思い付いた物を書き連ねた何か   作:鎌鼬

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IS×刀語〜万能刀 鎩〜②

 

 

T月θ日

 

 

桜木との殺し合い(ケンカ)から一月経ち、普通なら全治半年くらいかかる怪我をスタイリッシュなポーズを決めるオネエ言葉のお医者さんのお陰で一ヶ月で治す事ができた。ありがとうと頭を下げて桜木と一緒に迎えにきた親の元に向かう。

 

 

この日、桜木からギルと呼べと言われた。どうしてギルなのか少し考えたが苗字の終わりと名前の始まりを繋げたらギルになると気がついた。俺の場合はラツ……変な名前になるな。普通に名前で呼ばれた方がいい。

 

 

迎えに来てくれたのは親父殿と、何故かレイーネがいた。親父殿からは「早く治って良かったな」と頭を手荒く撫でられ、レイーネからは「もうこんなことしないでくれよな」と呆れた様子で言われた。

 

 

ふとギルの方が気になってそっちを向けば……そこには親に泣きながら抱きつかれているギルの姿があった。泣いてはいるが声色から喜んでいるのが分かる。ギルから助けて欲しそうな目で見られていたがサムズアップして親父殿とレイーネと帰る。

 

 

帰り際に「ツルギィ!!貴様ぁ!!」とか叫ばれた気がするが気のせいだろう。

 

 

 

 

 

 

T月β日

 

 

一月ぶりに学校に行ったのだが……友達が居なくなった。

 

 

理由はギルとの喧嘩だ。入学初日から入院する程の大怪我をする喧嘩をすれば親の耳にも入る。それで俺とギルには関わらない様にと親から言われたのだろう。

 

 

幼稚園の頃から遊んでいた友達が怯えた目で俺のことを見た時には……少し、胸が痛くなった。

 

 

でもレイーネだけは俺から離れなかった。なんでも「オレを男として接してくれるのはお前だけだからな!!勘違いするなよ!!」との事だ。テレビでこういうのをツンデレと言うのを思い出して口にしたら、延髄蹴りを喰らった。メッチャ痛かった。

 

 

あと、ギルも俺から離れなかった。なんでも「この俺が認めたのだ!!光栄に思えよツルギ!!」との事だ。

 

 

二人が離れてくれなかったのは嬉しかった。嬉しすぎて二人の前で泣いてしまう程に。その事で二人を慌てさせてしまったが嬉しいのだと説明したら二人は理解してくれた。

 

 

この日、久しぶりに親父殿と鍛錬をしたのだが一月前よりも上手く出来ていた。親父殿は「心の在り方が決まったからだろうよ」と言われた。

 

 

 

 

@月#日

 

 

ギルと出会ってから一年が経った今日、とある事件が起こった。全世界からミサイルが日本に向けて発射されたのだ。

 

 

避難警報だ出されて町が混乱している中、俺はレイーネとギルと、二人の家族を我が家の道場に来る様に言った。親父殿が言うにはこの道場は核シェルター並みの防御を誇っていて、避難するには丁度いいとかなんとか。

 

 

なんでそんな防備を固めているのかは知らないがその事を説明すると彼らは迷わずに来てくれた。レイーネの家族は幼稚園の頃から、ギルの家族は俺とギルが喧嘩してから良く会っていたので信用してくれていたからだ。

 

 

そして彼らが来てから数分後、ミサイルが目で見える程に近づいてきた時に、〝アレ〟は現れた。

 

 

全身を真っ白い装甲で固めた人型が、飛んでくるミサイルを剣と砲で迎撃したのだ。剣の振りが綺麗で洗礼されている事から何かしらの武道を嗜んでいるのだと分かる。親父殿も俺の隣で見ていたが同意見だった。

 

 

飛んで来たミサイルは〝アレ〟によって迎撃された。そして今度は戦闘機が現れた。それも日本の物ではなく中国やロシア、アメリカなどの外国の物だった。親父殿が言うにはミサイルを迎撃した〝アレ〟を鹵獲する為に派遣されたらしい。だが〝アレ〟はやってくる戦闘機の銃撃やミサイルを受け流しながら海に誘導し、戦闘不能にして撃墜させていた。それも、被弾は全くせずに。

 

 

〝アレ〟が何処に行ったのかは姿を消してしまったから分からない。だが、〝アレ〟の正体はすぐに分かった。情報を得る為にテレビを付けていたのだが突然画面が変わり、メカメカしいウサギ耳を付けた少女が現れて〝アレ〟の事を説明したのだ。

 

 

曰く、〝アレ〟の名称はインフィニット・ストラトス。

 

曰く、インフィニット・ストラトスを作ったのは自分、篠ノ之束だと。

 

 

あんな現代科学を超越した物が作れるのかと驚愕した日だった。

 

 

 

 

 

☆月♡日

 

 

全世界から発射されたミサイルがインフィニット・ストラトス……通称ISによって迎撃されてから二年が経った。あの日の事はミサイルを迎撃したISが白の鎧見えた事から〝白騎士事件〟と呼ばれている。

 

 

篠ノ之束はISの動力源に当たるISコアを一定数だけ作って世界に配布し、それ以上は作らないと発言した。その日から、世界は段々とおかしくなっている。

 

 

まず、それまで現役だったはずの戦闘機や戦車などの兵器がISの出現によって排除されつつあった。確かに〝白騎士事件〟を見る限りISの戦闘能力は高そうなのだがそれでも一定数だけしか存在しない。それなのに兵器が排除されるのはおかしいと思う。

 

 

次に、女性権利団体が力を付けすぎていた。ISはどういうわけだが女性しか操作出来ないのでISに乗れる女性は偉い=男よりも女の方が強いなどと捻くれた考えをする様になったのだ。ISに乗れる女性だけそう言われるのなら分からないでもないが全ての女性がそうだとは言えないはすだ……なのに、世界全てがそう考える様になっているのだ。これにより元々女性権利団体は女性の権利を保障するという団体だったはずなのに別の存在になりつつあった。

 

 

それらは俺たちの生活にも影響を出していた。まず前者のせいで自衛隊や他国の軍隊が縮小されて失業者が続出する様になった。そしてISの武装やパーツを作る企業が段々と台頭してきた。レイーネの親はその波に乗れてウハウハだとレイーネは呆れていて、ギルの親は〝白騎士事件〟から会社にIS部署を作ることでウハウハだとギルは呆れていた。

 

 

これだけならまだ良い。問題は後者だった。女が男よりも偉いという考えが広がる事でおかしな光景を目にする様になった。例えばデパートで女性が買い物をしていたら通りすがりの男性を呼び止めて、買おうとしていた物の代金を払えと要求するのだ。当然男性は断る、彼氏彼女や夫婦ならいざ知らず、見知らぬ人に買えと言われて買うわけが無いだろう。だが、それに対して女性は喚き出して警備員を呼ぶ様に要求。警備員が来て説明を求めるとなんと女性が男性から襲われそうになったと言い出したのだ。唖然とする男性と事実確認を求める警備員、当然男性はそんなことは無いと言うが周りの女性が嘘を吐いていると、自分たちは襲おうとしているところを目撃したと言い出したのだ。

 

 

正直言って、その光景は気持ち悪かった。一緒に来ていたレイーネもギルも、気持ち悪そうにしていた。デパートじゃなかったら、もっと人目の無い所だったらきっと俺たちはあの女たちを殴っていただろう。

 

 

自分はやっていないと警備員に連れて行かれる男性。鼻を鳴らして男性に対する罵詈雑言を言い散らす女性達。そんな光景は気持ち悪い以外に言い表せなかった。

 

 

その男性だが俺たちがその現場を見ていた事と、防犯カメラが近くにあったのでその映像を確認した事で無実だと分かって解放された。助かったと喜び、泣いて頭を下げていた男性の顔を俺は忘れる事は出来ないだろう。もしかしたら、自分はこんな風に助からないかもしれないのだから。

 

 

 





〜劔ボッチ
そりゃあ入学初日から殺し合いしてれば避けられます。普通の感性の持ち主なら。

〜劔親友帳
現在はレイーネとギルの二人だけ。ここから増える予定。

〜白騎士事件
劔達が7歳の頃に発生。織斑たちはこの頃は5,6歳。

〜せかいのほうそくがゆがむ!!
段々と女尊男卑の世界に移り行く様。原作でも書かれていたけどまとまな感性の持ち主が見たら吐き気を催す光景にしかならないだろう。


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