倒れ伏し、霞んだ視界に、幾つもの土色の塊があった。
否、これは土なんかじゃない。
それは幾重にも重なり果てた月海原学園の生徒達だ。
校舎からこの場所まで逃げ延びて、それでもあの黒い男達に成す術もなく殺されていった者達。
そして自分も今、その仲間入りをする。
…………………………
…………………………………………………
…………………………………………………………………………………………………………いやだ
いやだ。
嫌だ厭だ否だ。
いやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだッ!!
このままじゃ終われない!
このまま何も分からず、何も決められず、何も出来ないのはいやだ!
立たないと。
立て、立て、立て。
怖くても、痛くても、苦しくても。
その上でまだ考えないと。
だって、じゃないと
自分の意思で、戦う事すらできない――――ッ!!
『その結果が、死をも上回る苦痛でもか?』
声が聞こえる。
暗く、深い、低温の女性の声。
声だけなのに、圧倒的な存在感を滲ませるソレ。
悪魔か、地獄の極卒か、この際どっちだろうと構うもんか!
自分は死にたくない!
こんな終わりは、認められない!
『良い、許す。死に行く身でなお抗いの声を上げ、何よりこの私へと届かせる。此処で散らすには惜しい。故に喜べ少年。その願い、この私が掬おう。』
煌々と光を讃えるステンドグラスが、否、礼拝堂そのものが激震する。
圧倒的な存在がこの場に顕現する。
その存在の余りの大きさに、空間が悲鳴を上げて引き裂かれていく。
『だが心せよ。この先、待っているのは闘争の路。敵を蹂躙し、己のみが歩む孤独にして不毛の途。ここで死していた方が、遥かに楽であった事を!』
全てのステンドグラスが轟音と共に弾け飛び、礼拝堂の壁面や天井に致命的な亀裂が走る。
同時、他の全てを塗り潰す存在感を伴って、黒い騎士が降り立った。
「サーヴァント・ランサー。召喚に応じ参上した。」
その全身を覆う竜の様な鎧兜、その隙間から真っ直ぐとこちらを見ながら黒騎士、ランサーが告げる。
「貴様が我がマスターか?」
その眼光に、自分は一も二も無く頷いた。
そうしないと殺される、そう確信したからだ。
「宜しい。貴様が心折れぬ限り、我が槍は幾重にも屍を積み重ねる。此処に契約は完了した。」
こうして、今漸く、自分と黒の暴君の聖杯戦争は始まった。
「アサシンッ!」
だからこそ、当然の様に敵が来た。
中華風のアサシンと呼ばれた男が、音もなく拳を放つ。
それをランサーは宙で、否、不可視の得物で以て受け止める。
「カッ!見えぬ上に勁が通らぬ槍とは!」
「此処で潰えろ、暗殺者。」
ランサーの暴竜が如き槍裁きを、アサシンは清流の様に受け流し、捌いていく。
双方が双方とも、人間の筈なのに、触れただけで消飛びそうな圧倒的な存在感と実力で闘争
否、戦争をする。
成程、これは確かに聖杯「戦争」だ。
『マモナク予選期間は終了致シマス。予選を突破デキナカッタマスターノ皆サン残念デスガサヨウナラ。強制消去シマス強制消去シマス。』
そして始まりと同じく、戦争は唐突に中断された。
「狼煙は上がった。これから先が本番だ。」
アサシン達の背を見送るランサーの言葉に、しかし自分は何も返せなかった。
驚きと衝撃の連続、そしてそのままだったら間違いなく致命の傷を負っていたのだ。
寧ろ、今まで意識があったのが驚きだった。
「…今は眠りなさい。次に起きたら、それは闘争の再開なのですから。」
こうして、自分の聖杯戦争の第一戦はこれで終わった。
これはあり得ざる出会い。
岸波白野が、黒い暴君と出会い、月の戦いを駆け抜ける。
待つのは破滅か栄光か。
どちらにしろ、唯で済む事だけはない。
はくのんがもしもっと生(欲望)に忠実だったら、もっとトンデモないサーヴァントが呼べたと思う。
コミック版を引っ張りだして40分そこらで執筆しました(汗拭いつつ
そしてFGOやっぱりガチャイベント出たしw
取っておいた石40と符8で回すと、符一回目にして若き団長(イアソン臭)が!
でも本命は地雷女と鉄腕王なんだよ!3名の中で一番いらないのが来やがった!
なお石はほぼ全部礼装で、当たりは若征服王×2でした。
リアルラックほしぃ…