第33話、投稿していきます。
何気にフリードと初戦闘。
どうぞ。
「おやおやぁ?」
「テメェは…あの時のイカレ神父。生きてたのか。」
声を掛けてきたのは、最初の堕天使の事件で見たあの神父服の男。
フリード=セルゼンだった。
「おおーっと、あなたはあのクソアマのお知り合いさんじゃあありませんか!お久しぶりですねぇ!」
「何の用だ。こんな天気で愉快にお散歩、ってわけでもあるまい。」
「いやいや、俺っちはぁ、腐れ悪魔を殺すためならどんな天気でもルンルン!ですよぉ!」
「煩え。今は取り込み中だ。邪魔をするならテメェも…」
「…見つけた。」
祐斗が呟く。
「あん?」
「…フリード。なぜ貴様が"それ"を持っている!」
憎悪に燃える目でフリードが持っている剣を睨みつける祐斗。
フリードの手には神聖さを感じさせる光る長剣が握られていた。
祐斗のその視線にニタリ、フリードは笑うと、
「わかっちゃいますぅ?これ。」
「当たり前だ。忘れるものか。それは、エクスカリバーだ!」
叫び、フリードに突っ込んでいく祐斗。
「おい!待てって!」
満の制止も聞かず、フリードに攻撃をする祐斗。
だが、
(アイツ…速い。あんなに速かったのか?)
祐斗の全力の攻撃をことごとくかわし、いなし、受け止めるフリード。そのスピードは全力の祐斗に完全に追いついている。
「おおおおお!」
「甘い甘い甘〜い!そんなブレッブレの剣でこの
「くっ…」
「ほら隙ありィ!」
「ぐあっ!」
剣を砕かれ、吹き飛ばされる祐斗。
トドメを刺さんとするフリードの前に、今度は満が立ちはだかる。
「どいてくれ!まだ僕は…!」
「煩え。だから言わんこっちゃねぇんだ。ここからは俺の番だ。」
「おやおや、あなたはそこの腐れ悪魔とは敵対状態だったのでは?」
「ハッ。そうだったとしても、横から獲物を掻っ攫われてご機嫌なヤツはいねぇわな。」
「あー、それは納得。ではぁ?」
「斬らせてもらう。」
「いいですねぇ!それじゃあ行きますよぉ!」
炎龍剣は取り回しが悪い。雷斬刀は祐斗に感電する恐れがある。
鬼の武器は使えないと判断し、刀と鬼の籠手だけでフリードの相手をする。
物凄い速さで攻撃を繰り出すフリード。
その反射神経で見切り、かわし、受け流す満。
「おおっと、反応いいですねぇ!」
「悪いが、テメェの攻撃は全て見えてんだよ!」
(とは言うものの、致命的なカウンターに移れるまでのヒマはねぇ。千日手か…)
暫く、金属と金属が擦れる音が響く。
少しずつだが、両名の体に傷が増えていく。
危うい均衡を保つ2人。
だが、その均衡も崩れることとなる。
ズルッ!
「!」
(しまったッ!)
雨のせいで滑りやすくなっていた地面に足を取られ、体勢を崩す満。
チャンスとばかりに突っ込んでくるフリード。
「もらったぁ!」
「誰が!」
ガキィン!とお互いの刃がぶつかり合う。
その瞬間、満の脳裏にあるイメージが浮かぶ。
2つの光が、天に昇っていく。その2つの光は、まるでその2つで始めて完全であるもののように満は感じた。
「ッ!」
フリードの身体を蹴り上げ、転がって距離をとる満。
満と距離が開いたフリードに、再び祐斗が襲いかかる。
「おお!」
「まーたおたくですか。いい加減、しつこいの、さっ!」
そう言ってフリードは天閃の聖剣を振るう。
受け止めた祐斗の剣が、まるでガラスのように粉々に砕かれる。
そのまま祐斗の身体を身体を両断しようとするフリード。
だか、途中でその剣を止め、振り向いて振るう。
キィン!
甲高い音を立てて弾かれる刀。
咄嗟に満が自分の刀を投げたのだ。
「しっかし、硬いですねぇその刀。何でできてるんです?」
「さぁな。貰いもんだから詳しくは知らん。」
丸腰になってしまった満は脅威ではないと判断し、祐斗への攻撃を再開しようとするフリード。
(チッ。麗那!)
(わかってるわよ!)
密かに祐斗に張り付けていた麗那に、転移をするように念話で伝える。
その瞬間、祐斗の姿が一瞬で消えた。
「…あれ?」
「…どうやら逃げたみたいだな。」
フリードが惚けている隙に刀を拾う満。
そのままフリードに刀を向け、
「で、まだやるか?」
そのままフリードに続けるのかを問う。
「あー。なんかテンション下がっちまったし、いいっすわ。そいじゃま、サラバ!」
そう言ってフリードが何かを地面に叩きつける。
目もくらむ閃光が発せられ、視界を奪われる満。
視界が戻るとそこには既にフリードはいなかった。
(…逃げられた。いや、逃げてくれた、ととるべきか。)
その後、麗那と合流した満だったが、そこに祐斗はいなかった。
麗那は祐斗を制止はしたが、それを無視し祐斗は飛び去った。
疲れきっていた麗那は祐斗を追いかけることはできなかったのだ。
祐斗の所在もわからず、その日満はおとなしく麗那を連れてアパートへ帰った。
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(…)
次の日。
学校へ向かった満は、学校へ来ている祐斗を見つける。
だが、その表情は誰が見ても怒っていて、そうやすやすと近寄れる雰囲気ではなかった。
満はそれでも話しかけようとしたが、こちらを確認した祐斗に露骨に避けられてしまっていたので、あの後の話は聞けなかったのだ。
(…あの様子、木場はあの後あのイカレ神父を見つけられなかった、ってことか。そんで結果的に邪魔をしたこちらに怒ってる、と。)
「…難儀だな。」
誰もいない部室に独り、思わずぽつりと呟きが漏れる。
立場を考えずに動けるのが満だ。
だが、その自由さが反感を買うこともあることは満自身も自覚していた。
そして、部外者故に深く関わることが難しいことも。
(…
昨日のはあくまで祐斗に喧嘩を吹っかけた、という体だ。
しかも、満から仕掛ける形で。
「…どう動くべきかね?」
「何がですの?」
後ろから、声が聞こえる。
「ああ、姫島先輩、木場の…!?」
振り返ろうとした満だったが、背中から抱きつかれる。
なにかジンワリと冷たさが伝わり、背筋にゾクッとしたものが走る満。
「ひ、姫島先輩、以前も言った通り、あんまりくっつくのは…」
「あら、多分離れてこっちを見た方が困ると思いますわよ?」
「何を言って…」
パッ、と離れた朱乃はそのまま満の正面に回る。
朱乃の格好は神社にいる巫女が着るような巫女装束、その上半身にまとう白衣のみで、その他には何も着けていないようだった。
おまけにその白衣は濡れ、向こう側が透けて見えていた。
「!?か、隠してください!前、前!」
途端に顔を背ける満。
今度は違う意味で頭を悩ませる。
毎朝全裸でベッドに入ってくるリアスもずっと目を瞑って対処してきたのだ。
その所為でクリック音で物体の位置を把握するという特技が副次的に手に入ったが。
そういうわけで、別に女性の身体を見慣れているという訳ではない満は顔を背けたままゆっくりと部室を後にしようとする。
「あらあら、どこへ行こうというのかしら?」
しかし、朱乃に回りこまれてしまう。
咄嗟に目を瞑る満。
クリック音を出して部室の出口を確かめようとするが、
「ん…」
「!?!?!?」
朱乃がいきなり満の手を掴み、指を咥えてきた。
「んふ…
「いや、何、を言って、るか、わから…」
目を閉じている故に鮮明に伝わる指に触れる朱乃の口内の感触。
そして満の耳に届く指をしゃぶる水音。
否応なくその感覚に集中してしまう満。
「姫島、先輩…っ、離して、ください…っ!」
「んふふ…
まさか顔を突き飛ばすわけにもいかない満は、顔を真っ赤にして必死に耐える。
そんな反応に気を良くした朱乃は殊更ゆっくりと満の指を味わう。
暫く部室には朱乃の指をしゃぶる音だけが響いた。
「ん…はぁ…」
暫くすると満足したのか、朱乃が咥えていた指を離す。
「うふふ、ご馳走様。」
(や、やっと終わった…)
「ひ、姫島先輩、いったい何を…」
目を瞑ったままそう問う満に、音を立てないようにゆっくりと立ち上がる朱乃は答える。
「これ、イッセー君にもしているんですのよ?龍の力を吸い出すために。」
「あ、ああ…。そう言えばイッセーがこの前自慢げに言ってました。でも、俺にする意味は…」
「あら、イッセー君にだけ、というのも不公平でしょう?満君にもやってあげようと思って…」
「そんな気遣いは要りません。」
「うふふ、リアスの言う通りガードが堅いのね。燃えてきちゃうわ…」
「いやいったい何の話を…うわっ!?」
いきなり、朱乃は満を突き飛ばす。
目を瞑っていた満は完全に不意を突かれた形になった。
突き飛ばされた満は部室のソファーに仰向けに倒れこむ。
舌なめずりする朱乃はゆっくりと満にのしかかり、体重をかける。
「ちょ…!ど、退いてください!」
「うふふ、リアスには悪いけど、ちょっと摘み食い…しちゃおうかしら…」
朱乃の豊満な身体の感触を制服越しとはいえ全身で味わうことになった満は、全力で朱乃に抗い始める。
「くっ!ふ、不純異性交遊になりますよ、それは。」
「あらあら、ナニを想像したのかしら…。うふふ、イケナイ子。」
「いやどう考えてもこの状況は…ッ!」
レロン、と朱乃が満の首を舐めた。
それだけで満は動けなくなる。まるで蛇に睨まれた蛙だ。
憐れな獲物は、捕食者に食われるのを待つしかない。
朱乃はゾッとするような扇情的な笑みを浮かべる。
と、そこで状況に変化が訪れる。
バタァン!と勢いよく扉が開き、誰かが入ってきた。
「…朱乃。何をしているのかしら?」
「うふふ、見てわかりませんの?いじめがいのあるカワイイ後輩とスキンシップですわ。」
「どう考えてもスキンシップの域には入らないわよね、それ。どういうつもり?」
「あらあら、毎朝殿方の布団に全裸で潜り込む人には言われたくありませんわね…?」
「朱乃…!」
入ってきたのは怒気に髪を逆立てたリアスだった。
正に一触即発。いろんな意味で危ない空間である。
目を瞑ったままの満も底冷えのする空気に冷や汗を流し、
「と、とりあえず離れてください!」
と半ば無理やり朱乃を引き剥がす。
「あらあら、乱暴ですわね…。」
残念そうに流し目で満を見つめる朱乃。
だが、目を瞑ったままの満には通じない。
素早くクリック音を発し、出口を確かめると、
「き、今日は考えたいことがあるので先に帰ります!お、お疲れ様でしたぁ!」
と全力で逃走を開始する。
「待ちなさい。」
「グエッ!?」
が、逃走失敗。
リアスに襟をむんずと掴まれてしまった。
「…ミツ。ここで、何が、あったか、一字一句違えず、教えなさい。」
「あ、あの部長…?」
「い・い・わ・ね?」
「アッハイ」
リアスの迫力と殺気めいた何かに命の危険を感じた満は、ここで起こった出来事を全てリアスに伝える。
もちろん、何の虚偽の報告もなしだ。
「…という訳、です。はい。」
「ふぅん。それで全部?」
「は、はい…。」
「間違いないわね、朱乃?」
「ええ、そうですわね。間違いありませんわ。」
厳しい顔で朱乃に問うリアスに、
涼しい顔でリアスに答える朱乃。
またもや不穏な空気になってきたことに、襟を掴まれたままの満は冷や汗を流す。
「…以前、TPOを弁えなさいと言ったはずよ?」
「あら。ですから2人きりの時にしたのですわ。」
「そういうことじゃないでしょう。私だって…」
「うふふ、おかしなことを。羨ましければ羨ましいと言えばどうです?」
朱乃の行動をたしなめながらも嫉妬の念を滲ませるリアスに、そのことを指摘し、煽る朱乃。
「全てがシュミレーション通りに進むとは思わないことね、リアス。一歩リードしてるからって油断してると私が食べちゃうわよ?」
口調まで変え、リアスを挑発する朱乃。
無言で朱乃を睨みつけるリアス。
渦中にいる満は逃げ出すこともできず、ただただ神経をすり減らすだけであった。
如何だったでしょうか。
満はいわゆる"言うだけ番長"だと思ってます。
下ネタ自体は平気だけど、いざそれを自分が体験すると途端に面食らう、って感じです。
まあそんなことはさておき。
今一度、鬼武者のopムービー全て見直しました。
改めてその映像美に驚きました。
3のものとかはもう最高ですね。
次回、戦闘に入ります。
それではまたお会いしましょう。その時までごきげんよう。
本文を修正しました。