イカ・ヌラネバー!   作:椛廼 冬煌

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『……なんで俺なわけ?』

ハイカラシティ、そこはイカした奴らが集まりイカしたヤツらがイカしたバトルをしている場所。

今日も今日とてにぎわっているその場所で、事件は起きていた。

 

 

『ごきげんイカがですか? ハイカラニュースの時間だよ!』

独特の時報音とともに流れてきた声、ハイカラシティで今話題沸騰、大人気アイドルの【シオカラーズ】という2人組が仕切るニュース。

そのニュースが流れるとたちまちイカ達は立ち止まり大きな画面へと目を向ける。

 

バトルの報告が終わると、臨時ニュース!臨時ニュース!というシオカラーズの1人―黒いインクの方の元気な子―アオリの声に、周りがざわつくのがわかった。

確かに、臨時ニュースなんて珍しい、俺もそのニュースに目を向けた。

 

 

『イカスツリーに居た≪オオデンチナマズ≫がコツゼンと消えちゃったって!』

 

『え、マジ?』

 

広場でざわつく声が大きくなる、イカスツリーとはハイカラシティの名物シンボルでもある、その場所に巻きつくようにいたオオデンチナマズが消えてしまったのだ。

これが消えることによって、推測するに、このまま帰ってこなければ電気不足になってしまうであろう。

 

まァ、どうせ大丈夫だろうという俺のつぶやきに、シオカラーズの1人―白いインクの方のダルそうな子―ホタルの声が重なった。

 

 

お気楽思考がやはり多いのだろう、ニュース終わりには何事もなかったかのようにロビーに向かったり、適当に話し始める奴ばっかで、騒ぎ立てる者はいなかった。

 

俺もその1人だったわけで、すぐバトルに向かおうとロビーに行こうと思ったのだが

ロビー前、右側にある自動販売機に足を運ぶことにしたのだが。

 

 

 

 

 

その時。

 

 

 

 

 

 

ぐらり、と地面に吸い込まれる感覚。

 

 

何事かと思えば、マンホールの蓋がされていない。

やばいと思った時にはもう遅く、俺はマンホールの中へ真っ逆さまに落ちて行った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

眩しさに目を開ける、何だ、何が起こったんだ。

周りを見渡すと、草木が生え、崖やら浮遊等やら……いったいどこだかわからない。

 

 

『タッ……タタタ……タタッ』

いきなり聞こえてきた低い声に驚き軽く肩を揺らす。

目の前にいたのは……老いぼれた爺さん。

 

『タコが きよる!』

はぁ? と思わず声が出てしまいそうになる。

マンホールには落ちるし意味わからない所にいるし、いきなり爺さんの意味不明な言葉を聞かされるし

今日は俺はツイていないんじゃないだろうか?

 

はっ、と声を出したその爺さんは俺に向かって『おぉ、取り乱してスマンかった』と軽く謝ってきた。

いや、別に……と返事を返そうとすれば間を入れずに爺さんは話し始めた。

 

『ワシは……旧カラストンビ部隊、アタリメ司令じゃ』

左手をチョキ、つまりピースしながら俺に向かって自己紹介を突然始めた爺さ……アタリメ司令とやら。

 

「はぁ……?」

旧カラストンビ部隊……? なんとなく聞いたことあるような気がするが、今はそんなこと考えている場合ではない、このアタリメ司令とやらにここがどこだか聞きださなくては……

 

 

「あの」

 

 

『イイ目をしておる……』

 

 

「は?」

 

 

『おヌシのようなワカモノを 待っておったんじゃ!』

 

 

「ちょっと待て、いったい何の話を……」

 

 

『ハイカラシティのエネルギー源、オオデンチナマズが消えた事件を知っておるか?』

 

どうやら耳が遠いのか聞く気がないのか、どんどん話を進めてくるこのジジ……アタリメ司令とやらに、盛大に溜息を吐きそうになったが、知らない場所で下手に動きたくない俺は黙って聞いてやることにした。

 

 

『街の者は誰も存在を信じぬが、あれはタコ軍団、オクタリアンのしわざじゃ』

 

オクタリアン……? こっちも聞いたことがあるような気がしなくもない。

 

『きゃつら、100年前の大ナワバリバトルのリベンジのため、オオデンチナマズをねらっておった……ワシはず~っと、たった独りできゃつらを見張っとったんじゃが……』

 

やはり一人じゃダメだったのか、流石に老人1人に軍団はキツかったんだろうな……。

 

『天日干しをしとる間にオオデンチナマズを奪われてしまったんじゃ……情けない……』

 

 

殴るぞジジイ。

 

 

『たのむ! ワシに協力してくれんか? きゃつらからオオデンチナマズを取り返すんじゃ!』

 

 

「……嫌だ、他を当たってくれ」

 

 

『……』

 

 

無言、風の音しかしないその空間に少し緊張感が出てくる。

 

 

「……なんで俺なわけ?」

 

 

『…………』

 

 

また無言、何も答えないアタリメ司令に俺も返答を待つべく無言になる。

風の音と自分たちの呼吸の音しか聞こえないこの空間に、また低い声が響いた。

 

 

『……だまっとる、ちゅう事は「YES」ちゅう事じゃな』

 

「!?」

 

このクソジジイはどうやら俺を断らせる気がないらしい、ちょっと待ってくれと反論しようとしたがやはり間を入れずにアタリメ司令は話し始めた。

 

『よし! 今日からおヌシはNew!カラストンビ部隊(ニュー!からすとんびぶたい) 隊員3号に 任命する!』

 

「お、おい勝手に」

 

『きゃつらのインクにたいこうできるよう特性のヒーロースーツをくれてやろう! おお! サイズもピッタリじゃ!』

黄色、黒、を強調したスーツを押し付けられ、もう俺は抵抗も反論もするのを諦めることにした。

 

『ほんじゃレッツゴー! イカ、よろしく』

 

 

 

「あー……」

 

 

 

 

 

今日はホントについてない。

 




後書きにて少しでも楽しんでもらうために、オリイカ設定を簡単に失礼します。
勿論、読み飛ばしてもらっても構いません。



名前:メフィ
性別:オス
性格:無口、無愛想で反応薄い。 話し始めると口が悪い。

容姿:瞳は黄色、髪(ゲソ?)は基本紫色、普通のボーイと違って長めの髪(ゲソ?)、ゴスロリチックなギアが多く、スカートでもハーフパンツスタイルでもなんでもゴスギア。自分で用意している特注品だとか……? しかし別に女装壁というわけではなさそうなのだが、何故そういったものを着ているのかは不明。

備考:一人称『俺』 二人称『呼び捨て、お前』
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