第16話、投稿していきます。
今回は短めです。
タイトルがほぼネタバレの今回。
では、どうぞ。
「こ、これは…!?」
「一体誰が…?」
一誠を送り出した後、相手は複数の堕天使であると知っていたリアスたちは相手の堕天使の増援を排除するために教会の近くまで来ていた。
教会の裏、木々が立ち並ぶ開けた場所に、その光景はあった。
複数の堕天使の死体。と思わしきもの。
思わしき、というのは、その死体がとても奇妙だったからだ。
そこらに斬り飛ばされたと思われる腕や足、翼や下半身がある。
だが、本体、つまり頭部がついている部分である胴体がない。
それだけは綺麗さっぱり消えてしまったかのように、存在していなかった。
さらに特徴的なのが、切り口が全て焼けていることだ。
まるで高温のもので焼き斬ったかのように、傷口が全て焼かれていた。
「炎を使う悪魔は知ってる。剣を使う悪魔も知ってる。でも、こんな殺し方をする悪魔は見たことがないわ。聞いたこともない。」
「そ、それに、魔力反応は感じませんでした。こんなことをすれば、いくら魔力遮断の結界を張っても意味がありません!」
魔力を感じさせず、何か高温のもので堕天使を焼き斬る存在。極めつけは、その切り口があまりにも鮮やかなこと。
そんな存在に、リアスは心当たりがあった。
「…ミツよ。」
「え?」
「これをやったのはミツよ。間違いない。」
「し、しかし、左馬君は!」
「ええ。彼はこの事件のことを知らない。でも、町で起きている異変を見て、別の切り口でここにたどり着いてもおかしくはない。イッセーを殺した相手を追って、とかね。この四日間、彼が私たちの前に姿を現さなかったのも関係しているのかも。」
「で、でも左馬君は遠距離戦闘能力はほぼ皆無です!堕天使は光の槍を射出する攻撃を得意とします!彼に倒せるわけが…」
「ええ、朱乃との模擬戦を見るに、厳しいと思うわ、ただ…」
「相手の攻撃を破壊できるとしたら?」
「…え?」
「言った通り、彼の力は破壊よ。文字通り相手を防御ごと破壊する、途方もない力。それを相手の攻撃に当てれば、消滅させることは難しいことではないわ。」
「それにしたって、全てを撃ち落とすなんて…」
「忘れたの?朱乃。彼は、攻撃を見てから避けることができるほどの反射神経をしているのよ。」
「!では?」
「ええ。これはまず間違いなくミツの仕業ね。ただ、堕天使を…この数だと3人から4人かしら。それをまとめて相手ができるほど強かったとは思わなかったけど。」
「しかし、最初の部室でのあの迫力は…」
「ああ、それならば納得だわ。気圧され、各個撃破されてもおかしくはないわね。」
やるべきことがなくなったリアスは、教会の方を向く。
「万が一だけど、今のイッセーとミツがぶつかり合ったら双方ともに危険だわ。もしそんなことがあれば、最悪ここ一帯が消し飛ぶ。朱乃、結界を張るわよ。」
「わかりましたわ、部長。」
そう言って結界を張る準備を始める二人。
事態は、着々と動いていた。
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堕天使3人をこともなげに斬って捨てた満は、教会の内部へと侵入していた。侵入と言っても、正面から堂々とだ。
「おやおやぁ?」
と、声が聞こえる。
そちらを見ると、白髪の神父がニタニタと笑いながらこちらを見ていた。
「来るのはイッセー君だと思っていたのに、なんですかぁおたくは?」
「…なんだテメェは。さっきの堕天使どもの仲間か。」
「冗談はよし子ちゃんですよぉ。あんなのは、利用してるだけに過ぎません。悪魔どもをもっともっと殺すためにねぇ!」
「…狂信者、って奴か。憐れなもんだ。」
「あんなのとも一緒にしないでいただきたいなぁ。こちとら神なんか信じちゃいないんですから。」
「そうかい。どうでもいいが。この先にレイナーレ、という堕天使がいるな?」
その名前を聞くと、白髪の神父は苦い顔をした。
「なんだ、あのクソアマの知り合いですか。それなら奥の階段を降りればいますよ。」
「そうか、ありがとな。」
短く礼を言って、階段へと向かう満。
神父とすれ違う瞬間、
(なぁんてねぇ!悪魔と関わっていそうなヤツをボクちんが見逃すとでもぉ?)
満を不意をついて襲おうとする。
「おい」
だが、気がつくと、鼻先に青い刀が突きつけられていた。
「…なんでしょ?」
「下手なマネはするな。そのニヤけたツラと胴体を離婚させたくなかったらな。俺は面倒ごとは避けたい、お前さんは死にたくない。OK?」
「お、OK…」
その殺気に当てられ、コクコクと頷く神父。
そのまま満は隠し階段を使って下へと降りていった。
「な、なんなんですかぁ?あれ。ホントに人間?マジで生きた心地がしなかったんですけど。」
その後ろ姿を見つつ、冷や汗を流すフリードだった。
その時、バタン!と扉が勢いよく開く音が聞こえ、
「アーシア!」
聞き覚えのある声がする。
フリードはニヤア、と笑うと、
「これはこれは、イッセー君。お待ちしてましたよぉ!」
入ってきた一誠に襲いかかった。
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階段を降りていく満。降りきった満を迎えたのは、広い、広い空間。
そこには、
「あら、来たのね満。でも…少し遅かったわね。」
「…そのようだな。」
こちらを嬉しそうに見るレイナーレと、
腕を胸の前で祈るように組み、穏やかな顔で眠るように横たわっている少女がいた。
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「な、なんなんですかぁ?おたくの神器って、しょっぼいしょっぼい龍の手(トゥワイス・クリティカル)じゃなかったんですかぁ!?」
「これがオレの本当の力、赤龍帝の籠手(ブーステッド・ギア)だ!この力でお前を倒す!」
「舐めないでいただきたいですねぇ!目覚めたばっかりの神器使いに、このボクちんが負けるとでもぉ?」
突然襲いかかってきたフリードに応戦する一誠たち。
相変わらずのフリードの強さに苦戦する一誠。
だが戦闘の最中、アーシアを助ける力が欲しいと叫ぶ一誠の声に応えるかのように、一誠の神器が覚醒。二天龍の一匹、ドライグの力が宿った赤龍帝の籠手(ブーステッド・ギア)となった。
「Boost!」
力強い声が、教会に木霊する。
「さっきから煩いですねぇ!何をして…」
「Boost!」
「…あれ?まさか…」
「もっと、もっとだ!もっともっと力を溜めろぉぉぉぉぉ!」
「Boost!Boost!Boost!Boost!」
10秒ごとに、"Boost"の機械音が鳴り響き、それに比例して一誠の赤龍帝の籠手の光が強まっていく。
これはまずいと判断したフリードは、一誠を先に仕留めようとするが、
「悪いけど、ここから先は通せないな。」
「またおたくですか!しつこいですねぇ!」
祐斗がそれを邪魔する。
そして、
「えいっ」
「どわぁぁ!?ちょいとお嬢ちゃん!物は人に投げてはいけませんとお母さんに教わらなかったんですかぁ!?」
そこらにあるものを手当たり次第に引っ掴み、フリードへ投擲する小猫。
小猫の駒は戦車。その能力は、馬鹿げた力と防御力。
「うおおおお!」
「!」
小猫のほうに気を取られた隙に、一誠は騎士へと昇格。
そのスピードを以って、フリードへ突貫する。
「くぅぅぅらえぇぇぇぇ!」
「しまっ…」
「Explosion!」
力を解放した一誠の拳が、フリードへと突き刺さる。
まるで木の葉のように吹き飛ばされるフリード。
壁を破壊し、その向こうへと消える。
「ハァ、ハァ…」
「アーシアを殴ったお返しだ、くそったれ。」
荒い息を吐きながらも、ニヤリと笑う一誠だった。
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フリードを倒したものの、疲労困憊の一誠。
休むべきだと一誠を止める仲間を無視して教会の地下へと降りる。
そこには、
「あら、またお客さん?」
「…イッセー。」
向き合うレイナーレと満に挟まれ、穏やかに眠るように横たわる、
「アーシア!」
あの日友達になった少女。心優しき、無垢なる少女。
アーシア・アルジェントが、そこにいた。
如何だったでしょうか。
今回は次回へ繋ぐため、少し短めになりました。
イッセー君の見せ場ですね。
うまく描写できているといいのですが。
ではまた次回。それまでごきげんよう。