ルフィの妹兼副船長   作:グランド・オブ・ミル

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第13話

 

~Noside~

 

「メリー号が直せねぇって!!?何でだ!?」

 

「もしかしてお金が足りませんか!?」

 

メリー号が修復不可能と聞き、ルフィとホノカが船大工達に詰め寄る。

 

「いや、金は関係ないわい。いくら出そうがもうあの船は元には戻らんのじゃ。」

 

「どういう事!?メリー号に何が起こってるの!?」

 

ナミの質問に船大工の一人、パウリーが答える。彼が言うにはメリー号は"竜骨"がひどく損傷しているらしく、そこがやられると船は再起不能になるのだとか。

 

「だったらよ!もう一回一から船を造ってくれよ!!ゴーイングメリー号を造ってくれ!!」

 

「それも無理だ。」

 

「何で!?」

 

ルフィの願いに船大工の一人、ロブ・ルッチが断りを入れる。彼が言うにはメリー号のような帆船はほぼ木材からできていて、全く同じ成長をする木がこの世にないため、似た船なら造れるが、ゴーイングメリー号は造れないという。

 

「ンマー、船の寿命だ。いい機会じゃねぇか。諦めて新しい船を買って行け。」

 

茫然とするルフィ達にアイスバーグが新しい船を買うことを提案するがルフィは

 

「いいや!!乗り換える気はねぇ!!」

 

「ルフィ・・・」

 

「お兄ちゃん・・・」

 

それを激しく拒否する。

 

「オレ達の船はゴーイングメリー号だ!!まだまだ修理すれば絶対走れる!!今日だって快適に走ってきたんだ!!なのに急にもう航海できねぇなんて信じられるか!!」

 

「・・・沈むまで乗りゃあ満足か?呆れたもんだ。てめぇそれでも一船の船長か?」

 

「っ!!」

 

アイスバーグの指摘にルフィは言い淀む。そうやって船大工達ともめているとこのドッグに世界政府の役人がやって来たということでルフィ達は一旦隠れる。そしてふとホノカがケースを持ってみると

 

「ん?お兄ちゃん、これ軽いんですけど・・・」

 

「はぁ?」

 

「ちょっと冗談やめてよ。大金が入ってて軽いわけないでしょ?」

 

いやな予感がした3人が軽いケース2つを開けてみると・・・

 

「「「ぎゃあああああああ!!!」」」

 

「バカ!何騒いでんだ!!」

 

「2億ベリー!!ない!!」

 

「ていうかよく見たらこのケース私達のじゃないです!!」

 

「な、何だと!?」

 

2億ベリーがきれいになくなっていた。その後、船大工達の証言を組み合わせると犯人はフランキー一家だと判明。しかも、ウソップが誘拐されていったらしい。

 

「大変だ!!行くぞホノカっ!!(ダッ」

 

「はいっ!!(バサッ」

 

その話を聞くや否や、ルフィとホノカはドッグを飛び出していった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ルフィとホノカがしばらく街を飛び回っているとゾロ、サンジ、チョッパーと合流した。5人が合流した場所にはウソップのものと思われる血痕が残されており、その血はどこかに向かっているようだった。その血を追っていくと・・・

 

「・・・・・・・」

 

「・・・チョッパー、息はありますか?」

 

「死んじゃいない。気を失ってるだけだ。」

 

フランキー一家のアジトと思われる家の前に血まみれで倒れるウソップを発見した。

 

「・・・ちょっと待ってろよ。ウソップ。(パキパキ」

 

「・・・(シュボッ」

 

「・・・(ゾワッ」

 

「・・・(ギュッ」

 

「・・・(グググッ」

 

ウソップの無事を確認した5人は怒りに燃える。ルフィは拳をにぎって指を鳴らし、サンジは青筋を立てながらタバコに火をつけ、ホノカは髪を白く逆立て瞳を赤くし、ゾロは刀を握りしめ手ぬぐいを頭に巻き、チョッパーは歯をくいしばりながら人型へと変化する。

 

「あのフザけた家、吹き飛ばして来るからよ・・・!!」

 

5人はフランキー一家のアジトへと歩みを進める。すると家から巨漢の男が出てくる。

 

「ガチャ)ん?」

 

だがその男は

 

ドガァァァァァァンッ!!!

 

怒りに燃える5人に吹き飛ばされる。

 

「何だ!?どうした!?」

 

「誰だ!?てめぇらは!!?」

 

「あれは・・・"麦わらのルフィ"!!」

 

「ゴハハハハ!金を取り返しに来やがったな!?この人数を見ろ!!たった5人で何しようってんだ!?」

 

高笑いをする鋼鉄のアーマーを装備した男に向かってルフィは・・・

 

「ゴムゴムのぉ~・・・"攻城砲(キャノン)"!!」

 

ドゴォォォン!!!

 

「がはっ・・・!!」

 

「「「えーーーーー!!?」」」

 

両腕でパンチを繰り出し、鉄のアーマーを貫き、男を吹き飛ばす。

 

「放て!!砲弾!!」

 

ドォン!ドォン!ドォン!

 

フランキー一家はルフィ達に砲弾を飛ばすも・・・

 

「三刀流・・・"鴉魔狩り"!!」

 

スパァァァン!ドゴォォォン!!!

 

ゾロに大砲ごと斬られてしまう。

 

「ほ、砲弾は鉄なんですけど・・・!!」

 

「う、裏口から逃げるんだ!!」

 

ルフィ達に敵わないと判断したフランキー一家は家の裏口から逃走を図るも・・・

 

「"パーティテーブルキックコース"!!」

 

ドガガガガガガ!!!

 

裏口で待ち構えていたサンジに阻まれる。

 

「裏口はダメだ!!窓から!!」

 

今度は窓から逃げようとするも・・・

 

「ランブル!"角強化"!"桜並木(ロゼオコロネード)"!!」

 

ズッガァァァンッ!!!

 

チョッパーがそれを許さない。

 

「うわぁ!!何だってんだよ!!」

 

「どうすりゃいいんだこいつら!!」

 

ルフィ達の強さにうろたえるフランキー一家にさらにホノカが追い討ちをかける。

 

「想起『ゴロゴロ』。100万ボルト"放電(ヴァーリー)"!」

 

バリバリバリバリバリバリッ!!!!!

 

「「「うぎゃああああああ!!!」」」

 

「ちょ、ちょっと待てよお前ら!!金ならここにはないぜ!!この一家の頭、フランキーのアニキがあの2億ベリーで買い物に出ちまったんだ!!」

 

フランキー一家の一人がルフィ達に言い訳をするがそんなことでは止まらない。

 

「黙れ貴様ら。」

 

「ああ、もう喋ってくれるな。そういう事っちゃねぇんだよ・・・」

 

「そうだな。もう手遅れだ。」

 

「お前ら、骨も残らねぇと思え。」

 

仲間を傷つけられたルフィ達はフランキー一家のアジトを潰し、骨も残さなかった。そしてウソップの治療を待っている時にルフィは呟いた。

 

「オレ、決めたよ・・・」

 

「? 何をですか?」

 

ホノカが聞くとルフィはこう言う。

 

「ゴーイングメリー号とは・・・ここで別れよう。」

 

「っ!!!・・・そう、ですか・・・。」

 

ルフィの決断にホノカは顔を歪めるもルフィが正しいのはわかっているので何とか頷く。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ゴーイングメリー号

 

「面目ねぇ!!みんな!!大事な金をおれは・・・!!」

 

「おいおい、ちょっと待て落ち着けよ!」

 

ルフィ達はフランキー一家を潰してメリー号に帰って来た。そして日が西に傾き始めた頃、ウソップが目を覚ました。夕方になっても帰らないロビンが多少気がかりだが、今はウソップが目を覚ましたことを喜ぶべきだろう。

 

「まあ、まだ1億ベリーあるんだ!気にすんなウソップ!」

 

「まったくあんまり無茶しないで下さいよ。命があったから良かったものの。」

 

「良くないわよ!お金は!!」

 

「・・・すまねぇ。だけど船は?メリー号は1億で直せるのか!?この先の海も渡って行ける様に今まで以上に強い船に・・・」

 

「・・・・・・」

 

ウソップがメリー号の話をし始めるとホノカが辛そうな顔をする。そしてルフィはできるだけ自然にあの話をする。

 

「いや、それがよ、ウソップ。船は乗り換えることにしたんだ。メリー号には世話になったけど、この船での航海はここまでだ。」

 

「・・・?」

 

突然の話にウソップはついていけない。

 

「・・・それでですね、ウソップ。新しく買える船を調べてみたんですけど、とりあえず1億ベリーあれば中古でも今より大きい船が選り取り見取りで・・・」

 

「待てよ待てよ!お前ら冗談キツイぞバカバカしい・・・!!」

 

ホノカの話を遮ってウソップが話しだす。

 

「何だ?やっぱり修理代足りなくなったってことか・・・!?オレが2億奪られちまったから金が足りなくなったんだろ!!」

 

「あ、いえ、そうじゃないんです。」

 

「じゃ何だよ!!はっきり言え!!オレに気ぃ使ってんのか!?」

 

「使ってませんよ!!本当にあのお金は関係ないんです!!」

 

「おい、お前ら。怒鳴り合ってどうなるんだよ。もっと落ち着いて話をしろ!」

 

ゾロが止めるもルフィとホノカとウソップは止まらない。

 

「落ち着いてられるか!!バカな事言い出しやがって!!」

 

「ちゃんとオレ達だって悩んで決めたんだ!!」

 

「ウソップ!体にさわるよ!熱くなったらダメだ!!」

 

そしてルフィはウソップにとってあまりにも残酷な現実を言い渡す。

 

「メリー号はもう!!直せねぇんだよっ!!!」

 

・・・全員に静寂が走る。

 

「・・・どうしても直らねぇんだ。じゃなきゃこんな話しねぇ。」

 

「・・・この船だぞ!?今、オレ達が乗ってるこの船だぞ!?」

 

「・・・そうです。もう、沈むんです。この船は・・・。」

 

現実を受け入れがたいウソップの確認にホノカが肯定する。

 

「・・・・・・・何言ってんだ?ルフィ、ホノカ。」

 

「本当なんだ!!そう言われたんだ造船所で!!」

 

「船の寿命だそうです。もう次の島にすら行き着けないみたいで・・・。」

 

「ハァ、そうかい。今日会ったばかりの他人に説得されて帰って来たのか。」

 

「っ!!」

 

「何だと!?」

 

「一流と言われる船大工達がもうダメだと言っただけで!!どんな波も戦いも一緒に切り抜けてきた大事な仲間をお前らは見殺しにする気かぁ!!」

 

ウソップの叫びが船内に響く。

 

「・・・じゃあお前に判断できんのかよ!!この船には船大工がいねぇから!!だからあいつらに見て貰ったんじゃねぇか!!」

 

「だったらいいよ!!今まで通りオレが修理してやるよ!!」

 

「待ちなさい、ウソップ。」

 

「よしさっそく始めよう!!木材が足りねぇな!!造船所で買って来よう!!さあ、忙しくなってきた!!」

 

「あなたは船大工じゃないでしょう!!ウソップ!!」

 

「ちょっとホノカ!!」

 

ホノカの厳しい言葉にナミが異論を唱えるが、口論は止まらない。

 

「おうそうだ!!だがそれがどうした!!だがな、職人の立場をいい事に所詮は他人の船をあっさり見限るような船大工なんかオレは信じねぇ!!」

 

「バカかお前ら!!大方船大工達のもっともらしい正論に担がれてきたんだろ!!」

 

「オレの知ってるルフィならそんな商売口上よりこのメリー号の強さをまず信じたはずだ!!そんな歯切れのいい答えで船長風吹かせて何が"決断"だ!!ホノカもホノカだ!!どうせお前もルフィの考えにほいほいついていっただけなんじゃねぇのか!?上っ面だけメリーを想ったフリしやがってよぉ!!」

 

ヒートアップする言葉にルフィがウソップに掴みかかる。

 

ドカンッ!

 

「いい加減にしろお前ぇ!!お前だけが辛いなんて思うなよ!!全員気持ちは同じなんだ!!」

 

「だったら乗り換えるなんて答えが出るはずねぇ!!」

 

「じゃあいいさ!!そんなにオレ達のやり方が気に入らねぇなら今すぐこの船から・・・!!!」

 

「バカ野郎がぁ!!!」

 

ドゴォォォ!!!ガシャァァァン!!

 

暴言を吐こうとしたルフィをサンジが蹴り飛ばす。

 

「ルフィてめぇ!!今何言おうとしたんだ!!頭冷やせ!!滅多な事口にするもんじゃねぇぞ!!」

 

「・・・悪い。今のは・・・つい・・・」

 

「いやいいんだルフィ。それがお前の本心だろ。」

 

「!!何だと!?」

 

ウソップは立ち上がりながら己の心の内を話しだす。

 

「使えねぇ仲間は次々切り捨てて進めばいい。この船に見切りをつけるんなら・・・オレにもそうしろよ!!」

 

「正直オレはもうお前らの化け物じみた強さにはついて行けねぇと思ってた!金の番すらろくにできねぇ!!この先もまた、お前らに迷惑かけるだけだ!!」

 

「思えばオレが海へ出ようとした時にお前らが船に誘ってくれた。それだけの縁だ!意見が食い違ってまで一緒に旅をすることはねぇよ!」

 

そう言ってウソップはメリー号を降りる。

 

「おいウソップ!どこ行くんだ!?」

 

「どこ行こうとオレの勝手だ!」

 

そしてウソップは衝撃の告白をする。

 

「オレは・・・この一味をやめる。」

 

「「「!!?」」」

 

その言葉に全員が動揺する。

 

「ダメよ!待って!!」

 

「おい!戻れ!!」

 

「行かないでくれよぉ!!ウソップ~!!」

 

しかし、ウソップの意思は堅い。さらに言葉を続ける。

 

「この船は確かに船長であるお前のものだ。だからオレと戦え!オレが勝ったらメリー号は貰っていく!!」

 

「・・・・・・・」

 

「・・・ウソップ・・・」

 

「オレと決闘しろぉ!!!」

 

麦わらの一味とウソップとの間にヒビが入った瞬間だった。

 

 

 

 

 

 

 

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