OVERLORD 自衛隊彼の地にて・・・   作:ラルク・シェル

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伊丹&レレイ、黒歴史を見る

完全なる狂騒・改でテュカやシャルティア達のの心が解放されて、その状態での会談をやることになった。だけど、精神的に疲れてしまった伊丹とレレイだったが、ユリとナーベラルとルプスレギナと一緒に完全なる狂騒・改を作った人の所に向かう。

伊丹達がリング・オブ・アインズ・ウール・ゴウンで到着したのは宝物庫。

 

「うへ~~~ここが宝物殿か?」

「スゴイ…」

「ちなみに、この部屋には侵入者対策の猛毒が漂ってますからね。渡したアイテムが無ければ入っただけで」

「あの世行ってことね」

 

ユリの説明を聞きながらも部屋いっぱいの財宝の山に2人は釘付け。

 

「それで、あのアイテムの製作者は誰なの?心当たりは?」

「はい、じつは…以前のオリジナルの物とは少し違っていました。その鍵を握るのは…」

「ぬふふふふふふふ…そぉぉぉぉぉぉの通りぃぃぃぃです!お嬢様方とお客人!!」

 

そこにパンドラズが相変わらずのウザいくらいに高いアクションと一緒に登場。当然、引いてしまう伊丹とレレイだったが、ナーベラルに何者か聞いてみる。

 

「なに…コイツ?」

「パンドラズ・アクター。アインズ様が自ら創造なさった宝物殿の領域守護者を任されたドッペルゲンガーです」

「これが…アインズさんが作った?」

 

まさかアインズがこんな変にテンションが高くて、いちいちアクションをするキャラを作っていたのを知ってさらに引く。しかしユリは本題に入る。

 

「やっぱり、パンドラズ・アクター。アナタが作ったのですね?完全なる狂騒・改を」

「ユリ姉、どうしてこのパンドラズ・アクターが作ったって分かったんスか?」

 

ルプスレギナは完全なる狂騒・改を作ったのがパンドラズだと気づいたのかユリに聞いてみた。

 

「説明しましょう。なぜ私が作ったのが彼だと気づいた理由。1つ目は、私が一度彼に会ったからです」

「出会ったから?」

「そして2つ目。前使用した完全なる狂騒は、発動の時に人形が出てくる仕組み」

「はぁ…で、どういうこと?」

「つまり、こういう事です!!」

 

ユリが大声を出しながら完全なる狂騒・改を手に持って掲げる。

 

「あっ!?」

「いいっ!?」

「これって!?」

「なるほど…」

「ほわっ!?」

 

そしてこの場にいた伊丹とナーベラルとルプスレギナと、ついでにパンドラズは驚愕してレレイは納得したりする。なぜなら完全なる狂騒・改から出ている人形の顔がパンドラズと同じ顔だった。

 

「まさか…そこで気づかれるとは、思いませんでしたね」

「いやいや、アンタの顔を知ればすぐに分かるけどな」

 

何気にカッコつけてユリの推理を褒めるパントラズだけど、あまりにも分かりやすいので伊丹が呆れながらツッコむ。

 

「それでは、守護者統括のアルベド様も気づかれていましたか?」

「いや、気づいていない様子だけど?」

「そこは触れないで頂きたいので、お願いします」

「たしかに、益々ややこしくなりそうだな」

 

伊丹とユリがお願いした丁度そんな時に、アルベドはクシャミをしたらしい。

 

「なるほど、そういう事でしたか」

 

するといつのまにか後ろにデミウルゴスが現れた。

 

「デミウルゴス様…どうしてここに?」

「なにやらコソコソとしていたので、着いて行った次第でしたね」

「てか…あの語尾は?」

 

伊丹の言う通り変な語尾は使わらずにちゃんと喋っていた。

 

「どうやら私も、アナタ方と同様に効かなかったみたいでしてね。でもここは敢て、敢て!振る舞わせていただきました」

「本当に?」

「そんな真剣な目で疑わないで頂けないでしょうか?」

 

レレイは本当に効いてないのか信じられない様子だが、そこにパンドラズが入って言ってきた。

 

「そんな筈は?試作品ならまだしも、完成品なら決して効果が出てた筈!」

「試作品?!」

「さっき試作品って言ってたけど…」

 

すると伊丹はパンドラズの試作品という言葉を聞いた途端に、すぐナーベラルが質問。そのままパンドラズが説明し始める。

 

「はい。本音をさらけ出すというのは、精神のアプローチをするに最も難しい干渉です。なので、まずは試作品を作り出してそこから完成品を作った訳です」

「その試作品と完成品はどう違うの?」

「説明しますと、本来の完成品は本音をさらけ出す効果がありますが、試作品は性格を変化させるシンプルな物。たとえば、性格が解放される。コンプレックスを刺激するか、ぶっ飛んだキャラになる」

 

説明を聞いた途端に伊丹達はなんとなく納得する。たしかにテュカらロゥリィはもちろん、シャルティアやコキュートスがなんかさっきの説明通りの性格になっていたので。

 

「なるほど…つまりアンタの説明を聞いた限り…」

「その性格の変化や全員にかかっていない事から」

「試作品って訳ですね」

「ところで、こんな質問だけど試作品と完成品の見分け方は?」

「はい、それは簡単です」

 

レレイが完全なる狂騒・改の見分け方にして質問するのでパンドラズは見分け方について説明する。

 

「まず、紐を引いた時に出てくる人形がアインズ様だったら完成品。そして私だったら試作品」

 

説明を聞いた途端、この場の空気が止まったかのように静かになる。

 

「……じゃあ、使用前の…紐を引かないで見分ける方法は?」

「無理ですね!」

 

大きく宣言するパンドラズ。つまり、紐を引いて発動しなければどれが完成で試作か分からないという事。するとデミウルゴスは今、シャルティア達がどうしているのか心配になってシズに連絡。

 

「メッセージを…シズですか?今の状況は?」

《大変》

 

それからデミウルゴスはシズとの連絡が終わると、すぐに伊丹達はパンドラズも一緒に宝物殿を出た。




伊丹とレレイがパンドラズと出会ってかない引いてましたね。
次回でこの騒動が終了します。

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