オブジェクト整備長の雑用係   作:フリーザ様

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肉弾戦

 

 

ミリンダはトライコアと交戦中。

 

(いつまでレーザー系へいきでたたかってればいいのかな)

 

すると、通信が入った。

 

「もしもし?」

 

『フローレイティアだ。敵オブジェクトをクウェンサー、ヘイヴィア、クソバ……ヴレイアが鹵獲する。それまで奴の意識を向けさせて』

 

「ろかく? りょうかい」

 

そう返すと通信は切れた。

 

(こんどは、わたしがたすける)

 

ミリンダは心の中でそう呟いた。

 

 

 

 

ライフルとライフルの銃撃戦の音が響いた。そして、その後に敵兵が倒れる。

 

「……よし、これで大体は片付いたか?」

 

ヘイヴィアが言った。

 

「おい、これ……」

 

「あ?どうした?」

 

クウェンサーの手元には冊子が落ちていた。

 

「……地図、というか内部構造図みたいだ」

 

「そうっぽいな」

 

「やっとかぁ……地図見つけるのにこれだけ時間食うとかどんなクソゲーだよ」

 

「ヴレイア、大丈夫か?傷口とか開いてないか?」

 

「平気だよ。それより、その地図ってコクピットの位置とか書かれてるの?」

 

「いや、描かれてはないけど、大体わかるだろ。オブジェクトについて学んでるんだからな」

 

「それもそーだな。行くぜ」

 

ヘイヴィアがそう言った時だ。ヴレイアが目の前のクウェンサーを突き飛ばした。

 

「っ⁉︎」

 

ヘイヴィアを押し倒す形でクウェンサーは倒れこむ。

 

「な、なんだクウェンサー!もしかしてお前ソッチ系なのか⁉︎こんな所で大胆だな!」

 

「ち、ちがう!押されたんだよ!」

 

その直後、元クウェンサーのいた場所にヘルメットを被った男がナイフを下に突き刺すような姿勢で降ってきた。

 

「っ⁉︎ まだいたのか……!」

 

倒れている二人に男が襲い掛かる。だが、後ろからヴレイアが男の脚を払って転ばせた。

 

「っ⁉︎」

 

そして、その脚をヴレイアは掴んで後ろに力任せに放り投げると、拳銃で胸を撃った。

 

「! 助かったぜヴレイア!」

 

「…………いや、まだ」

 

「へ?」

 

ヘイヴィアの台詞をあっさり否定する。その言葉通り、男は悠然と立ち上がった。

 

「……防弾チョッキか?」

 

「二人とも、先に行って。こいつは、僕が足止めする」

 

「ほ、本気か⁉︎」

 

クウェンサーが食って掛かる。

 

「本気だ。こいつは、相当強い」

 

ヴレイアが拳銃を懐にしまって構えた。

 

「だったら三人でやっちまった方がいいだろ!」

 

「僕達の目的は別にあるだろ。そっちを果たせばこっちの勝ちなんだ」

 

「でも、お前……!」

 

「早く行け!」

 

すると、ヘイヴィアがクウェンサーの腕を引いた。

 

「⁉︎ おい、ヘイヴィア!」

 

「いいから行くぞ!あいつの為に俺たちが出来ることはさっさと王手をかけてコクピットを仕留めることだけだろ!」

 

「ッ……!」

 

「それより、早くコクピットの場所を解析しやがれ!」

 

「………わかった。悪い」

 

二人は走った。

 

 

 

 

ヴレイアと男はお互い、隙を窺うように脚を動かす。そして、ヴレイアから踏み込んだ。

 

「ッ!」

 

ヴレイアの廻し蹴り。それを男は右腕でガード。すぐに蹴りを引っ込めて、ボディにアッパーを入れる。直撃したが、防弾チョッキに阻まれ、ダメージはない。

 

「ッ! ラァッ‼︎」

 

さらに反対側の拳で顔面へ。それを男はガードし、腕を殴った。下から殴り上げられ、ゴキッと嫌な音が響く。

 

「っ!」

 

それに構わず男はヴレイアを殴り飛ばした。ギリギリガードはしてたものの、後ろにぶっ飛ばされる。

 

(右腕はもう使えないか。そんでもって防弾チョッキにヘルメット……頭おかしんじゃないの?)

 

考えてると、すぐに敵の男は距離を詰めて殴りかかってきた。

 

「うおっ!」

 

横に回避し、拳銃を向ける。パァンッ!と音を立てて発砲したが、ギィン!と敵の腕に阻まれた。

 

(っ⁉︎ 腕にまで細工してんのかよ!面倒臭いな!)

 

拳銃はやっぱりしまって肉弾戦にした。

 

 

 

 

「で、どこにあるってんだクウェンサー⁉︎」

 

「多分、その梯子を登った所だと思うんだけど……!」

 

「っ! 止まれ」

 

ヘイヴィアとクウェンサーは壁沿いに隠れた。梯子の足元には二人ほど敵が立っていた。

 

「……どうやら、当たりみたいだぜ」

 

「どうする?」

 

「決まってんだろ。ヴレイアはいねぇんだ、俺たちだけで突破するしかねぇ」

 

「………だな、」

 

二人はライフルを構えた。

 

 

 

 

ヘリの中。

 

「ヴレイア達はまだジャック出来ないの⁉︎」

 

双眼鏡で戦闘の様子を見ていたフローレイティアが声を荒げた。戦闘の様子というか、トライコアの上の様子。でも、クウェンサーもヘイヴィアもヴレイアも姿が見えない。その時だ。無線に通信が入った。

 

『もしもし?』

 

「お姫様?どうしたの?」

 

『これいじょうはきびしい。しゅほうがあと一本しかないし、かいきょうもすぐうしろ』

 

「……っ。分かったわ。なるべく引き付けて、それでも無理なら撃沈しなさい」

 

『りょうかい。でも、クウェンサー達は?』

 

「こちらから撤退命令を出すから気にしないで」

 

『わかった』

 

そう命令を出すと、通信を切ってフローレイティアは戦闘の様子を再び双眼鏡で覗き込んだ。

 

「……あれ?」

 

すると、ヘルメットの男と殴り合ってるヴレイアの姿が見えた。

 

 

 

 

男の猛攻を片腕で凌ぐヴレイア。ヴンッ!と振るってくるナイフをバク転しながら躱し、腕を足で挟むと、腹筋で起き上がって腕を掴み、手首を打ってナイフを奪い、腕に突き刺した。

が、ガギンッ!と音が響く。腕に仕込まれた金属にナイフが当たり、ナイフはへし折れた。

 

「っ!」

 

男は反対側の拳で殴り掛かった。ヴレイアは腕を踏み台にして大きく後ろに躱した。

 

「へへっ……武器は壊したよ……!」

 

得意げに笑った時だ。男は腰から拳銃を抜いた。

 

「っ⁉︎」

 

慌てて横に逃げて、どっかの物陰に隠れた。

 

「くっそ……拳銃なんて隠し持ってたのかよ……!」

 

ヴレイアは物陰に隠れながら男の方に顔を出した。瞬間、銃声が響いたので慌てて隠れた。

 

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