艦これ ~時が刻んだ傷跡~   作:杜木 馨

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少し投稿が遅くなりました。では第10話です。
今回からは皆さんが知っている艦娘も登場しますよ。ではどうぞ


Fleet 10『空の色って?』

 今までの間で君はどのような空を見てきた?

 

 もう一度あなたに問う、空色とは何か?

 

 

  [5]

 

 暗い。

 苦しい。

 息ができない。

 体が重い。

 水の中、ということだけが分かる。

 落ちていく。

 どんどんと。

 

 落ちる。

 物が。

 人が。

 

 そして、空。

 

 ハッと目を開ける飛騨、辺りを見渡す。なぜか眼下に広がるのは、陸でもなく、海でもなく。

 そう雲が、見える。

 精神状態は最悪だ。

 

 なぜなら、さっきまで海の上で、しかも渦に飲まれたのだから。

 飛騨の思考回路はパンク寸前。だが、今までの猛烈な訓練のおかげで、まぁ特殊訓練のおかげで正気に戻った。

 

「バイプダー降下モードで起動」

 

 ディバイダーが起動する。

 今までのと画面が少し違う。

 画面には高度、速度、体の角度が追加され、速度は100キロを超えてる。

 高度計の数値は物凄いスピードで下がっている。

 右下にあるレーダーのノイズが酷い。

 

「地面到達まで5分弱か、どれだけ意識をまぁいいか」

 

 辺りを見渡す。雲しかない。

 厚い雲を抜ける。

 眼下に広がる青い海。つい見とれてしまう。だが、落下は止まらない。

 

『雷龍!聞こえるか』

『ここは!』

『空中だ、』

『マジか、なぜ?』

 

 無線から伝わってくる、不安感。

 無理もない、いきなりこんな空中に放り出されたんだから。

 だが、このような事で(なげ)くような人達ではない。

 なぜなら、

 

『雷龍、皆んなにシールド貼るように言ってくれ。

 俺は補給艦達を探してくる』

『分かった、』

 

 雷龍は他の艦娘に無線を入れた。

 

『補給艦達聞こえるか』

 

 飛騨は問いかける。

 返事はあった。レーダーが上手く作動していないので詳しく特定できないが、ディバイダーのズーム機能で探す。

 見つけた。右下の方向。

 飛騨は両手を広げ、減速する。

 

 すると飛騨のバイプダーに他の中の位置が映し出される。

 仲間がディバイダーを起動したという事だ。

 そして仲間達の予測落下地点が表示される。

 

 補給艦達は飛騨から右斜め方向に100m

 

「第3砲砲塔起動、」

 

 背中から顔の横に動く砲塔。

 自分の正面、頭を12時の方向として起動。

 

「14時の方向に照準、衝撃吸収アンカー解除!

 信管を外し装填」

 

 第3砲塔が動く。

 

「発射!」

 

 ズドーンと轟音を発しながら放たれた。

 

 

 敵を狙った訳ではない、そもそも今現在敵などいない。

 撃った理由は一つ、自身を動かす為だ。空を飛ぶ為。

 撃ったことにより飛騨の体が逆方向に動く。

 そして、近づく。誰に近づか、それは。

 

「とわだ掴まれ、」

「飛騨さん!なんで」

 

 とわだは飛騨の偽装に掴まった。

 そして、また飛騨は主砲を動かして、放つ。

 

 それを数回繰り返し行い、2人を助けに向かう。

 

「皆んな掴まったか?」

 

 降下しながら3人に問いかける飛騨。

 その間にもどんどん高度は下がっていく。

 

「大丈夫です」

「はい、ありがとうございます!」

「問題ありません」

 

 とわだ、あかし、ふじみやと順に言った。

 あと数十秒もすれば、海面に到達する。

 時速は100キロを優に超えている。このままでは着地の衝撃で、大破しかねかねない。

 パラシュートがない時の着地方法は訓練課程で習っている。それは主砲を真下に撃ち、その衝撃で減速していくという方法だ。

 だがこれが出来るのは、大型砲塔を搭載している戦艦クラスのみ、どうする。

 そもそも艦帝や艦娘が空から降りると言うことがあるのか?そのような疑問が存在するが、現代の艦帝たちは遠方から救援を受けた時や、緊急の時は素早く行けるので航空機を使い、上空から降下することが度々存在する。

無線に連絡が入る。

 

『飛騨どうする。何か良い案はあるか?』

『雷龍か。いや。何かないか』

『シールドは一面に多重展開で減速は出来るが、それでは限界がある』

『多重展開、そうだ!』

 

 飛騨の頭の中にある映像が流れる。

 そう、あの爆発の映像が。

 

 

『雷龍賭けに出てみないか?』

『賭け?』

『あぁ、皆んなには高度500mまでは一面展開で、そのあとは最大出力で球体展開しろと伝えてくれ』

『わかった。頼んだぞ』

 

 飛騨は皆んなの位置を確認し、予測落下位置と落下予測時間をバイプダーが算出。

 残り55秒。

 残り32秒で、特殊弾発射。

 

 すると飛騨はそそくさと右にある第1砲塔を動かし右手装填口を開け、右太ももにセットしている特殊弾を人差し指と中指で抜いた。

 

「トリニティ弾5で装填」

 

 空いていた装填口に弾をセットして閉じる。

 ガシャン、と装填音が聞こえる。

 

「全員フリートネット最大出力で展開!」

 

「発射!」

 

 飛騨の声と同時に主砲から砲弾が放たれる。その砲弾は弧描く事なく、そのまま垂直に、下に撃っているので描かない。

 その砲弾はそのまま海面に着弾する。

 そして、爆発する!

 その爆発は大きく目の前がその爆発で一杯になる程だった。その爆破の爆風が皆を襲う。

 そして光球の中に皆んなが突っ込んでいく

 

「うぉぉぉぉぉ!!」

 

 

  ♢ ♢ ♢  

 

 ー 艦歴10年 6月21日 12:03ー

 

 海上を進む艦娘が先ほど爆発があったところから25キロ程離れたところを航行していた。

 

「ん?」

 

 金剛型4番艦の霧島が爆発があった方向を向いていた。

 旗艦の榛名が、霧島に話しかける。

 

「霧島どうかしたのですか?」

「向こうの方向で大きな爆発を見たので、榛名どうします?」

 

 榛名は目をつむって少し考えた。

 

「翔鶴さん、偵察機を3時の方向にお願いできますか?」

「ええわかった」

 

 編成の後方の方にいた翔鶴は、背中の筒から矢を取り出し、矢を放った。

 放った矢は先端から燃え上り、そして、索敵機に変わった。そのまま飛行を開始する。

 そのまま、榛名達は進み出す。なぜなら他の任務があるからだ。

 

 榛名が旗艦を務める第2艦隊は、

 戦艦:榛名、霧島、重巡洋艦:愛宕、軽巡洋艦:球磨、多摩、空母:翔鶴

 という編成になっている。

 

 アニメで同じにの鎮守府から出撃して今は作戦海域に向けて進行中である。

 目標は敵である深海棲艦の撃破、今回は空母1隻、重巡2隻、駆逐3隻である。

 

 作戦海域に近づくと榛名は翔鶴にもう一度今度は作戦海域に向けて索敵機を飛ばすように指示をした。

 翔鶴はまた、索敵機を発艦させた。

 

 数分後、翔鶴が発艦させた偵察機からの連絡で、敵艦隊を発見したとのこと。

 敵は情報通りの艦隊編成。

 上空には空母から発艦したと思われる戦闘機がすでに上空を警戒中のとのこと。

 さて、どう進む榛名?

 

「榛名!全力で参ります!」

 




☆あとがき☆

どうも、皆さん読んでいただきありがとうございます。
初めての方は初めまして、作者の杜木 馨《かおる》です。

今回の話しはどうでしか?
やっと榛名や霧島が登場!
いやぁ長かった。ここまで2ヶ月ですか、もっと早く行けると思ったのですが(¯―¯٥)
2月も残す所あと1日艦これの冬イベの堀がまだ終わってない、出ない。
海風が一番欲しいのですが、出ない。
まだ時間があるのでギリギリまで粘ります!
ではまた(。・ω・)ノ゙


♦︎次回予告♦︎

対空性能はほぼゼロ。任せたぞ飛騨さん
長距離レーダーに深海棲艦らしき反応を確認
勝手は!榛名が!許しません!
主砲、撃てぇーいっ♪

次回『Fleet 11』
お楽しみに〜

定時更新します。
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