ここは とある鎮守府。突然現れた深海凄艦に対抗する 艦娘 が生活し、
ここから出撃している。……恥ずかしいことに俺らは奴らに倒すどころか傷つけるのも難しい。
俺はこの目で奴らを見た。 作戦で参加もした。 ……現実を知った
未だに信じられないが俺らの武器は効かなかった。
だが彼女達は違う。
それもまた信じられないが彼女達は戦っていた。俺たちには出来ないことを成し遂げている
そして俺はここの警備員をしている。もちろん俺達は自衛官だからそんじょそこらの
警備会社と違う。警備員と言っていいのか謎だが。
今の提督は指揮官としてなかなか優秀で作戦後の 深海凄艦による侵攻によるこの地域の混乱は
あの人のおかげでどうにかなった。……アメリカなんかは暴動が起きているらしい。
未だ貿易は壊滅的だが 情報は衛星を介して得られる。
日本だからまだマシだが 、いつ暴動が起きてもおかしくはない。
「おーい 交代だ」
早めに昼飯を食べ12時に門に立つ。
となりにもう1人。
一応基地なので銃は持つ。
……だが今日も暇になりそうだ。
「……ああ!?」
俺ははっきり、そいつに向かっていった。
「いや この国は未だに 比較的平和です」
「ならべつに——」
「……しかし」
提督はつづける
「艦娘の存在はこの国では知られています 彼女達が深海凄艦と戦っていることも。
貴方のように カワイイから という理由で人気です 」
「なら——」
「反発もあります……貴方と同じように」
「………」
それはそうだ、少なからず不快感が否めない。
それに女が戦場にいるのはまだしも………女子に戦わせるのは反対もあるだろう。
「ただでさえ 自衛隊は嫌われ気味ですからね」
笑ってはいるが相当な嫌われらしいからな 自衛隊
「……それに アメリカのように波乱が起きないとも限りません」
「それなら自衛官がいるだろう、俺を輸送してまで——」
「ここに、この鎮守府を 破壊 蹂躙する目的で人がやってきたら 守れますか?ここの警備員達は?」
……随分な質問だな
だが目の前の男は本気らしい、こっちの答えをただ待ち、じっと見つめ、観察している。
「……不可能だな 油断しまくってる」
「でしょうね」
「……それこそ油断だろう 俺に何を求める?」
「ここにいる警備員を兵士にして欲しい」
…………なるほどな、カズが俺に行けと言ったのはコレか
「……良いだろう、なかなか興味深い、許可は?」
「私が許可する、もちろん“上も”了承している」
「……給料は要らないが衣食住の保証はしてもらう」
「ええ」
「あとどこまで求める」
「そうですね…… 貴方と渡り合えるぐらいに」
「……冗談だろ?」
「そのぐらいまで やったっていいでしょう。ああ、艦娘達もお願いいたします。」
「……何年居させるつもりだ? 艦娘にまで必要か」
「なんだかんだ 深海凄艦とも肉弾戦になりますから」
……すごい笑っているぞ、こいつ。
「……強くしないと俺も帰れそうにないな」
最もあんな場所に未練も何もない。 ここは新天地だ。
「じゃあ、挨拶は派手にやっても文句はないな?」
「もちろん死者が出ない程度に、徹底的にお願いします。」
……こいつは本気だ。本当に警戒している。
この国で暴動が起きても対処のできるようにしようとしている。
「……ああ分かった。では明日、暴動が起きる。最低限知るべき奴に知らせておけ。」
「人数は?」
「俺1人だ」
「……了解」
「・・・本当だ」
「……えっ?」
「昔なら、駆逐艦ぐらいなら俺は屠れる」
今更ながら答える……向こうは笑っているが。
「了解、ああ・・・えー」
「スネーク、そう呼んでくれ」
俺はそう言って提督室を出た。 さて、準備だ。
〈翌日〉
昨日も見たがアレはほぼ 素人だ。
それ以上言葉がない。昨日 守るのは無理だと冗談半分でいったが 現実もそのようだ。
……何より今から現実化する。
正門が約350メートル位置している、向こうは気付いていない。
「・・・行くか」
溜息をつきながら正門に向かって進む。
「 ん? 」
隣の奴が声を出す
「どうした?」
「正面に不審者1人」
見ると、たしかに真昼間にフードを被った背の高い男が1人。
隣の奴が無線で提督室につたえる。
「こちらゲート前、誰か今日も人がきますか?」
「いいえ、今日は予定はありません。」
無線から、凛々しい女性の声が聞こえた。
その無線を切り隣の奴がこっちを見る。
「要警戒 なんかやな感じがする」
「? ああ」
なぜかピリピリしている。
とかやりとりしているうちに、不審者(?)が近ずいていた。
右のやつ相変わらず無警戒だ、 本当に守る気があるのか?
左のやつは、俺を認識した時点で警戒と無線で連絡をとっていた、なかなか使える。
しかし……どうなるやら。
正面ゲートに不審者が来た。
確かに、言われれば変な感じだ……外人か?
「失礼ですがご用件は何でしょうか?」
このような対応は基本俺の仕事だ。
艦娘はカワイイので なんだかんだお菓子を持ってくる人も居なくはない。
だが
「お一人ですか?」
普通1人じゃない
「ああ、提督に用がありまして」
結構丁寧な日本語だ、声が低めだが。
「……わかりました」
隣の奴に——!?
隣の奴は悶えていた。 腹が真っ赤になっている
すぐに前を見る!
「!?」
目の前にいなかった
きずいたら下にいた
——そして倒れる
「8.29秒か………」
少し時間がかかった。……左のやつを見て鎮守府に入り俺は始めた。
「……普通、この時間に来るか?」
提督が私に聞いてきた。
「さぁ?私は兵士ではなかったので」
知らないものは知らない。 私は空母であってゲリラ戦が出来るわけではないわけで……
「いやこれは戦いではないよ」
提督がそんなこと言う。今、鎮守府内は非常事態を知らせるアラートが鳴り響いている。
彼は相当な手練れだと素人の私にもにもわかるのに、何を言っているの?
「提督 ではこれは ゲリラ戦というものですか?」
聞いてみる。
「いや そもそも戦いじゃあないんだよ 鳳翔さん」
これを戦いと言わない? いつも ここでは暇なのは確かだが、訓練を受けている自衛官が次々と
倒されているのに?
「では なんなのですか?」
訊き返さずにはいられなかった。
「これは教育だよ」
……頑張れ自衛官さん達!!あとで応援を送りますから……
悪気はない、むしろこうなるのは想定済みだ、だが……10分で壊滅状態か。
部隊の壊滅は約3割を消耗した状況だ。
……いや今は無力化という方が正しいが、いくら何でも早くないか。
あの後思ったよりも早く増援がきた。
それもあっさり方が付き、警報が鳴り始め やっと非常事態が全体に認識された。
もっとも警報がなった後に駆けつけてきた部隊は、仕掛けた即席のトラップに意外に
引っかかり注意が外れているところに側面から撃った。
ここまでで約10分。 のはずだ。
事前偵察で大まかな人数、部隊数は把握した。
兵士は200人程、恐らくこの国の1個中隊
巡回は3~40人の小隊 何かあれば周りから集まる
基地を守るには少なめだが、艦娘もある程度戦うことができるのだろう。
今のところ3~40人を倒した、この1小隊分の損害は防衛側には痛い。
「さて、ここからか・・・」
実際ここからが、本番だ。
まともな軍事集団なら、形でも本部を設置するだろうし、先程までとは比べものにならないほど
注意してこちら……俺を探すだろう。
「第二小隊と通信切れました!!」
『っな!?』
昼が過ぎた食堂はごった返していた、何しろこのお昼時に侵入者が来たのだ。
幹部や他の自衛官も食堂に集まっていたのだが そこにこの騒動だ。
異変を察知できたのはいつも客員がトランシーバーや無線機を持っていたためだが、正面ゲートから不審者が侵入と聞き、慌てて駆けつけた隊員は
《非常事態発生!!目標 1人 場所……》
の言葉をさいごに連絡が取れなくなった。
この時、アラートが鳴り始め 全員が状況を悟った。
しかし、ほとんどの隊員が昼を食べていた 今から移動しては時間もないし 状況はレッドアラートだ。
——こっちが殺られる。
そう判断され、この食堂は急ぎホワイトボードが運ばれ 一応の対策本部が立てられた。
そこに、巡回中の第二小隊との連絡が途絶えた。 恐らく10分もかかっていない。
中隊長は すぐに全員の火器の携行を命じた。全員の武装完了には5分かかる。
一方、 そのアラートは艦娘にも聞こえた。 直ちに残っているほとんどの駆逐艦は
軽巡洋艦の子達によって避難していた。 さながら、小学校の避難訓練だが 事が事だ。
重巡洋艦や戦艦クラスの娘達は応援のため、身支度をして増援に向かった。