面倒くさがりな直感系決闘者がゆくARC-V物語 作:ジャギィ
予期せぬ次元転移で別世界のARC-Vに漂流した風斗!嘆き恨み慟哭する中、彼はこの世界でドン・サウザンドが1人の少年に取り付いて復活を目論んでいたことを知る!ドン・サウザンドを放置しておけば、きっと世界は滅びてしまうだろう!
ゆけ風斗!デュエルだ風斗!見知らぬ少年を救う為!そして、愛する者を守る為に!
デュエル・スタンバイ!
…というわけで、神のデュエルなコラボ第2話ドーゾ
※今回もオリカが登場いたします。読みたくなーい!読みたくなーい!な方は避難をオススメします
フィールド全体が、尋常じゃないプレッシャーに支配される。強い存在感を隠すことなく……虚構の王が姿を現す
白星 風斗 LP4000 手札 2枚
(スケール5)竜剣士ラスター
ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴン
ランク4 ATK4000
解放のアリアドネ
レベル4 ATK1700
(スケール3)解放のアリアドネ
伏せカード 1枚
VS
土野 千影 LP1500 手札 0枚
夢幻虚王 ヌメロニア
ランク11 ATK5000
ヌメロン・ネットワーク
ヌメロン・サーキット
『「夢幻虚王 ヌメロニア」……?』
エクシーズ召喚されたそのモンスターの名は、とても聞き覚えのある……1番警戒していると言ってもいい、究極の化け物エクシーズの名前の一部を持っていた……いや、違う。「ヌメロニアス・ヌメロニア」は「ヌメロニアス」がランクアップしたことによりついた名…それにこのモンスターのランクは11……「ヌメロニアス」のランク12の1個前だ
つまりこの「ヌメロニア」というエクシーズモンスターは、「
「「
そう、理由は分からんが、今出された「ヌメロニア」は「
なんだよ、なんで「ヌメロン・ネットワーク」の発動条件無視させちゃうんだよ、カード書き換え放題じゃねえか。さらに
結論ーーーバッカじゃねえの!?
「こんなのどうやって倒せっつうんだよ?!」
『インチキ効果もいい加減にしろ!』
あまりの理不尽さに2人揃って声を張り上げる
だってそうだろ!?
そしてデッキからのカウンター罠で僕のカードを書き換えることも考えれば……如何に「ヌメロン・ネットワーク」を早く破壊できるか、がこのデュエルでの勝利のキーとなる。あとは「ヌメロニア」をどう突破するか…デッキや伏せられてる「収縮」で攻撃力下げて相手のライフを直接狙うか?というか、それしか手がない
「「ヌメロニア」で、「解放のアリアドネ」を攻撃」
光が寄せ集まる。荘厳さを醸し出す「ヌメロン」の王の掌に、全てを闇に堕とす絶望が視覚化され、その矛先が「アリアドネ」に向かれる
「クッ!速攻魔法「収縮」を「ヌメロニア」を対象に発動!エンドフェイズまで攻撃力を半分にする!」
「無駄だ。「ヌメロン・ネットワーク」の効果発動、デッキの「ヌメロン・リライディング・マジック」を墓地に送りその効果を発動する」
千影がデッキからカードを墓地に送ったことにより、
デッキから「ヌメロン」限定とはいえ、直接カード効果を使用できる……これが「ヌメロン・ネットワーク」の強み。効果の発動条件自体は非常に厳しいが、「ヌメロニア」のサポートによってそのデメリットは無に等しい。相手ターンも含めた毎ターンの度に効果だけを発動し、おまけに墓地も肥やしてデッキ圧縮も行う……これが弱いわけがない
「「ヌメロン・リライディング・マジック」は相手が発動した魔法カードの発動と効果を無効にし、相手のデッキの別の魔法カードを強制的に発動させる」
ふと思ったが、「ヌメロン・ネットワーク」の効果で「リライディング」カウンター罠を使った場合スペルスピードってどうなるんだろ?「ヌメロン・ネットワーク」はフリーチェーンのスペル2で「リライディング」はカウンター罠だからスペル3だけど、つまり墓地に送られれば「ヌメロン・ネットワーク」は「リライディング」系統のカードと化すからスペルスピードが3になる?それとも2のまま?でもそれだと相手のカウンター罠には対応出来ないわけで……
今考えるのはやめとこ。状況が状況だし、どうせ僕は「ヌメロン」とか手に入るわけがないし(思考放棄)
「私は……「収縮」を、貴様のデッキにある「
発動した「収縮」のカードエフェクトが下の方から徐々に変化してゆき…1枚の永続魔法に変わる。そこから出現する、蒸気を噴き出して不快な金属音をたてながら回り始める砲塔がいくつもついた戦車のような歯車
モンスターが破壊された時、モンスターのコントローラーにその攻撃力分のダメージを与えるダメージソースカード「
自分のデッキに入っているカードなのに、そのカードが発動したことにより動悸が速まる。おそらく今の僕の顔は非常に青ざめているに違いない
「「
「「ヌメロニア」の攻撃。「ア・バニッシュ」」
光弾が大きく膨らみ、破壊の音を鳴らせる。ドラゴンボールの気弾のように発射されたそれは高速で「アリアドネ」に接近し触れ、弾け飛び爆☆殺!されてしまった。当然この程度では済まず、鋭利で激しい衝撃波が服と肌を軽く裂く
「イッヅゥ…?!…ア゛ア゛もう、クソッ!」
白星 風斗 LP300 手札 2枚
左頬に横長の傷がつく。そこから赤い血をツゥ…っと垂れ流しながらも、ところどころ小さくもパックリ切られたコートを見て内心嘆く。あぁ、遊戯王世界に来てだいたい3ヶ月くらいとはいえ思い入れのある僕のコート……ドン・サウザンドマジ許すまじ
「「
「ッ…!手札の「ハネワタ」を墓地に送り効果発動!さらにチェーンして破壊された「解放のアリアドネ」のモンスター効果!デッキの「神の」と名のついた罠カードを3枚選択し、相手にそれを見せて1枚を選ばせ、選んだカードを手札に加える!僕が選ぶのは「神の宣告」「神の警告」「神の通告」の3枚!」
「…私は、「神の警告」を選択する」
相手が選んだのは「神の警告」。2000のコストと引き換えに全てのモンスターの召喚を1度は防げる、凶悪なカウンター罠。「神の宣告」を残したのは生きてさえいれば発動が可能だからだな…「通告」を選ばなかったのも、万が一でも「ヌメロニア」が破壊されないためだろう。もっとも「解放のアリアドネ」がペンデュラムゾーンにある限り、ペンデュラム効果でコストは踏み倒すことができる。それを向こうはきっと知らないはず……
「「神の警告」を手札に加える。そして「ハネワタ」の効果で、このターン僕に対する効果ダメージを全て0にする!」
一応と考えて「
「耐えたか…バトルフェイズを終了する。バトル終了時、「ヌメロニア」のモンスター効果。「ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴン」を破壊する」
「何も、ない」
「「ジ・バニッシュ」」
僕の返答を興味なさげに聞き流しながら、千影は「ヌメロニア」に命令を下す
「夢幻虚王」が再び放った光弾が反逆の竜に命中する。何者にも染まらない鉄の意志が宿った漆黒は、王の一撃によって真っ白に塗り潰された
「「ダーク・リベリオン」…っ!」
「私はこれでターンエンド」
白星 風斗 LP300 手札 2枚
(スケール5)竜剣士ラスター
(スケール3)解放のアリアドネ
VS
土野 千影 LP1500 手札 0枚
夢幻虚王 ヌメロニア
ランク11 ATK5000
ヌメロン・ネットワーク
ヌメロン・サーキット
「僕のターン…ドロー。スタンバイフェイズ、「
やかましく爆音を響かせながら「
メインフェイズに移行し、引いたカードも合わせて手札を確認する。3枚のうち1枚が「
「………う…〜むぅ……」
顎に丸めた人差し指を当てて、思案しながら僕は唸る。あっちには「ヌメロン・ネットワーク」とそれによる「リライディング」の書き換えがある。それらの存在を考えると、無理に「収縮」を使ってここで攻勢に出るのは悪手というわけで…「揺れる眼差し」が引きたかったなぁ
「……ここは、守るしかないか。「ラスターP」のペンデュラム効果!ペンデュラムゾーンの「アリアドネ」を破壊し、3枚目の「アリアドネ」をデッキから手札に加える!さらに「アリアドネ」の効果で「
「……「神の通告」を選ぶ」
「「通告」を手札に…そして最後の「アリアドネ」をペンデュラムゾーンにセッティング!ペンデュラム召喚!エクストラデッキより復活しろ!2体の「解放のアリアドネ」!」
解放のアリアドネ
レベル4 DEF800
解放のアリアドネ
レベル4 DEF800
「カードを2枚伏せる…これで僕はターンエンド」
「そのエンド宣言時に私は「ヌメロン・ネットワーク」の効果を発動」
「何…?」
このタイミングで「ヌメロン・ネットワーク」を使う、だと?
「私は、「
「「ヌメロン・フォース」!?このタイミングでランクアップしてくるだと!?」
「「ヌメロン・フォース」の効果で私の場の「ヌメロニア」を1つランクの高い「
闇と絶望を糧に生み出された夢幻の王が、空に浮き上がりし広大な白と黒の宇宙に4つの
「混沌の憂えは、浅ましき人の業。
太い光の柱が1本振り降りると同時に、天が割れる
「ヌメロニア」よりも一回り大きくなったその巨体は、光を取り込んだ結果なのか一層白く輝く。頭部、胸部、関節部が血の色のような紅みに染まり、その腕には代わりに2対ずつのモノクロの翼を広がっていた。先端が二又に大きく分かれた細長い尾が完全に現れると、空間を歪ませるほどの威圧の波動が全身から放たれる
「ランクアップ・カオス・エクシーズチェンジ!ランク12!「夢幻虚神ヌメロニアス」!!」
光と闇を混じり生まれた
ランク12 ATK10000
風が吹き荒れる。揺れる大地が
人智を通り越した怪物を前に身体がカタカタ震え、口元からヒュッと空気が漏れる……が、歯を強く噛み締め、拳を握りこみ、「ヌメロニアス」を睨みつける
「……フフフ…実に馴染む。やはり、これは良い“依り代”だ」
ふと、千影の姿を目に通す。すると、目に映った千影の眼が
「ドン・サウザンド……!!」
そうだ、今僕の目の前にいるのは“ヌメロン・コード”を使用し、ZEXAL世界を
千影…今はドン・サウザンドとなった人物がこちらを見つめる。いや、見つめるなんて優しみのある表現は違う。あれは、僕を物として…程の良い道具として品定めでもしているような視線だ。気色悪い感覚が、心に絡みつく
「貴様…他のにはない、“
「カオスだと?お前は何を言っているんだ」
ドン・サウザンドからいきなり訳の分からない言葉を投げ出されて、暫しの混乱に見舞われる僕。だが深く考えても理解できないし、無駄だと判断した僕はその疑問を脳内のどこかに追いやった。2度も浮かび上がってくんな
「知る必要はない。貴様も我の復活の為の、贄の1つとなってもらおう」
「お断りだ!」
誰が好き好んでテメェなんかの生贄になるってんだ!
「ならば、無為に散れ。「
青い波動が高く掲げられた「ヌメロン・フォース」から発せられ、「ヌメロニアス」以外のカードの効果を掻き消す。これで「ラスターP」のペンデュラム効果も封じられてしまったか……
「貴様のターンは終わり、我のターンへ移行する」
白星 風斗 LP300 手札 2枚
(スケール5)竜剣士ラスター
解放のアリアドネ
レベル4 DEF800
解放のアリアドネ
レベル4 DEF800
(スケール3)解放のアリアドネ
伏せカード 2枚
VS
土野 千影 LP1500 手札 0枚
ランク12 ATK10000
ヌメロン・ネットワーク
ヌメロン・サーキット
「我のターン、ドロー。我は手札の「ヌメロン・ウィンドウ」を墓地に送り効果を起動、「ヌメロン・ウィンドウ」を除いた「ヌメロン」カードを1枚デッキから手札に加える。この効果で我は「ヌメロン・ネットワーク」を手札に加え、発動する」
万能サーチカードまで入ってんのかよ…!インチキ効果デッキに万能サーチも投入って、頭おかしいんじゃねえの?そしてまさかの2枚目の「ヌメロン・ネットワーク」…もしかしなくても3積み?さっき使った「ヌメロン・ウィンドウ」も3積みだとしたら、インチキ極まれってやつだぞ。今更ながらよく戦えてるよ僕
「「ヌメロニアス」のモンスター効果。
「ッ!バカめ!モンスター効果を発動してくれるとは!僕はカウンター罠「神の通告」を発動し、そのモンスター効果を無効にする!」
ビッー!ビッー!ビッー!
「………え?」
デュエルディスクの画面を見る。そこには僕が発動した「神の通告」に対して大きな赤文字で「ERROR」と書かれていて…要するに、効果の発動を失敗したということだ
「な、なんで…?!」
バカな、ドン・サウザンドは何のカードも伏せていない。「ヌメロン・ネットワーク」も他にカードがある以上発動することは…まさか「ヌメロニアス」にも「ヌメロニア」みたいな効果が……
「ーーーハッ!?」
気がつく。頭を金槌で殴られたかのような錯覚……己のミスは大きく、そして致命的だった
そもそも僕のライフはたったの300ぽっち。これでは手札を1枚かライフコストを半分…大きくも小さくもなるコストでなければ殆どのカウンター罠は発動できない。では何故伏せられた「神の」シリーズの罠を使えると思っていたのか?……現在進行形で
「解放のアリアドネ」はペンデュラムゾーンに存在するだけで自分が使用するカウンター罠の手札コストとライフコスト…これらを踏み倒すペンデュラム効果が備わっていた。つまり「アリアドネ」がペンデュラムゾーンに存在していれば、己の2枚の強力なリバースカードは例え「ヌメロニアス」だろうと問答無用で墓地送りにできていた……その、はずだった
ここで、先ほどの言葉を思い返してみよう。…
“無効”
「しまった…!「ラスターP」が無力化されたことに気を取られ過ぎたか!!」
「解放のアリアドネ」を使用したコスト無視の神トラップ連打は、あまりにこのデッキの戦い方に…馴染みすぎていたのだ。だから「アリアドネ」がフィールド上にあった状態では「神の警告」及び「神の通告」を発動できる……そんな先入観に、囚われてしまっていたのだ。ご大層なことを言っておきながら実際に聞けばなんてことはない、小さくてダサくてショボくて…ずっと付き纏う問題。僕の、
クッソ!よりにもよってこんな大事なデュエル中にこんなクッソ下らないミスをやらかすか普通!?なんか高坂や土野が凄く困惑してるというか戸惑ってるというか…あぁもう僕のバカ!目の前のドン・サウザンドの無反応が逆にありがたいよ!
「「ヌメロニアス」の効果発動」
無機質な、感情を感じさせない頭部。そこに小さな球体を生成し…そこから伸びた一筋のレーザー光線が瞬時に「アリアドネ」を貫く。800の守備力では10倍にしても「ヌメロニアス」の攻撃は防げない。当然の如く機械天使は火花を散らし、爆発四散した
「グウウゥ……ッ!!スッゲェ、衝撃ィ…!」
「「ヌメロニアス」の攻撃。「バニッシュ・ブラスター」」
追い打ちをかけるように、「ヌメロニアス」は胸部の前で光球を生み出す。そして撃ちつけられる糸のようなそれは、「アリアドネの糸」のような希望ではなく、どこまでも無情な絶望の線。残りの方まで破壊された「解放のアリアドネ」の一撃の余波にいよいよ耐えきれなくなり……爆風の赴くままに僕は吹き飛ばされた
「アァアーーーー………グワァッ!」
思いっきり後ろに飛ばされたことで、そびえ立っていた立派な樹木の1本に強かに背中を打ち付け、重力に従って僕は地面に落ちた。顔と服に砂利がつき、嫌な感触が舌を這う
「ウエェ…ペッ!……やってくれやがったな、ドンさんよォ」
「まだ諦めぬか……そのような希望を抱いた存在と我は戦ったが、貴様の希望は霞むほどに矮小だ。強大で無限な我が
「そうかよ…!」
痛む四肢を這わせて、震わせながらも立ち上がる。クゥ…頭がグラグラしやがる…身体中、特に背中がクソイテェ……。けど、こいつを野放しにしたら、知らない大多数の人間が犠牲になること間違いなしだ。…その中に、僕の知ってる…大切な人間が巻き込まれる可能性だってあるんだ
こんな、チート野郎に負けてたまるかよ…!
「「ヌメロニアス」の効果により、バトルの終わりと共に相手の全てのモンスターを破壊し、墓地に送られた全てのモンスターは我のものとなる…が、ペンデュラムとやらは墓地へいかずエクストラデッキにいく。つまり「ヌメロニアス」の効果は不発となる。我は、これでターンエンド」
白星 風斗 LP300 手札 2枚
(スケール5)竜剣士ラスター
(スケール3)解放のアリアドネ
伏せカード 2枚
VS
土野 千影 LP1500 手札 0枚
ランク12 ATK10000
ヌメロン・ネットワーク
ヌメロン・ネットワーク
ヌメロン・サーキット
「…ぼ、僕の……」
カタカタと、デッキトップに置かれた右手が恐怖で震える。この引き次第で、文字通り僕の運命が傾く。素晴らしい未来に傾くか、暗黒の末路に堕ちるのか……ドン・サウザンドに負けた人間は、光になって消えた。僕も…ああなるのか……?
嫌だ。嫌だ、そんなのは。真っ平御免だ。ここで僕が勝たなければ、ドン・サウザンドの言うようにこのデュエルに挑んだ意味が文字通り無意味となる。そうなれば、正史とは違う世界となったスタンダード次元の瑠璃はどうなる?その先を想像するのが怖い…死ぬことよりも、彼女の未来が不確定なまま死んでいくという事態が恐ろしい
なら……ならば、ならば!
「引いてやる!僕の、タアァーーーンッ!!」
意志のこもった、高らかな雄叫びをあげながら腕を振り抜く。痛い、本当に痛い、今ので喉も痛めたかな
だけど、僕はこの1枚に未来を乗せる!僕だけじゃなく…瑠璃たちの分も!
「…ゲッホ……これって……」
……遊戯や十代、遊星に遊馬に遊矢…俗に言う主人公たちなら、ここで
「一矢くらいは報いさせてもらうぞ、ドン・サウザンド!僕は永続魔法「
天空の開かれた黒い穴、そこから再び蜂に近い容姿をした天使が現れる。その数、2体
解放のアリアドネ
レベル4 ATK1700
解放のアリアドネ
レベル4 ATK1700
発動されたあからさまな地雷カード、そして攻撃表示で召喚されたモンスターたちに、ドン・サウザンドは目を細める
「レベル4のモンスターが、2体」
「僕は、レベル4の「解放のアリアドネ」2体で、オーバーレイネットワークを構築!」
監視の役目をもった天使は、その身を光り輝く黄色の流動球に変えてゆき星瞬く銀河と1つになる。黒渦から視界を覆うほどの光の波が溢れ出し……剣を収めたような白い塔が浮上してくる
「現れろ、「
それは、ドン・サウザンドにとっての忌まわしき敵。それは、ドン・サウザンドにとっての因縁。それは、ドン・サウザンドにとっての……忘れられない
「エクシーズ召喚!光り輝け!ランク4!「
ランク4 ATK2500
「「ホープ」…「
ギリっと、強く歯を軋ませる千影ことドン・サウザンド。自身を追い詰め、野望を断ち切った者の象徴と言えるカードなのだ。その反応は至極もっともだ
しかし、少しの怒気を撒き散らして冷静になったのか、その目は未だに勝利の確信を信じている目だった。まぁ、「ホープ」だけでは「ヌメロニアス」の突破は到底不可能。「ダブル・アップ・チャンス」が2枚あればギリ「ヌメロニアス」を倒せるが、そんなカードは手札はおろかデッキにすら入っていないし、仮に入れてたとしてもこの危機的状況で2枚とも引き込むのは無理と言っていい……
…だが、こいつは知らない。僕には、バリアンの神ですらその存在を知らない……正真正銘の希望を持っていることを
「僕は、「希望皇ホープ」1体でオーバーレイネットワークを再構築!」
「この力は…
「一粒の希望よ!今、電光石火の稲妻となりて
「ホープ」に、希望の力が収束する。翡翠色の雷を解き放ち、新たな鎧を身につけた細身の戦士。闇の銀河から飛び出した白い甲冑の「ホープ」は、肩に刻まれた「39」を光らせる。「
「シャイニング・エクシーズ・チェンジ!!ランク5!「
ランク5 ATK2500
「「
唐突に現れた、未知の「
「ようやくその余裕を崩してくれたな、ドン・サウザンド」
分かりきっていた反応とはいえ、あの無愛想な神様相手に驚かせたという事実に、ドッキリを仕掛けて大成功したような優越感を感じ思わず頬を緩める。愉悦
白星 風斗 LP300 手札 2枚
(スケール5)竜剣士ラスター
ランク5 ATK2500
(スケール3)解放のアリアドネ
伏せカード 2枚
VS
土野 千影 LP1500 手札 0枚
ランク12 ATK10000
ヌメロン・ネットワーク
ヌメロン・ネットワーク
ヌメロン・サーキット
準備は万端、あとは……あの踏ん反り返ったバカでかい神様もブチのめすだけだ!
「バトルフェイズ!「希望皇ホープ・ザ・ライトニング」で「夢幻虚神ヌメロニアス」を攻撃!」
「攻撃力2500の「ホープ」で10000の「ヌメロニアス」に攻撃だと……!」
「思い出に浸りたいようなら悪いが、「ダブル・アップ・チャンス」は使わねえぜ!「希望皇ホープ」を素材とした「ライトニング」の攻撃時に、「ホープ」を除いた
ランク12 ATK5000
「ヌメロニアス」が1/2のスケールに縮まってゆく。己の力の減退を感じた時にはもう手遅れ…半分にまで「収縮」された「ヌメロニアス」は、それでもと電光石火の希望皇を返り討ちにすべく反撃する
「そして「ホープ・ザ・ライトニング」の効果は、このバトルの間だけ……攻撃力を、5000にする!」
「「ヌメロニアス」と、同じ攻撃力だと!?」
紫電が「ライトニング」の身体中を駆け巡り、力を漲らせる。身体を覆う激しいオーラ、それを両肩に収められた剣を抜き取りながら、白い両刃剣に電撃として纏わせる
ランク5 ATK5000
「やれ、「ライトニング」!「ホープ剣・ライトニングスラッシュ」ッ!!」
蓄えらるエネルギー、それを球体に留めて圧縮し…「希望皇」に向かって「夢幻虚神」は放出した。負けじと「ライトニング」もその2つの雷剣を白いレーザーに叩きつけ……世界が白に染まった
半分に抑えられても異常過ぎる白の奔流に「ライトニング」は押し返されそうになるが、それでも怯まない。身体を、剣を、大気を…魂を震わせる拮抗は永遠とも表現できる刹那の間続き……
希望皇は「ヌメロニアス」の神の一撃に飲み込まれた末掻き消え
夢幻虚神は「ライトニング」の振り抜かれたX字に稲妻で焼き裂かれながら
2体のエクシーズモンスターは
「互いにモンスターが破壊されたことで、「
「我が…1人の人間に、敗れるなど……」
「いいや、確かにルール上は僕の勝ちだが……こんな相打ち同然なのは、勝ちとは言えない」
確かにドン・サウザンドを抑えることには成功?したのかもしれない
けど、そもそも僕は一部とは言え相手の情報を知っていて、かつ相手は「
「
「……だが、我の存在はこの程度では消えぬ。例え今しばらく力を失おうと、我との繋がりは決して消えぬ…器を手に入れるまでの時間が、ほんの少し延びただけに過ぎぬ」
「いつか復活してから、また世界を掌握するってか?残念だが、そりゃ無理だろうよ」
「なんだと」
「この世界でも、
ドン・サウザンドの負け惜しみに対して、鼻で笑ってみせる。でも、実際のとこ虚勢を張ってるのは僕。元の世界に戻る必要がある以上、この世界でできることは限られる…というかどうしても帰らなければならないから、その為に全力を尽くすだろう。だからドン・サウザンドの相手するのはハッキリ言って無駄なんだよね……
お前がすぐに倒されるぞとハッタリをかます僕は、さぞ滑稽に見えるだろ。まったく…僕は某弁護士のようにハッタリも逆転も得意じゃないんだよ。負け惜しみなのはどっちだか
ま、負け惜しみをぬかす小者らしく、最後の最後まで挑発しておくか
「お前の野望は絶対に果たされない。せいぜい延びた寿命を大事に、ささやかな余生でも過ごすんだな神様」
機体から幾つも光を漏らし、朽ちていく歯車を最期まで回し続けながら……
絶え間ないフラッシュが、両者の間から爆風と共に襲った
白星 風斗 LP 0 手札 2枚
VS
土野 千影 LP 0 手札 0枚
「ーーーっぅ…ってぇ…!身体の節々が、イテェ……」
「千影!」
「大丈夫か!?」
身体を地面にねっ転がせたまま首を声の方へ向けると、高坂かなみと土野一光の2人が吹き飛ばされてうつ伏せにぶっ倒れている千影に近づき、優しく抱きかかえていた。戦った僕は無視ですかそうですか…まあ心配な気持ちは分かるからここは黙っておくか
…そういや、ドン・サウザンドは結局どうなったのか。あの口ぶりからするにまだ生きているのかな……つーか、そもそも千影は生きてるのだろうか。身体に鞭打って起き上がらせながら、そんなことを思いつく
「……どうやら気絶しているだけみたいだ。少なくとも千影は無事だ、かなみ」
「本当…?……よ、良かったぁ……」
安堵の声を漏らして、安心したような表情をする高坂。無事なのはこっちも助かった。手加減できなかったとはいえ、ドン・サウザンドを消すつもりが助ける方を消してました…何てことになったら、洒落にならんからな。罪悪感で10回は身投げできる。いややんないけどね
そして立ち上がった僕に気がついた高坂たちは、僕に向かって話しかけーー
「白星さん!千影を助けてくれて……」
「ーーー待て……誰だ、出てこい」
周囲から感じ取った複数の気配に、身構えながら強く警戒する。この見張るような視線……
今いる立ち位置から死角の位置に隠れていた……黒服の男たちが、観念したのか隠す必要がなくなったのか。堂々と僕を取り囲むように姿を現した。数は7、8人といったところであり、胸元の金色のバッチがキラリと光る
「LDS…?」
「途中から見張っていたってところか?……一応聞いておくが、何の用だ?」
「我々についてきてもらおうか。お前がエクシーズ次元の
何だかデジャビュを感じるなこの光景。しかし、エクシーズ次元の
さて、どうしたものか。舞網チャンピオンシップが終わった後…らしいから、赤馬たちと行動を共にすればなし崩し的にシンクロ次元に行かざるをえない。そうなれば、元のスタンダード次元に帰れるのがかなり遅くなる可能性がある…それに久々にとハイになって、ペンデュラム召喚を使ったこともあるからな。説明が面倒だからこのまま逃げるのが正解なんだろうが、そうなればこの世界から出られる確率が目も当てられない惨状になってしまう。リスクを負ってでも協力するか、巻き込まれないために逃げるか…嫌な2択だよ全く
ジリジリと詰められる距離、男たちの雰囲気は穏やかとはとても言い難い。実力行使に出られる前にどう逃げるか…そこまで考えて、左腕からエラー音が響く。1時間ほど前に耳にした騒音
次元移動の際の光がデュエルディスクを中心に放たれていく。これは、もしかして!
「おい!そいつに伝えておいてくれ!」
「え?!」
頭に言葉を浮かべるより先に口が開く。安らかな顔で気絶している千影を指差しながら、2人の少年少女に言葉を託す
「いつか……縁があったら、平和な世界でデュエルでもしようぜ!……確かに伝えたからな!」
お互いどんな未来になるかは分からないが、戦争なんて終わってもう起きない世界で……会えたらまた会ってみたい。その時は、デュエルの他にも前世のこととかアニメのこととか別の話もしてみたいし…頑張れよ、この世界のOCG
伝えたいことを伝えきると、タイミングを見計らったかのように光が一気に強くなり……必死に堪えていた僕の意識は途絶えた
「………うっ、うーん……ん!?」
冷たくヒンヤリとした土の感触、どこかの裏路地のような暗さと狭さの場所で倒れ込んでいたらしい僕は、ガバリと起き上がって状況判断をする
僕は……確か、ドン・サウザンドとデュエルをしていて…「
「イッツゥッ!……あ、この傷……」
左頬に走る、裂けるような痛み。コートもよく見れば見覚えのある傷の状態でボロボロだ…ということは、あれは夢ではない…?
視界に入ったデュエルディスクを一目見ると、なんとデッキがバラバラに散らかっていた。何だってこんなことになっているのかは分からないが、とりあえずデッキを拾って整えて……すると、いくつかカードが減っていることに気づく。しかもエクストラのカードばっかり…どういうこと?マジ信じらんないんだけど…向こうの世界に落としてきちゃったのかな……ん?
「あれ?転送装置が……」
デッキをセットした時に、ディスクの画面に次元跳躍装置のコマンドが薄暗かったのが元の明るい色と光を取り戻していた。もしかして戻ったのか、と一瞬画面を押しそうになり…すぐ正気に戻って押すのを止めた。そして周囲を見渡し、フードを外しながら裏路地の外へ移動し……その街並みを見て、どっと溜まった疲れが身体中に押し寄せてきた
見覚えのある街、戻ったデュエルディスク、自分の仮の姿が横行する光景……間違いなくここは、元いたスタンダード次元だ。その場でへたり込みそうなのを、建物の壁にのしかかることによって回避する
「ようやく、戻ってこれたァ!」
『実に長く、そして苦しい1時間だったな』
お前は何もしてないだろうとツッコミたかったが、そんな気力は存在しないから心の中で同意はする。ホントに、それだけは同感…というか1時間よりも、「ヌメロン」とのデュエルの方が何よりもキツかった。僕の知らない「ヌメロン」エクシーズに万能サーチに「ヌメロン・ネットワーク」……正直、あんなチートデッキを相打ちにもっていけたのが未だに信じられないが…まあ、オリジナリティがあったとはいえ「EM竜剣士」でいったんだし、勝てて当然…なのか?
「あれ…?風斗?何でこんなところに…ってうわ!どうしたんだよその傷!?服もボロボロじゃないか!」
「…ん?」
聞き覚えのある声が聞こえたのでそちらを向いてみると、そこには右手に色々な食材と思わしきものが入ったビニール袋を持ったトマトヘアーこと榊遊矢が、メチャクチャパニクった様子で話しかけていた。よく見ると後ろには柚子もいた…へえ、デートかよ
……一瞬、不安が頭の中をよぎってしまって、失礼ながらも確証を得る為の質問をした
「なあ、瑠璃と砕羽は?」
「え…2人とも、遊勝塾にいるんじゃあ…って、今はそんなことよりも傷の手当てをしなきゃダメだろ!」
「………あぁ、うん、そうだね。早く行こっか」
僕の中の懸念事項はどうやら杞憂だったみたい。反応が遅れて流されるように返事をしてしまったが、僕は心の中で今度こそ確実に帰ってこれたのだと喜びを噛み締めながら、僕はその場を後にした
予期せぬ次元跳躍によって行われたラスボス戦は、僕に深い経験値と新たなトラウマを与えた形で幕を下ろした
ボロボロの身体と服に関して、瑠璃たちに色々問い詰められ怒られたのだが……それはまた、別の話
第1回コラボ、ようやく終わりました!正直どういう決着つけようか迷った結果、「試合に勝ったけど勝負に負けた」という形で落ち着きました。一応勝敗は風斗の勝ちですが、アニメ的演出上チェーンが最後まで行われて互いのライフが0になった…的な扱いです。「破壊輪」がエラッタされてなければもうちょい簡単だったのに
今の所このコラボ話は白狼天狗=サンの作品のストーリーとは無関係です。白狼天狗=サンが千影くん視点で話書いたら繋がっちゃうかも
《ヌメロン・ウィンドウ》
レベル1 闇属性
悪魔族 効果
①:このカードを手札から捨てて発動できる
デッキから「ヌメロン・ウィンドウ」以外の「ヌメロン」カードを1枚手札に加える
ATK/0 DEF/0
《夢幻虚王 ヌメロニア》
エクシーズ 効果モンスター
ランク11 光属性
悪魔族 エクシーズ 効果
レベル11モンスター×4
①:このカードが自分フィールド上に存在する場合、「ヌメロン」カードを発動条件を無視して発動する事ができる
②:このカードが戦闘を行ったバトルフェイズ終了時、相手フィールド上のモンスター1体を破壊する
③:このカードが効果の対象になった時、X素材を1つ取り除く事でその効果を無効にして破壊できる
④:このカードが破壊される場合、X素材を1つ取り除く事で破壊を無効にできる
ATK/5000 DEF/500
《CX 夢幻虚神ヌメロニアス》
ランク12 光属性
悪魔族 エクシーズ 効果
レベル12モンスター×5
①:バトルフェイズ終了時に、相手フィールド上に存在するモンスターを全て破壊する
その後、このターン墓地へ送られた全てのモンスターを自分フィールド上に表側守備表示で特殊召喚する事ができる
②:このカードが破壊される場合、代わりに自分フィールド上に存在するモンスター1体を破壊する事ができる
③:1ターンに1度、フィールド上に存在するモンスター1体を選択し、このカードのX素材1つを取り除いて発動する事ができる
選択したモンスターを破壊する
ATK/10000 DEF/1000
《ヌメロン・ネットワーク》
永続魔法
①:相手のドローフェイズ時に自分フィールド上にカードが存在しない場合、このカードは手札から発動できる
②:1ターンに1度、自分フィールド上にこのカード以外のカードが存在しない場合、自分のデッキの「ヌメロン」と名のついたカード1枚を選択し、そのカードの発動できる。その後、選択したカードを墓地へ送る
この効果は相手ターンでも発動できる
③:このカードがフィールド上に存在する限り、「ヌメロン」XモンスターがX素材を取り除いて効果を発動する場合、エクシーズ素材を取り除かなくてもよい
《ヌメロン・サーキット》
永続魔法
自分フィールド上に「ヌメロン・ネットワーク」が存在する場合、1ターンに1度だけ①②の効果を選んで効果を発動できる
①:自分フィールド上のモンスター1体を指定し、指定したモンスターと同じレベルのモンスターをデッキから手札に加える
②:自分フィール上のXモンスター1体を指定し、指定したXモンスターと同じランクのXモンスターをエクストラデッキから召喚条件を無視して特殊召喚する
《RUM-ヌメロン・フォース》
通常魔法
①:自分フィールド上のXモンスター1体を選択して発動できる。選択したモンスターと同じ種族でランクが1つ高い「CX」と名のついたモンスター1体を、選択した自分のモンスターの上に重ねてX召喚扱いとしてエクストラデッキから特殊召喚する。その後、この効果で特殊召喚したモンスター以外のフィールド上に表側表示で存在するカードの効果を全て無効にする
《ヌメロン・リライティング・マジック》
カウンター罠
①:自分のフィールド上に「ヌメロン」カード以外が存在しない場合、相手が魔法カードを発動した時に発動できる
その魔法カードの発動と効果を無効にして相手のデッキから魔法カード1枚を選択して相手フィールド上で発動する
それではまた次回!お楽しみは、これまでだ!