復讐教室~悲劇と憎悪の詩~   作:Mr.エメト

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さて、第一話は女の敵である15番の彼。
途中までは同じですが、最後のは少しだけ変えています。


第壱話 最初の生贄

出席番号15番、瀬尾優斗(せお ゆうと)。

美少年であり、容姿の良さは自他共に認めている。

学年問わず女子に好意を抱かれているが、本性は極めて卑劣である。

六人も浮気しているという軟派男だ。

統磨もそいつの本質を見極めており、彩菜は彼に近づこうとしたが遠回しに止められたのだ。

 

「あの時、止めていなかったら私はあいつの餌食にされるところだったわね」

 

「優しく装って、家に連れ込み後は美味しく頂くという方法でやるからな」

 

だが、その中で特に付き合っているのが一つ下の学年。

2年2組の池田沙知、テニス部に所属する少女。

明るくて美人、学年問わず男子たちの憧れの的だ。

不良で通っている、喧嘩バカの越智一真も例外ではない。

交際を迫られたが、はっきり断れず、かと言って他の男子も手を出したら一真の報復が恐ろしい。

 

「だから、優斗も慎重になっているんだろうよ。

 二人であいつの携帯を見た限り、連絡は最小限にしているようだ」

 

「それに二人は"毎週金曜日の放課後、家に戻り着替え終わったら学区外で待ち合わせ"、いつものカラオケ店でね」

 

そう言いながら、二人は店に入る。

 

「いらっしゃいませ。二名様ですか?」

 

「いいえ、あともう一人友達が来ます」

 

統磨がチラリッと後ろを見る。

車の陰に隠れている眼鏡の女子は彩菜と同じクラス―――野村藍(のむら あい)。

なぜ彼女がここにいるのかと言うと……。

 

◇◇◆◇

 

=白咲中学校 校舎裏=

 

遡ること二日前の事。

藤沢彩菜と黒土統磨に呼び出された野村藍。

何かと思い、少しだけ怯えていた。

 

「きょ、協力してほしいことって……?」

 

「野村さん。私がいなくなったらクラスのイジメはどうなると思う?」

 

「え?それは……なくなる……んじゃないの?」

 

彩菜の問いに答える藍。統磨はくくくっと笑う。

 

「いいや、次の標的は野村藍。お前に変わるんだよ。」

 

統磨の発言に驚愕しながらも反論する

 

「な、なんで私が!?」

 

「お前も一人だからだよ。弱者をイジメようとするクズ共はそんなの狙うからな」

 

統磨がそう喋ると藍は顔を青ざめて、体が震えている。

彩菜が近づき、藍の耳元で囁く。

 

「そんなの嫌でしょ?だから、手伝ってほしいのよ。大したことじゃないわ

 貴女に迷惑はかけない、けど……裏で統磨が守ってくれる。

 ねぇ……協力してくれるよね?」

 

◇◇◆◇

 

二日前の出来事に思い出す中、目的の人物がカラオケ店に入った。

続けて、藍が入り込み店員に名簿を確認する。

そして、彩菜と統磨の二人がいるカラオケルームに入る

 

「あの二人がいるのは215の部屋ね」

 

彩菜が手紙を書き、封に入れて、藍に渡す。

 

「池田沙知の自転車を見たよね?その前にカゴにこれを放り込んだら帰っていいよ」

 

「ゆっくり、歌いたかったが……また今度だな」

 

統磨はアイフォンを操作して、ツイッターを開く。

駐輪所に池田沙知の自転車のカゴに例の手紙を入れて離れる。

すると、自転車に乗った黒い制服を着た大柄な男がカラオケ店にやってきた。

それは―――不良グループの一人、一真である。

 

復讐作戦はこうだ。

一真の下駄箱に入れたのは偽物の手紙。

胡散臭いが、沙知の名前を出せば必ず食いつく。

"呼び出された先でも拳で解決できる"―――単純な一真(喧嘩バカ)らしい思考。

 

時計を見て―――彩菜は呟く。

 

「そろそろね」

 

「ああ、こっちもサプライズを用意したわ」

 

統磨も作業を終えて、笑みを浮かべる。

さて、そんな事も知らない哀れな子羊は―――――。

 

「喉かわいた~。先輩も何か飲みますか?」

 

「僕はいいよ」

 

そうにこやかに笑みを浮かべるが――――

 

(全く、次から次へとと注文すんなよ。誰が金を払うと思ってんだ……!!

だが、もう少しの我慢だ。彩菜の時は失敗したが、部屋に連れ込んじまえば……)

 

ドアが開く音がし、その方向を見ると……最も恐るべき者、一真が立っていた。

 

「一真君……なん……で……?」

 

一真が憤怒の表情で、歩み寄る。

 

「ち、違うんだ!!池田さんが悩みがあるって……だから……!!」

 

「相談?カラオケボックスでか?ちょっと、ツラ貸せや」

 

今の優斗は地獄の鬼に捕まった罪人だ。

 

◆◆◆◆

 

殴打する音が響き渡る。

 

「お、おねがヒ……もう……やめ……」

 

顔を集中的に殴られて、鼻が折れて、口が切れて血が流れ、美形がボロボロになった。

相当、怒っているからこそだろう。

 

「ま、待ってください!!先輩に隠してたことは謝ります!!」

 

「あのなァ、池田。コイツにはお前以外にも女がいるんだよ。俺が知ってるだけで……5人だ」

 

「ウソですよね……?だって、先輩は"僕には沙知だけたよ"って……」

 

「……。い、いるよ……他にも5人……ご……へん」

 

優斗の言葉に沙知はショックを受けて、しばしの静寂

 

「……最低。私は本気だったのに!!今日の事を学校で言います!!」

 

沙知は泣きながら、走り去った。

一真はフンッと鼻息を鳴らして、その場を去る。

 

優斗は手持ちの鏡を見て、ボロボロになった自分の顔を見る。

涙が零れ落ちて、泣きはじめた。

 

「こんなところにいたのね……」

 

声がする方を見ると、優斗と付き合っていた他の5人の女子学生だ。

 

「ツイッターを見て、あんたの事が書かれていたわよ」

 

「女の敵!!」

 

「覚悟しなさい!!」

 

眼が殺気立っており、ジリジリと優斗に近づく

優斗の地獄はまだまだ、これからだ。

 

=隠れ家=

 

彩菜と統磨は最初の復讐に成功して大笑いしていた。

 

「あはははははははははははっ!!サイッコーだわ!!優斗の顔!!

 それにしても、他の5人の女子をよく連れて来たわね」

 

「フフフフフ。あいつが付き合っていた女子生徒と接触したのさ。

 それで、ツイッターを使って集めさせたのさ」

 

優斗の情報が書かれていた封筒は使う事は無い、暖に使っている一斗缶に入れて燃やす。

 

「じゃあ、次のターゲットは元友人のこいつらね」

 

滝嶋結子と窪田恵美の二人だ。




第二話も楽しみに待っててください~

思ったけど、復讐教室の雰囲気って、"ひぐらしのなく頃に"の音楽に合うような気がするのは私だけ?("嘆きノ森"や"追想のディスペア")
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