バトルスピリッツ ソウルコロシアム   作:アポロ雄将

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 今回短いです。4週間休んだにも関わらず、楽しみにしてた方、すみません。


第八ターン「森に潜む虫から紅汰を救出せよ」

~数分前~ 雄次side in

 

 霧に包まれた森から火の柱が空を貫くのを俺はこの目で見た。見たところ噴火じゃなさそーだ。ってあの森は……!

 

 「おいおい、あの森ってコウがいる森じゃねーか!まずい!あいつ、怪我を負わなきゃいーんだが!」

 

 急いで森に足を運ぶがその途中、コウの幼馴染の絵理ちゃんがいた。

 

 「あれ、雄次じゃん。こんな季節にタンクトップって寒くないの?」

 

 え?もしかしてこの季節、タンクオップ一枚は寒いのか?

 

 「それどころじゃねー!今コウが大変なんだ!山火事に巻き込まれたんだ!早く現場に行かないとコウが死んじまう!」

 

 「嘘!?あいつが山火事に巻き込まれたの!?よし、わたしが紅汰が無事かどうか確認するからあなたは119番通報ね」

 

 「わかった。って、え!?絵理ちゃんが行くのか!?君じゃとても危険だ!」

 

 絵理ちゃんは聞く耳も持たずに森へ走って行った。本当は連れ戻すべきだろうけど、絵理ちゃんのほうがコウのことを俺よりもよく知ってる。ここは絵理ちゃんに任せて俺が119番通報をしなければ。

 

 

 

 ――――――――もう今日のキャンプは中止だな。

 

 雄次side end

 

             ○

 数分後 絵理side in

 

 周りを目に映しても、火はまだ広がってないしそんなに被害はなさそうに見えるけどこの森になにかあったことは感じるわ。

 そういえばこの森は最近妙な出来事が起きるって聞いたことがあるわね。なんか西洋の鎧男が森をうろついてるとか聞いたこともあるし。

 

足元に違和感がある。足元を見れば紅汰が持ってた一枚の黒い紙切れが落ちていた。

 これと何か関係あるだろう?そう思いながら私は落ちてた紙切れに手を伸ばし、詳しく調べるため、紙切れを裏返した。

 紙切れのイラストは骸骨の悪魔騎士って感じで人の顔に似た盾を持っている。名前はボーン・グラディエイターというらしい。

 まさか紅汰はこの悪霊に襲われたんじゃ……。

 

 そんな被害妄想的なことを考えてたら見覚えのある姿がこっちに近づいてくる。橙髪のツンツンに緑の三白眼……間違いないわ!紅汰は傷一つもなく無事だった。

 

 「絵理!また抜け出してきたのかよ……って、うわ!追手だ!」

 

 紅汰はなにかを恐れてるかように焦りを見せ、わたしの腕を掴んでついさっき進んだ道へ逆走した。

 

 「ど、どうしたのよ!一体何が追ってきてるのよ!?」

 

 わたしは振り向き、あってはならないものを見てしまった。8本足、二本の触覚、本来なら踏み潰すことが出来る大きさなのに、その数百倍。わたしはとんでもない¨アリ¨を見てしまった。

 

 「キャアァァァ!!虫が!虫がでかい!!」

 

 断末魔の叫び、わたしの逃げ足が拒絶反応に応え、紅汰の速力を遥かに超えた。超えたせいで引っ張る方と引っ張られる方が逆転した。

 

 「おまっ腕が!腕!」

 

 紅汰が痛みを訴えるにも関わらず、わたしは逃げ続ける。アリから逃れるために。

 そもそもあのアリ、黒でもなきゃ赤でもない!新種?そんなバカなことがありえない!追ってきてるアリの体の色がエメラルドのように輝いてるなんて!!

 

 「逃がすかコノヤロー!ワンパンで死ぬかと思ったら大間違いだ!虫はしぶといってことを思い知らせろアキラ!!」

 

 突然、鎧を纏った男がわたしたちの前に立ちふさがり、大量の虫をぞろぞろ召喚した。これは絶望としか言えない。

 

 「紅汰!フレイムテンペストを使え!」

 

 今の声は一体……?紅汰が謎の声に応えるかのように一枚のカードを取り出し、首飾りに翳した。その瞬間、『Flash(フラッシュ)!』という声が森に響き、炎の竜巻が絶望に覆った虫を襲う。

 

 「がああぁぁぁ!!しまったああぁぁぁ!!」

 

 「タウロス、『しまった』ってなにをしまった?」

 

 鎧の男はなにかを疑問に思ってる。もしかしてこの状況をわからないの?

 そんなことを思ってる場合じゃない!今の内に逃げなきゃ!

 

 「紅汰!早く!」

 

 紅汰とわたしはすぐこの場を離れ、この森を出た。

 あの声は、まさか神の声……?

 

 




 
 おまけ

 絵理「わたしたちが休んでる間に番外編出来たらしいよ」

 紅汰「あぁ、知ってる。Dimensionepisode of Neptunia(ディメンションエピソードオブネプテューヌ)って奴だろ?」 
 
 絵理「違うわよ、超次元ソードアイズ ネプテューヌBSってやつよ。なんか女神様が十二本のソードブレイヴを集める旅に出るっていう物語らしいよ」

 紅汰「……え?いつの間にタイトル変わった?ってかあらすじにそんなこと書いてなかったはずだけど」

 絵理「書き換えたらしいわ。作者が」

 紅汰「……その番外編、次話のおまけで知り合いと一緒にカチコミに行ってくる」

 絵理「……作者も命知らずね」

                                 おわり

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