ヤンデレっぽくは無い様な気がしないでもない
私はこれでも一般常識というモノを弁えている。
彼に好かれる為に色々根回しをしたし、彼を知る為に盗撮まがいな事もしたし、彼を誑かす女は自信を喪失させる程度にこの美貌で突き放したけれど、私は良識と常識を知っている。
お手製の彼に似せたぬいぐるみもあるし、彼が失くした運動用のシャツも私が持っている。
世間的に、私という存在はヤンデレかメンヘラか、とにかくいい評価を受けないだろう。まあ、そんな事はどうでもいい。私の事をストーカーと世間が言おうが、関係ない。
それこそ私と彼の関係には一切の関係はないのだ。
私が彼と接したきっかけ……は私の秘密だ。誰にも教えてなるものか。
いや、そんな事はどうでもいいんだ。今は関係ない。
一つだけ困ったことにとてつもなくイイ出来事があったのだ。
私の部屋に彼がやってくる。
ああ、そうだ。私は歓喜したね。それこそはしたない雌犬の様に、目の中にハートでも浮かべて喜んだ。当然、表面ではつんけんしていたのだが。
俗的にクールと呼ばれ、その私を好きになってくれた彼の為に私はその印象を崩す訳にはいかないのである。
彼は本当に何も無い平凡な男である。
自分で言うのもアレだが、私は美人と言われるし、それなりにお嬢様であるし、学校の試験だって常にトップをキープしているし、運動だって出来る。パーフェクトらしい。私としては何の価値もないけれど。
出来て当然のことをしているだけであるし、それなりに努力もしている。その努力を怠った人間から羨望で見られるのはやはり滑稽極まりな――……ああ、いや、そういう話ではない。
とにかく、私は彼と一緒ならば何でもしてあげるつもりである。事前調査で彼が非常に平凡な性癖をしているのは知っているけれど、彼が求めてくれれば私はなんだってする。いや、他の誰かと交われと言われれば舌を噛んで死ぬぐらい嫌だが。
とにかくとして、平凡な彼が勉強で困っていたから私の部屋に呼んだのだ。
まるで普通の恋人同士の様だと私は心から幸福だった。彼が少しだけ顔を赤くした姿を写真に撮れなかったのがどれほどの後悔だろうか!!
いや、ソレはいいのだ。
そう、そこで問題は生じた。いや、正確には生じている。
浮かれ気分で部屋に帰ってきた私は扉を開けて絶叫した。別に部屋が汚い訳でも、親が来ている訳でもない。普段どおりの私の部屋である。
だからこそ、問題だった。いや、私的には何の問題もないけれど良識と常識を掛け合わせると、問題意外の何でもない。
そう、部屋のソコラに並べた、私の視界がドコを向いていても彼を見れる様にしていた写真やら、色々な意味で"使用済み"な運動着、更には並べられたDVDには日付と彼の名前と風呂とかトイレとか書かれている。
良識も常識も必要なく、問題しかない。
ヤバイ。
こんな事なら寝室だけで事を済ましておけばよかった。後悔は先に立たないというが、初めて体験した。
彼が来るまで時間はそれほど無い。
いっその事、今回は見送る……いや、そんな事私に出来る訳が無い!! 彼の頼みを断るなんて!
じゃあ、どうする? この部屋に通すのか!? 彼が私を受け入れる? 無い。絶対に無い! 彼は平凡なのだ。 私だって巷の物語みたいに彼のグッズを彼自身にお披露目して
「君も今日からこの部屋の住人ダヨ」
とか言って監禁したい。
でもソレは良識が邪魔して無理だ。何より、彼がソレを望んでない。
どうする……どうする!!
ああ、チャイムが鳴った!
私の命運はどうなる……!?
続きはWebで!!
私
自覚ありのヤンデレストーカー娘
頭がいい癖にヌけてる。犬属性。
いいとこのお嬢様の癖にストーカーは身を張ってしたり、彼の私物を盗る時も自分が動くようなアクティブ変態。
曰く「自分で集めた方が達成感がゴニョゴニョ」
彼
最近彼女(私)に犬耳と尻尾が幻視し始めてきた普通の人。
美人な彼女の事が好きだけど、いい加減に分かる尾行(ストーカー)は勘弁してほしいと思っている。ちなみに浮気調査だと思っているいい人。
結末的には
なんとなく焦ってる彼女を見かねて彼が
「あー部屋がダメならドコか図書館かファミレスに行こうか?」
という改善案を出して彼女が彼を余計に好きになる。