面倒くさがりな直感系決闘者がゆくARC-V物語 作:ジャギィ
初投稿ゆえ拙い文章であるかも知れませんが、生暖かい目で読んでいただければ幸いです
基本的に主人公視点、時たま三人称視点で書いていこうと思います
それでは本編ドーゾ!
命の代償
この世界において、正しいとは一体どういうことだろうか?
世界には涙溢れる優しさもあれば、血にまみれた残酷さもある…いや、むしろ残酷さの方が多いくらいだ
顔が良くない、能力が低い、周りと違う。これらを含めた、これだけじゃないもっと他の色んな要素なども足りてないだけで、人間は暴力と悪意の限りを何か足りてない
バカバカしい…今は本当にそう思う。
話を戻そう。この世界において正しいとはどういうことだろうか…ここで僕の持論を述べるなら、
より詳しく説明するなら、その事柄が正しいのではなく
そしてそれを自覚しても直そうともしないのが人間というものだ
「…あぁ〜クソったれ、待ってるだけってのも暇だなぁ〜…」
夏真っ盛りの夕方、休憩所入り口の前で鉄の階段の座りながら、僕は呟いた。本当に暑い、ジュースでも飲まんとマジでやってられん
僕の名前は
「…ん、来たか?」
遠くから聞こえる車の走る音。それを頼りに今か今かと待ちわびていると、職場の駐車場によく見知った車が入ってきた。白みがかかった灰色の、ちょっと高級そうな感じの車。間違いなく迎えの車である。ただし…
「風ちゃーん!迎えに来たよー!」
「なんでおばあちゃんが迎えに来たんだ?そして何故いる、
そのよく見知った車は2番目にという副詞が必要であったが。更にマイリトルシスター、葵が乗ってる状態。ちょいと混乱してきた
おかしい、LINEじゃ確かに今から迎えに行くと言っていたのに。そう思いながらも車の後部座席に座って、最近新しく変えたスマフォをつけてLINEを開いた
(母 今新しいお客さん来たら迎えに行けんわ、おばあちゃんに迎え に行かせたから堪忍な)
そんな言葉がLINEに残されていた。なるほど、それならおばあちゃんが迎えに来たのも納得するわ。葵は暇だからといったところか
そうしてこの状況を納得してる間に、車は走り出した
「珍しいね、おばあちゃんが迎えに来るなんて」
「お母さんが忙しいから今日は私が迎えに来てん。お客さんが急に来たって言ってたから」
「そうなん?分かった」
「風ちゃん!帰ったら宿題教えて!分からんとこ多い!」
「分かったからオメーはシートベルトつけろ。事故っつーのは怖いんだぞ、いやマジで」
運転しているおばあちゃんに質問し、右から話しかけてくる葵に注意しながら車の揺れに身をまかせる
ちなみに蛇足だがウチの家族は一部を除けば関西弁である。その一部が僕。正確には標準語にちょっと関西弁と色んな言葉遣いが混じった、そんな感じで話すことが多い。…分かってるよ、ちょっと変な話し方だっていうのは、色んなものに影響されやすいのは…
(しかしやっぱ暇だなぁ…スマフォだとネット使っても遅すぎるし、今度からなんかゲームでも持って行こっかな?仕事後ならなんの問題もないと思うし。そういやそろそろ遊戯王で新しいパック発売日だったな…帰ったら…)
唐突に。本当に唐突に車が強く揺れた。それも縦にではなく横に大きく、何かがぶつかる音がした。シートベルトが体を締め付けて痛いがおかげで体が車内でシェイクせずに済んだ。しかし隣に座っている葵は違う、僕のシャツの前と後ろの握りしめ抱きついてきている
「風ちゃん!!」
「何ィ?!」
後部座席の左窓から見えたのは田んぼだった。いったいどうしてこういう状況になったのか、聞きたいことは山ほどあった。そして生物としての本能が、
だが僕は…葵の小さな体を抱きかかえた
「葵!」
瞬間、再び襲ってくる大きな揺れ。子供1人抱えている分、さっきよりも大きくシートベルトが体を食い込ませるが、その鈍い痛みは抱きかかえている小さな命を手放すにはあまりにも弱過ぎた
とうとうシートベルトの方が限界を迎えたのか、根元からブチッと音がなり、妹を抱えた僕の体はミキサーにかけられたように後部座席を転げ回る
そして貫くような痛みと同時に意識を手放してしまった
こうして彼の物語は終わりを迎えた
何故事故が起きたのか?何故あの時自分ではなく妹を優先したのか?事故にあった家族は無事なのか?
それを考えることも知ることも、死んでしまった彼にはできない。できるはずがなかった
…そのはずだった…
「………ッ…!イッテェ……?どこだ、ここ…?」
頭の痛みから目を覚ました僕が最初に見たのは色のない世界だった
なんだこの真っ白な部屋…?病院?にしては異常なほど真っ白だしなぁ…そもそもなんでこんなところに…
「…そういや、あのあと…」
どうなったんだ?湧き上がった疑問はそのあとだった
あの揺れ、あの音、あの痛み…どれをとっても夢の一言で片付けるにはあまりに生々しかった
「でも恐怖的夢を見るなんて時々あるしなぁ…。…考えても仕方ねぇや、とりあえずこっから出てみるか」
「夢ではないのぉ」
「うぉおっ?!」
後ろから距離をとりながら振り向くと、RPGの魔法使いさながら白いローブを着込んだ痩せ細ったじいさんがいた。ビビった〜…
「ど、どちら様で…?」
「それは今は置いておこうかのォ、今のお主にとって重要なのは、さっきのワシの言葉じゃろうしのォ…」
「さっきの言葉って…」
このじいさんの言うさっきの言葉…夢ではない?だとしたらいったい何が夢ではないのか…
「………」
…いや、分かっている。さっきの言葉を鵜呑みにするなら、夢ではないのだとしたら、事故は確かにあったということで…
「…いちおう…」
「うん?」
「教えてくれませんか?…僕、どうなったんですか…?」
だけど僕は目の前のじいさんに聞いた。現実逃避したくなるけど、あいにく僕はバカじゃない。だから多分僕は…
「…お主は事故死したんじゃよ」
「ッ!…車、田んぼに落ちました…?」
「お主の記憶通りじゃ。自分の妹を守ろうとした結果、車内で壊れた車の棒の破片が頭部に突き刺さって即死じゃ…」
それだけで僕の心を揺らすには充分過ぎた。だがどうしても聞きたいこともあった
「葵は!…葵は生きてるんですか?…大きな怪我とか…していませんか…?」
「生きとるよ。特に怪我もしておらん」
「おばあちゃんは?」
「みんな生きとるよ」
「そうか…」
生きてたのか…僕以外、みんな…
「良かったァ〜」
本当に良かった…死んだのは僕だけか…。いや死ぬのは全然良くないんだけどね
「…変わったやつじゃのう」
「ん?何がですか?」
「普通死んで安堵の溜息を吐くやつはいないじゃろうに…。もっと悲愴感溢れるもんじゃろう」
「1番最悪なのはあの居場所が消えることですよ」
色んな問題を抱えた家族だった。お父さんは浪費家だし、お母さんは鬱寸前だし、弟は卒業危ういし、妹はワガママだし、おばあちゃんは文句が多いしで、本当にいろいろとヤバい家族である。ちなみに僕は鬱でバカで卑屈。1番の問題児だったと最近気付いた
でも楽しく生きれたのはあの家族だったからだと思う。だからそこで僕が消えてもきっと生きていけるだろう。みんな強いから
「…なるほどのォ、だから死んでも後悔はないというわけじゃな」
「いやあるよ」
何言ってんだこのじいさん。そう言うとその優しげな顔がいかにもポカンという感じになった
「え?」
「あるに決まってんでしょ。楽しみにしてたゲームの発売もあったしもっと自堕落な生活もしたかったし、何よりやりたいことがたくさんあった!」
「お主、さっきと言っとることが違うのじゃが」
「何も違わねぇよ!死んだことに後悔?あるに決まってんだろーが!」
でも、と僕は付け加える
「僕のとったあの行動は間違ってはいない。それだけは断言できる」
何故あのような行動をとったのかは本当に分からない。だから
「……本当に変わったやつじゃのう…」
「そういやじいさん誰なんだ?」
「今更じゃのう」
あんたが後回しにしたんだろうが
「ワシは、人間でいう神様といったものじゃな」
「へぇ〜、神様なんですか。凄いですね」
まぁ死後の世界もあるのだから神様くらいいるだろう。もしかしたら天使もいるかもな
「反応が薄いのう…」
「で、なんのようですか?」
「…お主、新たな人生が欲しくないか?」
…?…新たな人生?
「どゆこと?」
「お主がいたとことは別の世界…別の宇宙で、そのまま生きてみないかと言っとるんじゃよ」
「?なんで僕が?」
「本来なら普通は記憶と容姿を消して、罪人ならその前に罰を与えてから新たな生を与えるのじゃが、稀にお主のような善人には記憶も容姿も消さずに望む世界に新しい人生を与えるのじゃよ」
「へぇ〜」
僕が善人ねぇ〜僕が善人なら世界中が善人……
「お主の望む世界に送ってやるぞ、ゲームの世界でもアニメの世界でもじゃ」
なん…だと…!?
「おいじいさん!」
「おぉ?!なん、なんじゃ!?」
「今、なんて言った…?」
ゲームの世界でもアニメの世界でも…だと…!?つまり…
「転生?遊戯王ARC-V?…つまり生のクロワッ咲が見れるということか!?」
「いや、そこまでは言っておらんが…」
ネタの宝庫の遊戯王!その世界に行けるというのか…!
どうしよ、正直5D'sもZAXELも行きたい…いや、初代もGXも捨てがたい…あっ、ペンデュラム出来ねぇじゃん。ダメだこりゃ
「とりあえず、そのARC-Vというところに行きたいというのじゃな?」
「良いんですか?」
「良いんじゃよ。これは善行を働いた者への褒美みたいなものじゃ」
「あっ、デッキ…というか前世の僕のカードとか持ってこれますか?」
「全種でも構わんのじゃぞ?」
「そこまで!?いや、流石にそれは……」
ただでさえ生き返らせてもらってんのに悪くて受け取れねぇ…
「良いんじゃよ。言ったじゃろ、褒美みたいなものじゃと」
「マジで?良いんですか?ホントに?」
「うむ」
「…じゃあありがたくいただきます……」
「これの中から好きなカードを取り出せるようにしておいた。持って行きなさい」
そうして手渡されたのは肩掛けの黒いショルダーバッグであった。側面にジッパー付きのポケットがあり、バッグの開け口のジッパーには引っ張るための紐と良く見かけた御守りと修学旅行で買った金色の刀のお土産品…
「って生きてた時に使ってたバッグじゃねーか!」
「よく分かったのォ」
「分かるわ!何年使ってたと思ってんだ!…ってよく見たら冬場ご愛用の黒コートまであんじゃねーか!あっ、ポッケに手袋とネックウォーマーまで…うわぁ……」
オマケのようについてきた黒コートに黒手袋、黒ネックウォーマーまで入っていて流石に怖くなってきた。これが神様ってやつか…
「それだけあれば充分じゃろ」
「充分過ぎて逆に引くわ…って金は?自分で稼げと?」
「あの世界なら
「ポケモンかよ!いくらなんでもンな追い剥ぎみてーな真似できるか!」
「冗談じゃ」
冗談か…冗談で良かった…。いくらなんでもンなことしたら第2の不審者になってしまう…ん?アレ?
不審者の特徴…長いコートにサングラス、スカーフ…
僕の装備…黒コート(フード付き)に黒手袋、黒ネックウォーマー…
ヤバい、これ第2の不審者じゃん
「どうしよ…」
「なにやっとるんじゃ…」
今明かされる衝撃の真実に打ちのめされてうずくまっていると神様が話しかけてきた。今なら遊馬先生の気持ちがちょっとだけ分かった気がする…
「ほれ、この財布のなかに前の世界のお主の金を全部入れておいた。あとは自分でどうにかするんじゃな」
「ありがとうございます…ってまた僕のものじゃん。しかもスゲーパンパン…」
バッグのポケットに財布を入れて立ち上がる
「最後に、ホレ」
「おぉ…これ、デュエルディスクか?スゲェ…ヤベェ……」
感動のあまり感嘆の声しかでなかった。とりあえず左腕にディスクをつけてみる。意外と軽いなぁ、小学校の頃に買ってもらったオモチャのデュエルディスクとは大違いだ
ここまでして貰ったら感謝してもし足りないが、神様に頭を下げて礼を述べる
「何から何までありがとうございます。あなたが神だ」
「いやいや、気にしなくても構わんよ。あと、ワシは本当に神じゃからの?」
分かってる、ネタで言ってみただけだ。しかし感謝の気持ちは伝わったみたいで神様も満足そうな顔だった
そうこうしていたら、真っ白な部屋の壁のうちの1つにトンネルみたいなのが出てきた。眩しい…
「ありがとうございました、神様」
「鞄には最低限生きるのに必要なものも出せるようにしておく。新たな人生、謳歌してくるんじゃよ」
神様の言葉を背に、その光り輝くトンネルを突き進む
…つーかいつまで続くんだろうこれ…歩を進める度に輝きが増してきてるような…
「ってうわっ!眩し!」
光が、視界を覆った
「…すまんのぅ。じゃが世界を頼む、青年よ」
と言うわけでこんな感じで書いていきます
暇ゆえに書いているので暇じゃなくなったら書かなくなるかもしれませんが頑張って続けていこうと思います