とある科学の速度標識《スピードサイン》   作:直視明光

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 こちらはまだまだバトルシーンになりそうにありません。
 先週の週間UAが1000を超えました!ありがとうございます!
 一回分の量を増やすのが目標です。


打開策

「なるほど、それは凄い能力ですね!色々な力の向きを操るとは!そりゃ時宮さんなんかじゃ勝てませんよね!」

「説明ゼリフと悪口ありがとう。ていうかお前、途中から絶対分かってやってたよな」

急きょ開催された『サルでもわかる!時宮進先生の物理学講座!』は十分ほど続いた。時宮の必死の説明を『えー、わかりません☆』と月兎があっさり却下してやり直す事数回、時宮の顔の疲労はどんどん濃くなっていた。先程買ってきたコーヒーは当の昔に空っぽである。

「それで、そんな奴にどうやって勝つんだ?俺様みたいに、動体視力より速い物体には追いつけないとかそういう分かりやすい弱点があるなら別だが」

時宮の顔には、『そんな弱点あったらもうとっくに倒されてるよな』と書いてある。果たしてその考えは当たっていたらしく

「ええと、まず直接攻撃は全部効かないみたいです」

当たりすぎて泣きたくなるレベルだった。

「ごめん、何言ってるかよくわからない」

「開発を担当した科学者のいう事には、なんでも体の表面に触ったものはデフォルトで全部はじき返すバリヤーがあるそうで」

ようするに、弾丸だろうがレーザーだろうが核兵器だろうが、体に当たった時点で跳ね返されておしまいということらしい。どこのチートボスだよ!と時宮は絶望した。

「もういい、某はもう寝る。終わったら起こしてくれ」

「そのセリフ妙にマッチしてますね…。って起きてくださいよ。きっと何か弱点がありますって」

とは言ってみたものの月兎にもこれといった良い意見はない。彼女の仕事は速度標識(スピードサイン)一方通行(アクセラレータ)と戦わせることで、べつに勝ってもらう必要はない。極論を言えば、別に時宮が負けて死んでしまっても構わないのだ。そんな薄情なことを月兎が考えているとは気づかず、律儀に時宮は勝つ方法を考え出した。

「ええと、辺り一帯の力を集めても持ち上げられないほど重い物体をぶつけてみる」

「その物体そのものを動かす力はどこから持って来るんですか」

「じゃあ、周りの空気から酸素を全部取り除く」

「それが万が一可能だとして、それが行われるのを一方通行(アクセラレータ)が黙ってみてるとでも」

そんな掛け合いがしばらく続き、時宮の案はことごとく却下された。

「もういいよ、どうせ余じゃあ奴には絶対勝てないんだ」

時宮は布団に突っ伏した。

「別に、あなたに勝つ作戦を立てろとは言ってませんよ」

ここで月兎が口を開いた。

「じゃあなんだよ。お前に対案があるとでも」

「いや、私にはありませんよ。これから行くところに考えてくれる人がいるんです」

あっさりとした感じで月兎はそんなことを言っている。

「なんですぐ言ってくれなかったんだよ。ここまでの時間全部無駄じゃんか」

時宮は当然の疑問を発した。

「いやぁ、学園都市の暗部の頂点を私が絶望させていると考えると何かそそるものがありまして」

直後、一瞬無音になった室内に、カチッという音が響き渡る。

「元学園都市第一を怒らせた代償、その身で払わせてやる」

「ちょ、時宮さんマジにならないでください。ほら無音で近づいてこないで、何気ない冗談ってあるじゃないですか。こいつときたら!悪気があったんじゃないんですよそんなに怒っちゃって。ねぇ!………ごめんなさいすいませんわたしが悪かったです」

「分かればよろしい」

時宮と月兎の力関係が通常に戻った瞬間だった。

「分かったらおいらにコーヒーを三本買ってこい「」

直後にぶっ壊れたが。

「っく、ここで来るかそれ!こいつと来たら」

結局月兎はまた大笑いし、時宮は項垂れることになった。

その後しばらくして、二人は待ち合わせ場所にいくためにその部屋を出ていく。

「それにしても、わざわざ自分専用のラインナップの自販機を作るとは、さすがブルジョワはやることが違う」

「良く出来てるだろ、外だと変な奴しかないからな」

「そこが良いと思うんですけどね。あのドキドキ感」

「それは自販機に求めるものじゃないと思う」

自販機からもう一本づつ同じ飲み物を買ってから。




すいません。先輩出すところまでいきませんでした。誰かは大体予想付くと思うんですが…
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