「……もういいか?」
先ほどまでのやりとりを後ろから見ていたがこの提督にとてつもない殺気が周りから集まっている。
普通ははっきりと他人に対しての殺気は認識するのは難しいがここまでハッキリしていると、素人でもわかるだろう。
「ええ、お願いします」
提督は下がり、入れ替わるように俺は前に出る。
同じ様に、俺に目線が集まる。ただ先程のような殺気はない。
……警戒しているのがわかった。その警戒を解くために俺は言った
「俺はスネークだ ここの提督に呼ばれた 。 なので今日は挨拶に来た。」
次の瞬間、提督は確保され 縄に捕まり 俺の横に来た。
……捕まった、まさかここで捕まるとは思わなかった。
「……捕まえて大丈夫なのか? これは、上官に対する暴行にもあたるぞ?」
スネーク!よく言った!! これで私は解放——
「いえ、私たちは艦娘であって自衛官ではありません。なので私たちの処罰の権限は提督にしかありません」
「……つまり、“俺達が”黙っていれば問題ないんだな?」
イヤイヤイヤ、このまま納得すっ——待て、“達が”ってなんだ?
見ると自衛官達がうないずいていた…………完全に捕まった、 鳳翔はニコニコしている。
「そうです」
長門が言った……どうなるんだ 私は。
♦︎♢♦︎♢♦︎♢
このまま提督を行動不能(?)になってもいいが恐らくそこまで上からは許可されていないだろう。
「そうです」
先程の返答を 見たことのある艦娘が答える。
「——だが俺からの話を聞いてからにしてくれ。そう提督に言われたと思うが?」
「……わかりました」
彼女達は優秀だな、しっかりと言われたことを行動できる、実際 すぐに列にもどった。
……提督は縄に縛られいるが まあいい、横目に彼を見ながら、開口一番こう言い放った
「結果を発表する 予想された通りだが 全くもってダメだ ここの防衛は」
開口一番のことばに中隊長さんは
「……意見 よろしいですか?」
……場の空気は一気に変わりました。
それはそうでしょう。提督が黒幕(⁈)とはいえ、好き勝手やられたあいてに「ダメだ」と言われれば
言いたくなります。
「少し待ってくれ、意見は後で必ず聞く、話しが終わってからにして欲しい」
スネークさんはそう言って、
「他にも言いたい事がある奴は 後で聞く、しばらく話させてくれ」
と、前置きし 話し始めました……私も隅でこの話を聞きましょう……
「まず、この基地……いや鎮守府は防衛に適している。正門から左手には海、右には山がある。 侵入は難しい。だからこそ、正面の守りは徹底すべきだが……あっさり侵入できた。
最も今回は2人のうち1人話し合い提督のおかげで何もせず腹が真っ赤になったがな。
——しかし、そいつは応援をすぐ求めた。それは通常通りの行動だ。
あとは 応援に来た奴が俺を制圧 確保すればいい、だが迷いもなく突っ込んできた。
一体何をしている?
アラートが鳴った直後もそうだ。後で陽動に使うはずだったトラップにも引っかかった。
搬送した奴はわかると思うが、正門付近の奴らより少し中に入った左側にいた連中の方が
深手だったろう?
……ゴム弾とはいえ下半身に集中して食らえばそうなる。
一個小隊が音信不通になった後の、行動に文句はない。艦娘が応援に来たのは予想外だった。
だが、撒かれた後に敷いていた包囲網は穴だらけだ。
検問のように兵を置いても 音につられ、本部に何も言わずに行動するのは意味がない。
おかげで提督室に行く事ができた……質問は?」
一気に話したからか、誰も聞かない。先程の男も黙っている。
「私からいいか?」
代わりに、見たことのある艦娘が答える。
俺はうないずいて 聞いた。
「貴方はこちらが実弾を使うのをわかっていたはずです、被弾の可能性を考えなかったのですか?」
「いや、全く考えなかった訳ではない。だがその可能性は低かった」
「ナゼ?」
「聞くが、俺の人相や身長の情報は入っていたか?」
黙った
「それは何者かが入ってきただけでどんな奴かはわかっていないという事だ。
実際俺は 撃つ際は死角から撃った。出来るだけ人に合わないようにした 。バレない自信があった。
……俺が日本人じゃないと気付いたのは、この場所じゃないのか?」
「…………」
「敵の人数は? 武装は? ……誰も何も知らないのか?」
誰も話さなくなった、構わず続ける
「ここは何か起こった際、対処に時間がかかる。俺一人にどのくらいかかった?
俺が爆薬を持っていたら、この程度の被害じゃない。……確かにこの提督は気に食わんが、こうなる事は想定していた。
お前らは油断していた ここが日本だから、だと。
…… 暴動が起き、ここに攻められたらお前らはこの場所の被害をとめられるか?」
♦︎♢♦︎♢♦︎♢
「……………………無理だ」
長い沈黙の後、先程の男が言った。
「我々には群衆を止める警察のような方法も 貴方のような本物を制圧することも……出来ない。」
実際、他の国よりこの国はマシだ、少なくとも街に流血騒ぎが起きていないだけマシだ。
…………だがいつ同じになるかはわからない。
「だから俺は お前らを鍛えるために来た。 お前らに俺の技術を教える。そうすればお前らは守る事ができる。この娘たちを。 ……何か質問は?」
隊員全員がこちらを真っ直ぐ見ている。
____昔教えた奴らより、やる気はある。
最も鍛えるために来たことは、昨日知った事だが。
「……では明日から教える 俺からは以上だ。」
そして 敬礼した……戦士としての礼儀だ。
「……悪いんだが、」
ふと提督が 今まで黙っていた提督が
「3日 待って欲しい。挨拶の影響で欠員が多い全員が回復してからにして欲しい」
と、いつもと違い真面目な口調でした
……隅に私は居ますが、縄でグルグル状態の提督に迫力はありません。
とても提督とは思えません。
「……とのことだが?」
周りの隊員さん達は、不満そうです……私が代わりに言いましょう
「ここは 提督の言う通りにしていただけませんか?」
「……ああ、こちらもそうしたい、構いませんか?……えー」
「スネークだ、あと無理して敬語でなくてもいい……それでいいな、テ イ ト ク?」
提督さんはスネークさんに、あからさまにからかわれ
少し顔を背けましたが
「ああ、助かる」
……提督、貴方はまだ助かってませんよ・・・
なぜか、俺が横にいる提督の縄を解くことになった。
この鎮守府の責任者らしい格好にはなっている。
「では、艦娘は通常通りの任務に戻れ。
隊員の皆さんは残っている方で警備をお願いします、あと幹部の方はできるだけ残ってください」
『了解』と艦娘達、
『了解しました』と自衛官達
それぞれに、講堂から去った。
まだ午後の3時を回ったところだ。
19:02
やっと、話しが終わり今は幹部と提督・秘書の鳳翔と俺は呑んでる。
……正しくは鳳翔は、この店の店員だが。
ー先程までの話し合いで得た情報を整理するー
ここは鎮守府であって自衛隊が管轄している訳では無い、あくまで艦娘こと 日本の旧海軍艦の彼女達の管轄下だという。しかし 防衛上それでは問題があるため 自衛官達は出向してここにいる。
他にも鎮守府は有りほとんどの鎮守府は元々、海上自衛隊や海上保安庁のだった設備を使っている
提督は民間人からほとんどが選ばれる、しかも選ばれた提督は変人だ、理由は 妖精が見えるから。
……自分でも聞いた時、何を言っているか判らなかったが鳳翔が言うには、彼女達は全ての事を彼女達自身で行っているのでは無く、妖精が手助けして艦砲射撃・航空機の操縦 運用・機関の制御等をしているという。その妖精は装備の開発も担当するらしい。
……彼女達には記憶はあっても現代の知識は無い。
その為、現代の人の手が必要なワケだが、艦娘に命令するということは妖精にも指示を出す必要がある。厄介なことに万人に妖精が見えるワケではない。
しかし、見える人間には同時に彼女達艦娘を束ねる力が強いらしい。初期の頃は見えない自衛官幹部に提督をやらせた事もあったようだが、 戦績に明らかな差が出たらしい。
……もっとも、なぜか見えるという提督のほとんどは変人だという。
先程の提督も自衛官達には命令口調ではなかったが、いびつな組織には合っているらしく事実違和感は無い。
出向してきた自衛隊の仕事は主に、警備・荷下し・艤装のメンテナンス だと言う
艤装のメンテは艦娘や妖精の仕事だが、その為の道具 工具は自衛隊の物を使っている。
これは、人による艦娘やその艤装・装備の開発の為だ。
……詳しい事は、国家機密の恐れがあるので今は聞かない。
だが、防衛省技術開発研究所との合同で開発はできているらしい
必要だと思う情報は、こんなところだろう。
これで、ある程度の疑問は解決できた。……あの艦娘のよる逮捕(?)劇は、変人だからという理由で
今回の騒動の本元は彼だと断定したからだという
——その通りだ
他の時間は俺に対しての質問だった。
そしていつの間にか腹が減り、「じゃあ、私のところで食べましょう」と言われ、彼女の店で食事をしている。
「カンパーイ!!」
と全員で酒とツマミを食べる。
スネークは仏頂面だったが、なんだかんだ呑んでる。
「今日は、死ぬかと思った………」
私の正直な感想を話す。
実際、艦娘に殺気と銃口を向けられたら 死ぬ と誰もが思う。
「自業自得だろう」
と スネークに言われ 周りから笑われる。
……実際、死ぬかと思ったには彼らとその部下だ。
「まぁ、訓練不足ですかねー」
酒もほどほどに入った頃、ある幹部隊員は言った。
「そいつは違う」
スネークは言った、
「兵士には最初の訓練と実戦が重要だ。完熟訓練は歩兵には重要じゃない、せいぜいあとはセンスだ」
「……実戦ですか」
「本来なら実戦なんか無い方が良い。だが俺は傭兵だ、戦争が無ければ生きていけない人間だ。
だから今ここにいる。」
先程までの、飲み屋の空気は消えた
「では、強くなるには——」
「不可能だ この国では、な。だがそれでも鍛えるしか無いのは戦場でも何処でも同じだ。
もちろん手間はかかる、実戦は一番の訓練だ……戻って来ることが出来ればだがな。
だからどこの国も、訓練には出来るだけ本番より過酷な訓練を求める。
戦場で人を殺すには、異常な状況を普通の感覚にさせるには当然だ。最もそんな訓練は知る限り殺し合い以外俺は知らない。
だから、射撃やナイフ戦を鍛えさせ 分隊ごとに高い作戦能力を上げるのが効率的に歩兵のレベルを
上げる事になる、特殊部隊の連中や機械科部隊だとまた違うがな。
それに、幸い……と言っていいのか、ここではほとんど銃は出回っていない。
なら、一番時間が必要な射撃訓練も重要じゃ無い」
「? では何をする」
聞いてみた。周りの幹部達も耳を傾けている。
射撃訓練が重要じゃ無いとすれば一体何が重要なんだ?
「簡単だ、火器を持っていない相手に対しての制圧・確保だ。」
「……近接術か?」
「そうだ」
……意外だった。周りの幹部達も同じだったようだ。
中隊長が周りを代表して質問する。
この鎮守府にいる自衛官では一番の古株だ
「あんた、ここが柔道の本場だと知っているよな?」
「……ああ」
「なら—– 」
「だが、実戦的な経験はあるか?今日のような?」
『……………………』
誰もが黙った。
それはそうだ、あれば今日のような失態はしない。
「まあ、仮にあったとしても 挨拶の影響は変わらん。」
スネークがそんなこと言う、
「何故だ?」
俺はツッコむ、
その答えは
「……侵入者が俺だからだ」
その場の雰囲気は、一気によくなった。
……この人はいい人だ、と 柄にもなくそう思う。
幹部達も同じだったようだ。
酒の力も借り、自衛隊の幹部とスネークとの撃ち合わせは上手くいった。