帝都の休日 短編連作群保管庫   作:休日

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休日ギアス×ゲート 自衛隊 彼の地にて、斯く戦えりクロスネタSSをお書きになられたハニワ一号様への支援SSです。


さて、自衛隊に先んじて進出を果たした大日本帝国軍と神聖ブリタニア帝国軍。
両軍の占領下におかれたアルヌスへと日本国側からマスゴミがやってきました。

そこへ居合わせたのは?


イギリス万歳?

 

 

 イギリス万歳?

 

 

「ゲートの向こう側は既に大日本帝国と、その同盟国である神聖ブリタニア帝国の占領するところとなっているらしい」

 

 日本国内閣総理大臣、北条重則は小さくため息をつきながらその場で発言した。

 

「実際のところ、わが日本もまた大日本帝国に助けられましたからね。まさかずっと昔に消え去ったはずの大日本帝国が健在で、向こう側の情報では世界第二位の超大国として北半球に君臨しているとか」

 

 北条の言を引き継いだ本位がなぜその様な事を知り得ているのか?

 

 それは大日本帝国の使者だという‟あの”嶋田繁太郎‟伯爵”が、サポートとして共に訪れた‟辻政信”と共に、日日首脳会談で述べたからだ。

 

 向こうの世界はこちらとは全く異なる歴史を辿り、技術体形もまた大きく異なり、少なくともこちらの世界よりも半世紀近く進んだ技術体系を獲得しているらしかった。

 

 この日本、否、大日本帝国に救助された日本国の今後の方針はというと、正直何も定まっていない。野党は内閣の責任追及に奔走する一方、マスコミと組んで大日本帝国へのネガティブキャンペーンまで展開。

 

 使者として訪れていた嶋田卿・辻卿の印象は最悪だった、いや、案外それすらも予期していたかのような振る舞いを両人はされておられ、こちらの粗ばかりが目立つに至った。

 

 最悪なのは、こちらの歴史に照らし合わせて嶋田卿や辻卿をA級戦犯と呼ぶマスコミまでが出てくる始末。

 

 あのロボット兵器の戦闘力を彼らは観ていなかったのか? あんなものをポンポンと送り出してくるような国だぞ? 途方もない国力を秘めている事を察するのは訳ない事だ。

 

 万が一にも怒らせて、ゲート越しに戦争にでもなってみろ。十中八九日本では勝てない。アメリカでも無理だろうと推察していた。

 

 本位が言う。

 

「それでですね。今後の事を考え、不用意にそちらが‟我々の国の領土に”踏み入らないようにと、こちらで騒いでいるマスコミに一部見学を許可するとか」

 

「見学を? ……いったい何を考えているんだ。向こうのマスコミは品行方正かもしれないが、こちらのマスコミはその、言っては悪いが品位に欠けているのだぞ」

 

「それもまた織り込み済みなのでしょう。おかげでゲート近くには各国のマスコミが集まって収拾のつかない事態に陥っております」

 

「各国のだと?!」

 

「は、はい……」

 

 北条は頭を抱えた。日本のマスコミだけでも手一杯なのに、アメリカ、イギリス、中国、ロシア、フランスと言った五大国のマスコミまで入ってきているのだ。

 

「仕方がない。だが、スパイで無いという保証は?」

 

「残念ながら……」

 

「スパイ関連は駄々アマだからな我が国は」

 

 

 ※

 

 

「ここが特地……?」

 

「街じゃないか……」

 

 あまりに煩い野党とマスコミ、各国首脳の圧力に屈した北条総理は、大日本帝国、神聖ブリタニア帝国の許可を得て、マスコミ関係者を特地へと派遣した。

 

 彼らが観たのは近代化された都市その物。東京とまでは行かない物の、強化耐震ブロック性で繋ぎ目の見当たらないビル群のそびえたつその姿だった。

 

「あり得ない! この短期間にこの様な都市を作り上げるだなんて!」

 

 それも現代科学では解き明かせないような建築様式の見たこともない都市。

 

 ざわざわとざわめき驚きを隠せないマスコミ陣に。

 

「どうでしょうか皆さま。我が大日本帝国領アルヌス要塞兼租界都市の全景は」

 

 一人の隙だらけの日系人、いや大日本帝国人が近づいてくる。センター分けにされた短い髪型。厳めしい容貌のその男は案内を務めるという。

 

「わたくし、大日本帝国内閣官房長官を務めております、澤崎敦と申します。短い間ですが皆様方のご案内を仰せつかりました」

 

 場がまたざわつく。内閣官房長官。大物ではないかと。すると。

 

「ええ、いや、私などただの三下ですよ。少なくとも本日このアルヌス疎開にご訪問されている方々から比べれば」

 

 はぁ~っ、と大きなため息をつく澤崎官房長官。マスコミやマスコミに化けたスパイは一様に思う。それほどの大物が来ているのかと。

 

「さて、では案内と申しましても特に見せてはいけない物など御座いませんし、皆様は何を見物為さる事をご所望で?」

 

「へ、兵器っ!」

 

 スパイ丸出しな発言だが、それも致し方ない。銀座事件のロボット兵器や、見たことも無い戦闘機を今この目で見ているのだ。

 

「ああ、それならばこちらへ」

 

 ※

 

 一行が通された先には。

 

「おおっっ」

 

 彼のロボット兵器が並べられていた。

 

「あれは我が大日本帝国の倉崎重工が開発致しました第7世代KMF量産型のウィンダムです。まあ速度はそれ程出ませんが空中戦闘、および本来ナイトメアの主任務であった陸上戦闘両面において強力な力を発揮します」

 

 背部に翼を背負った力強そうなロボット兵器に皆興味津々。カメラで写真撮影をする者もいるが許可も無く良いのかという懸念に「どうぞどうぞ」と優しく応じる澤崎官房長官。

 

 そしてあちらがと8.5世代機の──と説明を終えた時。各国のマスコミは震えあがった。

 

「お、音速……?」

 

「ば、馬鹿なっ、この形状で音速が出るだとっ?!」

 

 人型機動兵器が空を飛び、ましてや音速を出し戦闘機と渡り合えるという事実に驚愕の声が上がる。

 

「エナジーウィング機と言いましてね。新世代のKMFには必ず装備されております。これより上もありますよ?」

 

 案内していく澤崎はどーせ見せてもコピーすらできんと思いながら見せていく。

 

「この紅い機体」

 

 案内された先にはごてごてした厳めしい外見を持ち、赤い透明な翼を持つ機体を見せられた。

 

「これはマッハ2を超えます」

 

「ま、マッハ2以上ですと?!」

 

「紅蓮聖天八極式と申しましてね。既に量産済みの第9世代機でして、これまでのナイトメア、KMFのコンセプトを覆す機動力と戦闘力を備え、面制圧に長けた非常に強力な機体です。当然ですが第6世代戦闘機ともある程度は渡り合える性能を有しております」

 

 この言葉にマスコミのスパイは声を上げて叫んだ。

 

「だ、だ、だ、第6世代戦闘機っ!?」

 

「まあ今では6.5世代が主流で、第7世代機を開発中ですが」

 

 彼らの口からは魂が抜けていく。それとこちらもご覧下さいと見せられたのが、大空に飛び立っていく全長230~240mはありそうな巨大な空飛ぶ船。それも一艦ではない四艦ほどが編隊を組んで。

 

「そ、空飛ぶ戦艦……」

 

「ジーザス……」

 

 皆が皆、隣にいる者を見遣りながら戦慄を隠せない。

 

「あ、あり得ないですよね」

 

 日本のマスコミの男は言う。

 

「こ、こんな大軍拡が認められているだなんて、こんな最先端軍事技術が存在するだなんて」

 

 信じられないという風体で言葉を紡ぐ男に。隣から。

 

 

 そうでしょうか?

 

 

 鈴の鳴る様な美しい声が木霊した。

 

「はっ?」

 

 男はそちらを見る。

 

 男だけではない、世界のマスコミ各社の人間がそちらを見た。いつの間にここを訪れていたのだろうか。

 

 白い衣服に、金色の髪留めで纏められた薄紅色の髪のポニーテール。その頭には白い帽子が斜交いに乗せられ、白い衣服の右胸は紫の薔薇のコサージュで彩られている。

 

 赤いタイトスカートのワンピースを身に纏い、ワンピースの胸部には金色の刺繍が施されている。タイトスカートの下は絶対領域が見えそうで見えない焦げ茶色のソックス、赤いハイヒールを履いた。

 

 百人が百人、その美しさに目を奪われるだろうディープブルーの瞳の女性。彼女は言葉を続ける。

 

「あの陸上戦艦」

 

 たおやかな指が指し示す先には、半身が地中に埋まっていた為建物だとばかり思って居た大きな要塞があった。

 

「轟天号を除けば、ここに持ち込まれている品は一部を除き二線級の品が多いのですよ」

 

 見せられたものが暗に最新式であるという女性は、ですよねと美しい顔に笑顔を浮かべながら澤崎官房長官に尋ねた。

 

「そ、そ、その通りなのですがっ、な、何故に殿下がここへっっ?!」

 

 報道陣は頭を空っぽにして次の言葉を待つ。次の言葉は皆一斉に同一の物であった。

 

 

「「「「「で、で、で、殿下ぁぁぁぁ~~~~っっ!!」」」」」

 

 

 殿下、殿下、でんか。

 

 一部の国を除き殿下という敬称とは王族以上の者が持つ物だ。それをこの女性は持っている。一見、日本人離れした白人の女性。見た感じだとイギリス系に近いとイギリスの記者は感じた。

 

「いえ、なにやら澤崎官房長官がお一人で遊んでいるとお耳に致しましたのでわたくしも退屈な会議を抜け出して参りました。それにわたくしは此処には視察に訪れたのです。会議をしに来たのではありません」

 

 するとその横に呆れ顔のピンク色のマントを着用した金髪ポニーテールの英国系とみられる白人女性と、その女性に首根っこを引っ張られる様にしてやってきたこちらは茶髪を逆立てた紫のジャケットにジーンズ姿というこの場に似つかわしくない日系人、いや日本人男性が現れた。

 

 女性はかなりの美人で右目の下の泣き黒子が印象的な緑の瞳を持つ、如何にも騎士と言った風貌をしているが、もう一人の男は渋谷にでも居そうなヤンキー丸出しな輩であった。

 

「このクソゴリラどもっっ!! 俺は今日パチのイベントの七の付く日だったんだぞクソがっっ!! それをこんな銀座事件の扉の向こう側にまで引きずってきやがっていったい何──」

 

 赤いワンピースの美女、殿下と呼ばれた美女が男の前まで進み出ると。ぽん、ぽん、と男の両肩に手を置いた。

 

「クソゴリラ? ふぅんクソゴリラですの? 誰のことを仰っているのでしょうかあ?」

 

 瞬間男は表情を青ざめさせながら報道陣を見遣る。見遣ったところで報道陣にも何が何だかと言った事態なので助けを期待できよう筈も無し。

 

 彼の両肩には次第に力が込められていく。彼は金髪ポニーテールの女性を見るが、彼女の目も醒めた目で助けてくれるとは思えない。

 

 そこへ助け舟を出したのは。

 

「み、皆さまご傾聴ください。こ、この御方は我が大日本帝国の同盟国、神聖ブリタニア帝国第八十八皇女、マリーベル・メル・ブリタニア皇女殿下にあらせられますっっ! くれぐれも失礼のなきように願いますっ!」

 

 案に礼を失する事無きように願いますという澤崎の言。紹介が適当なのは気のせいか? 無論マリーベル皇女はその程度のことを気にしたりはしないが。

 

 澤崎の胃が痛くなる、なんで俺がマリーベル殿下のご案内というか、お供をせにゃならんのだ。運上人のお付きは気疲れがして胃潰瘍になりそうなのだ。

 

「こ、皇女殿下……」

 

 皆一同が驚く中、肩の圧力が緩んだことを確認した男は、ふぃ~っ、と息を吐く。

 

「はーいシンイチロウくん誰か忘れちゃいませんか~っ」

 

 今度は金髪ポニーテールのピンクのマントを着用した女性が彼の背後を取り。ごきん、ごきん。と彼の両肩より音を立たせていっでえええええーと飛び上がった男の頭を剣の柄でどついて黙らせた。

 

 そんなハチャメチャな展開の中、報道陣が手を上げて質問。皇女殿下とは言え小国の皇女ならば見下してもいいだろうなどといった実に下種い考えを持っていたようだが、そんなものは澤崎も皇女殿下も最初から気付いている。見え見えなのだ。

 

「し、神聖ブリタニア帝国とはどの様なお国なのでしょうか?」

 

 この様な質問をすること自体がマリーベル皇女、引いてはブリタニアに対する非礼なのだが生憎マスゴミには分からない。

 

 冷笑を浮かべたマリーベル皇女は。

 

「我が神聖ブリタニア帝国は絶対君主・階級制で首都をペンドラゴンと呼び、北ブリタニア大陸、あなた方に分かりやすい様御説明させていただきますと、北米・中米・カリブ海島嶼地域全域、ハワイ諸島、ミッドウェー、コロンビア、フォークランド諸島、サウスジョージア島、アイスランドとなっており、グリーンランドは北ブリタニアに含まれる広範な領土を保有しておりますわ」

 

 酷薄さと優雅さを兼ね備えた笑みを浮かべながら皇女殿下は続ける。

 

「陸地面積は2584万9000㎞2、総人口は13億人、陸・海・空・海兵隊と約500万人が常備戦力ですが、有事の際には数千万人の動員が可能です。一言断っておきますが、技術の日本も同様の動員が可能ですわ」

 

「……!」

 

 言葉を紡げない報道陣。目の前の皇女殿下は13億人のほぼ頂点に立つロイヤルファミリーの一人なのだ。それも同じくらいの人口を誇る中国やインドとは比べ物にならない程の強大なる軍事力を持つ。

 

 日本が振られたことで澤崎もため息をつきながら国家情報を教える。別段国家機密でも無しと。

 

「恐れ多くもマリーベル殿下より振られましたので御説明を、大日本帝国は皆さま御存じながら帝都は東京です」

 

 この大日本帝国という国名と、帝都という言葉に、日本のマスコミと中国の報道陣が日帝、帝国主義者と呟き、マリーベル、澤崎、マリーベルの護衛騎士の心象を悪化させる。

 

「領土ですが、日本列島、台湾、海南島、樺太、千島列島、カムチャツカ、チェコト、アリューシャン列島、南洋諸島=マリアナ諸島・パラオ・マーシャル諸島・ミクロネシア連邦です」

 

 報道機関の怒りが頂点に達する。しかし一部のスパイは冷静に事を聞き出していた。これはまずい、予想を超えて巨大に過ぎると。

 

「陸地面積は174万7546㎞2、総人口4億2000万人 軍事力は陸・海・空・海兵隊の四軍で約270万名が常備戦力ですが、マリーベル殿下の御説明にもありました通り有事の際には四桁台での動員が可能となっております。自慢ではありませんが技術力では世界最先端を進んでおり、技術の日本なる二つ名を頂いております」

 

 スパイたちの顔色は悪くなり、逆にマスゴミの攻撃色が強くなる。

 

 日本の領土に中国、ロシアが含まれているからだ。アメリカは冷静に聞いており、イギリスはマリーベル皇女に一つどうしても聞いて置かなければならないと思い質問していた。

 

「麗しきマリーベル皇女殿下」

 

 彼は膝をつきイギリス式の王室への忠誠を誓う様に、騎士の様な様相を醸し出す。

 

 金髪ポニーテールの騎士、オルドリン・ジヴォンは「へ~っ」と感心した。

 

「他国の皇族に膝など突かなくてもよろしいのですよ」

 

 微笑むマリーベルにあくまでも膝を突き続ける記者に「困った方ですわね」とコロコロと笑い。

 

「何を知りたいのでしょうか?」

 

 と問うた。

 

 すると。

 

「では僭越ながら……ブリタニア帝国のブリタニアとは、ブリテンではないのでしょうか? マリーベル皇女殿下とこちらの騎士様」

 

「オルドリン・ジヴォンよ」

 

「サー・ジヴォンのお顔がどうしてもイギリス、ブリテン系の方に見えまして」

 

「まあ、当たっておりますわ。我がブリタニア皇家はブリテンをその発祥の地、故地としております。故に我がブリタニア人の心の故郷とはブリテンの地を指します」

 

「や、やはりっ、やはりブリテンが覇権を取った世界だっ!」

 

 悦び飛び上がる彼にオルドリンが釘を刺す。

 

「生憎だけれど、ブリタニアは覇権国だけれど、私たちの世界には覇権国が三つあるわ」

 

「み、み、三つ?!」

 

「一つは世界第一位の超大国神聖ブリタニア帝国‟力のブリタニア”という二つ名を持つ」

 

「力の」

 

「そう、圧倒的なる力を持つ国という意味ね。そして次に世界第二位の超大国大日本帝国‟技術の日本”の二つ名を持ち、実際にその技術力は世界最先端よ。そして我がブリタニアの同盟国。それもただの同盟国じゃない。互いに互いの移民のみを認め合い、皇族同士、貴族同士の婚姻も認められている家族も同然の同盟国」

 

 ここでイギリスの記者は飛び上がらんほどの衝撃を受けた。日英同盟がどうとかいうレベルではない。背を預け合う者同士として、完全に互いを信頼し合っている。まさか皇室・貴族にまで日本とブリタニアの友好の深化は届いているとは。

 

「そして私たち日本とブリタニアはかつて私たちが友好を結んだ国や衛星国とした国々を一度再編統合し直し、北側諸国同盟を構築した」

 

 NATOの様なものかと考えた記者はならば。南側はと考え、すぐさま答えに辿り着く。

 

 その様子を察したオルドリンはにっこりと微笑む。その笑顔に記者は見惚れるがマリーベルが。

 

「難しいですわよオルドリンを狙うのは。この子、こう見えて爵位は低いけれども名家の出身でね。他国の平民となんて許されないの」

 

「マリー、その言葉、貴女にそっくりそのままお返しするわ。よりによってあんな馬鹿を」

 

「わたくしと兄さまは運命の糸でつながれておりますもの♪」

 

「あの、マリーベル皇女殿下に不敬では?」

 

 不敬だ。名家とはいえ一貴族が皇女殿下を相手にため口などと。

 

「よいのです。わたくしとオルドリンは幼馴染であり、我がメル家の支援貴族にジヴォン家がおりますので」

 

‟こらーっ!! このメスゴリラどもっ!! 俺の肩を治しやがれクソがっっ!! 俺はパチ屋に行かなきゃなんねんだよクソがっっ!!”

 

「あ、あれは明らかに不敬ですよ皇女殿下。皇女殿下に対する不敬罪に当たるのではサー・ジヴォン」

 

「あ、あのアホはほっといたらいいのよ」

 

 うふふふふ、メスゴリラ……死にたいようですわね兄さまぁぁ……。麗しい美女が怒りを抱いた笑い方をするとこうも恐ろしいのかと思う彼は、深く聞くのをやめにした。

 

 恐らくあの男とマリーベル皇女殿下、サー・ジヴォンは仲がいいのだろうと。

 

「な、なるほど」

 

「そういうこと……さて、最後の一つはお察しの通り南側諸国。北側と、正確には日本・ブリタニアと長年対立を続けてきた勢力ね。その名を」

 

 

 南天条約機構──。

 

 

「唯一神を崇め奉り、神の為ならばいかなる残虐行為も行い、自らの命も捨てるような勢力で、世界を白化させようと日々北側や他の中小大国の隙を伺っているわ。二つ名を‟数の南天”世界最大の兵力数を誇る巨大な軍隊を持つ国よ」

 

 ここで黙って聞いていたマスゴミの一部が切れだした。

 

「マリーベル皇女殿下。邪悪な日本帝国主義者とは手を切るべきですっ! さもなくばこの特地の管理は我が日本国と共同で行うべきですっ!」

 

 頭が狂ったのかと思わんばかりの暴言にマリーベルの瞳が冷たくなる。

 

 澤崎は辻からこうなる可能性を前もって聞いていたので動じてはいない物の、マリーベル皇女にとっては許し難い発言である。

 

「あなた、名は?」

 

「朝鮮特報の李・ユンピョルです」

 

「李……さん。あなた高麗人という人種と似ておりますけれど御存じですか?」

 

「こ、高麗を御存じなのですかっ! 皇女殿下っ! 高麗は我が朝鮮の祖先なのですっ!!」

 

 それを告げると日本のマスゴミが彼を称賛しだす。が、他の国のマスコミやスパイは嘘つけ! と思っていたりする。

 

「異界の超大国の姫君に名を覚えて頂くとはさすが李氏だっ!!」

 

「然り然り」

 

 マリーベル皇女が李を覚えたのは、単純に李という名が嫌いなだけだからだ。高麗の大統領──李承朝を思い出すから。

 

 彼の男は可愛い妹のユーフェミアを、ユーフェミアの本名はユーフェミア・李・ブリタニアなのだと嘯いたことがある許せない男。自らの手で叩き切ってやりたいくらいに。

 

 そんな事情も知らず、わーわーと朝鮮人記者をもてはやし始めた日本のマスゴミを尻目に、特地で得られる特需。そして大日本帝国と神聖ブリタニア帝国の情報をもっと手に入れなければならない、と各国のスパイは考えていた。

 

 特に澤崎敦官房長官、マリーベル・メル・ブリタニア皇女殿下、サー・オルドリン・ジヴォンとの繋がりを深い物とし、祖国の利益へ誘導しなければ。

 

 間違ってもナイトメアや空飛ぶ戦艦、陸上戦艦、数多くの未知なる兵器。それも自分達の世界よりもはるかに強力な兵器を持つこの両国と敵対するようなことになってはならない。

 

どのカップリングの恋愛が見たいですか?(いずれもそれぞれに書いております・また書いていきます。新しいカップリングも増える可能性あり。

  • 嶋田繁太郎×モニカ・クルシェフスキー
  • 嶋田繁太郎×ユーフェミア・リ・ブリタニア
  • 山本五十六×リーライナ・ヴェルガモン
  • 南雲忠一×ドロテア・エルンスト
  • 玉城真一郎×クララ・ランフランク
  • 玉城真一郎×マリーベル・メル・ブリタニア
  • 澤崎敦×井上直美
  • レオンハルト×マリーカ・ソレイシィ
  • 原作ルルーシュ×シャーリー・フェネット
  • ルルーシュ(休日)×ミレイ
  • オデュッセウス×皇神楽耶
  • ジェレミア×ヴィレッタ・ヌゥ
  • 枢木スザク×ナナリー・ランペルージ
  • コーネリア・ランペルージ×ギルフォード
  • 高麗大佐×奥様(書けたら(-_-;)
  • 鳩川雪夫×ストーカー女(書けたら(-_-
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