今回はイチャラブです!(エロ抜き
七日目 夕方
命からがらアインツベルン城から撤退した一同及びイリヤとそのメイド達は、安全確保のためにも取り敢えず衛宮邸で一旦世話になる事になった。
あの影に関する相談もあるし、色々と考える事も多いからだ。
そして何より…
「衛宮君、セイバーを抱きなさい。」
「うん、取り敢えず説明してくれ遠坂。」
喫緊の問題を解決する必要があったからだ。
「衛宮君の左腕はその内義手でも用意するとして…セイバーとの契約が切れてるでしょ?早く繋ぎ直さないと消えるわよ。」
現在、セイバーは割り当てられた部屋、士郎の寝室の隣で寝ている。
と言うのも、衛宮邸についてすぐ、彼女が倒れたからだ。
「以前から気になってたんだけど、契約が中途半端だったのよ。それでもセイバーは自分で魔力を生産できるから大丈夫だったけど、今じゃそれでも危ない位。だからこそ、此処でちゃんと繋ぎ直すべきよ。今後のためにも。」
今後、とは勿論大聖杯の件やあの影への対策についてだ。
今すぐとはいかなくても、何れ相対する事は目に見えているのだから、早急に対策を練るべきだろう。
「わ、分かった。でも、セイバーの意見とかも確認してからだからなっ」
「はいはい。防音の結界も張ってあげるから、明日まで楽しんだら?」
「余計なお世話だ!」
居間から足音も荒く去っていく士郎の耳に、凛の爆笑が届いた。
七日目 夜
「んじゃ、あんたらもアレの事は解らないのね?」
「だからそう言ってるじゃない。」
夜の衛宮邸の居間、そこでしろいこあくまとあかいあくまが睨みあっていた。
「バーサーカーが負けちゃったからこうして話してあげるのに、その態度は無いんじゃないのー?」
「ぎぎぎ…。」
凄まじくギシギシとした空気を生み出す二人に対し、その従者達は割とのんびりとしていた。
「む、素晴らしい腕前ですね。安物の茶葉でこれとは。」
「ご飯も、美味しかった。」
「何、これも従者の嗜みという奴だ。」
「そこ!こっちほっといて和気藹々としない!」
凛が余りの温度の違いに噛み付くが、従者三人はその様を見て、一様にふぅ…とため息をついた。
「大変ですね。」
「中々にお転婆でね。だからこそ仕え甲斐もあると言うか。」
「カルシウム、足りてる?」
「よし、あんた達そこに直りなさい。」
ギュインギュインと、遠坂の魔術刻印(うっかり内蔵)が唸りを上げる。
当たったら対魔力の低いアーチャーでは大ダメージは免れないだろう。
「所でシロウはー?」
「…それ、私に言わせる?」
テーブルの上でぐだーとするイリヤからの問いに、凛は頬を染めながら目を反らした。
「防音の結界は張ったから、まぁ音漏れはしないわ。」
「まぁ、セイバーなら作法も解ってるし、大丈夫でしょ。」
そう言うイリヤの頬もちょっと赤かったりした。
「まぁあの未熟者では契約を結び直すには直接身体を繋げるしかないだろうな。」
紅茶を喫しながらのアーチャーの声に、女性陣(-1)の顔が赤くなる。
今現在もあの二人がそーゆー事をしていると思うと、年頃の女性としては、こう、反応に困る。
「皆、顔真っ赤。」
「まだまだ若いという事さ。」
「私、若くない?」
「君の場合は幼いと言うべきだな。」
そんな気まずい空気が漂う中、最年長者と最年少者だけがのんびりとお茶を楽しんでいた。
「しっかし、あのアーサー王があんな美人だとか、ほんと事実は小説より奇なりよねー。」
アーサー王は5~6世紀、ブリトン人の伝説上の王とさる。
アーサー王は父ウーサーと敵国の妃であったイグレインとの子として生まれ、しかし、直ぐにウーサーが死亡したため、部下の騎士の下で従者として育った。
そして選定の剣を抜いて王となってからは正に破竹の如く、当時ヨーロッパとされた世界を征服、統一し、繁栄させた。
多くの民草にとっては自分達の生活を上向きにしてくれた理想の君主であり、「大のために小を捨てる」を良しとし、「王は国の第一の奉仕者である」を金言として最後まで国のために尽力し続けた王としても知られる。
反面、それまでの支配者層や政策の関係上不利となった者達からは蛇蝎の様に嫌悪され続けた。
総括すれば、当時が基督教とローマ時代の倫理観が複雑に混じり合った時代であり、判断基準が明確でないにしても、民草の多くから名君と慕われ続けていたと言える。
また、後世への影響と言う点でも絶大で、現在の大英連邦各国が未だに緊密な関係である事が挙げられる。
彼の王の時代からの「頭を垂れた者は皆須らく我が民であり、その生き方を尊重しよう。」という、現代における積極的な文化・民族保護を前提とした融和政策を取る事で占領・植民地の反乱が他のヨーロッパ諸国に比べ激減し、現代にまで繋がる繁栄を確固とした。
「それがあぁも影を背負っていると言うのなら、余程己の道に悔いがあった、と言う事だろう。」
ぽつり、とアーチャーが漏らす言葉に、確かに、と凛は内心で頷いた。
自分が王だ、と思うなら、普通はもっと堂々としているだろう。
だがしかし、彼女は堂々としてながら、その実、ずっと影を背負い続けていた様に見えた。
「何にせよ、これでシロウも男になるのねー。」
「明日は、赤飯。」
「この国では鯛の御頭付では?」
「あんたら、何か致命的に間違ってるから。」
………………………………………………………
「セイバー、良いか?」
声をかけても反応が無かったため、仕方なくそのまま士郎は部屋へと入った。
「………。」
そこには、セイバーが息を荒くしながら布団に横になっていた。
あの厳めしい鎧も、その下のインナーも今は無く、部屋に備え付けの寝間着代わりの浴衣だけを着ていた。
英霊の持ち物は基本、肉体を含む全てが魔力で編まれている。
無論、衣服もそうであり、それを纏わずに現世の衣服を着る事で、少しでも魔力を節約しているのだ。
「…っ……ふ。」
だが、そんな理由等どうでも良くなる程に、汗ばんだ金髪巨乳のお姉さん(肌蹴た浴衣+下着無し)という存在はもうどうしようもなくエロかった。
「し、ろう…?」
「あ、寝てて良いって。」
そして漸く士郎に気付いたセイバーが上体を起こそうとするのを止める。
やはり疲弊が激しいのだろう、その動きすら普段のキビキビとした様子から程遠かった。
「すみません、士郎…。」
「良いって。セイバーがいなけりゃ、バーサーカーに負けてたんだし。」
夢の中ではただの女の子で、それを押し殺しながら王として生き抜いた孤独な人。
そんな人に、これ以上の無茶はさせたくなかった。
「士郎…。」
「ん?」
「貴方は、どうしてカリバーンを作ったのですか?」
普段と口調が違う事に違和感を感じながら、士郎は素直に口を開いた。
「オレが投影できる宝具の中で一番強かったからだ。」
「そう、ですか…。」
「…セイバーにとって、カリバーンはやっぱ思い入れがあるのか?」
言ってから、しまった、と士郎は思った。
セイバーの様子が目に見えて沈んだからだ。
「はい。カリバーンは、私が抜いた王選定の剣。同時に、私が折った剣でもあります。」
そこから、セイバーは何処か遠くを見つめながら、ぽつぽつと生前の話を始めた。
アーサー王、ブリテンの暴君と言われた王の、その始まりを。
長きに渡るローマ帝国による繁栄が終わり、ブリタニア州からブリテンという国となった彼の地は、しかし荒れ果てていた。
天災に覇権を求める領主達による群雄割拠の戦乱が続いた。
そして、漸く戦が終わろうと言う時に、それを私欲で台無しにしたのがセイバーの父、ウ―サー王だった。
このウ―サー王、元々ローマ系の騎士達の団長だったのだが、敵国の王との和解の際、相手側の王妃に一目ぼれし、あろう事かマーリンに自身の破滅と引き換えに寝取りの手引きをさせたのだ。
その結果、生まれたのがセイバー、後のアーサー王ことアルトリア・ペンドラゴンだった。
勿論、そんな事になったものだから、ブリテン統一と平和は遠のき、群雄割拠の世は続いた。
そんな王の後継として生まれたから、修行の旅の最中で荒れ果てたブリテンを見たから、自分ではそんなブリテンの全てを救う事が出来ないと悟ったから、
「私の心はあの日、カリバーンと共に置いてきました。」
アルトリアは暴君となる事を決意した。
即ち、カリバーンとはアルトリアにとって、捨て去ってしまった理想の王としての道標。
在りし日の理想、その偶像なのだ。
「そっか。そんな大切なもの、偽物とは言え勝手に使っちまってごめんな。」
「いえ、良いのです。アレはもう、私では振るう事すらできませんから。」
既に彼女は資格を手放した身だ。
例え偽物だろうと手に取り、素振りをしただけで、一合と持たずに砕け散るだろう。
それが、彼女の選択の結果なのだから。
「士郎、どうかこのまま、私を放っておいてください。」
唐突に、セイバーはそんな事を言った。
世迷言と言うには、その目には相変わらず強い意思があった。
「私は、貴方に相応しいサーヴァントではない。主である貴方に庇われるサーヴァント等、必要ありません。どうかこのまm「却下だ。」」
最後まで言い切らせず、士郎はセイバーの願いを却下した。
「オレはセイバー以上のサーヴァントなんて知らないし、セイバー以外のサーヴァントなんていらない。」
「でも…っ」
セイバーは必死に言い募った。
「私は貴方に災いを運んだ。剣を捧げると言いながら、貴方の腕を無くしてしまった。」
「それはオレの未熟で、運が悪かっただけだ。」
その姿はまるで懺悔する罪人の様で
「貴方に厳しく言いながら、結局王として完璧でいられなかった弱い人間です。」
「セイバーの教訓はためになったし、それで救われた人もいた。」
告解する咎人の様で
「わた、しは…。」
「オレは、さ」
たった一人で泣き伏す女の子の様だった。
「セイバーに消えてほしくない。これからも一緒にいたい。」
「ダメ、止めて…これ以上は、もう…。」
「答えは聞いてない。だから、これからお前を抱く。」
そう宣言して、ぼふんと衛宮士郎はアルトリアの上に圧し掛かった。
なお、起きたのは翌朝だった模様。
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八日目 朝
「士郎、士郎。起きてください。」
「んぁ…。」
朝日特有の眩しさと暖かくて柔らかい感触を感じながら、士郎はゆっくりと目を覚ました。
「ぁ、セイバー?」
「ん?」
「あ、悪い。おはよう、アルトリア。」
「はい、おはようございます、士郎。」
にこり、と控えめながら日向の様な柔らかな温かみを感じさせる笑みでセイバー、否、アルトリアが朝の挨拶を告げた。
「身体の調子はどうだ?」
「快調です。消費した魔力も今夜には完全に戻るでしょう。士郎は?」
「腕一本無いのがおかしい位に調子が良い。」
これは本当の事である。
そもそも、士郎もまた鞘を持つ身であり、アルトリアとの正式なパスが通った現在、その恩恵も最大限に受ける事が出来る。
流石に対不死属性を持つヒュドラの毒を受けた腕を再生する事は無理だが、傷口自体は既に塞がり、魔力や体力の消耗も完全に回復していた。
「その様ですね。あんなに出したのに、こんなに元気なんですから。」
アルトリアがあくまチックな笑みと共にそんな事を告げてきた。
しかし、考えてほしい。
目の前に金髪巨乳の美女がいて、互いに全裸で手足を絡めた状態で、しかも昨日思う存分に合体していたとは言え、衛宮士郎は十代後半の青少年である。
しかも回復力が通常時の十倍以上と来れば、そりゃーもうオッキしない方が不自然というもんである。
「まだ早いですし…その…士郎がどうしてもと言うなら一回位は…。」
「」
この後、一回戦処か三回戦程楽しみました。
なお、令呪は別の場所に出た模様
王の仮面 HP50/200