魔法少女まどか☆ゴースト 〜命を紡ぐ物語〜   作:スターダストライダー

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お待たせしました。

今回は謎に包まれたライダーが登場!


45. 私、戦える

かずみと謎の魔法少女が戦闘を開始したのと同時刻、里美に言われてB地点に向かっていた。と、その時その道中で、なんと里美とニコ、竹市兄弟、そして星斗のグループとばったり出くわしたのだ。

これにはタケル達も訝しんで、思わず警戒した。

 

「えっ⁉︎ 星斗、みんな……!」

「ん? どうしたタケル?」

「廉、かずみとまどかは?」

 

サキに尋ねられた廉達は首を傾げた。

 

「? 知らないが?」

「一緒じゃなかったの?」

 

本来まどかとかずみ、2人を引き連れてニコ達の方に向かっていた里美が逆にそう質問した時、今度はマミチームと隼人チームがやってきた。これで2人を除く20人が集結したわけだが、さやかがふと周りを見て呟いた。

 

「あれ? まどかとかずみは?」

「いや……。ニコが魔女の出現場所を見つけたって里美さんから聞いて、それで2人とも里美さんと一緒に星斗達の所へ……」

「? どこよそれ?」

「……まだ難航してたんだぞ?」

 

タケルが経緯を説明するが、ニコとゲンヤはそんな事を言った覚えは無いと言う。

その時、サキは気づいてしまった。先ほど感じた違和感の正体に……。

 

「やられた……!」

 

そう呟いたサキは目つきを変えて、来た道を引き返そうとした。

 

「ちょっ、サキさん⁉︎」

「どうしたのですか?」

 

誠司と御成がサキに声をかけると、サキは叫んだ。

 

「ハメられたんだ、敵の罠に! 何者かがかずみを狙ってるのは間違いない!」

「! 何だと……⁉︎」

「じゃあ、まどかさんも……⁉︎」

「(! じゃああの里美は誰かが化けた偽者だったのか……! 急がなきゃ……!)」

 

一同が2人と別れた場所に向かおうとした時だった。

 

「お〜っと、そうは問屋が卸さないってな」

「「「「⁉︎」」」」

「あれは……!」

 

すぐ近くのビルの屋上から男性の声が聞こえてきて、皆が顔を上に向けると、見覚えのある人物がいた。

それは以前、謎の魔法少女と共に行動していた、正体不明の仮面ライダーだった。そのライダーは飛び降りて、タケル達の前に立ちはだかるように着地すると、不敵な笑みを声に出して呟いた。

 

「てめぇらにあいつの邪魔をされたくないんでなぁ。ここでちょいと遊んでもらうぜ」

「遊ぶだと⁉︎ そんな暇は無い! かずみを助けなきゃならねぇんだ!」

 

アラタが怒りを露わにしながら先に進もうとしたが、手に持っていた武器……ガンガンロッドで行く手を阻まれた。

 

「だ〜から、言ってんだろ? てめぇらはここで遊んでいれば良いってな!」

「ガハッ……!」

 

刹那、ライダーは目にも留まらぬ速さでガンガンロッドを振ってアラタを吹き飛ばした。生身で攻撃を受けたアラタは地面を転がり、うずくまった。

 

「アラタ……! お前、よくも……!」

 

タケルがライダーを睨みつけるが、ライダーはそれに構うことなく指をパチンと鳴らした。途端に、周りの路地裏から何体もの黒い物体が出現した。最初はよく分からなかったが、やがて暗闇に目が慣れてくると、それが今までこのあすなろ市で見てきた魔女もどきである事が判明した。

 

「! これって……!」

「やはり、一連の出来事はこいつが関係してたのか……!」

「でも、どうやってこんな事を⁉︎」

 

周りを魔女もどきに囲まれる中、アラタは立ち上がり、タケルの横に並んだ。

 

「こんな所で立ち止まっていられるかよ!」

「まどか、そしてかずみは絶対に助ける!」

 

『アーイ! バッチリミナー! バッチリミナー!』

『スタンバイ。イェッサー。 ローディング』

 

2人はゴーストドライバーやメガウルオウダーを展開し、アイコンのスイッチを入れてセットして、同時に叫んだ。

 

「「変身!」」

 

『カイガン! オレ! レッツゴー! 覚悟! ゴゴゴゴースト!』

『テンガン! ネクロム! メガウルオウド! クラッシュ・ザ・インベーダー!』

 

「「はぁぁぁぁぁぁぁっ!」」

 

2人は同時に駆け出し、近くにいた魔女もどきを殴り飛ばした。

それを見たマミ達も彼らに続くようにソウルジェムやアイコンを取り出した。

 

「俺達も行くぞ!」

「「「「はい!」」」」

 

隼人、星斗、誠司、晶、御成が飛び出して、アイコンにスイッチを入れた。

 

『『『『『アーイ!』』』』』

『『バッチリミナー! バッチリミナー!』』

『『バッチリミロー! バッチリミロー!』』

『バッチリミテー! バッチリミテー!』

 

「「「「「変身!」」」」」

 

『カイガン! シーザー! レッツゴー! 覚悟! ゴゴゴゴースト!』

『カイガン! カエサル! レッツゴー! 覚悟! ゴゴゴゴースト!』

『カイガン! アリトル! レディゴー! 覚悟! ドキドキゴースト!』

『カイガン! ヘカリア! レディゴー! 覚悟! ドキドキゴースト!』

『カイガン! ハウンド! ヒァウィゴー! 覚悟! オーオーゴースト!』

 

隼人達が仮面ライダーに変身すると、今度はマミやサキを含む少女達がソウルジェムを掲げながら、

 

「「「「「「「変身!」」」」」」」

 

と叫んで、魔法少女姿になった。

続いて、竹市兄弟がアイコンを取り出し、スイッチを入れた。ドライバーからは、廉は青、ゲンヤは黄色のパーカーが飛び出してきた。

 

『『アーイ! バッチリミテー! バッチリミテー!』』

 

そして兄弟の如く、2人とも手前にクロスした腕を出して力を込めると、同時に叫んだ。

 

「「変身!」」

 

そしてレバーを引いて押すと、パーカーがそれぞれの上半身に羽織られた。

 

『カイガン! ウルティガ! ヒァウィゴー! 覚悟! オーオーゴースト!』

『カイガン! メガイラ! ヒァウィゴー! 覚悟! オーオーゴースト!』

 

廉はライオンのたてがみのような仮面をつけたライダー……ウルティガとなり、ゲンヤはもじゃもじゃのヒゲが生えたような模様のついた仮面のライダー……メガイラに姿を変えて、魔女もどきに突撃した。

とはいえここにいるメンバーはほとんど戦闘慣れしてきているので、魔女もどきにそれほど苦戦する事はなかった。

 

「……チッ。思ってたよりはやるじゃねぇか……」

 

ライダーも彼らが予想外に健闘している姿を見て舌打ちしていた。

そうこうしているうちに、ようやく隙間を見つけた隼人がタケル達に言った。

 

「タケル! アラタ! 今のうちにまどか達の所に向かえ!」

「浅海さん! 廉君! あなた達も行って! ここは私達で食い止めるわ!」

「! 分かった!」

「私達も向かいましょう! ニコちゃん、みらいちゃん、ゲンヤ君、一緒に!」

「「うん!」」

「りょ〜かい」

「タケル! まどかをお願い!」

「任せろ!」

 

タケル、アラタ、廉、ゲンヤ、サキ、ニコ、みらい、里美の8人はマミ達が作ってくれた隙をついて、まどか達のいる方へ向かった。

 

「! させるかよ!」

 

ライダーも8人を追いかけようとしたが、

 

「それはこっちのセリフ!」

「行かせなくてよ!」

 

さやかと仁美のコンビネーションに阻害されてしまい、行く手を遮られた。

 

「チィッ……! 邪魔してんじゃねぇぞオラァ!」

「ぐっ……!」

 

ライダーは怒りを露わにして2人を退けたが、時間稼ぎには成功し、すでに8人は遠くに行ってしまっていた。

 

「逃がしちまったか……。後はこいつらに任せて、向こうに向かうか」

 

そう呟くと、ライダーは魔女もどきに目をやると、すぐに8人の方を追いかけた。

 

「! 待て!」

「誠司君、後ろ!」

 

誠司が追いかけようとしたが、背後から魔女もどきが襲ってきた為、晶がガンガンハンマーで叩きつけた。

 

「サンキュー、晶!」

「今は、こいつらを倒すのが先決だな。向こうはきっと、タケル達が上手くやってくれる。俺はそう信じてるからな」

「さぁ、みんな! もう一踏ん張り行くわよ!」

 

マミの掛け声で一同は頷き、魔女もどきに立ち向かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その頃、かずみと謎の魔法少女との激突は激しさを増していた。魔法少女の方は全く無駄の無い動きでマシンガンを乱射しており、かずみはマントによるバリアで守りを固める事だけで精一杯だった。その手さばきは以前見かけた杏子の俊敏な動きに匹敵するほどだった。

 

「うっ……! (て、手強い……!)」

 

かずみが敵の実力の高さに驚いていると、遂にマントのバリアが破られて、かずみは遠くに吹き飛んで地面を転がった。

 

「! かずみちゃん!」

 

まどかの声が聞こえて、かずみがどうにかして立ち上がるが、魔法少女は、今度は別の銃を取り出してかずみめがけて放った。するとかずみは背後の壁に押し付けられて、両手首が金属のような枷で壁に固定させられてしまった。

 

「ぐっ! う、動けない……!」

「かずみちゃん! そんな……」

「もう一つおまけといこうか」

 

すると今度はまどかの方に銃口を向けて、同じようにまどかを背後の壁に固定させた。

 

「きゃあ⁉︎」

「まどか! 止めて! まどかは関係無いでしょ⁉︎」

「言っただろ? こいつはもう用済みだ。お前を先に殺したら、後を追わせてやる」

「!」

 

かずみは必死に枷を外そうとするが、魔法で強化された枷は簡単には外せない。

 

「これでトドメだ。コルノ・フォルテ!」

 

魔法少女がそう叫ぶと、近くで待機していた闘牛がかずみめがけて突進してきた。今度はもう避ける事が出来ない。

 

「かずみちゃん!」

 

まどかが叫び、かずみが思わず目を瞑った時、

 

『オメガブラッシング!』

 

上空から音声と共にその間を雷と、カラフルな水流が遮った。

 

「!」

 

闘牛が危険を感じて後退すると、まどかの近くに8人の人影が降りてきた。それはまどか達のところに向かっていたタケル達だった。先ほどの攻撃は、サキの繰り出した雷と、ゲンヤが手に持つ筆のような棒状の武器……ガンガンペインターによる一振りで形成された水流攻撃だったようだ。

 

「僕達を化かすたぁ、いい度胸だ。どこの誰だか知らないけど、なめた真似しくさるやつぁ、お仕置きだ!」

「お前の悪事もそこまでだ!」

「! タケル君! みらいちゃん! みんな!」

「なんとか間に合ったわね」

 

里美が少しホッとした表情を浮かべた。その間にタケルがガンガンセイバーでまどかの両手首につけられた枷を斬り外した。

 

「……チッ。あいつ、何人か逃がしやがったか」

 

魔法少女が舌打ちしていると、アラタが前に出て叫んだ。

 

「今すぐかずみを解放しろ! でなきゃ、俺達の逆鱗に触れて大怪我する事になるぜ」

「お好きにどうぞ」

「……⁉︎」

 

なおも余裕な様子の魔法少女にタケル達が警戒していると、一瞬の隙にかずみに近づき、枷を外すと右手に握られていたミニガンをかずみのこめかみに突きつけた。

 

「お前達の大事なかずみも一瞬でよければなぁ!」

「!」

「お前……!」

「かずみちゃん!」

 

完全に人質に取られてしまい、思うように動けなくなってしまったタケル達。そんな中、サキと廉はこれまでにないくらいの怒りの表情で魔法少女を睨みつけた。

 

「貴様……! どこまで卑劣な手を……!」

「この卑怯者が……!」

「どの口が言う⁉︎」

 

と、今度は魔法少女の方がそれを上回るかのように怒りを露わにして叫んだ。まるで、サキ達を恨んでいるかのような言い方にまどかとタケルは戸惑っていた。

 

「(こいつ、アラタ達の事を知ってるのか……?)」

「さぁ、やるの⁉︎ やらないの⁉︎」

 

そうこうしているうちに魔法少女がミニガンを握る手に力を込めた。もうあまり時間は無い。このままではカオル達を助けるどころか、かずみを助ける事さえ難しい。

 

「(どうすればいいの……⁉︎ どうすれば、この状況を……⁉︎ 早く、カオル達を助けないといけないのに、こんなんじゃ……!)」

 

身動きが取れないかずみは必死に抵抗しながらも、今の自分に足りないものを探していた時、カオル達が言っていた事を思い出した。

 

 

 

 

 

『サキ達はあなたの仲間よ。信じていいわ』

『タケル君達と協力して、魔女を探してください』

『頼んだぜ! タケル! みんな!』

『かずみの事、信じてる。待ってるからね』

 

 

 

 

その一つ一つの言葉を噛み締めたその時、かずみは気づいた。アラタ達にあって、自分にないもの。それは……。

 

「アラタ! みんな! 攻撃して!」

「!」

「かずみ⁉︎」

「いいから攻撃して!」

これにはアラタ達だけでなく魔法少女の方も動揺を隠せなかった。

 

「なっ……⁉︎ 死にたいのかお前は⁉︎」

「私は死なない! 怖くない!」

 

それでもなお、かずみは臆する事なくアラタ達に向かって言った。

 

「分かったの、私。自分に足りない事」

「かずみ……」

 

アラタはかずみの目を見つめた。その瞳には、今までのかずみには見られなかったものが宿っているように思えたアラタは、サキ達と目配せすると、右手に薄いグレーのアイコンを握った。

 

「……分かった。みんな、行くぞ! タケルも頼む!」

「アラタ……。よし、俺も、かずみを信じる!」

 

そう叫んだタケルはエジソンゴーストアイコンを取り出した。そしてスイッチを入れてオレゴーストアイコンと入れ替えた。

 

『アーイ! バッチリミナー! バッチリミナー!』

 

そしてレバーを引いて押すと、エジソン魂にゴーストチェンジした。

 

「カイガン! エジソン! エレキ! 閃き! 発明王!』

 

続いて、アラタがアイコンのスイッチを入れて、同じようにゴーストチェンジを行った。メガウルオウダーに新しくセットされたアイコンから、白と金のパーカーが飛び出してきた。そしてアラタが滴下ユニットのスイッチを押すと、パーカーが上半身に羽織られた。

 

『テンガン! サンゾウ! メガウルオウド! サイユウロード!』

 

それは、唐の時代に中国で活躍した訳経僧の1人で、誰もが一度は読んだ事のある「西遊記」において、ありがたいお経を持ち帰る為に、孫悟空、沙悟浄、猪八戒と共に西にある天竺へ旅した、玄奘三蔵こと、三蔵法師の英雄アイコンだった。

 

「俺達も続くぞ!」

「……もちろんだ!」

「あぁ、そうだな」

「よし来た!」

「にゃー!」

「まとまりね〜」

 

廉達もかずみの指示を尊重し、攻撃態勢に入った。

 

『ガンガンミナー! ガンガンミナー!』

「はぁぁぁぁぁっ!」

 

タケルがガンモードのガンガンセイバーをドライバーにかざして銃口にエネルギーを溜めた。

一方でアラタは背中に取り付けられたリング……ゴコウリンを取り外し、魔力を注ぎ込んだ。

 

『ガンガンミロー! ガンガンミロー!』

 

ゲンヤはガンガンペインターをドライバーにかざして、先端にエネルギーを溜めた。

他の魔法少女達も各々の杖状の武器を取り出し、魔法少女とかずみの方に向けた。

 

「今だ! はぁっ!」

 

アラタがゴコウリンを投擲して合図を送ると同時に、サキ達は叫んだ。

 

「「「「フィリ・デル・トアノ!」」」」

「命、燃やすぜ!」

『オメガシュート!』

「いっけぇ!」

『オメガブラッシング!』

 

4つの光線、そしてタケルが繰り出した電気のエネルギー弾、ゲンヤの繰り出したカラフルな水流がかずみに襲いかかった。が、その軌道は、かずみの間を縫って、魔法少女の方に向けられていた。

 

「! まさか……!」

 

狙いに気づいて慌てた魔法少女は、かずみを引き離し、飛び上がった。直後に2人がいた地点が大爆発を起こし、爆煙で見えなくなったところで撤退しようとしたその時、魔法少女はある違和感に気づいた。

 

「(! あのライダーが投げた輪っかは……⁉︎)」

 

ハッと気づいた時は、ゴコウリンが魔法少女の背後に迫っていた。ゴコウリンには追尾機能があり、アラタの狙いはかずみから離れたところを攻撃し、墜落させる事だったのだ。

 

「! マズい……!」

 

魔法少女が身構えたその時、

 

「はぁっ!」

 

先ほどタケル達を足止めしていたライダーが飛び蹴りでゴコウリンを蹴り飛ばした。勢いを失ったゴコウリンはそのまま地面に落下し、2人と魔法少女が生み出した闘牛は近くの電線の上に立った。

 

「無事だったみてぇだな」

「……ったく。助けてくれた事は感謝するけど、お前がちゃんと足止めしておけばあいつを仕留めれたんだぞ」

「これでおあいこだろ。まぁ、今日の所は撤退するしかねぇよ」

「……チッ」

 

魔法少女は舌打ちして、2人と1匹は暗闇に溶け込んで姿を消した。

その一方で、爆発で上空に叩き上げられたかずみは、廉によって抱きかかえられた。どうにかして爆発によるダメージは、最小限に留められたようだ。

 

「……でもやっぱ照準ブレるな。改良しとこ」

 

ニコがそう呟く中、アラタ達はかずみに駆け寄った。

 

「かずみ、無事か?」

「う、うん。なんとかね……」

 

かずみが弱々しく笑みを浮かべた。

 

「おーい!」

 

すると、魔女もどきを相手にしていたさやか達が駆けつけた。どうやら、魔女もどきは全て倒したようだ。

 

「さやかちゃん! みんな!」

「まどかさん! ご無事でしたか⁉︎」

「うん、私はね……。でも、かずみちゃんが……」

「! かずみちゃん、怪我してるわ!」

 

里美がかずみの全身を見て、擦り傷がある事に気がついた。

 

「じゃあ、あたしが……」

 

さやかが魔法で治療しようとした時、かずみが首を横に振った。

 

「これくらいなら平気だよ。ありがとね、みんな」

 

それから、かずみはアラタ達の目を見つめながらこう話し始めた。

 

「どうしてみんなが戦えるか、分かったんだ」

「えっ?」

「それは、仲間を信じてるからなんだ。それで分かったの。今の私に足りなかったのは、何事にも立ち向かう覚悟。だから、こんな怪我くらいは平気なの。それよりも魔女を早く倒さなきゃ、もっと辛い事が起こってしまうんだよね」

 

かずみは胸の奥がチリチリと痛く感じながらそう呟いた。

彼女の脳裏には、今なお自分達の助けを待っているカオル達の顔が浮かんでいた。

彼女達は自分を信じて待ってくれている。その期待に応える為にも、大切な仲間を一刻も早く救いだす為にも、目の前の現実に臆してはならない。それが、この日かずみが学んだ事でもあった。

 

「かずみちゃん」

「ありがとう、まどか。みんな」

 

まどかが少し心配そうに声をかけると、かずみは帽子を被りながら言った。

 

「私、戦える」

 

その顔つきに、もう「迷い」という2文字はなかった。

 

 

 




次回はそこそこ長くなるので、更新が多少遅れるかもしれませんが、ご了承ください。
いよいよ救出編も大詰め。果たしてまどか達は、カオル達を無事に助け出す事は出来るのか?

次回もお楽しみに。
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