魔法少女まどか☆ゴースト 〜命を紡ぐ物語〜   作:スターダストライダー

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お待たせしました。

「ゴースト」の方も凄い展開になってきましたね。まさかスーツアクターの人が敵役になるなんて……。本当に勝てるのでしょうか……?


46. みんなで一緒に吹こうよ!

謎の魔法少女及び仮面ライダーとの戦いが終わり、かずみが覚悟を決めたところで、一旦一同はアラタ達の家に戻った。

かずみとマミがお茶を淹れている間に、ここまでの調査報告を行っていた。

 

「魔女の印が見つかったのは、ここに記した全10ヶ所だ」

 

廉が地図に記した丸印の全てに、魔女の残した魔力の痕跡を調べて、発生したと思われる時刻がふられていた。

 

「こんなにもたくさん出現してたんですね」

「見た所、規則性があるな。40分おきに移動してるみたいだ」

 

ニコがそう呟いたのを聞いて、誠司とみらいが顔を上げた。

 

「じゃあ、そこから逆算すれば、魔女の場所も分かったりするんじゃねぇか⁉︎」

「んで、次の移動先は?」

「それは知らん」

「「無意味じゃん⁉︎」」

 

ニコが首を横に振りながらそう答え、2人はツッコミを入れた。

 

「どうやらこの規則性から見い出すのは難しそうだな」

 

隼人が手を顎に当てながら顔をしかめた。

 

「じゃあ、他に手がかりは……」

「あるとすれば、かずみの手につけられたそのマークしかないな」

 

タケルの質問に対し、アラタはかずみの手の甲に刻まれたマークを指差した。

しかし、まどか達はそのようなマークを見た事もないため、途方に暮れていた。そんな中、ただ1人サキだけがジッとマークを見つめていた。気になったさやかが言葉をかけた。

 

「? サキさん、どうかしたんですか?」

「いや、このマーク、どこかで見たような……」

 

そこまで呟いたその時、サキはハッとした表情になり、慌てて持参していたカバンから本を取り出してまどか達に見せた。

 

「みんな! これを見て!」

 

里美が気になってその本を受け取り、表紙を見てみた。そこには一際目立つハートマークと天の川が描かれている小説らしく、そのタイトルは、

 

「……『初恋はミルキーウェイ』?」

「はつこいはミルキーウェイ……」

「さ、サキさん……?」

「これは……、一体……」

 

サキの意外な一面を知り、まどか達は若干顔を赤くしながらタイトルを見つめていた。そして本人はそれ以上に顔を真っ赤にして叫んだ。

 

「おい読むな! そして本題はそっちじゃなくて、このマークだ!」

 

そう言うとサキは本をひったくって、裏表紙を見せるようにひっくり返し、そこに記されたマークを指差した。それを見て、タケルは驚きを隠せなかった。

 

「あっ! そのマーク! まさか……!」

 

タケルが目線をかずみの手の甲に向けた。見ると、本に記されていた花のようなマークは、かずみの手の甲にあるものや、ここまで公園などで見かけたマークと全く同じものだったのだ。

 

「おぉ! そっくりですぞ!」

「でもどういう事なの? 図書館のマークが団地や公園で見つかるって……」

「確かに……」

 

その時、廉の脳裏にある一つの可能性が浮かび上がった。

 

「! 移動図書館か!」

「移動図書館? 何それ?」

「えっ? さやかちゃん知らないんですか? 車に図書館の本を積んで、図書館から離れたところでも本を借りれるように改造された車ですよ」

 

晶が移動図書館の事を説明していると、ニコがスマホの画面を見ながら呟いた。

 

「ビンゴだね。魔女の出現時刻は、昼夜逆転してるけど、図書館の巡回時刻に一致する」

「!」

 

ニコが巡回時刻を調べてそう言っているのだから、もう確定したといっても過言ではない。

 

「じゃあ、そこから逆算すれば、龍達の位置も……!」

「あぁ。移動図書館の次の巡回停車時刻は、ここから一番近いところだと、4時になるね」

「4時って事は……」

 

アラタがそう呟くと、タイミングよく柱時計が午前3時を知らせた。

 

「(あと、1時間……)」

 

かずみは緊張のあまり、唾を飲み込んだ。11時にカオル達がさらわれて、5時間しかバリアがもたない事を考えると、魔女を倒すタイミングは、4時のところしかない。つまり、一度きりのチャンスなのだ。そんなかずみの表情を察したのか、ゲンヤが安心させるように呟いた。

 

「ま、逆に言えばあと50分ぐらいは暇を持て余す事になるってわけか……」

 

すると、みらいが頷いて、かずみの方に向き直った。

 

「そーだね。というわけでかずみ」

「ふへっ?」

 

かずみがキョトンとしていると、突然大声で叫んだ。

 

「お腹すいた〜!」

「わっ⁉︎ びっくりした!」

 

みらいの叫び声にかずみは体をビクッと震わせた。よく見ると、みらいだけでなく、サキ、ニコ、里美、廉、ゲンヤも頼み込んでいるような表情を浮かべていた。ただ1人、アラタだけは苦笑しながら催促していた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

考えても見れば、サキ達はここまで何も食わずに探索していたので、腹が減るのも当然かもしれない。そこで早速かずみは残された時間を使って夜食を作る事にした。

とはいえ、さすがに1人で6人分を作るのは時間がかかり過ぎる。そこで、普段料理をするアラタに加えて、同じく料理が得意なマミ、まどか、さやか、隼人、晶、誠司を筆頭に、タケル達も手伝ったりしていた。その際、小腹が空いていた事もあって少しばかり料理を摘んでいたりしていた。

そんな中、サキ達の方では、

 

「あ、おいニコ! それ俺のだぞ!」

「いっぱいあんだろよ〜」

「はいはい。2人とも喧嘩しないで」

「そう言う里美はデザート独り占めしてんぞ」

「ちゃんと残しといてくれよ」

「あ、やだ! いつの間に……」

「これんまい! ほら、ゲンヤもサキも食べてよ!」

「分かったから押し付けるなよ! まだ食べてる途中でしょうが!」

「やれやれ。もう少し上品にたべられないのか、君達は。かずみ、大盛りで」

「おい。上品どこ行った」

 

……などと、先ほどまでの緊張感はどこへ行ったのか、一同は食事にがっついていた。まるで大家族のようなやり取りに、まどか達見滝原組も苦笑しながら手を動かしていた。

 

「(本当に仲が良いんだね。みんな、とても楽しそう)」

 

彼女達の様子を見て、まどかも心の中でそう呟いた。

そんな中、廉はポツリと呟いた。

 

「どうやら、腕は変わってなかったみたいだな、かずみ」

「本当?」

「あぁ。何一つ、変わっちゃいない」

 

その瞳は、当時を懐かしむような目つきだった。よく見ると、近くにいたアラタやサキも同じような表情を浮かべている。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

この時、かずみやまどか達はまだ気づいていなかった。その顔が、何を物語っていたのかを……。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そうこうしているうちに時間が来て、一同は魔法少女や仮面ライダーに変身すると、ビルの上を飛んで一番近い目的地に向かった。

 

「腹ごしらえも済んだし、このまま巡回場所まで急行するぞ」

「はいよ」

「よっしゃあ!」

「待ってろよ、みんな!」

「まどか、しっかり掴まってろよ!」

「う、うん!」

 

まどかはタケルの背中にしっかりとひっついていた。

そんな中、かずみだけが一番後ろから必死にタケル達を追いかけていた。

 

「かずみ〜! 早くしないと置いてかれるよ〜!」

「ま、待ってみんな〜!」

 

かずみが息を荒げながらさやかに返事をした。よく見ると、彼女は肩から何か大きな袋を担いでいた。それが一体何なのかは、後々明らかになるだろう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

広場の時計が4時を知らせる鐘を鳴らした頃に、タケル達はようやく目的地にたどり着いた。広場の中心には、魔女の結界が張られていた。もう間違いないようだ。

 

「これでチェックメイトだね」

「みんな、今行くから……!」

 

かずみが結界内に飛び込もうとした時、廉とサキが制止した。

 

「待つんだかずみ。君はアラタとタケル、それとまどかと一緒に外で待機だ」

「どうして⁉︎ 私の事信じてくれないの⁉︎」

 

かずみがサキに詰め寄ったが、アラタがそれを止めた。

 

「落ち着けかずみ。2人にも考えがあるはずだ」

 

アラタが廉の方を向くと、廉は頷いてから作戦を説明した。

 

「この結界の中の魔女はかなり強い。特にアラタから聞いた話だと、複数の触手が厄介らしいからな。だから今、サキが指名した4人以外のメンバーで、龍達を救い出してから魔女を封殺する。合図を送るから、とどめはかずみ達が結界の外から必殺の一撃を与えるんだ」

「きゃ、私主役⁉︎」

「分かった。それでいこう。タケルもいいな?」

「お、おう」

「! アラタ君、それは……」

 

里美が何故か慌てたようにアラタに話しかけたが、すぐにアラタが遮った。

 

「あれは使い魔が育ったやつだ。構いやしねぇさ」

「えっ? アラタ、それどういう……」

 

かずみが気になってアラタに質問しようとしたが、不意にニコがあるものをかずみに渡した。

 

「ほい、これ」

 

それはニコが持っているものとはデザインが違うスマホだった。どうやら予備の機器らしい。

 

「それで魔女の居場所が分かる。合図が送られたら、後はドカンと一発頼むよ」

「助かるぜ、サンキュー、ニコ」

 

タケルがお礼を言うと、廉がかずみに近づいて言った。

 

「俺達は信じてるぞ、かずみ。お前が俺達を信じたようにな」

「うん! ありがとう、廉! みんな!」

「じゃあ、そろそろ向かいましょう。みんな、準備は?」

「バッチリです!」

「あっ、ちょっと待って」

 

マミが催促すると、かずみが担いでいた袋をみらいに渡した。

 

「これ、海香達に」

「おわっ⁉︎」

「何これ?」

 

ゲンヤが袋を指差して尋ねると、かずみは得意げにこう答えた。

 

「これ、カズミックス! きっとみんなの役に立つよ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一方、結界内ではバリアに包まれながら、カオル達が救助を待っていた。が、すでに5時間近く経っており、徐々にヒビが入ってきていた。

 

「まずいですね……。バリアがもう限界ですよ」

「まだだ、きっとあいつらが来てくれる。そう信じるしかねぇんだ」

 

士道と龍が懸命に励ましあっている中、カオルは腹を鳴らしながら海香に顔を埋めていた。そしてブツブツと呟いていた。

 

「海香……。私帰ったらかずみ特製の牛角煮ゴマだれとんこつチャーハン目一杯食べるんだ……」

「えぇ。必ず食べましょう」

「お前ら妙なフラグ立てんなよ⁉︎」

 

龍がそう突っこんでいると、様々な種類のお菓子が目の前に降ってきた。一同が振り返ると、カズミックスを持ったみらいを先頭に、サキ達がやってきた。

 

「みらい! みんなも!」

「間に合ったみたいだな!」

 

星斗がホッと一息ついていると、みらいが胸を張って得意げに叫んだ。

 

「みらい様からの粋な差し入れ、とくと受け取れぃ!」

「おいコラ! 手柄横取りすんなよ⁉︎」

「そうですよ。それ、かずみちゃんが持ってきたお菓子ですよ」

 

ゲンヤと晶がみらいに突っこんでいるのを尻目に、龍達は黙々と与えられた久しぶりの食事にありついていた。特にチョコレートを食べている海香は感極まっていた。

 

「う〜ん! みなぎるわ、私の灰色の脳細胞!」

「お〜い、太るぞ」

「だまらっしゃい」

「あはは……」

「みんな、元気そうで良かった」

 

里美が4人の様子を見て、一安心していた。

 

「それじゃあ、後は魔女を捕まえれば……」

 

仁美が辺りを見渡していると、マミが上を見上げた。

 

「! みんな!」

「「「!」」」

 

一同がハッと上を見てみると、コールサインの魔女が降りてきて、その触手をマミ達めがけて振り下ろしてきた。

 

「きゃあ!」

「あぶねぇ⁉︎」

 

標的にされた里美、ニコ、星斗、廉はギリギリのところでかわした。が、反応の遅れたニコは蹴つまずいて、真正面から地面に顔をぶつけた。

 

「くそっ!」

『アーイ! バッチリミロー! カイガン! ニュートン! リンゴが落下! 引きよせまっか!』

「! 僕も!」

『アーイ! バッチリミロー! カイガン! ベンケイ! アニキムキムキ! 仁王立ち!』

『ガンガンハンマー!』

 

星斗と晶がゴーストチェンジして、コールサインの魔女に立ち向かった。

 

「俺も援護するぜ!」

 

龍はそう叫び、青色の英雄アイコンを取り出し、スイッチを入れた。

 

『アーイ! バッチリミテー! カイガン! リョーマ! 目覚めよ日本! 夜明けぜよ!』

 

龍の上半身に羽織られたのは、幕末の尊王攘夷志士の1人で、薩長同盟の成立に貢献した土佐藩出身の海援隊リーダーの英雄、坂本龍馬の力が込められたパーカーだった。

 

「行くぜいくぜぇ!」

『ガンガンシューター!』

 

龍がドライバーに手をかざすと、拳銃の形をした武器……ガンガンシューターが握られて、コールサインの魔女に向かって撃ちまくった。

 

『ガンガンガンマン!』

「ふっ!」

 

隼人も加勢するようにガンガンガンマンで援護射撃を行っていた。

 

「やぁっ!」

『ガンガングローブ!』

「そぉりゃあ!」

 

晶が飛び上がり、ガンガンハンマーで殴りつけた後、星斗が引力と斥力を駆使してコールサインの魔女の動きを封じた。それをみたマミは叫んだ。

 

「みんな! 今のうちに!」

「行くわよ! 合体魔法!」

 

続いて海香の合図で、魔法少女達は武器を取り出し、飛び上がると、円状になって武器を中心に向かって突き出した。

 

「「「「「「「「「エピソーディオ・インクローチョ!」」」」」」」」」

 

すると、九角形の魔方陣が形成され、そのままコールサインの魔女に覆いかぶさった。コールサインの魔女は身動きが取れなくなり、悲鳴をあげていた。

 

「やりましたぞ!」

「よし、ニコ! 今のうちに合図を!」

 

廉がそう叫ぶと、ニコは待ってましたとばかりに自身のスマホを取り出した。

 

「任しとき。……あ」

「どうした?」

 

ゲンヤが尋ねると、ニコが冷や汗をかきながらスマホを見せた。なんと、そのスマホには大きなヒビが入っていた。先ほど転んだ際に割れてしまったのだろう。

とどのつまり……。

 

「殉職したもよう」

「「「「「なんですとぉ⁉︎」」」」」

「ニコのバカー!」

 

一同がギョッとしていると、みらいがニコに噛み付いた。

 

「ちょっ⁉︎ お前ら喧嘩してる場合かよ⁉︎」

「早くかずみ達に合図を送らないと……」

「けど、どうすれば……」

 

2人を仲裁しつつ、どうしようかと龍やカオル、士道が悩んでいると、悲鳴が聞こえてきた。

 

「あぁ! 服が取り込まれる!」

「や、やばい! これマジで⁉︎」

「うわっ! こいつはやばいかも……!」

 

見れば、使い魔達が押し寄せてきて、里美やさやか、誠司の服や装甲が吸収されようとしていた。加えて、再びコールサインの魔女が脱出しようと暴れまわっていた。

 

「こ、こら! 暴れるな!」

 

このままでは魔女にやられてしまう。そう思っていると、触手がカオルに襲いかかった。

 

「わっ!」

「牧さん!」

 

間一髪でマミがカオルを抱えて回避したが、そばに置かれていたカズミックスの中身が辺りに飛び散った。

その時、海香が地面にいくつも転がっていた、あるお菓子に目がいった。そしてそれらを掴んだ海香は魔法少女全員に行き渡るように投げ渡した。

 

「みんな、これ!」

「わっ⁉︎」

 

皆が受け取ったそれは、駄菓子屋で買えるフエキャンディだった。そして封を開けると、海香は合図を送った。

 

「行くわよ! メザノッテ・チャマンテ!」

 

海香の掛け声と共に、彼女を含む9人は同時に咥えて、笛を吹く要領で音を鳴らした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その頃、結界の近くで待機していたかずみ達は、サキ達からの合図を待っていたのだが、不意にスマホの画面が黒くなり、目印が消えてしまい、一同は動揺していた。

 

「う、嘘⁉︎ みんな⁉︎」

「さやかちゃん、みんな……!」

「中で何かあったのか……⁉︎」

「けど、ここはみんなを信じるしかねぇ……」

 

タケルがそう言うと、3人は黙り込んだ。

しばらく待っていると、結界内から笛の音が鳴り響いた。それを聞いた一同は顔を見合わせた。

 

「みんなの合図だよ!」

「よし、行くぞ! タケル!」

「あぁ!」

「笛の音にのっていけ!」

 

かずみが杖を振りかぶり、タケルはレバーを一回引いて押して、アラタは滴下スイッチを一回押した。

 

『ダイカイガン! オレ! オメガドライブ!』

『ダイテンガン! ネクロム! オメガウルオウド!』

「「はぁっ!」」

 

2人は同時に飛び上がり、一回転すると、右足を突き出した。

 

「リーミティ・エステールニ!」

「命、燃やすぜ!」

「心の叫びを聞け!」

 

かずみの攻撃が結界を突き破って命中し、開けたところで2人の飛び蹴りが炸裂し、コールサインの魔女は静かに消滅した。

 

「やった!」

 

結界が消えて、さやか達の姿が見えた事で、まどかは一安心した。

真っ先にかずみが4人に駆け寄り、思いっきり抱きしめた。アラタも遅れて輪に入り、ぞろぞろとまどか達も群がっている中、サキ、廉、ニコ、マミ、隼人はそばに停められていた、廃車となっている移動図書館用の改造車を見つめていた。

 

「こんな廃車に魔女が結界を作っていたなんてね」

「確かに、この手のタイプは初めてだな」

「見滝原でも似たような事が起こるかもしれないな。今後は十分警戒しておこう」

「そうね」

 

4人がそう話している中、ニコが足元に刺さっていたグリーフシードを手に取った。

 

「グリーフシード、ゲット」

「……」

「? 廉? どうかしたか?」

「いや、何でも……」

 

妙にうかない顔をしていた廉に、隼人が気になって尋ねたが、本人は首を横に振った。

 

「おーい!」

 

すると、かずみの声が聞こえてきて、5人は振り返った。見れば、かずみの突き出した右手には5本のフエキャンディが乗っけられている。後方にいるタケル達もフエキャンディを所持していた。

 

「みんなで一緒に吹こうよ!」

「フッ」

「良いぜ」

「よござんすよ」

「良いわね」

「最後に一丁やってみますか」

 

5人も快く受け取り、一斉に笛を吹いた。その後、静かな広場の一角で大勢の笑い声がこだました。

ちなみに、その後解散して見滝原に戻ったまどか達は、夜更かししてしまった影響で、朝になってもなかなか起きてこなかった事を家族に心配させられて誤魔化すのに一苦労したというのは、また別の話。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

……今にして思えば、この頃までは魔法少女として、あるいは仮面ライダーとして毎日が充実していたのかもしれない。後にまどか達はそう考えるようになったのは、それからしばらく経ってからの事だった……。

 

 

 

 




というわけで、ひとまずかずマギ編は、ここらで一旦置いておくことにして、次回からはおりマギ編を少し進めた後、本編ルートに進んでいきます。なので、次の章になるまでかずみ達の出番はないと思っておいてください。
それに伴い、ここからはそこそこ重い展開が続きます。

次回もお楽しみに。
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