オレは声の主に会いに行く   作:ほったいもいづんな

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どうしてフェイトちゃんよりも心悟君の方が長いの? 半分くらいなんだけど……いいよね?(許しをこうクズ)


ーーーー明日に踏み切るための1%。


7日目の決意 《51%》

 14話

 

 

 

 

「フェイトぉ〜起きてぇ〜」

 

 身体が誰かに揺さぶられている。 そうだ、もう朝なんだ。

 

「ほら、早く早くぅ〜」

 

 待ってて、今起きるね。

 

「あ、起きた!」

「おはよう()()()()

 

 寝ていた私を起こしてくれたのは私のお姉ちゃんのアリシア。 こんな■■■■■の私と違ってしっかりした……?

 

「■■■■■……?」

「どうしたのフェイト?」

「……ううん、何でもないよアリシア」

「あぁー! また呼び捨てー! いい加減お姉ちゃんって読んでよぉ〜」

「ごめんねアリシア」

「うわぁ〜ん! フェイトがイジメるぅ〜!!」

 

 あ、行っちゃった……別に悪気はないんだけどなぁ……後で謝らなきゃ。 っと、そろそろ私も起きなきゃ。 朝ごはんはなんだろ?

 

 

 

 

 

「……でね、フェイトってば私の事をお姉ちゃんって呼ばないんだよ?」

「あらそうなの? ダメよフェイト、ちゃんとお姉ちゃんって呼ばなきゃ」

「ほら、ママもこう言ってるよ?」

「でもアリシアってお姉ちゃんっぽくない」

「そんな!?」

「ほらアリシア、お姉ちゃんならお野菜ちゃんと食べましょうね?」

「むむむ……リニスもイジメるぅー」

 

 ほら、やっぱりお姉ちゃんっぽくない。 アリシアは■■■みたいに子どもっぼいんだ……か……ら…………?

 

「……どうしたのフェイト?」

「ううん、何でもないよ。 ねぇねぇ母さん、また地球に行っていい?」

「あぁ、この間出来たお友達の所に行くのね。 もちろん構わないわ」

「私も行くー!」

「うん、一緒に行こ!」

 

 何かを忘れている気がする……でも何を忘れたの? だって……母さんがいて、リニスがいて、アルフがいて……アリシアがいて……地球には友達のなのは達がいて……

 

「何も忘れてないよ?」

 

 誰かに言い聞かせるように言った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……それでねフェイトが……」

「なのはがこの間……」

「昨日心悟君に勉強を……」

「先週転校してきた男の子が……」

「……そしたら翔次のやつが……」

『あははははは!!』

 

 今日も地球に家族で行って、なのは達と沢山遊んだ。 母さんはなのはのお母さん達と仲良く話していた。 もちろんなのは達とも沢山話した。 最近なのはには好きな人が出来たって聞いた。 この間学校で授業参観があったことを聞いた。

 

 いつもさよならする時は寂しいけど、私達はいつでも会える。

 

「私、今がとっても幸せ……」

 

 こんな『夢のような毎日』がいつまでも続けばいいのに…………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「嘘つきだねフェイトは」

「……え?」

 

 帰り道、立ち寄った公園の端の方でアリシアに言われる。

 

「え、私何も……」

「もう、ダメだよフェイト。 そんな……」

 

 ーーーー自分に言い聞かせる嘘は。

 

 アリシア……?

 

「こんな夢を見ていたいだなんて、フェイトはそんなにつまらない子じゃないでしょ?」

「つ、つまらなくなんてない! だって……みんながいる! なのはがいて、アリサやすずかがいて……!」

 

 死んだ母さんもリニスも……アリシアだっているんだよ!? こんなに素敵なことなんて……!!

 

「こんな私に、これだけの幸せがあるんだよ?」

「……むぅ、フェイトってばそんなこと言っちゃうの?」

 

 こんな私には勿体無いくらいの……暖かい幸せが溢れてるんだ、これ以上私は何も望まない。

 

「どうして自分の事を■■■■■だなんて言うの? 誰もそんなこと思ってないのに」

「……アリシア?」

「そんなに気にすることないのに……もしかしてフェイトってば思い込んだら一直線なの?」

「あ、アリシア? 何を言って……」

 

 私には分からない。

 

「あ、もしかしてあの男の子……えぇと翔次君に酷いことされたせいなのかな?」

「た、確かに翔次には昔色々あったけど……」

「うぅ〜ん、それでもやっぱり『彼』のせい?」

「か、彼って……もう私の男の子の友達なんて心悟『だけ』だよ……?」

 

 ワタシには分からない。

 

「そっかぁ……もしかしたら『彼』のせいで本来のフェイトよりも弱くなっちゃったのかな? そのせいで■■■■■だなんて思っちゃうのかな? ……うぅ〜よく分かんない」

 

 ワタシニハワカラナイ。 『できそこない』って何? どうしてそんなこと言うの?

 

「うぅーん、確かこの『夢』って本人の望む『優しい世界』になるんだっけ? だとしたらフェイトは優しいなぁ」

「……何の話?」

「だって、『居なくなった』私達と『まだ一緒に生きている』人達の両方を天秤にかけているんだもん。 フェイトは凄いよ」

 

 何言ってるの……? アリシアはここにいるよ?

 

「確かに『居なくなった』私達を大切に思うのは凄いけど、だからってそれのせいで自分を卑下にする必要はないんだよ? 今だってフェイトは戦っているんだもん」

 

 やめてよ……

 

「自分は駄目だー! 何て言っていいのは私達だけ。 フェイトはまだ生きている、戦っているんだよ? 全然ダメなんかじゃない」

「違う、アリシアは生きている!」

 

 アリシアは生きていないとーーーー

 

「私が生きていたら、自分はもうどうでもいいの?」

「……っ!」

「違うよね? ()()()()()じゃないってもう……気づいているよね?」

「違わなくない!」

「うぅん、私は分かるよ。 だって……ずっとフェイトのこと見てたから。 死んでからずっと、あなたの事を」

 

 やめてよ! どうしてそんなこというの!? 冗談でもそんなこと言わないで!!

 

「アリシアが生きていないといけないの! 私は所詮ーー」

「『出来損ない』?」

「っ! ……そうーーーー」

「ぶー! それ以上は言わせませ〜ん!」

「むぐっ!?」

 

 ちょっ、アリシア! どうして口を塞いでくるの?

 

「もう……そこまで重症だとどうやって説得しようか考えちゃうじゃん」

 

 アリシア……? そろそろ手をどけて欲しいんだけど……

 

「どうして前に向かってくれないの?」

「わ、私はいつも前向いて……」

「ぶーぶー! 嘘はもうダメ! そうやって自分は大して悪くないのに、いつまでも後ろ向いているから……私達(過去)に囚われちゃうんだよ? それはダメ。 あなたは『フェイト』何だから、未来を見なきゃ」

「アリ……シア……」

 

 ……知ってたよ。 でもこの夢の中なら、きっとみんなが幸せになってくれるって思ったから……私……

 

「まだね、フェイトは『私達(過去)』と『友達()』の天秤が50%ずつで、均衡しているんだ」

「それはそうだよ……私にとってはどっちも大切なモノだもん……」

「あ、そのいじけた表情可愛い!」

 

 ちょっ、茶化さないでよ!? ほんと、アリシアは■■■に似てーーーー

 

「……誰に?」

「お、思い出してきたね。 それじゃあヒント! ヒントは……」

「……ヒント?」

 

 何のヒント? 私は何を忘れているの?

 

「ヒントはー……“キ”!!」

 

 

 

 

 

 

 ーーーーーーーー何かが私の中を通ったんだ。

 

『そう言えばこ↑こ↓で何してんの?』

 

 最初は女の子だと思ったんだ。

 

『正直者のフェイトちゃんにはこの金の犬耳をプレゼント!』

 

 でも、不思議と心が惹かれていたんだ。

 

『安心しろ、お前らガキ共はオレが守るからよ』

 

 だから男の子だって知った時は別に何も思わなかった。

 

『貴様を倒す者だ!!』

 

 むしろ男らしさにもっと心を惹かれた。

 

『うああぁぁぁぁぁ!!』

 

 だから涙を流した時、支えてあげたいって思った。

 

『約束する』

 

 そんな彼と繋がっていたいと思った。

 

『行ってきます!』

 

 何時しか彼のことが好きになっていた。 彼のことがーーーー

 

 

 

 

 

「ーーーー『キリン』……!」

「正解! おめでとうフェイト、ようやく思い出せたね」

 

 アリシアか言っていた、天秤には50%ずつ乗っている。 その均衡を崩す1%、それがキリンなんだ。

 

「これで51%、フェイトがここから抜け出す理由。 これでデバイスを返せるよ」

 

 アリシアからバルディッシュを手渡される。 持っていなかったけどアリシアが持っててくれてたんだね。

 

「おかえりバルディッシュ……」

「……さて、それじゃあそろそろ私も行くね」

「アリシア……」

「もう! そんな顔しないの! そ・れ・にぃ〜」

 

 ……どうしてそんな嬉しそうな顔してるの?

 

「天国で素敵な彼に出会ったんだぁ〜!」

「へ、へぇー……」

「今は『年上好き』だけど、絶対振り向いてもらうんだから!」

「……天国ってそういうところなの?」

 

 目の前ではしゃぐ姿は……今までの行動も合わせてみると想像してたより子どもっぽい。 アリシアはやっぱりお姉ちゃんキャラじゃないね。

 

「それじゃ、私はもう行くから」

「うん、ありがとうねアリシア」

「気にしないで。 妹を助けるのは姉として当然だもん 」

 

 アリシアは溢れんばかりの笑顔で手を振ってくれた。

 

「バイバイ、彼と幸せにね!」

「バイバイ、お姉ちゃん……」

「……っ!! うん!」

 

 最後にそう言うと、アリシアは一瞬きょとんとした顔をして……また笑った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 さて、ここから出なきゃ。 まだなのはは戦っているのかな? なら行かなくっちゃね!

 

「行くよバルディッシュ!」

 《Yes,Sir》

 

 キリンみたいに堂々と、そして勇気を持って!!

 

「セットアップ!!」

 

 今行くよなのは!!

 




キリンの所為で原作より弱くなったフェイトを助けるアリシア、この図がやりたかっただけ説。

……年上好きの彼って誰ですかねぇ?

今回も誤字脱字等のミスがありましたら、コメントにてお教えください。
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