~ゆっくりと人間をやめてくクトゥルフ~   作:R.H.N

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~導入表~奇妙な始まり~

 

side1、防衛省からの依頼。

 

 

 

 

2015年、4月3日、防衛省、大臣室。

 

 

「宍良 周子ただいま参りました」

 

 

「済まないね宍良准将、わざわざこんなタイミングで呼んでしまって。」

 

 

「いえいえ、乗艦の改装作業のついでに休暇を取りましたので。」

 

 

 

あ、どうもはじめまして。

私の名は宍良 周子(にくら しゅうこ)と言います。

 

 

この国、日本の海軍所属の准将として、護衛隊の司令官をやっています。

 

 

今回、私が座乗する護衛隊旗艦「せんだい」がドック入りしたので、国の方からしばらく休暇を貰っていたのですが、現政権の防衛大臣、天川 宝一(あまがわ ほういち)氏より緊急で呼び出されてしまいました。

 

 

 

「ところで、今回は一体どのようなご用件ですか?またソマリアの海賊退治に駆り出しですか?」

 

 

「此処のところ海賊はあまり問題に出なくなってるよ、准将・・・当時の少佐が海賊を徹底的に叩いてくれたのが余程の大打撃だったのだろうね。」

 

 

「?、では何が問題になってるんです?」

 

 

「うむ、実はつい一ヶ月程前から、新宿方面の地下鉄において(獣人間)と呼ばれる存在と、(銃を持った幽霊)の存在の目撃情報が入っているんだよ。」

 

 

「獣人間?」

 

「うん、特に、旧初台駅方面にての地下鉄でこの双方がよく見かけられるようになってね、准将にこれらの調査を行ってほしいんだよ。」

 

 

「調査をですか?この手の調査なら情報省に任せてしまえばいいと思うのですが・・・。」

 

情報省と言うのは、この世界の日本が1997年に、当時の政権が、パソコンとインターネットの発達を目の当たりにしたとき、容量の問題で将来的にパソコンに保存する際に不正アクセスで国の大事な情報が抜き取られないように、戸籍情報などの管理を建前として設立された対サイバー犯罪対策省兼、諜報活動を極秘裏に行う、日本版CIAのポジショニングを成すとても重要な省庁です。

 

 

大体の情報収集はこの省に任せればあっという間に済んでしまうのですが・・・

 

 

「・・・あまり外部に言えた話では無いのだが、現在、政権の裏側に新興の宗教団体の影がチラつき始めたらしくてな、情報省はその手の情報収集にいっぱいなのだよ・・・。」

 

 

「あららら、新興の宗教団体の影ですか、コレまたとんでもない厄ネタ拾ってしまいましたね・・・」

 

 

「国の中枢にかなり食い込んでると言う話だからね。」

 

「でもこういう時って段階的に時間をかけて解決しようとするのがセオリーでしたよね、何でそんな急いでるんです?」

 

 

「・・・東京ジオフロント構想、府内を絶対◯命都市よろしく、地下都市に仕上げると言う構想が関係してくる、この構想、今年の頭に今の政権によって非現実的だとして握りつぶされた計画なんだが、3カ月経った今になって話のぶり返しが起きてね、一月の次点で反対していた現政権の主要閣僚13人の内、実に9人もの閣僚が何故かいきなりジオフロント計画に賛成に回ったんだよ。」

 

「うわぁ・・・それってもしかして・・・」

 

「初動段階の調査結果の次点で彼らが新興宗教団体に嵌まっていることがわかったんだ、詳しくは未だ不明だけどね。」

 

「うわぁ・・・」

 

「そんなわけで今暇な人員の内、一番強い宍良准将に事を頼みたいと思った次第だ、あまり事を荒げたくない、取り敢えず単独で調査してくれないか?」

 

「了解しました、最初は獣人間の噂にある旧初台駅付近で宜しいですね?」

 

「ああそうだ、まぁ君なら獣人間が本当にいたとしても自衛でボコボコに出来るだろう、コレが旧初台駅への立ち入り許可証だ、それでは頼むよ。」

 

「はっ!」

 

(獣人間・・・いったいどんな存在なのかしら?)

 

 

~side out~

 

 

 

 

 

 

side2、己の興味のあるままに・・・。

 

 

同日、都内高層マンションの一室。

 

 

「・・・旧軍の幽霊ねぇ……」

 

 

この日、私、関口 綾香(せきぐち あやか)

 

職業はフリーの軍事ジャーナリスト、今日は少し面白い情報が入ったからそれの調査を使用と思うの。

 

 

昔から旧初台駅には獣人間呼ばれる存在の話があったんだけど・・・今回の目的は別。

 

旧初台駅数週間前から目撃され始めた「銃を持った亡霊」、獣人間の目撃情報が何年も前に遡れるのに対して、此方はありとあらゆる意味できな臭いわ。

 

「自衛隊が動いている?、いやまさか、でも特戦群とかならあり得そうね、面白いじゃない。」

 

自衛隊のスキャンダルだったら大変なのよねー、口止め料とか飛んできたらどうしようかしら?

 

どっちにしてもジャーナリストとして面白い「なにか」が旧初台駅にはあるわ。

 

 

「・・・早速行ってみますか!」

 

 

 

~side out~

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~side 3~

 

 

 

医師としての義憤。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「青葉さん!状態はどうですか!?」

 

 

「・・・・・・」

 

 

「オイ先生!・・・コイツは大丈夫なんだろうな!?」

 

 

「うう,うううう・・・。」

 

「・・・取り敢えずは大丈夫です、必要な治療は全て施しましたし、まだ痛いところはあるでしょうが、しばらくすれば安静になります。」

 

「そ、そうか・・・良かったぁ……」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

始めまして、僕の名前は青葉 累(あおば かさね)と言います。

 

普段は獣医として働いているのですが、獣医の仕事が空いているか、予断を許さない状況の時は、外科、内科、歯科、の医師としても働いている「複合医」と言う職業に着いています。

 

 

んで、地元の近くにてホームレスの人がたくさん生活してるのですが、その人達の生活圏に一番近いのが僕の両親が経営している医院な為に、ここがあの人達にとっての医療最期の砦と言うことになり、仕事が少ない獣医の仕事の他、前途の医療を行う此処を頼りにたくさんのホームレスさんがよく此処にやって来る、と言うわけです。

 

なんだかんだ言って会う事が多いもんですから話をすることもよくあったのですが、今回そんなホームレスさんの内の一人が驚くべき重傷を負って此処に運ばれてきたのです。

 

何とか治療してその人は一命をるとりとめたものの、その人の足から摘出された代物は驚くべきものでした。

 

(何でNATO弾が4発も・・・・・・明らかにおかしすぎる・・・!)

 

5.56x45mm NATO弾、その人の右足、両肩、腹から摘出された4つの弾丸、なんだこれは!とか思って調べたら自衛隊が小銃の弾薬に使っている代物が出てきたのです。

 

その他、大型のサバイバルナイフのようなもので切られたとおぼしき傷まで見えたからさぁ大変。

 

警察に話をつけようとしても、警察は「知らん」の一点張り。

 

私は傷が回復した人から、「旧初台駅で獣人間に追いかけられて、逃げた先で銃を持った亡霊に撃たれた」と聞いて、居ても立ってもいられず、簡単な準備を済ませた後、旧初台駅に向かう事にしたのです。

 

(銃を持った亡霊・・・日本で常識的に考えたら軍の何処かだ・・・何故国民を守るためにあるべき軍人が国民を傷つけているんだ!)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

私はこの時知る由も無かったのです。

 

義憤に駆られたとは言え、この日の行動が後の人生を変えて行くことになるとは・・・

 

 

第一話表に続く。

 

 

 

 

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