とある科学の速度標識《スピードサイン》   作:直視明光

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少し遅れました。
時宮の変な口調は何故か分かります。


誤解

「へぇ、今の学園都市1位ねぇ。どんな能力者だか知らないがこの吾輩の敵じゃない。それで、どこに行けばいいんだい?」

時宮はそんな不敵なセリフを放った。それを聞いて、月兎は一体どうしたのだろうか。すごくポカーンとした顔で時宮を見ていた。そのまま2人の間に沈黙が流れる。数秒後、時宮がその謎の勝負に負けて口を開いた。

「いや、そこは『 さすが時宮さん!』って言うところだろ、何で黙ってるんだよ。オラに何か文句でもあるのか」

その台詞を聞いて月兎は小さく震えだした。その震えはすぐに笑いに変わる。

「クックックッ、ハハハ、ハッハッハッ。さっきからどうしたんですか時宮さん。口調がおかしいとは聞いていたけど。オラって、いやオラって。こいつときたら!」

無茶苦茶ウケている。

「それを聞いていたなら分かってんだろう。しょうがないんだよ」

時宮が少しイラついた調子で言っても月兎は聞く耳を持たない。

「ええ、能力開発を続けるために演算機械の補助を受けて、脳や体の()()()()()()()()() んですよね。でもオラって、でもオラって。」

「くそっ、普段通りの設定にしておくんじゃなかった」

普段通り通信で起こされると思っていたのが駄目だった。時宮は反省した後とりあえずこの反逆者(身の程知らず)に一撃食らわせてやることにする。

「そうだよ。そのせいで一人称がぶれたり記憶が曖昧になったり色々あるんだ。人の苦労を笑ってんじゃねぇ」

「でも好きでやってるんですよね」

月兎はやけにニヤニヤしている。()()まで知っているらしい。

「とりあえず今日の仕事が終わったらお前みたいな嫌な女のことは記憶から消す。寝て起きたら忘れてるさ」

「 別にいいですよ。あなた私のタイプじゃないですし」

らちが開かない。違う方向から攻めてみることにした。

「 お前、上司を笑っていいのか。この事は上にも報告しておくからな」

「 いや、あなたが一番上でしょう。そんな事も忘れちゃったんですか時宮さん(ボケ老人)

完全に馬鹿にされている。

「今心の声が聞こえたぞ。分かった分かった。そういう事ならテメエの給料はゼロだ」

「別にいいですよ。寝たら私のことは忘れてるんでしょう」

時宮は何も言い返せなくなり、無言でベットから立ち上がる。

「ちょっと自販機でコーヒー飲んで最近の若者について考えてくる」

「別にいいですけど、早目に帰って来てくださいよ。まだ話は続くんですから 」

あっさり流されたが、しばらくして口を開いた。

「時宮さん」

「なんだよ!」

「私にも飲み物買ってきてくださいよ。果汁100%のやつ」

時宮はそれを聞いて思わず近くの壁を思いっきり蹴り、足を痛めた。

「 いてえ、畜生、俺は学園都市の暗部を支配するリーダーなんだぞ」

「早くしてくださいねー」

吐き出した恨み節は聞こえていないようだった。

しばらくしてから、時宮が戻ってくる。手には自分用のブラックコーヒーに加えてしっかりとオレンジジュースも握られている。時宮はそれを軽く投げ渡した。

「ほら、買ってきてやったぞ」

それを軽く月兎は受け止める。

「ありがとうございますっ」

その様子は年頃の女の子らしくて可愛い。

「よし、話を続けようか」

その声は少し弾んでいた。

「ええと、さっきのを聞いていてもう一つ思ったことがあったんですが」

「うん。」

「えーと何でしたっけ。その直後の吾輩とオラのインパクトが強すぎて……。」

駄目だ、さっき暖かい気持ちは幻だった。月兎はまた笑い出しそうになっている。

「おい、そろそろ殴るぞ」

「ええと、そうです。時宮さん、敵の能力強度(レベル)はいくつだと思ってるんですか」

「何って、大能力者(レベル4)に決まってるだろう」

それを聞いて月兎は大きく溜息をついた。顔には『 やれやれ』と大きく書いてある。

「なんだよ。順位のことなら、こうなってからランキングには参加してないんだ。最低でも互角には戦えるだろ」

「 時宮さん、今回の相手は超能力者(レベル5)ですよ」

それを聞いた時宮の顔は見物だった。

まずポカーンとした顔をし、それから理解したらしく愕然とした顔になった、その後顔は驚きに埋め尽くされる。

超能力者(レベル5)ってもう完成してたのかよ!」




早くバトルに持ち込みたいです。
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