とある科学の速度標識《スピードサイン》   作:直視明光

4 / 17
初めてのバトルシーンで正直テンション上がってます。
ちなみに、個性的な能力が多いのはまだ能力開発が未熟なため、彼らが原石(天然の能力者)に近いためです。


対決

 振り下ろされた炎の塊を時宮は横に飛んで躱す。しかし、そのまま、連続で炎が襲いかかり、時宮は後退を余儀なくされた。時宮は右に左に逃げ回るが、少女の後ろから連続で放たれた炎に囲まれる。

「チョロチョロ動き回りおって、だかこれで終わりだ!」と完全に悪役のセリフを空井が叫ぶと同時に、左右から同時に2つの炎が時宮に襲い掛かった。

 それを時宮はあえてぎりぎりで回避する。それによって、炎の塊同士が空中でぶつかり、爆発を起こした。周りの炎がそれによって吹き飛ばされる。

(今だ!)そう思った時宮はそのまま前へと走り出し、直接少女を狙った。

 高位能力者は通常、己の能力に頼りすぎて、純粋な殴り合いには弱いことが多い。

 しかし時宮に対してその常識は通用しない。別に殴り合いになる前に圧倒するとかそういうわけではない。時宮に、そういうことが出来るだけの能力がなかったからだ。

 そもそも、時宮が大能力(レベル4)になったのはまだ一か月ぐらい前、夏休みが始まる少し前ぐらいの時である。そのまえの時宮の異能は『 周りの物体の反応を知覚する』ものでしかなかった。全く戦いに使えないため、人並みにケンカしていた時宮は肉弾戦に強くならざるを得なかったというわけだ。

「オラオラァ」

大きな声で相手を威嚇しながらこぶしを握って時宮は空井に殴りかかろうと近づいていく。

相手の異能が炎そのものを操るものではなく、炎を出す物体を操るだけのものならば、その物体から離れてしまえば安全なはずだ。大半の物体は後ろに置いていかれている。 見たところ今彼女の周りにあの物体はないし、後ろから物体を戻してきて攻撃するよりも時宮がたどり着く方が速い!

「ふっ、そんなものか貴様は、」

しかしそれに対して空井は馬鹿にしたように笑った。軽く手を振った瞬間、炎の塊が()()()()()()()()()()飛び出してきた。彼女の能力の弱点は彼女自身が最も理解している。全て飛ばすような愚かな真似をするはずはないのだ。

「喰らえ!」

時宮が空井目指して走って来た瞬間に、この炎が直撃して試合終了だ。その空井の目論見は、直ぐに覆された。

時宮が()()()()()()()()()()()()()()()からだ。時宮が大きな声を出していたのは引っかけだったらしい。

「女子を殴れるかっての。じゃあな、燃えるお嬢様、縁があったらまた会おゴフゥ」

なにか格好つけた事を言って立ち去ろうとしていた時宮は走って追いついてきた空井の華麗なる怒りの一撃(ドロップキック)によって吹っ飛ばされた。凄まじい音とともに時宮はぶっ倒れる。その拍子に、ポケットに入れておいた財布が飛んでいった。

そのまま起き上がれない時宮の前に、空井が靴音をわざと大きく立てながら近づいてくる。

「う、嘘だろ、お前お嬢様なんだろ、肉弾戦は弱いはずじゃあ」

それでも財布を拾おうとする時宮の手を踏みつけにし、時宮がぎゃあぎゃあ言っているのを見ながら空井は言い放つ。

「これぐらいは、いわゆる淑女のたしなみというやつだ。ジュース1本貰って行くぞ」

時宮の耳に、コインを入れる音とジュースが落ちる音が聞こえてくる。

(くそう、今日はろくな目に会わない。)

その多くが、なにか厄介な出来事に遭遇するとすぐに逃げようとする時宮の性格によるものだとまだ彼は気づいていない。

打ち上げまであと15:00分

 




主人公、カツアゲされちゃいましたね……
次回(現在編)ではもう少しいいところを見せてくれると思うのですが……
PS 本日5回目の編集です。上げる前に誤字脱字の確認しとけよっていう話ですよね……すいません。直視日光のもう一人の方に怒られました。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。