破天荒騎士銀河道中物語   作:放浪人

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 もはや言い訳はすまい……今回も大変お待たせしました。
 ぐだぐだ言っても煩わしいでしょうから、早速参りましょう。ではどうぞ。


正面玄関とはスルーするもの Byキ○ガイ

「あ、そういえばこのボタン試すの忘れてたわ。ポチッとな」

『ギャアアアアアアアァァァァァァァァアアアアアア!?!?!?!?』

 

 

 

CHAPTER 10 「正面玄関とはスルーするもの Byキ○ガイ」

 

 

 永かった――ドロイド達によって制圧されたナブーの王宮に足を踏み入れ、連行されてきたアミダラ女王とその取り巻き達を見て、そんな感想と共にガンレイは思わず涙ぐみそうになった。

 銀河共和国の特使として、何がどうトチ狂ったのかあのキ○ガイ(アッシュ)が派遣され、ガンレイ達を恐怖のどん底に落とし掛けた一件――それからまだ数時間しか経っていないにも関わらず、少なくともガンレイ達にとっては、まるでその数時間が数日か数ヶ月、数年のことのように感じられたからだった。

 

 だが、そんな屈辱と苦難もこれで終わりだ。

 あのキチ○イもこの星にいるのだろうが、今回は限定された空間だった戦艦内ではなく広大な土地の上に大軍を展開し、しかも拠点を制圧して地の利も得た。

 如何にあのクロームレインだろうと今度は――今度こそは、追い詰められた挙句、無惨な屍を晒すしかないのだ。

 

 そんな妄想によるニタニタと気持ち悪い笑みを浮かべながら、目の前まで連れて来られた女王に形ばかりの礼節を示す。

 

 ――なお、すぐ傍でさっきからプルプル震え続けているハーコのことは、もう放っておくことにしている。

 

 

「これはこれは、女王陛下。ご尊顔を直に拝謁できて恐悦の極みに存じます」

「……ガンレイ総督。この所業、決して許されるものではないと理解することです」

「さて、それはどうですかな」

 

 

 キッと己を睨みつけてくるアミダラをフフンと嘲笑いつつ、ガンレイは部下や捕虜達を引き連れるように歩き出す。

 

 

「総督、元老院にはどう申し開きをするつもりだ? このようなことが承認されていないことは分かっている」

「言っただろう、承認は得ていると……まあ、少々手続きが前後するがな」

「……どういう意味です」

 

 

 老練な知事シオ・ビブルが的確な指摘をするが、それに対してもガンレイは泰然とした姿勢を崩すことはなく、ただ意味深な言葉を口にしてほくそ笑んだ。

 それを耳にしたアミダラは怪訝な表情を浮かべ、それを見て取って嫌味な笑みを浮かべながらガンレイは答えを示した。

 

 

「女王陛下には此度のナブー占拠が合法的なものだという協定書に署名をしていただく。元老院にはそれを以て追認してもらえばいいだけのこと」

「!? 何をふざけたことを……! 例え殺されようとそのような馬鹿げたものに署名はしません!」

 

 

 こともなげに語られたその言葉に、アミダラは怒気を込めて自身の先頭を歩くガンレイを睨みつける。白粉(オシロイ)で白いその頬が赤く染まっているのは、決して心なしばかりではないだろう。

 

 しかしそれに対し、如何に女王たるものとしての気迫と怒りを込めようとも、自身より遥かに幼い小娘の睨みなど海千山千の商人たるガンレイにとっては痛くも痒くもないものだった。

 

 

「それは困りましたなあ陛下。陛下に進んでご協力頂けないとなれば……大変心苦しい限りですが、無辜の民に苦難を強いなければなりませんが」

「ッ! 民に手を出すことは決して許しません!」

 

 

 「言うことを聞かなければ人質を殺す」という遠回しでありながらあからさまな脅しに、愕然とした表情の後に凄まじい剣幕で食って掛かるアミダラだが、ガンレイは勝利に酔っていることもあってか平然と受け止め、逆に嫌味ったらしく切り返す。

 その様子たるや、正しく冷酷非道な悪逆商人のそれだった。

 

 

「ほう? 一体、何をどうなさると言うのですかな? 無力な女王陛下」

「ッ……この外道……!」

「商いとは、時に人の道では計れぬ領分も取り扱うものでして。どうぞこれをよき経験とされるが宜しいかと――もっとも、今後活かす場はないと思いますがな。ククッ」

 

 

 慇懃無礼な態度で嘲りの笑みと言葉を向ける眼前の悪党に、侮辱と民の命を盾にしたことへの怒りから、アミダラは身体を震わせる。

 

 出来ることならその顔面を晴れ上がるまで引っ叩いてやりたいところだが、言うまでもなく周囲にはガンレイ達を護衛するドロイド達がおり、ビブルを始め衛兵や侍女達がいるこの状況で軽挙を働く訳にもいかない。

 故に今の彼女に出来るのは、屈辱と怒りに総身を震わせることのみだった。そんな彼女を痛ましげに、あるいは口惜しげに見守る衛兵と侍女の存在が、余計に彼女の姿を非力なものに思わせた。

 

 そんなアミダラの姿に黒い愉悦を堪能するも、いつまでもそれに浸っている訳にもいかないという職務を思い出し、ちょうど階段を折り切った廊下で待機していたドロイドの部隊の指揮官機に命令を下した。

 

 そう。これで我々の、私の勝ちなのだ――――

 

 

「中佐、捕虜を連行しr」

《閣下。只今、都市制圧部隊カラ連絡ガ来タノデスガ……》

「……連絡だと?」

 

 

 ――と、そんなガンレイの有頂天に水を差すように、その報せはもたらされる。

 それに対してガンレイはあからさまに顔を顰めて報せをもたらしたドロイドの中佐をねめつけるが、連絡の内容も気になったので、とりあえずは続きを促すことにした。

 

 

 この時――もしガンレイが、すぐ近くに控えているハーコの身震いが一層に酷くなったことを、その現象の意味を正確に理解できていたのならば。

 

 

「一体何事だ。暴動でも起きたか、そんなものとっとと――――」

《アー、イエ。ソレガ……湖カラ潜水艇ラシキ赤イ機体ガ飛ビ出シテキテ、都市ヲ横断シテイルトノ事デス。既ニ幾ツモノ建築物ガ破壊サレ――――》

「……は?」

 

 

「……る……が来るよぉ……」

「……あの、大丈夫ですか……?」

 

 

 そのハーコが、異常な様子を敵であるにも拘らずつい心配してしまったアミダラに案じられながら、何かをブツブツと呟いていることに気づけていたならば。

 

 

《ソレデソノ正体不明機ナノデスガ、ドウヤラコノ王宮ヘトホボ一直線デ向カッテ来テイルソウデス……物凄イスピードデ》

「な、何だそれは! 貴様さっき潜水艇と言っていただろうが! 何で潜水艇が地上にいるんだ! 何で潜水艇が都市を破壊しながら向かってくるんだ!」

《サア、本官ニハ皆目……》

 

 

 ――ゴゴゴゴ……。

 

 

「ええい、このポンコツめ! 中佐にまで取り立ててやったというのにその程度なのかこの無能め!」

《チッ、無能ハテメーダロ……》

 

 

 ――ゴゴゴゴゴ……!

 

 

「あぁん!? 今何か言ったか!」

《イエ、何モ》

 

 

 そして、徐々に近づいてくる音にもっと早く気づけていたならば。

 あるいは、もう少しマシな結果になっていたのかも知れない。

 

 

「……あれ、なにこの音」

《アー……閣下。レーダーノ反応ニヨレバ、ドウヤラ――――》

 

 

 その異音に気づいたガンレイが首を傾げ、それに対してドロイドの中佐が答えようとした、その直後――――

 

 

 

 

 ――ドッガーーーーーン!!!!

 

 

 

 

《湖の底からコンニチワァァァァァァァァァァァァァァァッ!!!》

《イィィィィィィィィヤァァァァァァァァァァァァァァァァ!!》

 

「ギャアアアアァァァァァァアアアアアァァァァ!?!?!?」

 

 

 

『……え?』

 

 

 轟音と共に、ガンレイの背後の壁が吹っ飛んだ。

 

 

 

                  †   †   †

 

 

 

「ドゥワッフグフゥッ!?!?!?」

 

 

 唐突な轟音、その直後に起きた王宮の壁の爆砕。その衝撃で吹き飛ばされ、更に飛んできた瓦礫が後頭部を直撃して奇声を上げながらガンレイも吹っ飛んだ。

 困惑、驚愕、疑問、混乱、混沌――その光景を見た者達の、共通する気持ちだった。

 

 ……というか、なにこれ。え、なにこれぇ。

 

 

「い、一体何が……」

「陛下、どうかお下がりを!」

 

 

 想像だにしなかった状況に、唖然呆然なアミダラ。そんな彼女を、衛兵隊長であるパナカと最年長者であるビブルがいち早く正気を取り戻して背中に庇っている。

 彼女達がいる場所は『何か』が壁を破壊したことで発生した粉塵によって視界が遮られており、何より状況が把握できず下手に動くことができずにいた。

 しかし程なくしてその粉塵も晴れ始め、アミダラ達も視界を取り戻す。

 

 そうして、彼女達が目にしたのは――――

 

 

「……ボンゴ?」

 

 

 それは、瓦礫の山の上に乗り上げている赤い乗り物――アミダラが知識で知る限り、この星で共生している原住種族グンガンの潜水艇だったはずだ。

 直接交流は入植の際の悲劇的な擦れ違いにより既に数千年以上も行われていないが、そうした技術を有していることは情報として把握している。

 

 ……もっとも、王宮の壁を突き破るような乗り物だとは知らなかったが。

 

 

「まさか、グンガンが……?」

 

 

 乗り物がグンガンのものである以上その推測は妥当なものだが、言葉の後半はある不安から濁された。

 何せグンガンとナブーの関係は、数千年前からヘイト寄りの相互不干渉状態である。このタイミング(武力制圧下)での彼らの介入が『救援』なのか『侵略』なのか、判断できる材料は少なかった。

 

 そうしている内に、ボンゴを覆っていたシールドらしき膜が消失し、機体から発されていた駆動音が停止する。そして解除され始める操縦席の天蓋。

 

 果たしてそこに乗っているであろうグンガンの意図は?

 固唾を飲んで見守る彼らの前に現れたのは――――

 

 

 

「シャーオラァーーーーッ!!!」

 

 

 

 一匹のキ○ガイ――アシュヴェル・クロームレインであった。

 

 

「えっ」

「えっ」

「……はぇ?」

 

 

 上からパナカ・ビブル・アミダラの順番である。揃って豆鉄砲喰らった鳩の表情に違いはなかったが。

 

 

「フゥー……流石はグンガンが誇る最新鋭機、建物を意にも介さず突破するとは正直思わなかった。パーフェクトだ……やっぱ、情熱思想理念頭脳気品優雅さ勤勉さは別になくてもいいけど、速さは大事だよね。うん」

「生きてる……生きてるっ……! もう、もう二度と訳の分からない乗り物にキ○ガイと一緒には乗らない……! 天地神明、フォースとマスター・ヨーダとクワイ=ガンに誓います……!」

「なんかお前、最近そんなんばっかな。もう少しレパートリー増やせよキャラ壊れてきてんだからこの際によ」

「うるせえよ!! 誰のせいだと思ってんだ!

 押すなって言ったよね!? 絶対押すなよって言いましたよね! なんで押すかなぁッ!!」

「フリだよね分かってる分かってる」

「違ぇよヴァカ!!!」

「……ミー……ミー、もう二度とボンゴには乗らないヨ……」

 

 

 意味不明なことをボンゴの上に仁王立ちしながらのたまうアッシュを、まだ操縦席にいるキ○ガイ運転の被害者である犠牲者――オビ=ワンがツッコみ、それに続いてピンクの肌をすっかり青褪めさせたジャー・ジャーがヨロヨロと這い出てくる。

 

 ……そんな三人に、惨状を目の当たりにさせられたアミダラ達はというと――――

 

 

『(゚д゚ ) ポカーン』

 

 

 ――となるしかなかった。当然の反応だろう。どこの世界に潜水艇で王宮に突っ込む人間がいるというのか。キ○ガイとその巻き添えはいるが。

 

 とは言え、いつまでもそうしている訳にもいかず。いち早く正気に戻ったアミダラは、戸惑いを抱きつつも勇気を出し、とりあえずは問題のキチ○イ――アッシュに声を掛けた。

 

 

「あ、あの……」

「ん……?」

「あなた方は……もしや共和国の特使なのですか?」

 

 

 アミダラの呼び掛けに反応したアッシュは振り返ると、マジマジと彼女を見つめる。

 そんな相手の反応に躊躇するアミダラだが、そこは幼くとも女王になった身。不安を抱きつつも臆せず、眼前の(キ○ガイ)に問いを向けた。

 

 そんなシリアス100%のアミダラに対し、当のキチ○イはというと――――

 

 

「……やべぇ、マ○ヤ様ktkr」

「へ?」

 

 

 ――などとのたまった。

 

 バカの謎発言にポカンとなる、マ○ヤ様改め女王アミダラ。

 

 

「やべーよオイやべーよ。少佐(アライズ)だよガチテロリストお姉様だよロリBBA吸血鬼だよロシアの新型使いだよJK聖女だよ。どうしよう俺テンション上がってきたわ」

「いやあのすいません、何言ってるのかこれっぽっちも分からないんですが……」

「ヴァッカお前、マ○ヤ様だぞ。あの妖怪じみたメイクがあれ、なんかイケてね? って思えちまうくらいやべーよ。ぱないn」

「おいやめろ。色んなところからクレームくるからやめろ」

「どれだ? 血か? ドーナツか? (課金)か? それやったら靡いて俺の影に一心同体でチェックインするのか? マイルーム来るのか?」

「ヤメロっつってんだろ……!」

 

 

 よほど琴線に触れたらしく、色々とヤバ気なことをハイテンションで口走るバカ。このままでは色んな方面から苦情から来ることが目に見えるので、オビ=ワンが必死で抑えに掛かる。

 

 自分達を置いてけぼりにヒソヒソと話し込む二人に呆然となるアミダラ達だが、そんな混沌とした状況を解決に導く切欠となったのは、意外な人物だった。

 

 

「わ、私はどうすれば……」

あの人(アッシュ)、基本ひとの言うこと聞いてないからオビが上手く宥める(身代わりになるの)を待つしかないヨ。下手に近づくとシド()い目に遭うからやめといた方がいいと思う」

 

 

 いつの間にかアミダラの隣に立ち、何かを悟ったような遠い目でそう語るジャー・ジャー。アミダラはその姿に哀愁を見た。

 

 

「そ、そうなんですか?……って、貴方はグンガン、ですよね……?」

「イエース! ミーはジャー・ジャー・ビンクスね。なんか気づいたらここまで連れて来られてたヨ……」

「そ、それはご愁傷様でした……あ、わたくしはアミダラと申します。ナブーの女王を務めております」

 

 

 哀愁漂わせるジャー・ジャーに戸惑いつつきちんと自己紹介をするアミダラ。どこか暢気なようなのは雰囲気に呑まれているからである。

 

 

「ワォ、女王陛下!? ミー始めて見たよ! どうぞよろしk」

「って何勝手に話進めてんだァァァァァァァァ!!!」

「アビャウスッッッ!?!?」

「ふえぇっ!?」

 

 

 そのまま握手を交わそうとする二人だが、直後にオビ=ワンの華麗なドロップキックがジャー・ジャーに炸裂、哀れジャー・ジャーはぶっ飛んだ。

 そんな奇天烈展開に混乱し、アミダラも声を上げてしまう。

 

 

「人があのバカの相手している時に何展開進めてんの? というかさっき身代わりって言ったよな。僕のこと身代わり呼ばわりしたよな?」

「 」

「あ、あの……その方は気絶されて……」

「いやーなんかすんませんねぇ、うちの若いモンが」

「へ!? あ、いえ。そのようなこと、は……?」

 

 

 さり気なくアミダラの傍に立ち、したり顔でオビ=ワンへのフォローを入れるアッシュ。

 しかし忘れてはならない。そもそもこの混沌とした状況を作り出した張本人はこのバカである。

 そこら辺に気づきながらも、人の好さ故かアミダラはツッコめない。

 

 

「……ごほん」

「あ、ところで悪いんだけど、ちょっと『ぱないの!』って言ってみてくんない?」

「は、はい?」

「だから『ぱないの!』。はい、リピートアフタミー?」

「え、いやあの……………………ぱ、ぱない、の……?」

「……コホン、コホン」

 

 

 わざとらしい咳払いが近くから聞こえるが、キ○ガイに遠回しなど通じない。

 

 

「ノウ! もっと勢いよく! こう、何かに感動したような躍動感を込めて!

 ハイもう一度!」

「ぱ、ぱないのっ……!」

「恥ずかしがるな! 魂を込めろ! お前ならできる! きっとできる! さあ、己を曝け出すんだァァァァァァァ!!!」

「ぱ……ぱないの!!!」

 

 

 ピロリン♪

 

 

「ふぇ?」

「生ボイス頂きました」

「へ? え、あっ!? ろ、録音したんですか今のを!?」

「着ボに設定しますた」

「だ、駄目です消してください! 恥ずかしくて死んでしまいます!」

 

 

 まさかの所業に顔を真っ赤にして(真っ白なオバケメイクだが)懇願するアミダラだが。

 

 

「ヒャッハー、我慢できねえ! 再生だあ!」

『ぱないの!』

「や、やめてください!!」

「倍プッシュだ」

『ぱないの! ぱないの! ぱぱぱぱぱなぱなぱなぱないの!(編集版)』

「いやぁぁぁぁぁぁ!?!?!?」

 

『……………………』

 

 

 ――これはヒドい。

 中の人(声優)が同じだからって乗せられてネタ台詞を言わされた挙句、それを録音されて再生されるのだから羞恥心がぱない。恥ずかしさに女王もクソもないのだ。

 そんなアミダラの恥ずかしがる姿を楽しみつつ音声を流し続けるアッシュ。外道、さすが外道。

 咳払いで存在を気づかせようとしていたビブルを始めとするナブーの面々もドン引きである。

 

 

『ぱないの! ぱないの!』

「へ、へへへ……こいつを消して欲しいのかい? だったら俺の心を動かす言葉を言ってみな……!」

『ぱないの! ぱないの!』

「ま、また何か言わせるのですか!? というか、いい加減それ停めてください!」

『ぱないの! ぱないの!』

 

 

 録音ボイスを停めるどころか、それを使って更に別のネタを要求する外道。アミダラの懇願も何のその、悪党よろしくな下衆スマイルを浮かべてジリジリとにじり寄る――――

 

 

「さあバッチコーイ。とりあえず、生きてるなら神様でも殺すような一言でいってみようk」

 

 

「だから人がツッコミやらされている傍で何好き勝手やってんだオマエラァァァァァァァァァァァァァ!!!」

 

 

「うおアブネッ」

「うぼぁす!?!?」

「パナカ隊長ォォォォォォォォッ!?!?!?」

 

 

 ――そんな外道を止めたのは、ジャー・ジャー(気絶)へのツッコミ(?)を終えたばかりのオビ=ワンだった。

 渾身のジェダイ(ラ○ダー)キックは、しかしアッシュではなく彼がフォースで引き寄せ盾にした衛兵隊長パナカの強面に炸裂、哀れパナカは奇声を上げてKOされた。

 

 その光景を目の当たりにして悲痛な叫びを上げるアミダラの声だけが、物悲しく響き渡る。

 

 

「あーあー……やっちゃったよ。やっちまったよ。お前どうすんのこれ。なに救出に来た連中にキックかましてんだよ停職モンだよ停職モン」

「救出に来た相手に変質者よろしく嫌がらせしていた外道のキ○ガイに言われたくないんだよ!!!」

「んだよ、少し生ボイスいただいてただけだろ? お前考えてみろよ、目の前にマ○ヤ様いるんだぞ? 台詞の一つや二つ言わせたいだろ。人間として当然の欲求って奴だよ。人が腹を空かせたら飯を食って、眠たくなったら寝る。それと何も変わらないのさ!」

「そんな人間滅んでしまえ、というかお前ガ滅ベホントマジデ……!」

「 」

「ああっ、パナカ隊長しっかりしてください!?」

 

 

 おぉパナカ、死んでしまうとは情けない。

 

 

「うっわ、今の聞きました社長さん? お前ですって。上司相手にお前ですって。これだから最近のパダワンは教育が成ってないって政治家連中から言われるんですよ」

「いやあの、ワシ市長なんじゃけども」

「んでもって最終的には俺ら上の世代がどうこう言われるんですよちゃんと教育できてないって。こちとら自分のことで精一杯だっつーの。ドイツもコイツも人がちょっと不祥事起こしたら騒ぐんだから。

 あーマジやってらんねーわ。ジェダイも暇じゃないの。宇宙の平和守る為に頑張ってるの。ねえ分かるそこら辺係長さん?」

「いや何で降格されてんのワシ」

 

 

 今度は唖然としていたビブル(市長)を掴まえてグチを言い出す。グチに付き合わされているビブルはビブルで、怒涛のカオスな展開にされるがままだった。

 

 

「ったく、少し落ち着けよ。ほらこれでも聞いて心を癒せ」

『ぱないの! ぱないの!』

「癒えるかッ!! というかそれが一番うるさいんだよとっとと切れ!!!」

「ふえっ!? わ、私……そんなに耳障りな声だったのでしょうか……?」

「え゛っ。あっ、いや貴女のことじゃないんです! うるさいのはこのバカの……」

 

 

 まさかのアミダラが喰いついてきた。見る見る落ち込む彼女に、慌てて弁明するオビ=ワンだが、その隙を外道が見逃すはずはなく。

 

 

「ないわー。マ○ヤ様disるとかナイワー。お前全世界のファンを敵に回したぞ」

「だから違いますよ! 何で初対面の人間をいきなりどうこう悪く言っているようになってんですか!!」

 

 

 ――今日、彼が初対面となるジャー・ジャーという者がいた……そのことを述べたことに、然したる意味はない。

 

 

「いやでも、よく考えるとお前原作で結構扱い辛辣だしな……飛行艇から墜ちても見捨てろって言ったし、焚きつけて尾行して挙句に話を拗らせたし……」

「ヤメロォォォォォォォォォォォォォォ!!! その話をここでするんじゃない!!

 ……いや、と言うか原作って何!? 一体なんの話!?」

「や、やっぱり私……何か貴方に嫌われるような粗相を……?」

「違います! 本当に違いますから! このバカの話を信じないで!?」

 

 

 女王涙目。しかし泣きたいのはオビ=ワンだった。というかもう心で泣いていた。

 そして諸悪の根元はというと。

 

 

「ほれほれほれ」

『ぱないの! ぱないの! ぱないの! ぱないの!』

「だからうるせえっつってんだろうがッ!!!」

「うぅっ……! やっぱり私、聞くに堪えない声を……!」

「いやだからアンタじゃなくて!!」

 

 

 ダメ押し、状況は更に悪化した。

 しかしそんな状況に変化をもたらしたのは、このカオス極まりない流れに動けずにいたアミダラの侍女達だった。

 パナカ(気絶)の隣で泣き崩れるアミダラの元に駆けつけた彼女達は、一人一人、己の女王を励ます。

 

 

「陛下、大丈夫ですよ! 陛下のお声はとても美しゅうございます!」

「そうです! この男の耳が腐っているのです。先程のお声もとても可愛らしゅうございましたよ!」

「ぐすっ……ほ、本当ですか……?」

『勿論です!』

「ちょっと貴方。なにウチの陛下にイチャモンつけてんですか。名誉毀損で訴えますよ」

「えっ、いやあの、そんなつもりはなくてですね」

「こんな可愛い女王陛下を泣かせるとかマジクズ。こんなのがジェダイなんて世も末だわ」

「あの、とりあえず僕の話を」

「うん、とりあえず土下座しようか。そこの硬い床に頭の中身ブチまける勢いでちょっと土下座しようか。まずはそこから始めようか」

「それとも何ですか? ジェダイと言うのはか弱く健気な女性の心を傷つけても謝罪の一つもしない厚顔無恥な輩なのですか? やだマジありえないんですけどー」

「ナブー甞めてんじゃねえぞアァン? あれか、田舎モン(アウター・リム)だって見下してんのか? 上等だゴルァやってやんよ!」

「 」

 

 

 まさかの侍女達による非難ブーイング罵詈雑言の嵐。ジェダイ相手にも臆さず物申す、実に逞しく個性的な侍女達であった。

 

 そしてオビ=ワンは、もう涙すら出なくなってしまった。

 そんな彼は、ただただ――ひたすらに、クワイ=ガンに会いたくなった。

 




◆自己啓発こーなー。
●スーパーガンレイタイム再び
 その後は言わずもがな。

●黒いドロイド
 ナニカの電波でも受信してるんでしょう(しれっ

●ハーコレーダ
 キ○ガイの存在を探知できる優れもの。一組織に一人、外道対策の必需品!

●ダイナミック入城
「一体いつから、こそこそ侵入すると錯覚していた……?」

●オビ
 もう駄目かも知れんね(しれっ

●女王ボイス
 この人は基本声優ネタに走る予定。あらすじ見れば分かるよねッ!(白目

●あれ、でもこの時の女王って……
 間違えるな。大事なのは中身がどっちかじゃない、声がマ○ヤかどうかだ(キリッ

●ぱないの!
 ロリBBAはみんな大好き。はっきりわかんだね(ハアハア

●そういえば確かに原作のオビって……
 真実は闇の中(目逸

●ナブー侍女衆最強伝説
 本当に思いつき。この中の一人がパドメなのかとか全く考えていない。勢いづいていたオビを足技かまして転ばせるための展開(外道


 そういう訳で今回も今回で、ギリギリ二ヶ月以内という亀更新でございます;書けば書くほど遅く難しくなる執筆作業の恐怖(戯言
 次回もいつ頃に更新できるか不明ですが、気長にお待ちくださいませ。
 それでは、お読み頂きありがとうございました。
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