見つけたのだ。
東の国の侍が、滝に身を打たれ修業する様子を思い浮かべ、自分も試してみようと思ったのだ。
水に足を浸けると、心地よい冷たさが伝わる。
ソニック「へへッこりゃいい修業になりそうだぜ。」
ソニックは川を渡り、滝壺に向かった。
突然、川底が深くなる。ソニックはあっという間に肩まで水に浸かってしまった。
あわてて爪先を伸ばすとなんとか川底に届いた。
溺れるという最悪のケースはなんとか免れた。
ソニック「うわっと...深いな...一旦戻るか...」
これ以上は進めない。泳げない彼は急いで岸に戻ろうとした。
後ろを向こうとしたその時、爪先がつるりと滑った。
川底の石には藻が生えていて大変滑りやすくなっている。
ソニックは水飛沫をあげ川に突っ伏した。
ソニック「ガボッ...⁉ゴボゴボ...!」
必死に手足を動かす。だが、川底に足は届かず、水面に顔が届くこともなかった。
空気を吐いてしまい、意識が遠ざかる。
水は冷たく、重い。胸が締め付けられ、手足の先が痺れてきた。
ソニックの動きがだんだん鈍くなり
鈍くなり
やがて、ソニックは動かなくなった