面倒くさがりな直感系決闘者がゆくARC-V物語   作:ジャギィ

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なんだかんだで最近20歳になりました。まだまだ未熟な社会人ですが、そういうの差し抜いてこれからもよろしくお願いします

ではでは、コンマイの一端を垣間見る第27話ドーゾ!


最強の弱者

「さぁ、トドメを刺しなさい「サクリファイス」!「サクリファイス・ボルケーノ」!!」

 

人々の興奮により熱気が凄まじいデュエルドーム。その中心では、仮面の決闘者(デュエリスト)とやたら熱苦しい決闘者(デュエリスト)の2人によるデュエルが幕を引こうとしていた

 

サウザンド・フェイスが指示を飛ばしたモンスター…「サクリファイス」は、脳のような丸い肉体に爪を伸びた腕を生やして、真ん中に金色の光るヴィジャト眼の単眼を持った悪魔の造形のような容姿のモンスターであった。しかし、信じられないことに魔法使い族である

 

「サクリファイス」そのものには攻撃能力が皆無に等しい。しかも儀式モンスターという使いづらさの点もあり、ゆえにこの世界の決闘者(デュエリスト)の殆どが見向きもしないモンスターであった…つい先ほどまでは

 

「サクリファイス」にはモンスター吸収効果があり、吸収したモンスターの攻撃力と吸収モンスターを身代わりとした戦闘破壊耐性が付与されるのだ。それでもやはり役立たず、使えないと見限られていたカードが、目の前で大きな活躍を果たしている……これに驚かずに何に驚けと言うのか。観客の気持ちが一部を除き一致する

 

溶岩のような灼熱がヴィジャト眼の魔法使いの念動力に合わさり、高い攻撃力を発揮する。初期ライフの3/4にも値する3000の直接攻撃に男は耐えられるわけもなく、残り少ないライフを一気を削り取られる

 

「グアアァァァァァーーーッ!!

 

 

サウザンド・フェイス LP2500 手札 1枚

 

サクリファイス

レベル1 ATK3000

(装備)溶岩魔神ラヴァ・ゴーレム

VS

焔 佐介 LP 0 手札 2枚

 

 

『決着がつきました!勝者、サウザンド・フェイス選手です!怒涛の負けなし!プロデビューを果たして、これにて20連勝ゥー!!』

 

ワァ!っと、鼓膜を強く震わすほどの歓声が鳴り渡る。仮面を被ったサウザンド・フェイス…白星風斗からすれば、聞き慣れたどころか少し煩わしさすら感じるのだが、ファンからの歓声と思って黙っていることにした。吹っ飛ばされた焔は起き上がると、悔しい感情を顔で表す

 

「やられた…まさか「ジュラック・タイタン」をあんな方法で突破してくるとは」

 

焔佐介の切り札である「ジュラック・タイタン」。素の3000、その攻撃力をさらに上げてくる効果に加え、カード効果の対象に取られない効果も有する。特殊召喚ができない制約を含めても、アドバンス召喚が軸のスタンダード次元では間違いなくトップクラスのレアカードなのだ。彼のプロでの勝敗も、「ジュラック・タイタン」の召喚の有無が左右していたのだから

 

しかし、今回のデュエルで無敵と思われた「ジュラック・タイタン」という牙城を、とんでもない方法で攻略されたのであった…文字通り、()()されてしまったのである

 

「「溶岩魔神ラヴァ・ゴーレム」……俺のモンスターをリリースするとは、とんでもない野郎だ」

 

そう、風斗は「ジュラック・タイタン」が召喚されるとわざと劣勢に追い込まれた振りをし、しかし最低限の抵抗をしながらライフを守るという演出をやってのけた

 

そしてその演技に気付けなかった焔は痺れを切らして新しい恐竜モンスターをフィールドに呼び…次のターンに2体の恐竜は溶岩の魔物の贄にされてしまったのだ。さらに追い打ちと言わんばかりに「サクリファイス」儀式召喚から「ラヴァ・ゴーレム」の吸収……たった1ターンで逆転された時は、焔は流石に目を疑った。まんまと彼はのせられたのだ

 

焔が使用したのは「大進化薬」や「ジュラック・タイタン」といった強力なカード…対するサウザンド・フェイスは「金華猫」や「サクリファイス」や「ラヴァ・ゴーレム」などの、お世辞にもレアとは程遠いカードばかり。しかしそれらのカードを組み合わせ、焔に膝をつかせた

 

「「対象を取られない」耐性は確かに強力、しかし手段は山ほどあります。今度、カードショップの10円コーナーを見てくることをお勧めしますよ。ああいうのには、かなりの掘り出し物がありますからね」

「あんたみたいな人でも、カードショップに行くんだな。しかも10円コーナーって……」

「レアカードだけで勝てるなら、デュエルは面白くないでしょう?」

「……俺の完敗だ。どうやら俺は、知らないうちにレアカードに固執していたみたいだな…しばらく修行をしてから、またあんたに挑ませてもらうぜ!」

 

指を突きつけて、焔佐介は強く宣言する

 

「その時を、また楽しみにさせてもらいますよ……クククク、それでは」

 

敗者に突きつけられた挑戦。それを仮面の裏でニヤニヤ笑い楽しみにしながら、焔に背を向け風斗は退場した

 

 

 

 

 

 

 

カンカンと熱い日光がコンクリートを焼き、外の温度を上げまくる。僕自身は暑さにめっぽう強い。でもだからと言って汗をかかないほど人間辞めてないし、わざわざ街へ繰り出し陽炎の見える中歩き続けるだけ…なんてバカなことはしない。そもそも今日は散歩ではなく、本を買いに出掛けたのだ

 

すぐに遊勝塾に戻るのもなんだかあれだったので、少し寄り道して近くのカードショップ内に入店する。あぁ、クーラーで適度に冷やされたこの空間…とても素晴らしい

 

入り口付近に設置されているカウンターに、レジの金額を確認する店長の姿があった。彼の頭は光っていた

 

「いらっしゃ…って、お前さんか。またカード(10円コーナー)でも漁りに来たのか?」

「人をゴミ箱荒らす野犬のように言うなよオッサン、これでもあんたんとこの常連客だぜ」

「これでもって自覚はあるんだな」

「ほっとけ」

 

店長の言葉に、僕は軽く返す。この店は僕がこの街に来てからよく利用する所であり、すっかり常連となったカードショップなのだ。禿げ上がったこの店長とも、軽口を交わす程度には仲がいい方である

 

「……ところで、今日はいつもより騒がしいな。確か普通に平日だったはずだが…何、祝日?デュエルの日?」

「何だその祝日は……なんかなぁ、最近成り上がったプロ決闘者(デュエリスト)が色んなカードを使うとかなんかで、お前みたいにあそこ(10円コーナー)を見る奴が増えたんだよ。まったく、プロ決闘者(デュエリスト)様々ってやつだ」

 

耳に入った喧騒にそんなことを呟くと、店長が丁寧に教えてくれた。色んなカードを使う最近成り上がったプロ決闘者(デュエリスト)…どう考えてもサウザンド・フェイスもとい僕が原因だな。いや、確かに昨日「金華猫」とか「ワンチャン」とか結構使ったけど…そこまで影響を与えるものか?

 

若干の気恥ずかしさとそこまで影響したものなのかと気になって、僕はカウンターを後にする。簡易なデュエルコートや小綺麗に整理されたレアカード売り場をスルーして、目当ての10円コーナーへ到着する。そこには結構な子供…というか大人も含めて殆どが満席の状態であり、想定以上の事態に困惑せざるをえなかった

 

「うわぁ…メチャクチャいるよ、想像してたよりずっと」

『つーか大人までいるとか…スタンダード改革は上手くいってるってことかね?』

 

遠目に見てみれば、昨日の僕のデッキみたいに「サクリファイス」のデッキを組もうとする子もいれば自分の好きなカードで独自のデッキを作ろうと努力する子もいる。うんうん、クソガキは基本的に大っ嫌いだが、こうやって頑張ろうとする子供は好感が持てる

 

そんなことを考えながら、カードの束が入ったケースを1つ持ち上げ周りを見渡す。すると、1番隅っこに良い感じに余っている机があった。しかも誰もいない、最高の優良物件だね!

 

「よっこいせっと……」

 

オッサンじみたセリフと共にパイプ椅子に腰掛け、多く入ったカードを手に取って次々とカードを選別していく。全てのカードを持ち合わせているであろう僕がカードショップに来る理由…それはひとえに、アニメカードの存在にある

 

僕は確かにOCG・TFのカードを全て所持しているが、いわゆるアニメカードやアニメ効果のカードまでは持っていないのだ。この世界が画面の向こう側のように狭い世界でない以上、きっと僕の知らないカードも存在していることだろう。例え忙しくても暇はあるもの。だから気まぐれに、あるいは暇さえあれば、これらのカードを探す作業をするのだ。それに全部のカードを網羅しているわけじゃないから、時々見つける懐かしいカードとかクスッとくるものがあるし

 

そんな感じで時折目についたバニラ(通常)モンスター(「はにわ」とか「シルバー・フォング」とか)を懐かしみながらもカードを小分けしていると……

 

『ハッハァー!弱い!どいつもこいつも弱っちい奴らだぜ!』

 

なんとも神経を逆撫でるような笑い声が店内に響いた。声の元へ視線を向けてみると、ガラス張りのデュエルコートの中では人相の悪い…着崩してはいるが遊矢とは違う学校の制服だろうか?中学生ぐらいの男が高笑いしている姿が見て取れた。おそらくデュエルで勝ったのだろう男とは対照的に、こちらは遊矢と同じ制服の中学生で、対戦相手の眼鏡をかけた男は悔しさで今にも涙ぐんでいる

 

勝利を手に収めた不良は敗者に近づくと、そのデュエルディスクからデッキを抜き取り地面にばら撒く。何をすると問いかける暇もなく、不良の男は目の前でばら撒いたカードを踏み躙った。驚いた男は不良を止めようとカードに手を伸ばすが…暴挙は止まらない。静止の手ごとさらに足で踏みつけ、不良は愉悦で顔を綻ばす

 

「ハハハ!お前みたいなザコが決闘者(デュエリスト)やってんじゃねえよ!オラ、オラ!」

「痛、痛い!お願いだから、止めてくれ!」

「弱い奴にはクズカードがお似合いだぜ!」

 

必死に懇願するも聞く耳を持たず、踏みつけの勢いはさらに増す。後ろで眼鏡の彼と友達である人たちが止めようにも、不良の眼光と制裁の凄惨さに動けなかった。靴裏の土と砂で手が汚れ、皮膚が破れかけ……

 

「んなカード庇ってんじゃねえよ!良い加減にしやーー」

「トゥ!」

「がれっ?!」

「ヘァー!」

『モゥヤメルンダ!!』

 

ひどくムカついたのですぐに割り込む。FB(フルブ)仕込みの隠者蹴りで不良を足払いし、軽い回し蹴りで遠くに飛ばす。ゴロゴロ転がって壁に激突するゴミを無視して、急いでカードを拾う

 

「え…あ、え」

「急いでカード拾え。あいつが起き上がる」

「あ、ありがとうございます!」

 

学生君は感謝の言葉を口にするが、僕はカードを集めたらすぐその場から離れるつもりだし、そもそもあぁいうのを見ていて不愉快だったからやっただけであって感謝されることはない。一応何があったかだけでも確認を取る

 

「随分とえらい目に遭ったな。何があったんだよ、トラブル?」

 

もっとも、あいつの口ぶりからするにそんなことは絶対ないけど

 

「違います…俺たち、ただみんなと放課後デュエルをしていただけなんですよ……そこに、あいつが割り込んできて。あいつ、この辺じゃあ有名な不良なんです。デュエルも強いから、学校や警察も手が出せなくて……」

「いや、警察って……」

 

大袈裟な、と一瞬思ったものの、よく考えればデュエルが全てのこの世界ならば拘束方法もデュエルなのかもしれない。5D’sの蟹こと遊星が横暴なセキュリティの拘束をそれで逃れていたことも含めて、ARC−Vでもそれが通用すると考えた方がいいだろう…というかシンクロ次元でも通用してるし。考えるまでもなかったわ

 

ふと、拾ったカードを手に取る。そのカードは俗に言うクズカードと分類されるカード、OCGですらあまりの使いづらさとそれによるネタ加減に定評のあるカードだった。そして、僕の大好きなカードの1枚でもある

 

「これは……」

「それは…ハハ、おかしいでしょうね。そんなカードをデッキに入れてる奴なんて、他にいませんから。俺の家、貧乏だし………でも、俺にとってはたとえクズと言われても……両親がデュエルをする為って買ってくれた…大切なカードなん、です…!」

 

ボロボロとレンズを涙で濡らすその姿に、後ろの友人たちが思いの外狼狽える。このカードと、反応を見れば分かる。きっと今までも…バカにされるとまではいかなくても、茶化され続けてきたんだろう。変わったカードを使っていると、心配も含めた悪気のない気持ちで。でも、だからこそその気持ちは心の底の本音なのだと理解して、友達なのだから笑って許して……こいつの屈辱感は、ある時期の負け続けた僕と似通ったものがある

 

後ろを振り向くと、蹴飛ばされた不良が怒りの表情を浮かべ僕を睨みつける。起き上がったそいつは唾を飛ばし文句を吐く

 

「何しやがる!」

「それはこっちのセリフだ。お前さっき、いい加減にしろと言ってたな…それを言いたいのは僕の方だ。なんだって人のカードを踏みつける?お前、こいつに恨みでもあるのか?」

 

眼鏡の泣き鳴らす男を指さしながらそう問う……

 

「ハァ?恨みィ?ねえよンなモン。俺はな、クズカードを使いながらデュエルしているザコを見るとムカつくんだよ。スカッとするからに決まってんだろ!」

 

…が、おおよそ僕が許せる答えとは180度違う回答に、頭の中の琴線がブチ切れる。怒りでいっぱいのはずの思考は、正常以上に回転して強い冷静さを保っていた

 

なるほどなるほど、つまり…僕が最も嫌うに値するクソガキというわけだこいつは。同時に、この見ず知らずの少年の無念を晴らしてやりたいという同情にも似た感情が沸き上がり、僕はデッキを取り出して少年のカードを勝手に拝聴し、デッキに投入する。そして同じカードを抜き取る

 

「……お前の気持ち、痛いほど分かるぞ。デュエルの間だけこのカードを借りる」

「…え……?」

「僕も同じ時期があったってことだ。だからかな…あの井の中のクソガキには、お前以上の屈辱を味あわせてやる」

 

自分がクズと罵ったカードに負けるという…最大の屈辱をな!

 

「デュエルしろよクソガキ。2度とこんな真似出来ねえように、大衆の前で辱めてやる……それとも負けに怯えてどっか行くか?」

「アァン?!調子乗んなよコラァ!負けなしの俺が負けるわけねえだろうが!」

 

そう啖呵をきり、デュエルディスクの光るプレートを不良の男は浮上させる。対抗するようにこっちもディスクを起動させ……ガラス張りの部屋の中で、決闘の始まりを告げる

 

 

 

「「デュエル!!」」

 

 

 

白星 風斗 LP4000 手札 5枚

VS

飯占 亮介(いいじめ りょうすけ) LP4000 手札 5枚

 

 

「デュエルの形式はスタンディングだ!それともアクションカードが使えるアクションデュエルの方が良いか?」

「いんや、スタンディングの方が都合が良いね…負けた時に言い訳されずに済むからな」

「ふざけやがって!先行は俺からだ!俺は「可変機獣 ガンナードラゴン」を召喚!」

 

キュラキュラとキャタピラを鳴らしながら現れたのは、小回りのきくタンクの機体を持った竜である。メタリックなシルバーが目立ったファミコンカラーの機体から獰猛な首と尻尾が伸びており、三角のキャタピラと機体の間…肩と言える部位に大きな、頭から角のように生やした小さな砲塔が、その機獣の攻撃性を示していた

 

可変機獣 ガンナードラゴン

レベル7 ATK1400

 

しかし召喚された「ガンナードラゴン」が発する機械音声は、なんだか覇気の感じさせないものだった。本来のレベル7の上級モンスターとしてではなく、下級モンスター扱いとして召喚した妥協召喚が原因であった

 

しかし不良の男は予定通りと言わんばかりに不快に顔をニヤつかせ、手慣れた手つきでカードを発動する

 

「そして俺は「二重召喚(デュアルサモン)」を発動!これで俺はこのターン、もう1度召喚することができる!」

「ッ!「ガンナードラゴン」から「二重召喚(デュアルサモン)」…!ということは、次に召喚するのは!」

 

相手が発動した「二重召喚(デュアルサモン)」に反応して、あいつに負けた眼鏡の少年とそのお友達が呟く。その声には、少々の疑惑と多くを占める怒りの感情がこもった声であり……

 

「俺は「神獣王バルバロス」を召喚!」

 

神獣王バルバロス

レベル8 ATK1900

 

次に召喚されたのは、「ガンナードラゴン」と同じく妥協召喚モンスターの代表格である「バルバロス」だった。獣の四肢が荒々しく地を蹴る

 

そして「神獣王バルバロス」の姿を確認すると、負けた男の1人が声を張り上げる

 

「やっぱり!さっきの俺たちのデュエルと全く同じ展開だ!」

「デュエルディスクのシャッフル機能に細工しているな!この卑怯者!」

「何…?」

 

さっきのデュエルと同じ展開?そしてシャッフル機能に細工……見れば何かに気づいた少年たちの反応を楽しむように、男は気味の悪い薄ら笑いを浮かべている。……なるほど、積み込みってやつか

 

「シャッフル機能に細工だぁ〜?下らねえ言い訳言いやがって。負け犬の分際で生意気な」

「言い訳じゃない!同じ手札に同じモンスター…さっきからおかしいと思ってたんだ、何もかも一緒じゃないか!オートシャッフルを弄っているなら、さらにカードを1枚セットしてターンを終わる気だろう!」

「ハッ!証拠でもあるのかよ!」

「お前のディスクを確認すれば分かるに決まってる!」

「だったら確認すれば良いじゃねえか…俺にデュエルで勝てればなぁ!」

 

弁論を詭弁で嘲笑う不良に、中学生の彼らはグッと息を詰まらせる。例えあからさまにイカサマをしていようとも、明確な証拠でもない限りデュエルで勝つ以外にあいつを黙らせる手段はない。それが分かっているからどう見ても怪しまれる行動を不良は平然と行う。確実に勝てる、という確信を抱いているから

 

だが、その確信は幻想で空想に過ぎない。万人に100%勝利できるゲームなど絶対に存在しない…ましてやイカサマでの勝利など、クソ以下もいいところだ

 

「まぁ、確かにカードはセットするつもりだがな。俺は1枚カードをセットしてターンエンド!」

 

 

白星 風斗 LP4000 手札 5枚

VS

飯占 亮介 LP4000 手札 1枚

 

可変機獣 ガンナードラゴン

レベル7 ATK1400

神獣王バルバロス

レベル8 ATK1900

 

伏せカード 1枚

 

 

ふむ、しかしデッキの積み込みか。そんでもってこの布陣…バカだなこいつ。少なくとも遊矢や赤馬社長に沢渡、今まで戦ってきたプロ決闘者(デュエリスト)たちなら難なく突破できる。遊矢や遊勝塾のみんなは持ち前のデュエルタクティクスと運命力、沢渡とプロ決闘者(デュエリスト)たちはカード知識の予測で勝てるだろう。社長に至ってはその両方なのだから勝利など容易だ

 

積み込みしないと勝てない程度の実力で強い?最強?片腹痛いにも程があるわ!

 

「僕のターン、ドロー!僕は「カオスエンドマスター」を召喚!」

 

白の軽鎧を身に纏った、白髪の戦士が天から降り立つ。その登場の仕方や後ろの真っ白な鳥のような翼から、初見では天使と間違えような容姿である。現にフィールド外にいる幼女が「天使サマ!」とはしゃいでいる

 

カオスエンドマスター チューナー

レベル3 ATK1500

 

「「カオスエンドマスター」で「可変機獣 ガンナードラゴン」を攻撃!」

「だ、だめだ!今攻撃したら!」

 

後ろで何かを叫ばれるが、命令はすでに受理されている。「カオスエンドマスター」は地を勢いよく蹴りつけ、「ガンナードラゴン」との距離を詰める

 

「バカめ、永続罠「スキルドレイン」発動!1000ライフを俺が払うことで、全てのモンスターの効果が無効になる!」

 

飯占 亮介 LP3000 手札 1枚

 

「あぁ…やっぱり!」

「「ガンナードラゴン」も「バルバロス」も、自分の効果で攻撃力が低くなったモンスター……」

「そうだ!これで「ガンナードラゴン」の攻撃力は2800、「バルバロス」は3000だ!攻撃力1500程度のモンスターなんざ返り討ちに……」

「チェーンして手札の速攻魔法「サイクロン」を発動!「スキルドレイン」を破壊!」

「何だと!?」

 

「スキルドレイン」により己の枷が外れ、それにより解放される力で攻撃モンスターに反撃をしようと「ガンナードラゴン」は4つの砲塔の標準を合わせる……が、反撃の手前で「スキルドレイン」が破壊されたことにより、威力の小さいエネルギー弾だけ発射される

 

「ガンナードラゴン」の攻撃は「カオスエンドマスター」を戦闘破壊するのには一歩及ばず、その拳撃により全部が弾き飛ばされる。攻撃を防ぐ拳は反撃の拳に切り替わり、怒涛のラッシュが可変機獣の機体を細かく凹ます。オラオラと叫びそうなほど劇的で激情な表情の「カオスエンドマスター」は、そのままトドメの一撃を直撃。映像投影(ソリッドビジョン)を維持できなくなった「ガンナードラゴン」は苦悶の断末魔をあげ、爆☆殺!した

 

とりあえず言いたいことは…翼使えよ「カオスエンド」、仕事しろよ映像投影(ソリッドビジョン)。いや、ある意味凄い仕事をしていたけどさ

 

飯占 亮介 LP2900 手札 1枚

 

「くそッ、「スキルドレイン」を!」

「そんなあからさまに妥協モンスター並べてきたら「「スキドレ」か「聖杯」伏せてますよ」って言ってるようなもんだろうが。…まぁ、積み込みなんてしているとなると、持続性のある「スキルドレイン」を仕込んでくると踏んだわけだが…見事に当たったようだな。モンスターも2体出してきてたし」

 

先ほどの後ろの反応と目の前で悪態を吐く不良を見るに、これまでずっと「バルバロス」と「ガンナードラゴン」のステータスを「スキドレ」で元に戻して、あとは火力で殴り勝ってきたのだろう。となると残りの手札は魔法・罠破壊のカード…この次元じゃ「大嵐」といったところか?積み込みは最初勝てなかった時期に僕もよくやったからなぁ…考えが透けて見えるね

 

そして、伏せカードを予測できたからこそ「ガンナードラゴン」を倒すことができた…「()()()()()()()()()()」でな

 

「相手モンスターを戦闘破壊した時、「カオスエンドマスター」のモンスター効果発動!レベル5以上で攻撃力が1600以下のモンスターを特殊召喚することができる!見せてやる!お前を打ち倒す、最強のカードをなぁ!」

「最強のカードだと!?」

 

グニャリ…と、漆黒の穴がフィールドに前触れもなく現れ、そこから青い体色の悪魔が姿を見せる

 

「暗黒の魔界より強大なる力に刃向かう反逆の爪!今、降臨せよ!」

 

鮫の頭部を模したような紫と薄い青の顔、刃物のような鋭さの鉤爪を5本持った長い腕、スカート状に広がる下半身。虫のような薄い飛膜と胸部の剥き出しの核が赤く胎動し…悪魔が吠える

 

これぞ、我がマイフェイバリットの1つ!

 

「来な!「モリンフェン」!!」

『シャアアァァァーーーーーッ!!』

 

フィールドに参戦した「モリンフェン」の声が響き渡り…全てが静まり返った

 

モリンフェン

レベル5 ATK1550

 

「…………」

「…………」

『…………』

 

対戦相手、後ろの少年たち、観戦していたみんなが口を閉口、あるいは開口して呆気を取られている。強力なコンボを見通し、それをいとも簡単に攻略する姿から、そこからさらに強力なモンスターを特殊召喚すると思い…蓋を開けてみれば出てきたのは通常モンスター。しかも攻撃力は50高いおかげでリクルーターでの特殊召喚ができず、それで通常召喚にはリリースが必要なレベル5

 

OCGでもアニメでも使いづらさを突っ切る…いわゆる「ネタカード」と言える、アニメではクズカードと蔑まれる存在だった

 

『レジスタンスのみんなが聞いてたら怒られるぞ、今の口上』

 

仕方ないじゃん、他にいいの思いつかなかったんだから。大丈夫、しっかり謝ればユートだって許してくれるさ。黒咲?……ま、まぁ、説得すれば大丈夫だろ、うん………多分

 

どうでもいいことで青ざめてる中、1番最初に正気に戻った対戦相手の不良は映像投影(ソリッドビジョン)で実体化した「モリンフェン」を改めて見て見下しながら笑う。同じく後ろで事態を飲み込めた彼も、貸した「モリンフェン」が現れたことに困惑の表情を浮かべる

 

「ハハハハハハ!!何が出てくるかと思ったが、そんなクズモンスターを使うとはな!そんなカードを入れてるんじゃあ、こりゃあ俺の勝ちは決まったモンだな!」

「「モリンフェン」…?!なんでここで……」

 

ニタニタ口角を上げながら嘲笑う。まるでバカにされたと理解したかのように「モリンフェン」は威嚇を繰り返すが、無駄なことである

 

だが、例え不遇カードとはいえ自分の好きなカードをコケにされて笑顔で許せるほど、僕の心は広くないし優しくもない

 

「言ってろ。お前の言うクズカードとやらに、今から負かされるんだからな」

「…あぁ?俺がッ!ンなクズカードに負けるだとォ!?」

「そうだ。それと、あんまし強い言葉を使うなよ…弱く見えるぞ」

 

心理フェイズによる精神攻撃は滞りなく進める。挑発は成功し、向こうは今にも掴み掛からんといった表情で眉をピクピクとさせており、身体はブルブルと震えている。必死に堪えているのが目に見えて分かった

 

「バトルフェイズを終了し、メイン2に移行する。僕はカードを1枚伏せてっと…これでターンエンド」

 

 

白星 風斗 LP4000 手札 4枚

 

カオスエンドマスター チューナー

レベル3 ATK1500

モリンフェン

レベル5 ATK1550

 

伏せカード 1枚

VS

飯占 亮介 LP2900 手札 1枚

 

神獣王バルバロス

レベル8 ATK1900

 

 

今回のこのデュエルでは、融合やシンクロやエクシーズといった…いわゆるエクストラデッキのカードを使う気は一切ない。シンクロだって行なわなかったし、手札の「融合」だって実際腐る一方だ

 

けど、それらのカードを使ってデュエルに勝っても、きっと賞賛されるのはそのカードたち…「モリンフェン」の勝利には繋がらない。だから、今回はエクストラのカードをちょいと封印させてもらう。…それに、何も「モリンフェン」を主軸に戦うカードも入ってないわけではないのだ

 

「そんなゴミカードの分際で、この俺を倒すだと…!誰にも知られてないポッと出風情がナメてんじゃねえぞ!俺のターン!俺は「ハーピィの羽根箒」を発動!テメェの魔法・罠を、全部破壊する!」

「な、今度は禁止カード!?今まで「大嵐」だったのに!」

「幾ら何でも汚ねえぞ!お前、それでも決闘者(デュエリスト)か!」

 

スタンダードでは禁止カードの1つとして扱われるカードの発動に、周囲がざわつく。しかし相当頭にきているのだろうか、荒っぽい口調に加えた汚い罵倒とともに唾を飛ばす

 

「うるせえ!勝負は勝ちゃあ良いんだよ!」

「そこは「リアリストだぁ」ってねっとりボイスで言うところだろうが!」

『怒るポイントがズレてるぞオイ』

 

禁止カードの使用よりもセリフ違いで怒鳴るとか理不尽だろ、と黒星が告げる。だってねぇ?僕らは元々「ハーピィの羽根箒」を平然と使うような環境でデュエルしていたんだから、いきなり使ってきても「あれ?いつの間に禁止制限変わったんだ?」程度の認識でしかない。自分のフィールドにカードがなければ「羽根箒」も「大嵐」と効果の大差はないし、むしろ自分のカードを破壊できる分「大嵐」の方が凶悪っていう事態だもん。「羽根箒」に怒る理由がない以上、別の怒りが出てくるのは当然のことだろ?

 

「これでテメェの罠カードは全部消える!」

「むう…「ジャスティブレイク」が……」

 

破壊されたのはバニラモンスターが攻撃されたとき限定だが、フィールド上のバニラ以外の全モンスターを破壊するという通常モンスター専用に強化された「ミラーフォース」といえる罠カードだった

 

そんな攻撃反応の罠を破壊できたことを喜びながら、相手は残り1枚といえる手札をデュエルディスクに叩き込む

 

「そして「バルバロス」1体をリリースし、「偉大魔獣(グレートまじゅう) ガーゼット」をアドバンス召喚!」

 

「バルバロス」が消え、その真下から不快な音を立てる肉塊が現れ、膨らました風船のように膨張する。筋の浮き上がった青い筋肉の肉体、それを保護するための防具が淡い赤紫に光る。手首周りと肩から背中にかけて生えている長い体毛が荒々しく揺れ、黒い角が伸びた頭部からは悪魔の残虐さを主張していた。「ガーゼット」は組んだ腕を解きながら、その風貌にふさわしい威圧を発した

 

偉大魔獣(グレートまじゅう) ガーゼット

レベル6 ATK6000

 

天井にも届き得る体格の大型モンスターに、周囲のたじろぐ声がより大きくなる

 

「いっ、1体のリリースで出したモンスターの攻撃力が6000!?」

「…グレートな方の「ガーゼット」は、リリースしたモンスターの元々の攻撃力の2倍の数値を得る効果を持っている。「バルバロス」の元の攻撃力は3000だからな、その倍の6000の攻撃力を得たってことだ」

「あんなモンスターで攻撃されたら、一撃で負けるじゃないか!リバースカードもないし……」

 

僕の軽い解説を聞いて、なんか勝手に敗北気分でいていらっしゃる…手札誘発のモンスターなんてこの次元にもあるのに、どうしてこうも諦めが早いんだか。「ゴーズ」とかだけどさぁ、あっても

 

「そんなクズを攻撃表示で召喚するとは、とんだ初心者野郎だぜ!攻撃力6000の「ガーゼット」で攻撃!狙いはテメェの、チンケなクズモンスターだ!」

 

おっと、よそ見をしていたら「ガーゼット」が攻撃態勢に入っていた。悪魔将軍もびっくりな筋肉質の掌を前に合わせ、かめはめ波が如き光線が掌から発射され、我らが「モリンフェン」様に降り注がれようとしていた

 

だが甘い。「モリンフェン(バニラモンスター)」を棒立ちで出しておきながら、攻撃誘発の伏せカードだけだと思い込んだその考えは甘すぎる!

 

「手札の「シグナル・レッド」のモンスター効果!相手の攻撃宣言時に手札のこのカードを特殊召喚し、攻撃対象を「シグナル・レッド」に移し変える!」

「何!?」

 

パトライトのような光の点滅と共に、線路の上を爆走する列車が光と「モリンフェン」の間に割り込む。大概のモンスターを問答無用に破壊しかねない破壊光線は工作列車に直撃…しかし1度だけ戦闘破壊されない「シグナル・レッド」自身の効果により、装甲から軽い焦げの臭いが漂う程度で済んでいた

 

工作列車シグナル・レッド

レベル3 DEF1300

 

「この効果で特殊召喚された「シグナル・レッド」は、1度だけ戦闘では破壊されない」

 

濃厚と思われた敗北、そしてそんな状況の見事な回避に周囲から感嘆と賞賛の声が響き渡る。飯占は苛立ちながら露骨な舌打ちをする

 

「チッ、俺はこれでターンエンド!」

 

 

白星 風斗 LP4000 手札 3枚

 

カオスエンドマスター チューナー

レベル3 ATK1500

モリンフェン

レベル5 ATK1550

工作列車シグナル・レッド

レベル3 DEF1300

VS

飯占 亮介 LP2900 手札 0枚

 

偉大魔獣(グレートまじゅう) ガーゼット

レベル6 ATK6000

 

 

「それじゃ、僕のターン!」

 

……さてさて、どうしたものか。正直言えば、さっきのターンであいつがしてくることは、場に残ってた妥協状態の「バルバロス」を元に戻して攻撃…くらいだと思っていた。しかし攻撃力6000の「ガーゼット」という、思いの外「モリンフェン」での攻略が厳しいモンスターが出てきてしまった。勝つ、だけなら容易だ。「カオスエンドマスター」と「モリンフェン」で「琰魔竜(レッド・デーモン)」をシンクロして、効果で破壊してダイレクト。「ガーゼット」だけな以上、確実に勝てるといえるだろう

 

しかし何度も言うが、それで賞賛されるのはそのシンクロモンスターだ。素材とだけで使われたんじゃ後ろの少年の心境は微妙になるだけだし、それに「モリンフェン」を別のいいモンスターに変えればいいとまで言われかねない。うまくは言えないが…僕はあくまで「モリンフェン」で勝ちたいのだ。好きなカードで勝てる魅力を、好きなモンスターで勝つ喜びを伝えたいなら、好きなカードで戦い抜くのが道理というもの!…今なら海馬社長の「青眼(ブルーアイズ)」好きも、なんとなく理解できる気がする

 

「僕は全てのモンスターを守備表示に変更…これでターンを終了する」

 

でも、だからと言って無謀をすれば勝てるというわけではない。相手の場には6000の高打点がいるのだ、これでモンスターに貫通効果を付与するカードを使われたら負け確定……引きの悪さを祈るしかない

 

 

白星 風斗 LP4000 手札 4枚

 

カオスエンドマスター チューナー

レベル3 DEF1000

モリンフェン

レベル5 DEF1300

工作列車シグナル・レッド

レベル3 DEF1300

VS

飯占 亮介 LP2900 手札 0枚

 

偉大魔獣(グレートまじゅう) ガーゼット

レベル6 ATK6000

 

 

「なんだ?大口叩いた割には何も出来ねえか!俺のターン、ドロー!俺は「ガーゼット」で「モリンフェン」を攻撃!今度こそ消えろ!」

 

ドローするとそのままの流れで攻撃指令を下す。命令を受けた「ガーゼット」は先ほどと同じようにエネルギーを手に溜め、青白い光を放射する。伏せカードが0で手札誘発もない以上、その暴力の光を止める術はない。「ガーゼット」の放った極太の光線に「モリンフェン」が飲み込まれ、奇妙奇天烈な断末魔をあげ消失した。も、モリンフェイーン!

 

挑発されたり攻撃を躱されたりの行動が余程ムカついていたのか、「モリンフェン」を破壊した相手は気分が良さげだ

 

「俺はカードを1枚セットしてターンエンド!」

 

 

白星 風斗 LP4000 手札 4枚

 

カオスエンドマスター チューナー

レベル3 DEF1000

工作列車シグナル・レッド

レベル3 DEF1300

VS

飯占 亮介 LP2900 手札 0枚

 

偉大魔獣(グレートまじゅう) ガーゼット

レベル6 ATK6000

 

伏せカード 1枚

 

 

「どうだ?攻撃力6000の「ガーゼット」は無敵だ!テメェに勝ち目はない!」

 

カードの力を我が物顔で男は自慢するが、奴の言わんとしてることは分からなくもない

 

6000という攻撃力は単純ゆえに強力。大抵のモンスターは戦闘による破壊が難しいし、あの「ライトニング」さえ突破はできない。そして伏せられたカードもこのタイミングで伏せたからには「スキルドレイン」などの「ガーゼット」を無力化してしまうものではなく、それらを保護するカードと踏む。「禁じられた」シリーズか「安全地帯」か、あるいはそれらに準ずるカードだと考えると「モリンフェン」であの「ガーゼット」を倒すことはもはや不可能と言えた

 

……「アンチホープ」みたいに、「ガーゼット」の攻撃力が素で6000だった場合だがな

 

「だったらなんだっていうんだ?諦める理由にならないな…僕のターン、ドロー!……来た!」

 

ドローカードを確認して、小さく呟く。遊戯王世界ならば今のセリフを言った後に逆転のキーカードを引いたりするもんだが、この状況で本当に引けるあたり僕の運命力も上がってきたということか。しかし警戒は怠らない、相手にはまだ1枚の伏せがあるのだから

 

一番不安なのは、あれ(伏せ)が永続罠「安全地帯」である場合。「安全地帯」の対象のモンスターは戦闘・効果破壊・効果対象の耐性を得る代わりに直接攻撃ができなくなるが、それはデュエルの長期戦を意味する。現状防戦的な以上、ターンが経つたびに相手のフィールドは整っていき、こちらが不利になることは想像に難くない

 

「2枚伏せてターンエンド」

 

次のターンへの決着に備えて、下準備を済ませてからエンド宣言をする

 

 

白星 風斗 LP4000 手札 3枚

 

カオスエンドマスター チューナー

レベル3 DEF1000

工作列車シグナル・レッド

レベル3 DEF1300

 

伏せカード 2枚

VS

飯占 亮介 LP2900 手札 0枚

 

偉大魔獣(グレートまじゅう) ガーゼット

レベル6 ATK6000

 

伏せカード 1枚

 

 

「俺のターン!ククク、雑魚を壁にして時間を稼ぐってつもりだろうがそうはいかねえ!俺は魔法カード「サンダーボルト」を発動!」

「ま、また禁止カード!」

「このカードの効果でテメェのモンスターを全部破壊する!」

 

前触れも予兆も一切なく破壊の雷が僕のフィールドに落ち、蹂躪する。細胞組織を焼き焦がす億は軽く越すであろうV(ボルト)圧がバチバチ鳴らしながら全身を駆け巡り、「カオスエンドマスター」と「シグナル・レッド」は身じろぎひとつする暇もなく消し炭にされた。凄まじい落雷が目の前に落ちたことにより、塞がざるをえなかった両耳から手を離す。未だに脳が強く揺れる

 

「グッウグゥ……!」

「今度こそ終わりだ!「偉大魔獣(グレートまじゅう) ガーゼット」でプレイヤーにダイレクトアタック!」

「ッ……「ガーゼット」を対象に速攻魔法「禁じられた聖杯」を発動!攻撃力を400上げ、エンドフェイズまで「ガーゼット」の効果を無効にする!」

 

「ガーゼット」を無力化するカードの1枚を攻撃に合わせて発動する。従来の「スキドレバルバ」ならばこのカードは死に札の1つでしかないのだが、相手の場には自身の効果で高い攻撃力を身につけた「ガーゼット」が存在する。召喚時に攻撃力を得る「ガーゼット」は1度でも無効にされれば、手札に戻してもう1度召喚でもしなければフィールドにいる間はずっと攻撃力が0のままとなる

 

これが決まれば、ノーダメージとまではいかなくても大幅にダメージ量を減らすことができる…ただし、それは何の妨害もなければという前提

 

「読めてんだよ!リバースカードオープン!「禁じられた聖槍」!このターン、「ガーゼット」はこのカード以外の魔法・罠カードの効果を受けない!」

 

発動された僕の「聖杯」は神々しい先の分かれた槍に貫かれ、その効力を霧散させる。よりにもよって「聖槍」かよと、内心ごちりながら「ガーゼット」に視線を移す。さっきより少し縮んでいてもその悪魔の力は暴力的で、乾いた唇に冷や汗が染み込む

 

「俺の「ガーゼット」の攻撃力は800ポイント下がるが、それでも5200!しかも魔法・罠は効かねえ!攻撃を続行しろ「ガーゼット」!」

 

宣告と共に、巨大な悪魔は無慈悲にその力を爆発させる。極太から太く、程度にパワーダウンした光線が発射される

 

「くっ…罠発動!「ガード・ブロック」!」

「バカめ!「ガーゼット」に罠は効かねえんだよ!」

 

徐々に迫る「ガーゼット」の攻撃、魔法も罠も全て弾き返すそれは僕の1メートル真ん前まで近づき……そこで見えない壁に当たったかのように光は遮られ、上下左右バラバラに四散した。直撃の際の衝撃による風が、僅かな埃を舞い散らす

 

自分の勝利が確信した未来にヒビが入る。そんな感じの予想外が起きた表情に変わり、不良の男は狼狽える

 

「な、「ガーゼット」の攻撃が?!」

「残念だが、「ガード・ブロック」はプレイヤーに影響を与える防御カード。その効果は自身への戦闘ダメージを1度だけ無効にし、その後発動するプレイヤーはカードを1枚ドローすることのできる効果。よって「ガーゼット」による戦闘ダメージを0にし、僕はカードをドロー」

「プレイヤーに効果を及ぼす罠カードだと…!?」

 

歯を噛み締め、その顔に苛立ちを募らせていく。そんな状態だろうとお構いなしにデッキからカードを引く。…おぉ、このタイミングで「大嵐」を引けるとはな。相手のフィールドに1枚でも伏せがあったら出番があったかもな

 

「ぐう、ぐぅ〜………っ!!俺は、これで、ターンエンド!」

 

 

白星 風斗 LP4000 手札 4枚

VS

飯占 亮介 LP2900 手札 0枚

 

偉大魔獣(グレートまじゅう) ガーゼット

レベル6 ATK5200

 

 

「どうせクズモンスターしか使わねえテメェに「ガーゼット」を倒せるモンスターなんざいねえだろうが!諦めてさっさとサレンダーしやがれ!」

 

大声でそんなことを告げるが、声音から余裕がないことは丸分かりだ。自分を維持する為にちっぽけな自尊心に縋り付き、敗北を恐れ、周囲を傷つける…まるでエクシーズの人間を見下し、融合が至高と讃えるアカデミアのように感じた。しかし最初は怒りしか感じなかったが、今は哀れにさえ思える姿だった

 

「……哀れだな」

「アァン?なんつった今!」

「余程負けたくないんだろうが…お前は強くなんかないね」

 

僕の言葉に一瞬絶句し、怒鳴り返すつもりで口を開こうとするが遮るように言葉を続ける。左手の指は、すでにデュエルディスクのデッキトップの上に添えられている

 

「自分が弱いと思えない人間が、強くなれるはずないだろうがよ」

 

人間は自然界で言えば猿という生き物に分類され、その生物は素手だけで決めるなら弱肉強食の頂点にはとても程遠い。象に虎にカバにワニに鮫にライオンに、人間より大きく一撃で命を屠る猛者が多く存在するのだ。遥かに小さい蜂や蠍でさえ殺傷能力があるし、現存していない生物も含めれば恐竜なんかは脅威の一言では済まないだろう

 

けれど、それでも人間は多くに増え、繁栄してきた…最弱とも言えるのに、何故か?多くの人々は知能が高いから、と答えることに違いない。実際それは間違ってはいない…が、強いて言うなら足りていない。こう付け足されるべきだ

 

「敗北を知らない奴は、無力を知らない。無力を知らない奴が、勝利を目指せるはずがない」

 

ーー人間は高い知能を持っていたからこそ、敗北を学び、敗因を覚え、ヒエラルキーに頂点に立つことができたのだ…と

 

「俺が弱いだと!俺のモンスターになす術もない奴がよく言うぜ!」

「なら刮目しておけ。自分の自信が崩れる様をな!僕のターン、ドロー!」

 

ドローしたカードを手札に加えると、手札の引いたカードとは別のモンスターを特殊召喚させる

 

「相手の場にはのみモンスターがいる時、手札の「サイバー・ドラゴン」は特殊召喚することができる!」

 

最近よく遊勝塾で見ることが増えた、銀色のメタリックなドラゴンがフィールドに現れる

 

サイバー・ドラゴン

レベル5 ATK2100

 

「さらに「死者蘇生」を発動!蘇れ!「モリンフェン」!」

 

モリンフェン

レベル5 ATK1550

 

レベル5が2体…来るぞ!ができるが、「モリンフェン」で勝つ以上そんな無粋な真似を今回はしない

 

「血迷ったか!せっかくの「死者蘇生」でそんなモンスターを復活させるとは!」

「最初に言っただろうが。こいつ(モリンフェン)はお前を倒す、最強のモンスターだってな!手札から装備魔法「巨大化」を発動!装備の対象は……お前の「偉大魔獣(グレートまじゅう) ガーゼット」だ!」

「俺の「ガーゼット」に装備だと?」

 

訳が分からないと言った雰囲気を見せるが、互いのライフを見直し何かを察する

 

「…なるほどな、テメェのライフは4000で俺は2900、ライフが多いと装備モンスターの攻撃力を半分にする装備魔法を俺のモンスターに装備させることで、「ガーゼット」の攻撃力を半分にしようって魂胆か…だがな!それでも「ガーゼット」の攻撃力は5200の半分、2600だ!結局「ガーゼット」は倒せねえし、逆にテメェのライフを減らせば「ガーゼット」の攻撃力は倍の10400に……」

 

僕の策を見抜けたことによる増長なのか、飯占は傲慢を隠すことなく饒舌に語る。まぁ、()()正解だ。少なくともスキドレバルバを使いこなす程度には実力があるのだ、相性のいい「巨大化」には知っているだろうと考えたのだ。だけど一応無効化系の罠も考慮する以上伏せはない方が好ましい。だから「禁じられた聖杯」を使ってまで伏せを使わせた。そして、半分正解だというのは……

 

偉大魔獣(グレートまじゅう) ガーゼット

レベル6 ATK 0

 

「……ハ?」

 

半分なんて生温いことは言わず、0にする予定だったからだ

 

先ほどとは打って変わって力が縮小し無力を晒す「ガーゼット」。半分になると考えていた観客たちは攻撃力0の「ガーゼット」を見てざわつき始め…飯占は完全に混乱の渦に飲み込まれる

 

「「ガーゼット」の攻撃力が0になった?!なんでだ?!…ッハ!テメェ、一体何をしやがった!?」

 

はて?何をした、と言われてもねぇ

 

「「巨大化」を「ガーゼット」に装備させただけだが?」

「ふざけるな!だったら「ガーゼット」の攻撃力は半分になるだろうが!さてはシステムに細工をーー」

「お前、勘違いをしているな?」

 

流石にインチキ扱いされるのは不当にもほどがあったから、非常に面倒くさくはあるが説明をする

 

「「巨大化」は装備モンスターの攻撃力を()()の攻撃力の倍、あるいは半分の数値にする装備魔法」

「ンなこたぁ知ってんだよ!問題はなんでそのカードを装備した「ガーゼット」の攻撃力が……」

「「偉大魔獣(グレートまじゅう) ガーゼット」の元々の攻撃力は0だ」

「…なん……だと……」

 

今明かされた衝撃の真実に、まるで仲間の霊圧が消えたことを知らされた死神代行者のような反応をする飯占。周囲の反応も似たようなものだ

 

「「ガーゼット」にも2種類別のカードがあり、その中には攻撃力が?の奴もあるが…仮にお前がそいつを召喚したところで、攻撃力が0になることは変わらない」

「何言ってやがる!?攻撃力が?なら、その時に決まった攻撃力が元々の攻撃力だろうが!」

 

ハァ…これはデュエルディスクの弊害とも言えるなぁ。楽で便利な代わりに、どいつもこいつもコンマイ語を理解してなさ過ぎる……

 

「違う。「ガーゼット」のような召喚時タイミングに攻撃力を変動させるタイプの?の攻撃力は元々の攻守を参照する場合は、基本0の扱いになる。逆に「ワイトキング」みたいな常時攻撃力を変化させるタイプは攻守を倍加、半減させることができる。まぁ、「キメラテック・オーバー・ドラゴン」や「ダ・イーザ」みたいな例外はあるし、「サテライト・キャノン」みたいな調整中のカードもあるけどな」

 

ホントコンマイ語には参ったもんだ…とため息を吐いていると、周りの人たちは揃いも揃って疑問符を浮かべていた。目の前の相手も、とっても頭の中が混乱しているご様子であった

 

「召喚時タイミング?参照?調整中?コンマイ?……何言ってやがんだテメェは!意味が分からねえぞ!」

「うん、それに関してはものっそい同感だ」

『9割9分9厘役に立った試しがなかったからな』

 

正直僕も半分くらいは理解の外である。前世でゲームや本とかはする時間がないほど、だが絶妙に暇な時に遊戯王カードWikiを見ていたから覚えてはいたのだが、実際は時と場合みたいなデュエル中によくあるタイミングを逃すとかを除けば殆ど無駄知識と言わんばかりのものばっかり。まさか役に立つ日が来るとは思ってもいなかった

 

「どちらにせよ、「偉大魔獣(グレートまじゅう) ガーゼット」のカードに記載された元々の攻撃力は0。これは事実だ」

「ンな…バカな……」

 

 

白星 風斗 LP4000 手札 2枚

 

サイバー・ドラゴン

レベル5 ATK2100

モリンフェン

レベル5 ATK1550

VS

飯占 亮介 LP2900 手札 0枚

 

偉大魔獣(グレートまじゅう) ガーゼット

レベル6 ATK 0

(装備)巨大化

 

 

「バトル!「サイバー・ドラゴン」で攻撃力0の「ガーゼット」を攻撃!「エボリューション・バースト」!!」

 

贄の力を失った「ガーゼット」は抵抗すらできない。力強く「サイバー・ドラゴン」が吠えると、その口から放たれた電撃を弾けされるレーザー光線が「ガーゼット」の肉体を容赦なく削いでゆき……元々そこにいなかったかのように消滅した

 

 

白星 風斗 LP4000 手札 2枚

 

サイバー・ドラゴン

レベル5 ATK2100

モリンフェン

レベル5 ATK1550

VS

飯占 亮介 LP800 手札 0枚

 

 

「最後に「モリンフェン」でダイレクトアタックだ」

「……1つ聞かせろ」

 

不意に声を掛けられる。その瞳に迷いを宿した男が、1つの問いを僕に投げ掛ける

 

「なんで、「死者蘇生」で出したのがそんなモンスターなんだ?俺がそのモンスターをザコと言ったからか?」

 

そんなモンスター、とは言うまでもなく「モリンフェン」のことでしょうねぇ。まぁ、理由としてはカードを踏みつけたところにイラっときたのと、大事な…と称するカードをバカにされた中学生君が不憫だったから、といった感じに2重に渡った自己満足なんだよね〜…

 

でも、「モリンフェン」でトドメを刺す理由はと問われれば……

 

「好きなカードだからに決まってるだろ」

「好きなカード、だと?」

「確かに「モリンフェン」はお世辞にも強いカードとは言えない…いや、召喚のしづらさや中途半端なステータスも加味すれば、十分に弱いといえるカードだろうな」

 

僕も勝ちにこだわってた時期には、使えないと思ったカードは見向きすらしたことがなかった

 

「…だが、だからなんだっていうんだ?勝ちたいが為に使いたくないカードまで使うのか?自分が嫌う戦術やカードを使ってまで勝ち続けた勝利に、一体何の価値がある?」

 

海馬瀬人は「青眼の白龍(ブルーアイズ・ホワイト・ドラゴン)」を信じたが故に運命を変えた。ジャック・アトラスは「レッド・デーモンズ・ドラゴン」を最後まで使い続けたからこそシンクロの新しい先を見つけた

 

「強いカード、弱いカード、そんなのは人の勝手。本当に強い決闘者(デュエリスト)ならば、好きなカードで勝てるように努力をするべきだ」

「ッ…!」

 

天啓を打たれたかのように男は目を見開き、片膝をついた

 

当然現実はそんなに甘くない。好きなカードで勝つにはそれほどの知識と経験が必要だし、それを得たとしてもパワーカードと環境の波には流されざるをえない。それはセリフの元ネタのポケモンも遊戯王も同じことだ

 

それでも。それでもそのカードを使い続け、その果てに勝利を収めた決闘者(デュエリスト)がいたとするならば…きっと武藤遊戯クラスの遊戯王と呼べるにふさわしい、伝説に匹敵することだろう

 

……まぁ、僕は好きなカードが多すぎるからそんな決闘者(デュエリスト)にはなれないけど

 

「さぁ、いけ!「モリンフェン」!」

 

ゆっくりと翼を揺らし、奇怪な悪魔が宙を浮く。鉤爪の伸びた両腕を前に揃えると、その先に赤い球体が生成される。熱量のこもったそれは徐々に大きく、しかし形を整えながら完成に近づき……発射される

 

「「モリンフェン・フレア」!!」

 

等速で真っ直ぐ飛ぶ恒星のような球はそのまま相手プレイヤー、飯占亮介の小さく命中。瞬間、輝くと同時に……派手に爆発し、勢いよく吹っ飛ばした

 

「グワアァーッ!!」

 

 

白星 風斗 LP4000 手札 2枚

 

サイバー・ドラゴン

レベル5 ATK2100

モリンフェン

レベル5 ATK1550

VS

飯占 亮介 LP 0 手札 0枚

 

 

「……ふぅ、勝った勝った」

 

そうやって感傷に浸りながら周りを見渡すと随分盛り上がってくれたみたいで、小さい男の子たちなんかはこちらに向かって手を振っていた。小さく手を振ることでそれに応えながら、僕は借り物のカードを眼鏡の彼に返した

 

「あ……」

「返すよ、これ。…案外勝てるもんだろ?次から気をつけな」

「ありがとうございます!」

 

そんな礼に対してフッと笑って背を向ける。ちょっとカッコよくなかったか?なんて今の行動を思い返しながら、今度は倒れていた不良君を起こしてやる。彼は目を丸くして驚いていた

 

「お前、強くなりたくて周りにデュエル吹っ掛けてるんだって?」

「……あ、あぁ…そうだが……」

「そんなに強い奴とデュエルしたきゃ、また僕が相手してやるよ」

「ッ?!な、何を言って……」

「だから周りに迷惑掛けるのは止めておけ。そんなことしても何の得にもならん…僕はよくこの店に来る。また機会があれば、楽しいデュエルをしようぜ」

 

よし、これでいい。これでこいつがこの条件に食いつけば、少なくともこれからのこいつの被害…つまりは遊矢たちへの被害を事前に避けることができる。こいつとデュエルして負けて、遊矢がまた萎びたトマトになっても困るだけだからな

 

あとは最初の間は適当に相手をして、徐々に会う機会を減らしていけば1ヶ月1デュエル程度で済むかもしれんし、試作デッキのサンドバッグにもできる。周囲の被害を抑えられて、試作デッキの対戦相手も確保、まさに一石二鳥ってやつだぜ!

 

「……お、おぉ……アンタ、名前は何ていうんだ…?」

「…?名前…って、僕か?…白星だが……」

「白星……いや、白星のアニキ!」

「……へ?」

 

アニキ?

 

「デュエルの強さ、詳しさ、何よりその漢の気概…!俺はアニキに惚れたよ、頼む!アニキの舎弟にしてくれ!」

「ハァ!?舎弟?!お前は何を言ってんだ!?」

 

しかも今惚れ…ゾッワァ〜…!今めっちゃ鳥肌立ったんだけど!?ケツの穴キュッとしたんだけど!?止めろ!僕にそっちの気はない!誰かホモンズとトッ腐ス呼んでこい!

 

「いや、あの、急に舎弟とか言われてもなぁ…勘弁してくんない?弟子は1人で十分だ」

 

さっき考えていたこととは180度曲がったことを言っているが、しょうがないと思うんだ。だってさ、こんなチンピラ風味の男が舎弟にしてくれって、反応に困るだろ?正直今怒らせてから再起不能にした方が楽なんじゃないかと思うくらいだ。後味は確実に悪くなるけど

 

「頼む!この通りだ!」

 

ちょっと止めて、土下座止めて。断りづらくなるじゃん。あぁもうクソ、どうやって逃れればーーーッ!

 

2度と来ることはないと思った弟子入り懇願の対処に困惑しつつも、もしかしたらこの先、3度目があるのではないかという不安が頭の隅を掠めた




何だこれ…何だこれ?まさかの展開でしょうね。僕もいろいろと書き進めている結果、こんなことになってしまうとは予想だにしていなかったです、はい

なんだかんだで忙しい時期ですが、そろそろ本編進めていかないとヤバイ感じがビンビンするので投稿スピードを徐々に上げていくつもりです。その上で「ついてこられる奴はついてこい!」を地でいく内容を書いていくつもりですので、楽しみにしていてください(ゲス顏)

それと今回のデッキは「モリンフェン」を軸に戦うもよし、「トフェニ」や「カオスエンド」を使ってシンクロ・エクシーズするもよしの「モリンフェン」デッキです!「モリンフェン」はカッコいいんですけど、いかんせんイラストが1種類っていうのが…もっとカッコいいイラストの「モリンフェン」とか書いてくれよコンマイ!



次回予告

いつも通り仕事の一環でLDSに赴く風斗。今回は赤馬の頼みで2人同時に相手する必要があったのだが、その2人が非常に問題だった…

「ドーモ 拙者は風魔日影と申す」
「ドーモ 風魔日影の弟 月影でござる」
「アイエエエ!ニンジャナンデ!?」

面倒くさがりな直感系決闘者がゆくARC−V物語
第28話 「ニンジャキラーのニンジャ」
次回はニンジャが出て殺す!
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