性懲りもなく描きました(暇人め)
てなわけで
「モ、モビルスーツ!?何でセントクルジアなんかに!!」
20メートル近いその巨体は、オーウェン達のいる橋の2分の1の高さであった
オーウェンは子供のころ、地球軍の戦闘機に乗ったことはあるが、それでも8メートルほどであり、
実に2倍以上の大きさの違いだ
「パパが、言ったの……」
「カリン!!逃げるぞ!!」
オーウェンがカリンの肩を持ち、橋から1番近かったシェルターまで走ろうとした
「あの工場に地球軍のモビルスースがあるって、スペースアースに……」
「はあ!?」
驚いた拍子にカリンを地面に滑り落としてしまう
慌てて、カリンを肩を持ち今度こそシェルターに走り出す
「お前の親父さん何やってんだよ!!システム関連の仕事じゃあ……」
「スペースアースのスパイだったのパパは……!!」
「だからセントクルジアなんて田舎に!!」
シェルターに向けて走っていると、何かの砲撃音が聞こえた
「さっきのモビルスーツのじゃない!!これは戦車の音か!!」
2発、3発と砲撃音が聞こえる
「戦車砲じゃモビルスーツの装甲は貫けるはずがない!!」
オーウェンはカリンの状態を見た
「カリン!!ここから走れるか!?」
「シェルターまで……?」
「そうだ!!走れるよな!!」
「無理だよオーウェン……怖いしオーウェンとじゃなきゃ……」
「この馬鹿!!」
オーウェンはカリンの頬を平手で叩いた
「行けよ!!カリンなら出来るだろ!!」
カリンは涙を流しながら、小さく頷いた
「ほら、そこのシェルターだ……市街地から遠いから人は少ないけど、絶対大丈夫だからな!!
自分の父親の仕業とか絶対に言うんじゃねぇぞ!!」
カリンは小さく頷いた
「ほら、早く行け……」
言い切る前にオーウェンの口はカリンの口で塞がれた
そのまま、カリンはオーウェンの手に何かを持たせた
「これ、多分あそこのモビルスーツの鍵
パパの部屋から勝手に持ってきちゃったんだ」
オーウェンの体をカリンはそっと抱き締めた
「オーウェン……大好きだよ」
カリンは後ろ髪惹かれる思いのまま、シェルターへ走り出した
「……ああ!!くそ!!」
少し遅れて、オーウェンは工場に向けて坂を下り始めた
自分の頬が風に吹かれて涼しいのを感じると、自分の頬が赤くなっているのがわかった
「少しでもシェルターから離さないと……!!
戦車があるんだったら歩兵装備くらい!!」
工場までは直線距離で1キロメートル
うまく走れば2分から3分の距離だ
走ってる途中でも砲撃音はしたが、1つ2つと爆発音が聞こえた
オーウェンがたどり着いたときには戦車は残り1台で、その戦車からは白旗が上がっていた
後退する戦車に歩み寄るモビルスーツ足を大きく上げ、その足をを戦車に落とした
「あ、あいつ!!」
オーウェンは切れた息を吐きながら工場の中に入る、幸いにも工場のシャッターは開いていた
「武器は!?バズーカでもあれば!!」
そう言い、目の前の黒いシートに覆われたものを覗き込む
中は白い壁のようだった
「なんだ……これ……」
よく見ると下は台のように見えるが、タイヤが付いている
その白い壁は端から端まで20メートル程の長さに見えた
「まさか、これ……!!」
よじ登り、シートを力の限り引っぺがすとその白い壁のようなものの正体がわかった
「モビルスーツ……!!」
それは地球軍の開発したモビルスーツであった
「コクピットが開いてる!!これなら」
「止まれ!!」
銃の発砲音とともに、コクピットのハッチに銃弾が当たる
「その機体は俺が乗るんだ!!土塊め!!離れろ!!」
「スペースアース!?」
再び銃声、オーウェンは銃の射線から隠れるため、コクピットから後ろに転がり落ちた
そこはモビルスーツの腕と胴体の間だった
「へへへ、またひとり殺してやったぞ!!」
笑いながらモビルスーツによじ登る男
「不用心にコクピット開けやがって、へへへ邪魔するぜ」
そして、男がコクピットに入ろうとした時
ガシャンとハッチが閉じた
「あぁ!?おい!!開けよ!!おい!!」
ハッチに登り、手で叩くが一向に開く気配がない
「この!!」
男が思いっきりハッチを叩いた瞬間、勢い良くハッチが開き、
男はそのままモビルスーツから近場のコンテナに打ち出された
「どうしたんだ……?」
腕の間から頭を押さえたオーウェンが登ってきた
頭からは血が垂れている、血を失い、少しふらふらしながらもコクピットの中に滑るように入った
オーウェンが入ると同時にハッチは閉まった
「皆からあのモビルスーツを離さないと……!!」
操縦桿を握るオーウェンだが、モビルスーツは一向に動かない
コクピットのモニターも作動してない
「そうだ!!鍵!!」
ポケットからカリンにもらった鍵を取り出すと、目の前に球体の装置が現れた
『Please put it here.』
球体がまるで口のように開きモニターがここに入れてと指示がある
穴の形から、鍵がはまる形であった
カチャ、と入れただけで口は閉じた
モニターが付き外の様子が分かるようになった
前と左右のモニターに様々な言葉が書かれている
「よ、よし、立ち上がらせないないと!!」
この時、オーウェンは気づいていないが、オーウェンが乗っているモビルスーツの頭長高18メートル
この工場の空間の高さはせいぜい15メートルである
「戦闘機と同じ、戦闘機と同じだ!!動け!!」
『automatic pilot mode』
一方、工場の外では1人の男が部下の帰りを待っていた
「クソ、ジンの野郎!!モビルスーツ1盗むのに何分掛けてやがんだ!!」
スペースアースのモビルスーツ『グラネルブルグ』に乗る男の名はニム・パーカー曹長
工場近くの橋の下で、先ほどから襲撃を行っていたモビルスーツのパイロット
ジン・ルイスの上官である
つい先ほど、周辺の制圧が終わり、地球軍のモビルスーツを奪取してくるとの報告があったが
一向に戻ってこないのを気にしていた
「まさか……!!ジンめ、しくじったか!?」
あまりに遅い、そう感じたニムは橋の下から工場に向けモビルスーツを動かした
シャッターの目の前まで来たニムは拡声器を使い、中にいるだろうジンに話しかけた
「おい、ジン!!一体いつまでかかってるんだ!!」
瞬間、ニムのモビルスーツは謎の衝撃を受け、後ろに倒れた
「な、なんだ!?大型の大砲でも撃たれたのか!?」
モニターで確認するが、それらしい痕跡がない
遅れて警告音がコクピットに響く
警告された方向を目視で確認すると、そこには白いモビルスーツが立っていた
「ジンじゃないのか!?おい!!ジンなのか!?」
姿勢制御のプログラムを使い、立ち上がった瞬間、白いモビルスーツがブースターを使い突っ込んでくる
「くそぉ!!」
120ミリ口径のマシンガンを打ち込むが全て左腕に防がれた
そのまま勢いを殺さずに白いモビルスーツはニムのコクピットのある位置にショルダーチャージを当てた
吹き飛ばされ、工場にぶつかる
白いモビルスーツはそのまま右腕の拳で、ニムのコクピットのある場所を殴りつづけた
30秒ほどで、白いモビルスーツは動きを止めた
ニムはコクピットの中で死亡していた
あちこちの骨は折れ、内出血を起こし、頭からはその中身と言えるものが飛び出ていた
『disconnect the autopilot』
白いモビルスーツの中ではオーウェンは意識を失っていた
頭から血を流しているにもかかわらず、凄まじい衝撃が何度も襲ったためである
こうして、オーウェン・オルティースが上げた戦果はのちに地球軍本部が知ることになる
それは時が立てば小さな戦果であるといわれるが、当時からすると大戦果である
オーウェン・オルティース
モビルスーツ『アデリーランド』に搭乗し
グラネルブルグ1期撃破、1機鹵獲
グラネルブルグ 汎用型Ⅱ型
スペースアースが製造した汎用型量産MS
様々な状況下で戦闘ができる汎用機
宇宙空間や水中でも活動が可能(その度に機体OSを変更する必要がある)
Ⅰ型より装甲を強化し、戦車砲の直撃に耐えられる
武装がマシンガンなどの実弾火器のため、定期的な補給と整備が必要
頭頂高17.5m 本体重量57.1t
120ミリマシンガン×1
対地グレネード×2
対人ロケット砲×2
対人ガトリング砲×1
近接武装(ヒートアックス)×1
ショルダーシールド×1