この解説は、物語の節目節目に挿入され、その時点での情報を示すものです。
例えば、解説1で説明された人物Aについて、後の話で新しい事実が判明すればその解説は1に追記されるのではなく、その話の後の解説2に記されます。
人物紹介
ネオ・ディーバ
アマタ・ソラ 一ノ段
本編の主人公。定住する場所を持たず、街から街へ移り住むような生活をしていたが、たまたまネオ・クーロンでアブダクターの襲撃に巻き込まれ、同じく巻き込まれたミコノを庇ううちに機械天使に招き入れられ、搭乗したことで運命が動き出す。機械天使の封印を解くと同時、ネオ・ディーバも知らない未知の技能を使用して敵を撃退した。それを機に監視を兼ねて聖天使学園に転入。激しさを増すアブダクターに対抗するための基準としても期待されている。学園に所属以後も幾度も活躍するが、問題行動も多く、転入してからの反省室行きの最短記録を更新した。
自己評価が低く、他者を遠ざけるような言動が多い。少なくとも言わねばならぬと考えたことは言うが、その後に自己嫌悪を感じることもしばしば。純粋な戦闘能力なら間違いなく学園トップであるが、それを鼻にかけることはなく、むしろ自分にはない輝きを持つものとして彼らを羨んでいる。
戦闘の際にも周囲の被害を抑えることを第一にする、積極的に救助するなど、少なくとも善人寄りの人間性を持つが、他生徒のように人類を守るなどの理想を以て学園に所属しているわけではなく、言うなれば訪れた状況には感情を動かして対応するだけであり、『燃え尽きた』、『死んでいるも同然』と自嘲し、この点に関しても引け目を感じているが、生来の情により関わりを否定しきれなかったことで少しずつではあるが前を向き始めている。
シュレードやアンヌに共感する、全身に夥しい闘争の傷跡が存在するなど、その過去は血塗られている。個人データによれば天涯孤独であるらしいが、それは偽装であるらしく、彼の過去については謎が多い。『アクエリアに舞う空』や、その主演女優であるアリシアに何らかの思い入れがあるらしいが、詳細不明。本人いわくネオ・クーロンの建設途中のタワーで『産まれた』らしいが、彼自身の追憶では『銀色の髪と紅玉の瞳を持つ少女に名づけられた』らしく、それ以前はどのような生活をしていたかも不明。『彼女』と彼女が授けた名に強い思い入れがあるらしいが、その暖かさは『偽り』であったらしい。
エレメント能力
重力干渉・飛翔
周囲に斥力力場をつくり、飛翔する。全開時に視認される翼は力場が可視化された物であり、羽ばたきで飛んでいるわけではない。地形に影響されない移動が可能であるが、高速機動による身体の負担などの理由により、軌道が単調になりがちな弱点がある。また、体術に必須な踏み込みがほぼ不可能。これは地上の敵との戦闘において顕著であり、仮にアマタレベルの使い手ならば上空からの奇襲攻撃を仕掛けられても容易にカウンターが可能。そのため、アマタは主に瞬間的な発動による離脱か奇襲に使用しており、確実に当たる保証がない限りは全開の能力を攻撃には使用しない。ネオ・クーロン戦ではこれまでとは次元の違う速度と精密さで使用したが、詳細不明。
技能
純粋な戦闘能力では学園最強クラス。学園に所属する以前から鍛錬を怠らず、身体能力、技能共に極めて高い。戦闘スタイルは徒手空拳であり、EVOLとの相性は抜群。特に敵の『意』を察知する術に長けており、敵の動きに先んじて対処するという基本にして完成形。銃撃すらも弾き、能力を瞬間的に発動することで奇襲が可能であるため、生半可な距離では問題にもならない。
また、学園とは比べ物にならないオーラ制御に関する技術を持っており、機械天使、生身問わずその知識によって能力を無駄なく発揮できる。彼自身は纏意であるが、武想に至ったカグラとも渡り合うなど、規格外の実力を持つ。特に腕に硬化を集中させるのを好み、防御、攻撃共に強力無比。ただし、あまりにも学園の規格から外れすぎているうえに、彼自身の適正が他人に教えるのに向いておらず、聖天使学園は彼の技能を理解できていない。
これらの能力は全盛期より劣るらしく、それにはブランク以上に何らかの理由があるらしい。ネオ・クーロン戦にて精神を回帰させることで立ち戻ろうとしたが、シュレードも感じた『何か』に飲み込まれ、狂乱してしまう。それでも通常をはるかに超える力を発揮したが、完全ではない。
固有必殺技
天翔翼閃乱舞
自らが持つ翼──意思を信じるという誓い。
故に未来への不審も、過去への後悔も振り切ってみせるという思い。
そこから生まれた『自らに立ちふさがるものになど、囚われるはずがない』という宣言。
飛翔の能力を極限まで振り絞り、単純な運動エネルギーをそのままぶつける──すなわち体当たりを繰り返す。その加速は大気圏を飛び出すほどであるが、半ばそれに振り回されており、命中率は低い。ミスラ・グニスが致命を避けたのはそれが原因であり、カウンターを喰らうリスクもあった。
流星平身低頭槌
意志だけでは世界に届かないという嘆き。
想いのみでは誰にも届かないという悲しみ。
故に、自分は意志を行動に移し、想いを口に出すことで世界に届かせるという宣誓。
──要するに、謝意を行動に移し、自分のふがいなさを詫びる意志が実現した技。
一度天高くまで飛翔した後、地面に向けて落下。その衝撃と練りに練ったオーラの爆発により、周囲を灰燼と化す。威力は高いが、アブダクターとの戦いで主戦場となる市街地では被害が大きすぎる上に、技の前後に隙が大きすぎる。そのため、実戦では不向き。
ミコノ・スズシロ 一ノ段
本編のヒロイン。ネオ・クーロンに旅行中、アブダクターの襲撃に巻き込まれ、機械天使に搭乗したことで聖天使学園に身柄を拘束される。検査の結果、エレメント能力なしと判断されたが不動ZENの導きにより、機械天使に適応したことで聖天使学園へと転入することになる。
スズシロ家は代々エレメントを輩出してきた家系であったが、なぜか彼女には発現しなかった。それでも家族には庇護されていたが、エレメントに代わる自らの価値を証明できなかったことが自らを追い詰め、家を出る。それ以後は全寮制の学校を卒業した後、自らの力で独り暮らししながら進学していた。家からは学費と仕送りが送られているが、必要以上に手を付けず、バイトで生活費などを稼いでおり、仕送りは卒業と同時に全額家に返す予定。
自己評価は低いものの、上記からもわかるように本質的には心が強い人間。結果を出せなかったと自嘲しているが、それはあくまで兄と比較してのものであり、著しく低いという訳ではない。また、彼女自身兄を理想化し過ぎていた面もあり、それが自らの評価を低くしていたことは否めない。実際にはアマタの説明を彼女自身の知識と照らし合わせ、類似していることを指摘するなど努力の成果は確実にある。
アマタとの出会いを機に、自らも何かをしたいと思うようになり、兄とも本音で語り合った。今は自分に何ができるのかを模索中。最近は実家にも手紙を出すようになり、近況を報告している。その中には当然起点たるアマタについても記されており、父からの返事もアマタの事についてより詳しく知りたいと記されていた(なぜかその部分だけ異様に筆圧が籠っていた)。
エレメント
詳細不明。機械天使に適応していることから何らかの能力が存在していると考えられるが、検査では発現が認められなかった。
ただし、機械天使に搭乗することでシンクロを深めたり、視認できない筈の仲間を認識する等の奇妙な現象が起きている。特に後者が発生した際には、アンヌの自己複製でアマタの分身を作成するという事態が発生しており、何らかの関係があると推察される。
技能
戦闘能力は一般人に毛の生えた程度。オーラの制御も不可能。ただし、機械天使のノックバックが異常に少ない(アマタの場合は、負担に耐えきったのみで量は変わらない)など彼女に関しては不確定要素が多く、今の状態で判断するのは軽率であろう。
ゼシカ・ウォン 一ノ段
同じく、ヒロイン。一軍レギュラーの中でも腕利きで、機械天使の封印が解かれたさいに合体したことでアマタやミコノと深く関わることとなる。
イレギュラーな二人とは違い、一般家庭で生まれ育ち、エレメント能力が発現してからはネオ・ディーバに志願。養成施設を優秀な成績で卒業して聖天使学園に入学という正道を絵にかいたような道のりを歩んできた。そのため、人類を守るという理想に誇りを持っている。本編以前に幾度も実戦を経験しており、訓練と経験に裏打ちされた実力と精神はアマタからも信頼されている。
アンヌとは彼女が聖天使学園にやってきた時からの腐れ縁。性格的にもうまがあい、彼女の悪巧みにも幾度も協力した。
ミコノの精神の強さには感服しており、色々と便宜を図っている。
アマタに対しては互いに信頼しあい、また危ないところを助けられたことで興味を持っており、ベルリンの壁がなくなった後は積極的にかかわりを持とうとする。ただし、それがどのような関係を望んでいるかは自分でもわかっていない。
このように、周囲にはイレギュラーが囲まれているが、それを僻まず、自らを鍛え上げようとする強い心の持ち主。されど、彼らが全力を出してなお深く傷ついた瞬間に関与してしまったことで自らの非力を嘆いてしまう。
エレメント
衝撃力
空間に作用する衝撃の力を発生させる能力。基本的には四肢を発射台としての中距離攻撃をメインにしていたが、EVOLの初戦闘の際のアマタの使用方法を基に、直接的な打撃に纏わせることで威力を増加させる戦法も編み出した。どちらにしても純粋な破壊力では学園トップクラス。
技能
あらゆる状況をそつなくこなす。能力自体が単純かつ強力であり、不利な状況を変える一手になることもしばしば。接近戦を好む傾向があり、機械天使の封印が解除されるまではガンポッドをトンファーにして扱っていた。
カイエン・スズシロ 一ノ段
ミコノの兄にしてスズシロ家の次期党首。男子二位のエレメント。幼少のころからエレメント能力を含め優れた才能を発揮し、人類軍に入隊しエリートコースである海兵隊からネオ・ディーバに籍を移した。責任感はあるが融通が利かず、アマタに対しても不信感をあらわにしていた。
ミコノに対しては機械天使に関わる不吉な予知を見たこともあり、過保護なまでに守ろうとしているが、彼が知る『ミコノ』とは、家にいたころの常に自分に自信がなかったころの姿で固定されており、それを守るという自負がいつしか彼女の変化を認めないある種の傲慢さに変わってしまった。アマタに促され、またミコノと本音で語ったことで彼女の成長を認め、自らの態度を改める。それを機に、アマタに対しても少しずつであるが認めるようになった。
実家とは頻繁に連絡を取っており、最近は父からミコノに悪い虫がつかないように頼まれた。
エレメント
絶望予知
未来視系のエレメント。不吉な未来を映像の形で予知する。幼少のころ、自分たちが搭乗する飛行機が墜落することを予知し、家の権力によって強引に検査した際に異常が発見されたことで判明。このように、多くの命を救える可能性を持つが、弱点が多い。
第一に、予知そのものが不定期であること。自分の意思で予知することができず、任意の状況で未来を知ることも、その予知がいつ起こるのかもわからない。後者に関しては映像から推察することができるが、ここで第二の弱点、映像の解釈は彼自身が行わねばならないという点が壁となる。予知には二種類あり、起こるであろう状況そのものをそのまま予知するものと、不吉なものを抽象的なイメージで予知する(例、ミコノが機械天使と関わることで発生する不吉な結婚式) が存在し、とくに後者はそれが何を意味しているのかの判別が困難。前者に関しても、見えているが故の誤解が発生する可能性もあるため、慎重な解析が必要。
そしてなにより、予知を正確に解釈したとしてもそれで成功するかは別問題である。戦闘で敗北する瞬間を予知したとして、その瞬間に別の行動をしたとしても、それで確実に勝利できるわけではない。敗北するという結果が変更されたかどうかは、その瞬間まで判別できない。
これらから、この能力を戦力の主軸に組み込むことは危険である。
技能
上記のように、エレメント能力を主軸にはできない。そのため、男子二位に位置する戦闘能力は能力に頼らない彼自身の技術がメイン。幼少のころから高度な教育を受けた上に海兵隊で鍛え上げられた実力は非常に高く、特に射撃は間違いなく聖天使学園トップであり、百発百中。接近戦でもその実力をいかんなく発揮し、純粋な技量ではアマタやアンヌといった例外を除いては随一。また、サバイバルにも長ける。
まさしくオールラウンダーであるが、逆を言えばゼシカの衝撃力のような状況を打破する決定力に欠け、器用貧乏。そのため、格上の敵に対しては耐えることはできても勝つことは難しい。
オーラ制御に対しては堅実であり、安定性は高いが、アンヌやシュレードのようにより高い領域には気づけていない。
アンヌ・ウィッチ
女子エレメント最年少にして最強。ある意味では聖天使学園の中で最も異質な過去を持つ人物。自分たちに都合がよい救世主としての『リーナの娘』を求めた宗教団体が暴走の果てに産み出した少女。結局のところ、彼らが本当に『リーナの娘』を再現したかどうかは定かではないが、それでも通常の人間を大きく超える能力を持つことには変わりない。『一人で完結した究極の人間』として、ナノマシンを初めとした、倫理的に危険極まりない技術がつぎ込まれており、夥しい犠牲の果てに奇蹟的に生き残った。救う事のみを求められ、名前すら付けられなかったまま人工子宮の中である程度の年齢まで強制的に成長させられ、様々な知識を脳に入力されたが、その過程で起動する以前に人格が発生。教団が行ってきた非道を知った彼女が何を思ったのかは定かではないが、結果のみを言うなら優れた技術を誇っていた教団は彼女一人に殺しつくされた。ただし、教団は彼女を精神的主柱に据えた後はテロ行為をもくろんでおり、多くの人命が救われた。
それ以後は裏世界に潜んでいたが、聖天使学園からスカウトを受けて一軍レギュラー待遇で入学。アブダクター撃退に留まらず、不穏分子の摘発などの功績を上げる。ただし、命令無視、暴力事件の常習であり、本編開始時点でも命令無視により反省室にいた。最も前者に関しては結果的に人的被害を抑制するため処分は軽く、後者は対象となるのが後輩イジメなどをする連中に限られている。
ゼシカとは仲が良く、悪巧みに巻き込んでも大丈夫な人物として信頼している。
アマタに対しては思うところがあるのか、お兄さんと呼び、なついていると同時に彼の本質を突くこともしばしば。
歪んでいるが人を救うことを目的として生まれ、その通りに戦っているが、それは自分の意思であると宣言しており、精神的にも安定している。
エレメント
幻像生成
幻影系のエレメント。自らがイメージした映像を空間に投影し、それを足場に催眠を行う。能力自体はありふれているが、使用者のイメージ通りにしか投影できないため、並みのエレメントでは一方向から見られることを想定した幻を投影し、自らは隠れることが主であるが、彼女の場合は360°から見られても問題ない幻影を投影しながら自らも戦闘を行うという絶技を行う。
幻影系の宿命として、見破られれば幻影が消失するという弱点があるが、彼女は自分そのものと文字通りの意味で寸分たがわぬ幻影を作成でき、これこそが彼女の本来の武器。見破ることは格上でも困難。応用は効かないものの自らの体術と合わせて幻惑し奇襲する。
技能
体躯そのものは華奢な少女であるが、印象を裏切るように戦いとなれば外見を裏切る実力の持ち主。古代技術のナノマシンは回復能力、身体能力の底上げに留まらず、オーラを通る経路と化す。元来の機能とオーラによる強化で相乗効果を果たし、純粋な身体能力向上、自己回復ではアマタすら凌ぐ。また、ナノマシンによる経路は解析され、オーラの知識に乏しいネオ・ディーバ全体のレベルを一段上げた。オリジナルである分、オーラに対する理解度は学園の中では群を抜いており、自分たちの方法がずれていることは薄々感づいていたため、アマタを真似て修正、彼からのアドバイスにより学園で最も早く纏意を修得した。
技量に関しても、救世主に相応しい武威を発揮するための知識を脳内に入力されており、度重なる実戦経験によってそれらを完全に使いこなしている。
これらのように能力なしでも絶大な戦闘能力を持つが、一度幻影を発動すれば弱者に対してはそもそも戦闘すら成り立たない。機械すら騙し切る幻影に紛れ一瞬で止めを刺し、幻影を見切る敵には自らの分身で幻惑させる。どれが本物かを見分けることは外見、行動から類推することは不可能と言ってよく、状況により判別するしかない。故に、彼女の本質は暴虐ではなく戦場を支配するトリックスター。
ただし、彼女自身はあくまで幼い少女。何らかの要因でナノマシンの機能が低下すれば、その能力の反動に未熟な身体は耐えられない。
固有必殺技
幻影人形劇
自分が他者の願いを実行するために生まれた、言うなれば道具であるという事実。そして自らの力もまた、自分のものではなく機能として植えつけられた、偽りであるという嫌悪。されど、戦う意思は自分のものであり、そこの過程で手に入れた実力は、成果は、自分の真実である。自らは偽りと真の二つを持つという自己発露。
自己複製を四体現出させるが、そのうち二体はベクターマシンが合体状態に変形したまま分離し、それに残りの部分を幻影で構成されている。当然、アンヌが搭乗するベクターマシンも同様である。本編においては意図的に本命を幻影だと判断させることで誘導を行った。
シュレード・エラン 一ノ段
男子エレメント最強。かつてエレメント能力を暴走させた際に、親を含む街の住民三割を死なせてしまう。全てを失った彼が行きつく先は裏世界しか無く、そこで皮肉にも無数の屍を足場に完璧に能力を統制する。流されるままにその演奏を効率的な殺人道具として利用されていたが、クレア理事長直々のスカウトを受け、『至高の演奏を奏でる』という契約から聖天使学園に入学する(その際、精神演奏で自らに殺害を依頼した者全てを自首させた)。
学園においては病弱な肉体と強力すぎる能力の反動により一度も戦闘には出なかったが、訓練においては他者を隔絶した成績を見せ、アンヌが来るまでは伍する者はいなかった。
血塗られた過去を持つが、本質的には人の心が持つ輝きを礼賛する者。人間の心に多く触れるが故にその美しさをたたえる。カイエンを親友と呼び、学園内でも独自の立ち位置で生活していたが、アマタの来訪と共に変化していく状況の中で、自らの演奏を極めるための戦いに身を投じる。
エレメント
精神演奏
自らが楽器によって奏でる音色を媒介に、精神干渉系の能力はテレパスから精神誘導に至るまで、ありとあらゆる精神系の能力を使用できる。人間の精神をマイナス方向に揺らし、冷静さを奪うにとどまらず自殺させることも可能であるが、それは冷静さを失った敵の前に自らをさらすという事でリスクを伴う。また、生物には自分の害となる情報を拒絶する本能が見られ、彼はその防壁を乗り越えねばならず、その分の無駄が生じる。そしてなにより、これは彼自身の適正─人の心にある、友情、勇気などの善なる心を礼賛するという心の在り方─に最も遠い使用法である。この使用法で裏社会を渡り、自らの能力を支配下に置いたという点では瞠目すべきであるが、やはり本質は仲間の支援。自らの誇るべき仲間が演奏を受け入れることによって効果は劇的に増大し、聴衆の感動に演奏者が応じることで演奏もまた高まる。また、解析能力も群を抜いており、敵の動きと同調して一つの流れを創ることも、他人の技能を写し取ることも可能。後者に関しては多大な集中力を要し、無駄も大きい。
技能
機械天使に搭乗すれば常時音色を奏で、演奏中は無防備になるという弱点が解消される。仲間を強化しながらの戦闘が可能であるため、ある意味では三人のエレメントで戦闘するという機械天使との相性は学園一。純粋な技量に関して言えば、虚弱な身体のこともあってあまり高いとは言えない。だが、自ら読み取った敵の精神に同調することで動きを読み切り、カウンターを放つのみならず自らの都合のいいように誘導する。敵との共同演奏は相手を知らず知らずのうちに自らが作る流れに組み込まれ、そこから主導権を奪い取らない限り勝利はない。ただし、あまりに精密すぎる流れは一度主導権を奪い返されれば自らにも牙をむく。
アマタの技能を写し取り、カグラの武想を実感したことでそれらを習得できる道筋が整い、現状以上に成長する余地がある。ただし、病弱なので長時間の戦闘は危険。
固有必殺技
合奏葬送剣
スパーダでの必殺技。自らの仲間の魂の輝きを礼賛し、その輝きを奏でたいという願いももとにした技。
他の二人のエレメントの能力を一時的にブーストさせたうえで組み合わせ、強力な攻撃を放つ。本編ではゼシカの衝撃の剣を創造し、カイエンの予知でのカウンターを行ったが、これはこの組み合わせで会ったが故の結果であり、言うなれば合奏葬送剣を使用した結果発動した技である。例えば組合せがシュレード、アマタ、アンディならばアマタの飛翔の能力で高速移動しながら、アンディの掘削によりいかなる装甲も貫く刺突を行っただろう。
エレメント能力の強化及び統合という機械天使の基本を極めて高い水準で行う技であり、身体への負担などからブーストをかけられる時間は一瞬であるが、崩すことは困難。この技を崩せるのはそもそも存在の格が違う者のみ。
ドナール・ダンテス 一ノ段
男子エレメントの主任教官。サイボーグ手術が施されており、いかつい雰囲気にたがわない鬼教官。だが教官としての腕は確かであり、彼が鍛えたエレメントはアマタから見ても凄腕だといわしめた。また、彼自身も相当な使い手であると推測される。
アブダクターの襲撃初期に機械天使に搭乗しており、アクエリアの悲劇で大切な人二人を失ったとされるが詳細不明。
スオミ・コネピ 一ノ段
女子エレメントの主任教官。僧服に身を包んだ清楚な雰囲気の女性であるが、ドナールに勝るとも劣らない実力を持つ。彼とは傍目に見れば仲が悪いが、それは互いの実力を認めていることの裏返し。
機械天使の真実に関しては全く知らないため、独自に情報を集めている。戦力増強のための男女合体は認めているものの、浮かれるか拒絶するかの生徒には苦慮している。
クレア・ドロセラ 一ノ段
聖天使学園理事長。歴史と幼さが同居する人物。傍目には幼い少女に見えるが、その見た目通りの年齢ではないらしい。機械天使の調査とエレメントのスカウトを行っていたが、彼女にもまた独自の思惑があるよう。
不動ZEN 一ノ段
ネオ・ディーバ総司令官。洋装を纏ったつかみどころのない男。司令としての腕は確かであるが、ミコノが機械天使に適応することを理解していた等不審な点も多い。
アマタやアンヌは、『そもそも、彼はそこにいるのか?』といった疑問を感じている。
アルテア
カグラ・デムリ 一ノ段
ミスラ・グニスのパイロット。ネオ・ディーバからしてみれば、初めて存在が認められた有人機のパイロット。組織の命令を聞かないどころかそもそも組織の一員であるという自覚があるかも怪しいが、デメリットを上回るほどの戦闘能力を持つ。凶暴な性格で、戦闘の際は人間離れした声を上げるなど、獣そのもの。その獣性は目的に対する迷いのなさにも、敵に対する残虐性にも転ぶ。
何故かミコノに異様な執着を見せており、邪魔する者には容赦ない。ただし、彼女を追うことを最優先するという事はそれを邪魔しない限りは敵意をむけない。
初めてヴェーガを訪れた際は封印の解かれていなかった機械天使を圧倒、ミコノの存在を感知し、手に入れようとするもアマタが封印を解いたEVOLと交戦。途中ノーマル・グニスの介入があったが、一進一退の攻防の末に機械天使の特性を応用した策によって敗れる。しかし、この戦いでは纏意に留まっていた。
ミカゲに手引きされた二回目の遭遇ではミスラ・グニスを囮に機械天使を封じ、自らが生身でミコノを狙うものの、アマタらの妨害で満身創痍となる。ミスラ・グニスに搭乗して再度ミコノを狙うものの、シュレードらが駆るスパーダと交戦。追い詰められるが、武想を発動したことで逆に圧倒。あと一歩のところまで追いつめるが、アマタらの尽力で発生した一瞬のすきを突かれて敗れる。
技能
エレメント能力を持つかは定かではないが、武想を使用できることからもわかるように単純なオーラ制御において聖天使学園の何歩も先を行く。
その強さは獣の強さ。人が得た技術の底上げたるオーラの力を、本能のままに振るうといった矛盾。されど、それ故に人間を狩るのにこれ以上適した攻撃はなく、ただひたすらに爆発的な出力がそれを可能にする。また、戦い方が単純故に崩れにくい。
固有必殺技
獣躙乱舞
自分が求めている自らの決して満たされぬ飢えを満たす存在を見つけたことへの歓喜。手に入れるのを邪魔する敵への憎悪。極限まで高まった飢餓感は容易く攻撃性へと転化し、立ちふさがるものすべてを砕く暴虐と化す。
技としては高めたオーラを乗せた連撃という単純極まりない技であるが、獣の本能はどこまでも容赦なく的確に獲物を抉るため、回避や防御は困難。また、使用者が武想に至っているため、直撃すれば位階が下の敵は大ダメージは必至。本能で人間を狩る魔獣に相応しい技。
ジン・ムソウ 一ノ段
アルテアからの刺客。イズモの薫陶を受けた優れた戦士であり、アルテアの未来を担う人物として期待されている。自らの戦術に強い自信を持つ。
ノーマル・グニスのカスタム機で無人機を足止めにした衛星軌道からの狙撃でゲパルトを追い詰める。アマタを高く評価してこだわりすぎ、他のパイロットを低く見たことでEVOLへの再合体を許してしまう。結果的には敗北したが、無限拳を狙撃によって逸らすという絶技を披露しており、未だ実力は底知れない。本人いわく、ノーマル・グニスでは自分の実力が発揮できなかったらしい。
技能
情報処理にたけ、彼が指揮したロー・グニスは改造機だったとはいえゲパルトを閉じ込める働きを見せた。それを行いながらも衛星軌道上から狙撃するなど、神業というしかない狙撃技術の持ち主。
だが、これはあくまでアルテアの目的に沿った『試し』にすぎないらしく、本来の実力はいまだ不明。少なくとも纏意に至ったことは確実であるが、ノーマル・グニスの改造機ではオーラを使用した戦い方をしなかった。
ただし、無意識に自分が低く見たものへの対処がおろそかになる悪癖があり、アマタ以外のベクターマシンを足手まといと考えたことが敗因となった。
イズモ・カムロギ
アルテア界最高司令官。その役職に相応しい重圧を放つ人物。アルテアを救うためにアブダクターをヴェーガに送るが、神話型の機械天使も求める。ミカゲには不信感を抱いており、警戒している。
技能
不明。だが、ジンを鍛え上げ、カグラをノーマル・グニスでとらえようとする彼の技量が並でないことは推察できる。
トワノ・ミカゲ 一ノ段
アルテアの神官。次元ゲート作成の功労者であり、その負担で眠りについていたが、機械天使に呼応するかのように目覚める。神官という役職についているものの、記録上彼はアルテア政府ができる前から活動しており、人間であるかも定かではない。
示唆に満ちた物言いをし、何を考えているかはわからないものの、それは本心を覆い隠しているのではなく、狂気ともいえる熱情が読み取られることを拒否している。
技能
不明。しかし、自らがロー・グニスへと施した変質や次元ゲートを容易に操る能力は、理解の枠外にある。
アリシア
ヴェーガの有名な映画女優。奇妙なことに彼女のプライベートは全くと言ってよいほどに分かっておらず、アクエリアに舞う空に出演した後の足取りも不明。アマタが彼女の名に反応を示したことから、何らかの思い入れがあるらしい。
経緯は不明だが、アルテアの逆さ棺で眠り続けており、『アルテアの希望の象徴』、『アイアンシーの真なる核の片割れ』と呼ばれる。十を超える年月を眠り続けているにもかかわらず、若々しい容姿を保っているだけでなく、只流れ出す気配のみで逆さ棺に生気で満たしている。
技能
不明。そもそも戦闘能力を持つかも定かではないが、常態で垂れ流した気配のみで局地的にであるが世界の病を駆逐するといった不条理を実現する彼女が秘める力がいかほどであるか想像すらできない。
機体
機械天使
元々古代技術を用いたテロや反乱を鎮圧するために必要であったという武力の面、シンボルとしての面の二つから始まった機械天使復活プロジェクトは、アブダクターの襲来により極めて緊急性の高いものに変化した。その成り立ちから、新世代型と呼ばれることも。 かつて世界を救ったといわれる神話型のデータ、人類が作り出した量産型など、様々なデ ータを組み合わせて創りだした機械天使。搭乗者の身体の延長として扱われ、搭乗者自身の技能が強く影響する。これにはオーラに関する技術も例外ではない。だが、創られた経緯は不明瞭な点も多く、メインシステムはブラックボックスなのが現状。過剰にリミッターをかけることで『極めて強力な、只の兵器』として扱っていたが、強大になっていくアブダクター、アマタというイレギュラーを機に、本来の能力を発揮せざるを得なくなる。封印が解かれた後は、機械天使自身がある程度オーラを発生、制御し、全般的に能力が上昇する。使い手の制御能力が上がるほどに能力値が上昇する。
アクエリア
機械天使の封印形態。後述するゲパルトと構成自体は同じであるが、過剰にかかったリミッター、正しい名前で呼ばれないことによる縛り、そして何より男女分割による不完全。それらによって性能を犠牲にし、ゲパルトの安定性を更に高めた。兵器としてはある意味正しいが、搭乗者の延長としての本質が薄まった分、オーラの反映もされにくかった。アマタにより封印が破かれたことで、ゲパルトとしての覚醒が成る。
アクエリオンEVOL
封印が解かれた機械天使の、ゼドをヘッドとした形態。素手での体術が攻撃手段といった兵器らしからぬ特性を持つが、機体そのものの攻撃力は三形態中トップ。それ以外の能力もバランスが良く、万能であるといって過言ではない。その特色によりどんなエレメント能力でも区別なく発揮することが可能であるため、適切なエレメントさえ搭乗していればいかなる状況にも対応可能。また、機体そのものが攻撃手段であるという点で強化が身体の身に限られる纏意との相性もいい。
上記のようにまさしくオールラウンダーであるが、その戦闘能力は体術に依存するため、ある程度型にはまっている他の二形態よりもエレメントのセンスに依存する。また、機体そのものの特性とエレメントによる相乗効果が他の形態よりも薄い(例えば、高速機動を特色とするスパーダとアマタの重力干渉・飛翔が組み合わされば相乗により凄まじい速度を手に入れることは想像に難くないが、この形態では期待できない)。よって、搭乗者の戦闘センスが大きく求められる形態と言えるだろう。
固有必殺技
無限拳
三人の心が協調したことで発動したかつて神話型機械天使の能力の再現。質量保存を飛び越え、自らの前腕部を複製し続けることで無限の射程を実現した拳。この攻撃力は拳そのものではなく、拳に集中したオーラが為すため、いくら距離が離れていようと威力が減衰することはあり得ない。
アクエリオンゲパルト
封印が解かれた機械天使の、イクスをヘッドとした形態。動作を犠牲にしてでも装甲で保護されており、また斥力システムのほとんどを防御に回した形態。手持ち武器のガンポッドや肩に増設されたミサイルコンテナをメイン武装にした重攻撃型。高い防御力を持ち、多少の攻撃ではびくともせずに火力を叩き込む戦い方を得意とする。アクエリアとして使用されていたことからもわかるように、安定性は随一であり、兵器としての癖のなさはそのまま信頼性となる。
ただし、一度懐に入られれば分厚すぎる装甲が枷となり、接近戦は不向き。馬力そのものは優れているものの、素早い動作など期待できるはずもない。如何に防御能力が高くともその遅れは致命的である。おまけに、攻撃力は火器に依存するが、身体の一部と判断できない火器は纏意状態では強化の恩恵はほぼ得られないに等しいため、有人機相手では後れを取りやすい。ただし、防御に関しては纏意によって強化されるため、戦い方次第では有効である。
アクエリオンスパーダ
封印が解かれた機械天使の、シロンをヘッドとした形態。全体的に細身の印象のとおり、ゲパルトとは対照的に装甲は動作を阻害しないように最低限のものになっており、斥力システムもその殆どを移動や姿勢制御に使用している。武装は装甲を集中させた盾とオーラを物質化させた剣であり、高速移動を活かしたヒットアンドウェイ戦法を得意とする。機体そのものの能力値は機動力に一転特化しているが、当然のことながら速度は破壊力に転化し、敵の攻撃を追い越して盾を構える事すら可能な動作の速さは結果として絶大な防御力をもたらす。また、盾は身体の一部から創造され、剣はオーラそのものであるため、纏意状態でもわずかであるが強化の恩恵を得られる(無論、武想ほどではない)。
しかし、この形態はデメリットも大きい。単純な操作の難しさは当然であるが、そもそも高速機動ができない場所になれば攻撃力も減少する。また、僅かな損傷が常に機体に負担をかけるこの形態では致命的となりかねない。ペースを握り続けることが重要な形態と言えるだろう。
グニスシリーズ
アルテア界の機動兵器。ヴェーガからは皆ひとまとめで『アブダクター』と呼ばれる。機械天使と共通するシステムが多く、何らかの関連が推察される。
ロー・グニス
蜘蛛を思わせるグニスシリーズの最下級の機体。ヴェーガ側から見れば解析すらままならぬ異常な技術であるが、オーラを使用する術に長けているアルテアから見ればその恩恵を得られないこの機体は戦場の主役にはなりえないが、ノーマルは戦闘に特化しているため、人間回収には不向き。おまけに、ヴェーガはオーラ環境が違いすぎる為に、人間を送り込むのはリスクが大きく、次元を隔てての遠隔操作は技術が不完全であった。そのためこの機体がデータ収集もかねて派遣された。武装そのものはビームガンのみであるが、拡張性は高く、調整を繰り返すことで本編開始直前には数の利もあり、封印が解かれる以前の機械天使を苦戦させるほどの戦闘能力を条件次第では発揮した。その後も、ジンによるカスタム機が機械天使の足止めをする、ミカゲによって変質した機体が追い詰めるなど、意志無き猟犬としてネオ・ディーバに立ちはだかる。
ロー・グニス ジンカスタム
ジンの狙撃のための足止め兼情報補正のためにカスタムされた機体。徹底的な軽量化と出力の増大により、本来緊急離脱のための飛行能力を戦闘に応用した。攻撃力は低いが、ジンの操作によりゲパルトを足止めし、狙撃までの足止めを行った。しかし、EVOLの接近戦には対応しきれずに敗北した。もっともこの作戦の目的はあくまでデータ収集であり、目的は果たした。なお、この機体には人間回収のための機能はない。
ロー・グニス ミカゲカスタム
ミカゲが操る謎の力によりロー・グニスが変質した機体。見た目こそ変化はないが、その実四角いコアを中心として花弁がロー・グニスの形をとっているというそもそも機械であるかどうかすら怪しい機体。ビームガンは張りぼて同然であり、攻撃手段は花弁を飛ばすしかない。されど、その花弁には触ったもののオーラの流れを狂わす働きがあり、機械天使に触れればシンクロを逆流して搭乗者の肉体にダメージを負う。制御技術が高いほどに致命的な攻撃となる特性を持ち、花弁の海でとらえるも目立たない攻撃を仕掛けるも自由自在。ただし、コアから一定の距離もしくは時間離れれば形状維持不能。
コアを破壊しない限り動きは止まらないが、機体内部をコアが移動させることが可能であるため、困難。制御の関係上、コアは移動しない限りは中央に配置され、危険と判断された時のみ移動するため、それを突かれて敗北。
ただし、コアには機械天使の攻撃のオーラを吸収する特性を持っており、破壊を免れた一機が吸収したオーラを、『セントラル・コア』に移した。
ノーマル・グニス
人型のアルテア界の一般兵が操る機体。機械天使と同様の操縦システムを、更に洗練したものを持つ機体。度重なるデータ収集により次元を隔てた遠隔操作が可能となった。本編に初めて登場した際はビームガンを装備していたが、パイロットの好みにより武装は選択される。戦闘に関してはロー・グニスを遥かに圧倒する。しかし、全体的な性能は機械天使と比べるとかなり低く、またヴェーガに派遣される場合遠隔操作の分操作のタイムラグは否めず、オーラの反映も不完全。
あまりにもオーラ環境が違いすぎるヴェーガに対応しきれない兵士が遠隔操作で操る場合が多く、正面からの戦闘では機械天使に太刀打ちできない。
ノーマル・グニス ジンカスタム
ジンが狙撃専用にチューンナップした機体。遠隔操作ではなく有人機。ロー・グニスを操るための情報処理と狙撃技能に特化し、移動すらままならぬ機体であるが、『運命の三ツ星』に位置取り、ロー・グニスを配置する事で一方的な攻撃を可能とした。ゲパルトには敵の土俵のさらに上をいったことで圧倒するが、アマタに注目し過ぎた隙を突かれEVOLへの変更を許し、対応しきれずにロー・グニスの大半を失い、自らも無限拳に敗れた。しかし、この機体の目的はあくまで情報収集であり、目的は果たした。
かなり無茶苦茶な改造が施されていたらしく、作戦が終了次第廃棄される予定であった。また、纏意にも耐えられないらしく、ジン曰く自分の実力を全く出し切れていない。
ミスラ・グニス
カグラの専用機。紅い人型であるが、全体的に鋭角なシルエット、背部に設置された翼を思わせるブースターからはどこか獣のような雰囲気を持つ機体。カグラが優れたオーラ制御を行えるため、ヴェーガに派遣される際も有人のまま活動。また、カグラの脳波を受けたオートパイロットも行う。
全体的な性能はノーマルを上回っており、特に背部のブースターから生まれる加速は強力。巨大な斧を武器とし、超高出力の加速で質量をぶつけるという単純にして強力な戦法を行う。ただし、スパーダと比べると姿勢制御の面で劣っている。斧はビーム砲にもなるが、使用頻度は少ない。また、機体の頑丈さを頼りにした素手での攻撃も強力。ノーマルとはある程度の互換性があり、短時間ならパーツを使用することも可能(ただし、本編で行ったような腕を脚に移植するという無茶はそもそも想定されていない)。
初めて襲来した人型の機体であり、アクエリア二機を圧倒。EVOLとも互角以上に戦い、援軍のパーツを奪って追い詰めるが、機械天使が三人操縦であることを活かした賭けに敗北。
ネオ・クーロン戦では機械天使への囮として、アマタに隙を作るなどの活躍を見せた。カグラが深手を負った後は彼の操縦でスパーダと戦闘。操縦者のダメージによって激しい高速機動はしなかったものの、先の戦闘では見せなかった武想を発動。あと一歩のところまで追いつめるもアマタらの尽力で敗北する。
しかし、これまでの戦闘では未だ未調整であり、何らかの機能が隠されていることも否定できない。
用語
エレメント能力
特定の人間が目覚める情理を無視した能力。世界の法則において、人間が生身で飛翔する、衝撃波を放つなどあり得ない。だがそれはあくまで『この世界のルール』であり、『別のルール』ではその限りではない。世界という絵に、自分が持つ色を僅かに垂らすことによって不条理を法則とする。ただし、当然のことながら世界が元々持っている色の方が莫大であるため、一瞬で押しつぶされるのが常であり、世界に法則として定着することはない。この能力を持つものを『エレメント能力者』と呼び、少なくとも大破壊以前から一定の割合で存在していたらしい。また、当時の能力は現在のそれと比較しても強力であったらしく、何故そのような差異が存在するのかは不明。スズシロ家など、能力を必ず保有する家系も存在するが、彼らの能力が必ず通常の能力者よりも強力などという事はなく、能力の強弱はあくまで自身の才と努力に立脚する。ただし、そういった家系は当然のことながら能力に対するノウハウが蓄積されており、その面では有利。また、能力者は自らのオーラをもって世界に色を垂らすため、常人よりもオーラを意識しやすい。
オーラ
生命の力。生きとし生けるものすべて、宇宙に至るまで存在する無色透明の力。かつての『プラーナ』も、これの再生に関わる部分を抽出した存在である。この力を意図的に制御することで、本来自然界の中で脆弱な存在であるはずの人間を、武術や剣術で洗車すら駆逐する超人と化すことができる。これは仙人や達人と称された人間が無意識に至った境地をより実践向けに洗練したものであり、三段に分かれ、上位の段ほど強力であるが、制御も難しい。そのため、至った段が高いほど素の戦闘能力も優れていると考えてよい(例えば、纏意に至った者と武想に至った者が両者気動状態で戦闘しても、正面からの戦闘では武想に至った者が勝利する)。意図的に痛覚を切るなどの神経への作用も可能であるが、繊細な制御が要求される状態で情報の遮断など行えば自殺同然のため、ほとんどの場合行わない。
上述のエレメント能力者は言うなればオーラに個人の色が存在する人間であり、そのためオーラを制御しやすいが、上で述べたとおりこれは生命の力であるためエレメント能力者ではない常人でも、理論すらわかっていれば難易度は高くなるが習得可能。聖天使学園は逆に理論への理解が十分ではなく、『エレメント能力者が能力とは別に使用できる身体強化』であると考えていた。
なお、アマタは聖天使学園を遥かに超える制御技術を持っているが、それがどこ由来のものであるかは彼自身も知らない(ある事情により、何かしらの研究機関が確立したと思い込んでいた)。また、彼がたびたび見せる『銃器を素手で防ぐ』技術は、あくまで彼自身が鍛え上げたものであり、仮に纏意で銃を弾く肉体を手に入れたとしても、意図した部分で弾けるかどうかは別問題。彼曰く、必要な硬度の物体さえあれば何の強化がされていなくとも弾けるらしい。
気動
第一位階。基本の型。オーラを活性させ、制御することで身体能力を底上げする。また、全身にオーラを行き渡らせることによって精神と身体のラグを限りなくゼロに近づける。
聖天使学園の一軍レギュラーは全員この位階であるが、現時点での身体強化を重視しすぎたため、強化に制御が追い付かなくなった。それが結果的には強化の足を引っ張り、より上位の位階への妨げとなっていた。
纏意
第二位階。応用の型。オーラを放出し、全身を纏うことで防御力を強化する。それと同時、身体強度の底上げと併設してさらなる強化を行い、気動とは別次元の強化と、それに耐えられる肉体を手に入れる。
この鎧は純粋な破壊力で削るか、同じオーラによって互いに打ち消しあうかのどちらかで砕けるため、両方の手段を同時に扱える纏意もしくは武想に至った人間こそが脅威となる。また、この鎧は意識していない部分は脆いため、不意打ちもある程度は有効。逆に、一部分に集中することで防御力、打撃力を上げることも可能。
武想
第三位階。発展の型。この位階は使用者の個人差が強く出るが、大別して『オーラそのものが何らかの形をとる』創造タイプ、『もともと存在する物体を更に強化する』強化タイプの二種。どちらにせよ、適正には使用者の精神を反映し、例えば刃に適性があるなら、前者はオーラそのものが刃の形をとり、後者ならば元から存在する刃を強化する。創造タイプは一から創造する分、燃費が悪いが破損してもすぐさま修復できる。強化タイプは燃費が良いが、一度損傷すれば戦力の低下は否めない。両者一長一短であるが、適正が顕れた形は自分の積み上げてきた歴史や自らの精神そのものであるため、使いこなせないことはあり得ない。それから外れた創造や強化も可能であるが、威力や精度の面で劣る。
ネオ・ディーバ
アブダクターに対抗するために創設された機関。元々の母体は機械天使を復活させた古代技術の研究機関であったが、アブダクターの襲来を機に『リーナの娘』の尽力やスズシロ家の出資などにより、半ば独立した軍事組織となる。機械天使を保有、管理するというだけでその技術力がわかるが、彼らとて機械天使の全てを理解しているわけではない。そういった不信感もあって人類軍からは目の敵にされており、五話で見られるような対立もしばしば。また、その技術力を狙いスパイを送られる、反エレメント主義者からのテロ等、敵も多い。
人類軍
人類政府が保持する軍隊。アブタクターに対しては全く無力と言ってよく、ネオ・ディーバの本格的な活動を機に主導権を失う。それ以後は主に避難誘導などを行っているが、一部の人間は未だにアブタクター対処の主導権、ひいては自分たちの影響力の拡大を狙っており、強引な手法をとることも多い。噂ではネオ・ディーバとは異なる方向性の古代技術を核とした起動兵器を開発しているらしい。
ヴェーガ
アマタらが暮らす世界。ただし、この呼び名は別世界の住人であるアルテア人からの呼称。この世界の歴史は大きく三つの時代に区分されている。
・神話時代
天翅が人間のプラーナを奪っていた時代。機械天使が天翅を封じた。
・古代時代
地球そのものが弱り、その影響で天翅が復活。最終的には機械天使が自ら地球に封じられることによって回復させる。その後凄まじい発展を遂げたものの、『大戦争』によって文明が破壊される。
・現代
一度文明が破壊された後、ほぼ0から再スタートした時代。古代の技術が度々発掘されるため、通常の進歩を続けていた技術の中に、特定の分野のみ異様に進歩しているどこかちぐはぐな世界となった。古代遺物によるテロに度々悩まされているうえ、アブダクターによる社会不安で少しずつだがひずみ始めている。
古代技術
古代のアルテアの技術。天翅の神秘と人間の科学の融合。神話技術はほぼデータしか存在しないが、古代技術は度々現物が発掘されており、このうち特別な兵器を古代兵装と呼ぶ。小では個人レベル、大では機動兵器等多岐にわたり、常識では起動するはずがないが、何らかの条件により起動。何故か起動したそれは使い手を選び、大抵の場合その使い手はそれをもって破壊を実行する。一説では何らかの精神に作用する装置が組み込まれているのではないかとされているが、詳細不明。
アクエリアの舞う空
ヴェーガの映画作品。機械天使伝説を資料を基に出来うる限り正確に再現した作品。
アマタが生まれる前に、機械天使復活プロジェクトに便乗して製作された。作品自体の評価は高くなかったが、唯一主演女優のアリシアと彼女が歌う主題歌は高い評価を得た。
前後篇に分かれており、天翅の封印が行われた神話時代の前篇は殺戮の天翅と女戦士の出会いと恋、その果ての人間の裏切りによる別離が、天翅が復活した古代時代の後篇は殺戮の天翅の転生者、アポロンと女戦士の転生者、シルフィーの出会い、仲間との友情とその果ての悲しい別れをそれぞれ描いた。最終的にアポロンは機械天使と共に地球に封印されるが、その際のシルフィーの台詞が(映画で描かれた時代から実際に一万二千年たっていることもあって)この作品を象徴するものとなった。
この作品では機械天使はアクエリアと呼ばれているが、これは多くの人間に誤った名を認識させることで封印の強化を行うため。
アマタは幼少時、この作品を一日に何度も見たらしい。
アルテア
カグラらの世界。より正確に言うなら、その中の惑星。鋼鉄に覆われた世界。産まれた時から病んでおり、世界そのものに一切の生気を感じさせない。ここからヴェーガに移動したカグラ曰く、ヴェーガに満ちるオーラは質も量も格段に上。滅びてないのがおかしいという現状であり、アイアンシーと呼ばれる装置で何とか延命しているのが現状。ヴェーガに攻め込み、人間をさらうのもその状況を打破する為らしく、『レア・イグラー』と呼ばれる存在を求めている。この世界を救うには、レア・イグラーをアイアンシーに組み込むか、原因そのものを解決せねばならない。
ヴェーガは『次元ゲートの向こうに存在する世界』としか認識しておらず、名前どころかカグラの出現までは知的生命体が存在するのかもわからなかった。カグラ出現を機にアブダクターに対する根本的な解決を模索する動きが活発になるが、情報が不足している現状では、明確な指針がたてられないのが現状。
アイアンシー
アルテアを救う希望になるはずだったシステム。だが、完全に救いきれなかったらしく、延命が限界。その余剰電力のみでアルテア全土を賄うが、それが本来の目的ではない。アリシアが本来の核の片割れらしいが、詳細不明。その完成を以て未来を作る。
逆さ棺
アルテアの未来の貯蔵庫にして失った現在。アルテア住民皆が奪われたものがそこにあり、解放によって現在を取り戻す。
何が存在し、何が目的で創られたのかは不明だが、中央部に安置されたアリシアのみで生命の脈動に満ちた場所となっている。しかし、この空間を占拠しているものが何であるのかを考えればあり得ない。