帝都の休日 短編連作群保管庫   作:休日

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注意喚起、原作で玉城嫌いか興味ないなーな方は読み飛ばしたほうがいいかも。


「えっとね、だからこの2番は駄目。絶対とは言えないけれど過去のデータと喫近の戦績からして」

 

 

 

「えっとね、だからこの2番は駄目。絶対とは言えないけれど過去のデータと喫近の戦績からして」

 

俺が戻ると参謀ちゃんが話してるところだった。どうやら本命のレースに的を絞るような話だ

 

しかし可愛いな・・・なんていうか、こう・・・・・・可愛いな

既知の単語が少なすぎで上手く言えないが可愛すぎだ

 

ずっと眺めていたい

そんな気にさせられる

 

思えば女の子と手すら握った事のない俺がこんな美少女と接近遭遇なんて無茶だ

あーヤバいよ、心臓バクバクいってる

 

「ん? どうしたの? クーーー参謀の顔に何か付いてる?」

 

たいして意識もしてないでやってるんだろう首を傾げる仕草

 

揺れる髪、ぱちくりする瞳

身長差から見上げられる格好の俺はその可愛さにまともな反応も返せない

 

「なんもついてねーよ。おまえがぬぼーっとしてやがっから無職が変に思ったんだよなぁまったくもう。な?無職ヨォ? まったくもう」

 

会ったばかりなのにフレンドリーに、悪く取れば馴れ馴れしく俺の肩を叩いてくるバーテン

 

「むうっ! クーーー参謀はぬぼっとしてないよ? それはどっちかって言うとおにーーーバーテンさんの役割じゃん! てゆーかひとの口癖を真似するなーっまったくもう!」

 

参謀ちゃんがむくれながら文句をつけている。バーテンとはどんな関係なんだろうか?

口癖を知ってる間柄という事はやっぱあれかなカレカノ的な・・・く、バーテン。ただの無職の俺と差が開きすぎだろっ

 

 

「ねえ無職さん、ほんとにどうしたの?」

 

「え? ああなんでもないんだ、なんでも、ははっ」

 

なんて邪気のない、無邪気な仕草と態度なんだろう

 

「お手洗い長かったけど、大丈夫?」

 

くっ、これは反則だぞ

こんな顔を見せられたら自分のしたことがどれくらい身勝手なことかを嫌にも思い知らされてしまう

 

「おまえに待たされた時間に比べりゃあ屁でもねーよ、まったくもう」

 

「もう、真似するなぁー!!」

 

からかうバーテンの胸に、からかわれた参謀ちゃんの拳がぽかぽか叩きつけられている

 

微笑ましい、でも妬ましい

 

思わず小さな声で「爆発しろ」と言ってしまったが、二人には聴こえてないようだ

 

「・・・・・・あ、あの、さ」

 

そんな二人を見ているとなんだか罪悪感がどんどん募ってきた

俺は了解もなく参謀ちゃんの画像を撮って、数十秒とはいえネット上にアップしてしまった

好奇心とか色々ある。でも超えちゃいけない一線の一つでもある事くらいわかる

 

プライバシーの侵害に肖像権の侵害

 

俺がやったのはそういう行為だ

 

「ご、ごめん俺、さっき参謀さんの画像ネットにアップした」

 

喉元過ぎれば感じないというのはたぶん本当。でも実際はその喉は火傷している。火傷したままこの二人と向き合いたくない。と、そう考えたときには無意識に出てしまっていた

 

「ああ? このちみっ子の画像をか?」

 

「あ、ああ、その参謀さんがあまりにも可愛くて、だから、つい、・・・ごめんなさい」

 

頭を下げる俺。自然に下がった俺の頭をでもグッと押し上げたのは小柄な体躯の参謀ちゃん・・・さん、だった

彼女はニコッと笑うと言った

 

「いいよ別に参謀としては。きちんと消してくれたんでしょその画像も」

 

消したか?

 

ゾクッ

 

な、なんだ、いまの?

 

笑顔の中に一瞬だけ感じたいまのは、怖い?恐ろしい?

 

どうしてそんなの感じるんだ

こんなかわいい子に・・・

 

でもそれは気のせいだったとしか思えないほどの一瞬で、瞬きした刹那には彼女の瞳はまた人好きのする無邪気なものへと変貌を遂げていた

 

「あ、ああ、・・・うん、アップして即消しに近いくらい、1分も上げてなかった・・・」

 

一瞬だけ感じた恐怖みたいな感じはもうない。いまはただ美少女がひとり微笑んでいるだけだ

ふっと鼻に入るなんとも言葉にしがたい芳香は参謀さんの髪か体からか

 

「じゃあいいよ。女の子はみんな可愛いって言われたら嬉しいし、可愛いからってアップしたんだよね? だったら特に言うことはないかなぁ」

 

こんな近い距離で異性と向き合うなんてなかったから体が硬直してしまう

 

「はーいはいはい見詰めあわねーよーになーまったくもう。俺らの目的はお見合いじゃねーだろーまったくもう」

 

動かなかった体を動かしたのはこの場にいるもうひとり、バーテンだった

何かおかしな、変わった単語をくっつけている

まったくもうって、あんたみたいな厳つい男が使うと変だぞ

 

「つーかこのちんまいのはそんぐれーの事いちいち気にするたまじゃねーよ。だから無職よォ、おまえも気にすんなって」

 

「バーテン・・・、でも俺はおまえの彼女をーーー」

 

言いかけたときだった

バーテンが間髪入れずに否定してきた

 

「ちょい待てやオイ。なんでこのちみっ子参謀がいつの間にか俺の彼女になってんだコラ」

 

「え、だってそんな親しそうにーーー」

 

と言いかけてまた話を遮られた

今度は参謀さんだった

 

「許すっ! 許すよ参謀はたったいまぜーんぶ許しました! なにがあっても全部圧倒的に絶対的なる無条件で許しましたー!! ほらわかる人にはわかるんだってわかっちゃったでしょ? ハッハッハッ私たちは結ばれる運命にあるのだよーっ!!」

 

花がほころぶっていうのか?

向日葵が一瞬にして咲き誇るように満面な笑顔を浮かべて捲し立てる参謀さんは、言葉の勢いそのままでバーテンに抱き着いていた

 

「ちっげぇだろオイ! 放せ離れろおまえがんな事してきやがるから勘違いするヤツが増えるんだろーが!」

 

でも抱き着かれたバーテンは彼女の頭を押さえて必死になって引き剥がそうとしている

 

えっ? ・・・? なにこれ?

これはどういうこと?

この二人は彼氏彼女じゃないのか?

 

「ほらほらぁ、まぁたそんな照れ隠ししちゃってさー。さっきだって参謀のこと無職さんから引き離そうとして声上げて嫉妬してた癖にぃ~、素直じゃないんだからまったくもう」

 

「うっせーんだよちみっ子てめぇの目と耳は腐ってやがんのかああ?! 昔っから俺の好みはボンキュボンだっつーてるだろーが! おまえにゃ圧倒的に足りてねんだよ肉がー! 言いたいことがあるならよー、せめてその慎ましやかな胸とケツをなんとかしてからにしろよ!」

 

「はーいはいはいもう照れ隠ししなくってもいいんだよ、慈愛の微笑みぃ」

 

「慈愛の微笑みとか口で言うなっつーかは・な・れ・ろ・つってんだろが!」

 

「は・な・さ・な・い・つってんだろがぁ~!」

 

正面からバーテンに抱き着いたまま押しっこをしている参謀さん

意地でも離れないといった執念を感じる

ああ、俺がバーテンの立場なら抱き締め返す・・・できないな・・・ハァ

 

「参謀は知ってるもん、参謀が引っ付いたとき急に慌て出したりしてること。そうやって肉足りてなーいとかなんとか誤魔化しちゃっても参謀は身体測定でしっかり膨らんで来てるの自分でわかってるんだからね。ここ最近はとくに成長早いもーんだ。それに胸とお尻がなんとかなったらOKであるって、わっかりにくい遠回しな告白でいいんだよね? うんわかった告白受け入れた! はいバーテンさんと参謀は恋人同士にチェックをかけましたぁ~と。だから運命に身を委ねなさーい、チェックメイトは秒読みだよー♪」

 

「んなっ?! 胸とか幾らあろーがなぁっ! 結局色気がなきゃ意味ねんだよ! テメーで勝手に話を進めてんな!」

 

ひょっとしなくても痴話喧嘩?

俺邪魔な子?

いらない子?

 

それにしてはバーテンのヤツも必死だし、参謀さんも食い下がってるし

ああクソ、交際経験とか無いからこういうのよくわっかんねーよ!!

 

ただ、ただメチャメチャムカつく!!

 

バーテンのヤツこんな可愛い子に引っ付かれてんのに引き剥がそうとしたり嫌そうにしてたり

 

こいつ何様なんだよ?!

持ってるもんのヨユーかよ?!

ふざけんなよ!!

 

沸々グツグツ煮えてきたこれを劣等感というのか。プルプル手が震えだした頃に参謀さんはやっとこバーテンから離れた

 

「と、まあ愛の抱擁はこのくらいにしてそろそろかなぁ」

 

すごい切り替え方だ。愛の抱擁なんてよく口にできるなぁ

 

でもなにか不穏だった

 

笑顔は笑顔のままなんだけど参謀さんの笑顔はさっきと変わってしまってる

 

なんか、こう、黒い・・・?

 

あらあら? また、しーーーバーテン様にご迷惑をおかけしているんですねクーーー参謀さん?

 

「へ?」

 

底冷えのする寒さを含む声が、バーテンたちと向き合う側と反対側、俺の背後から響いてきた

不意に渇いたのどを潤そうとして無意識にごくりと唾を飲み込みながらも、俺は背後を振り替える

 

するとそこには

なんか、怪しさ2万%なひとが立っていた

 

「よお来たか。これで揃ったな」

 

「お邪魔虫は要りませんが、ニッコリ」

 

「ニッコリだってさ、アハハ口で言うなんてばっかみたーい。アハハほんと笑っちゃうなぁ。でもマーーー参謀その二さんは実際口よりも先に手が動く脳筋だもんね~。あそっかぁ、参謀その二さんは口でニッコリなんて言わないお友達さんよりもーっと脳筋だから頭動かす仕事なんてできない体力だけのモノホンのお・バ・カ・さーん、だもんね~。ごめんね~気が回らなくてぇ♪」

 

「おまえも似たようなこと抜かしてやがったろーが」

 

「ちっちっち、参謀ちゃんは過去を振り返るよーな女ではないのだよワトソンくん」

 

喧嘩は喧嘩でも痴話喧嘩みたいなものじゃなくて、本気の喧嘩が始まりそうな空気にしてしまったのは新しくやってきたこれまた女性だった。怪しいという前置きを改めてつけさせていただくが

 

服装は白のロングスカートタイプのワンピース。服の腕やスカート部の裾には二本の黒いラインが入っていて、肩から胸元には同色のラインが一本

 

ワンピースの上背だけはなんとなくセーラー服のように見えなくもない

 

腕・スカートの裾と胸元を閉めるボタン周りには参謀さんの衣服と同じでフリルが付いていて、黒いハイソックスに黒靴と、着ている服は二人ともに高級感溢れる仕様だ

 

前髪はセンターで分け、全体は左側で一つに束ねた腰の下くらいまでの長さをした薄紅色?ベージュ色?っぽいサイドテール

 

背丈は参謀さんと違ってそれなりにある。俺やバーテンと変わらないか若干低いかくらいだ

 

ただ口から鼻までを全部隠す白マスクに目と眉を覆い隠す度の入りすぎた真っ黒黒なサングラスが、この女性を近寄りがたい・・・正直に言おう絶対に近づきたくない不振人物と化させている

 

「な、なあ、バーテン。このひとは?」

 

「わり、念のために呼んどいた第二参謀」

 

第二参謀?!

そんなの聞いてないぞおいなに勝手に人数増やしてんだよ!

 

「参謀ちゃん的には参謀その二なオマケなんて要らないっていうのにおーーーバーテンさんが連れてくるって言うから、絶対に要らないっていうのにまったくもう。勝手に脱け出してきちゃってきっと騒ぎになってるしホーント困ったちゃ~ん」

 

「まあなあ、でもちょうどいいときに日本来たってこいつからメールあったんで折角だしいいんじゃねって?」

 

「まあっ、流石はしーーーバーテン様です。それに引き換え参謀さんと来ましたら、ひとの事を要らない要らないと相も変わらず失礼極まりない方ね。叔父様はどんな教育をなさっているのかしら?」

 

「あら、ごめんあそばせ。私貴女に対しては何故か丁寧な応対ができませんの。無駄にすぎる駄肉があるぶんノロマでございますでしょうし、頭は脳筋できっとバーテンさんの"邪魔"にしかならないかと、むしろ邪魔だから帰ってくれないかなぁ?」

 

「これはこれは手厳しいこと。ですが私第一参謀様のような貧しい御方のお気持ちはわかりませんの。肩凝りの原因となる大きな大きな"駄肉"がございますので。それと脱け出し行為は我が一族の専売特許みたいなものですわ。貴女こそ高校生の分際で学院を早退してこのような場所へ来ていると叔父様に知られたらそれこそしーーーバーテン様のご迷惑となりますので早くご帰宅なさいな」

 

「貴女に言われたくないなぁアハハハハハハハハ」

 

「こちらの方こそ貴女にだけは言われたくないわウフフフフフフフフ」

 

これは喧嘩腰なんて生易しいものじゃないぞ

 

知ってる仲みたいだけど、仲は仲でも犬猿の仲じゃないか!

駄肉とか貧しいとかはたぶんスレ住人たちが話し合っていたあの大きい小さいの話だろう

 

仮称サングラスさん俺氏命名

が脱け出してきたら騒ぎになるのはなんでだろうか?

 

「だ、大丈夫かよバーテン、今にもグーパンでの話し合いに入りそうなんだけど・・・てか、さっき騒ぎになるとか言ってなかったか?」

 

疑問形式じゃない。確かに言ってたぞ騒ぎになるって

理由はわからないけどサングラスさんがここにいるのは何かしらの問題があることなのではなかろうか?

 

「まぁ、大丈夫だろ」

 

しかしてサングラスさんがいることにあっけらかんとしたバーテンは心底どうでもいいとでも言うように話した

 

「グラサンの第二参謀は警官だし実際には頭回るから。この俺よりもずっと頭がいいんだぜ?」

 

おまえがアホだってことは掲示板の連中みんな知ってるよ

 

「警官だって? サングラスのひとが?」

 

「ああそうだぜ。あいつ結構デカイ会社の社長令嬢なんだけど親父の会社をテロから守るためとかでな」

 

バーテンのヤツはそこまで話すと参謀さんと言い争っているサングラスの女性の頭に手を載せてくしゃくしゃ撫で始めた

 

「きゃっ?! な、何ですか!?」

 

企業テロから親を守るために警察官か、立派だなぁーってバーテンおまえなにやってんのいきなり!

 

「こいつとはなぁ、こいつが小さい頃に初めて会ったんだがよ、そんときゃこいつ親父が警官だって嘘ついてやがったんだよ。なあ?」

 

「は、はい」

 

くしゃくしゃ撫で回されるサングラスの女性のサイドテールが揺れている

バーテンが頭を撫でているからだ

 

ああ、女いない歴年齢の俺でもわかる。マスクとサングラスの下はいまナデポ状態だろたぶん

 

つーか今時ナデポなんかあんのかよ!

 

リアルでナデポとかあっていいのかよ!

 

「はいはい邪魔ーっ、お邪魔虫は害虫だから駆除だよーっ!」

 

するといい雰囲気、俺には最悪な雰囲気を参謀さんがサングラスさんにダイブして押し退けてぶち壊してくれた

 

「はい」

 

と俺が思ったのは気のせいだったらしい

 

「バーテンさんは参謀ちゃんの頭に手を置いてくださーい」

 

「は? あ、ああ、なんか知らねーが、ほれ、置いた」

 

本当に置いた

置きやがったよぽんって

平然と、一切の疑問なく起きやがりましたよコノヤロウ

 

「はいでは、そのまま撫で撫でしてください。すると参謀ちゃんのヤル気が∞にアップアップしまーす!」

 

で撫でた。言われるがまま撫でやがってるよバーテン!

またリアルナデポが始まっちゃったよ?

なんだこの空気と超疎外感・・・

 

「あーまだ寒い季節ですのに勘違いした害虫には困るりますわーっ!」

 

ドンっ

 

今度はサングラスの女性が参謀さんを突き飛ばした

 

「もう、やっぱ邪魔ぁ! 帰ってよ要らないから!」

 

「邪魔をなさるのは貴女でしょう!」

 

そして始まるのはまた喧嘩で、巡ってやがるのはバーテンヤロウ

フーテンのトラさんみたく自分が惚れる側でなく、惚れられてる側っておまえなんなんだクソ

男はつら○よが俺がつらいよに変わってるじゃねーか!

浅草で厄払いして草団子食いなさいって天啓か何かかコレ?

 

「ああーもう止めろっつーんだよ!」

 

そんな内心イラつきまくりな俺への止めを刺しやがったのは、誰あろう二人の間へ割って入ったクソバーテンだった

 

「おまえらなー、もう小坊じゃねえんだからいい加減にしろよったく、はあ」

 

やれやれ、とバーテンは、両手を一つずつ参謀さんとサングラスの女性の頭に置いてくしゃくしゃ

 

俺なにしに来たわけ?

 

俺なに?

 

俺って何なんだよ?!

 

変な空気の中心にいる腹立つバーテンが二人の頭を一通り撫で終わる頃、顔こそ合わせないままだけど喧嘩腰ではなくなった参謀さんと、サングラスさんこと第二参謀さんは、落ち着いて先を進む俺とバーテンの後ろを着いてきた

 

ああそうだよ。今日はこのために来たんじゃねーか。

なんでわけわからん痴話喧嘩にバーテン巡っての女の火花なんぞ見せられにゃいかんのだ

 

で、そんなこんなでやっとこ入場

 

 

 

 

「まずこのレースですが2番はありません。戦績からーーー」

 

「参謀的には4番と5番かなぁ?」

 

「参謀その二は4番です。しーーーバーテン様と無職様はいかがですか?」

 

「あ、俺ボートは初めてなんでよくわからなくって参謀さんお二人にお任せで」

 

競馬で全的中させたという参謀さんがいると聞いたからバーテンの誘いに乗って態々平和島まで来たのだ

競艇初めての俺に予想なんざできるわきゃない

 

しかし、その全的させたらしい参謀その一さんはやはりすごかった。持ってる鞄見たがあの鞄は超名門校アッシュフォード学園のものだ

 

ブリタニアでは確かコルチェスターと並ぶ皇族・貴族御用達の幼等部から大学院までのエスカレーター学校で、日本で言えば帝大とかと同等級の超エリート校だ

 

参謀さんはそこの高等部学生だった

三流大学中退の無職である俺なんかとは頭のデキが違う

この分じゃサングラスさんも似たような学院に通ってたのかも知れんな

 

アッシュフォード

 

コルチェスター

 

この2校の名前を思い浮かべた俺は、常駐してるスレの関係からまさかブリタニアの貴族じゃなかろうかと疑った

だが参謀さんはサングラスさんの企業の創業者一族の分家筋にあたるひとらしく、現在の社長の兄の娘だとのことで貴族ではないという話だった

 

サングラスさんはサングラスさんで現社長の娘にして警察官。やはり貴族ではない

 

二人ともにその辺りはあまり聞かれたくないらしく答えづらそうにしていた

ただ企業名を聞いて俺はビビった。大日本帝国の皇族が経営しているスメラギコンツェルンとか、日本の最先端技術に重工業を牛耳る倉崎重工とかと同類の、環太平洋経済圏でしのぎ合う巨大多国籍企業の一つだったのだ

 

なんでそんなとこのお嬢様二人とこんな単なるバーテンが知り合いなんだよ!

 

もう突っ込みどころが満載で何処をどう突っ込めばいいのかさえわからない

 

でバーテンは本職バーテンらしい。そして予想通りバーテンはアホだった

 

「6番、確実だぜ」

 

配当金が一番いいだけで最低人気の最下位常連選手を選ぼうとしたのだ

 

馬鹿である。あえて言おう馬鹿であると!

 

大貴族(笑)とはまたタイプの異なる馬鹿である

 

コイツの予想だけは絶対あてにならん

あてにしたら間違いなく死ぬる

 

「あの、6番は難しいかと」

 

サングラスさんが口ごもる

はっきり言ってやってください。馬鹿は考えるなと

 

「レースなんて絶対じゃないからわからないけど、配当金が高いのは滅多に来ないから高いんだよ?」

 

参謀さんもくちごもる

貴女もはっきり言ってやってください。馬鹿は考えるだけ無駄なんだと

 

ともかく俺は俺で参謀さんとサングラスさんを信じて買ってみよう

 

二人はもう何レースか先を予想しているようでさっきまでの険悪さは何処へやら

見事な連係プレーで確実な勝ちを拾っていった

 

「よし、次こそは大穴狙いだな!」

 

「「駄目だよ(です)!!」」

 

馬鹿だコイツほんと

 

「はあ、バーテンおまえなーーー」

 

906:名無しの貴族

だーかーらー、言ってるじゃんか、日本にいる現段階ではもうヤツに逃げ場なしだって

 

907:名無しの貴族

米内議員は無関係宣言したんだろ?

じゃあアイツいまどこよ?

 

908:超姉貴

ロズベルト元男爵の公金横領の事実を確認次第ブリタニア帝国政府は日本政府へフランク・ロズベルトの引き渡し要請を正式に行う方針です

 

909:名無しの無関係

日本中逃げ回ってるか、米内議員に見捨てられて呆然自失か

 

910:名無しの貴族

大グリンダやブリタニア政府が腐敗貴族の粛清に動いているのは知ってる

 

911:名無しの他人

おい、いまのニュース見たかおまえら

都内在住のバーテンが新宿で刺されたって

 

912:名無しの貴族

 >>908

超姉貴はなんでんなこと知ってるの

 

913:名無しの華族

 >>911

バーテンが刺されたのか

なんか嫌だなバーテンの話を昼にしてた矢先に

 

914:名無しの貴族

まあ関係無いだろ。バーの店員なんか東京中に腐るほどいるし

 

915:名無しの貴族

バーテンといや遅いなオフでボートやってる無職とバーテンの奴ら。もうレース終わってるだろ

 

916:名無しの平民

バーとかだと酔った勢いの喧嘩で刺した刺されたはありますからね

いま見ましたが意識不明の重症らしいです。痛ましい。回復を願うばかりです

 

917:名無しの貴族

バーテンらが勝ったのか負けたのかが知りたい

幾ら勝ったのか幾ら負けたのかが知りたい

 

918:華族になりたい

 >>915

勝ったら勝ったで祝勝会にでも行っているのでおじゃろう

負けたら負けたで残念会を。バーテンだけにでおじゃる

 

919:名無しの無職

ヤバい、ヤバいよ

 

920:名無しの貴族

超姉貴貴族の可能性あり?

 

921:名無しの貴族

超姉貴は貴族じゃないとか言ってなかった?

 

922:名無しの他人

 >>919

おお!帰ってきたかね無職よ!

で、ヤバいとは勝まくりでヤバいのか全財産いかれてヤバいのか?

 

923:カレン

 >>919

勝った?負けた?

あのバーテンが自信満々そうだっただけにちょっと気になるわ

 

924:名無しの貴族

カレン様は金持ちなんだから別に気にせんでも大丈夫っしょw

 

925:名無しの無職

勝った俺は18万ほどでバーテンは43万

って、そんな話はどうでもいいんだ

バーテンが刺された!

 

926:名無しの貴族

超姉貴は何者か?

バーテンと無職は勝ったのか?

 

927:名無しの貴族

負けた方に100円

 

928:名無しの無関係

 >>925

ニュースの話だろつまらん

てか幾らなんでも不謹慎だぞ

 

929:名無しの貴族

名無しのバーテンと、刺されたバーテンで驚かせようとしたってそうはいかんざき!

 

930:名無しの貴族

で、それはいいから勝った分は例の口座に

 

931:名無しの無職

違うマジで刺されたんだって!

勝った帰りに参謀さんたちと別れたあとに新宿で飲んでたんだよ祝勝会のつもりで!

その帰りに歩いてたときにブリタニア系かブリタニア人かの変なおっさんがブツブツ言いながらふらふら近寄ってきてバーテンとぶつかって財布スられて、アイツすぐ気づいておっさん追いかけたんだが、曲がり角曲がったとこで血ィどばどば流して倒れてて

 

さっきのおっさんに刺されたって

 

それで警察と救急呼んで、俺事情話して、いま警察署から出てきたところ

アイツは病院に運ばれたって、俺もうわけわからんくて

 

932:名無しの貴族

 >>929

維神崎議員って昔いたなぁ

 

933:名無しの平民

 >>930

何処の口座なんですかそれw

 

934:名無しの貴族

 >>931

マジ?

 

935:名無しの貴族

ちょっと待てやマジか

 

936:カレン

ち、ちょっと冗談じゃないの?!

 

937:名無しの華族

おまえらまず落ち着け!

それたぶん今ニュースでやってるやつだ

 

938:超姉貴

 >>931氏が仰っておりますお話しの真偽の程は?

 

939:名無しの平民

えっと、新宿でバーテンが刺されて意識不明の重症とだけ出てますね

 

940:名無しの無職

あいつとさぁ、飲んでるときあいつ、

 

『この金の内手元に残すのは5万だけで残りは借金返済に回すんだ。そしたら今月の給料は丸々手元に残るわけでさ、俺そいつで以てあいつらとさ、それと小柄な方のやつの親父にプレゼント買ってやるんだ。へへっ、柄にもねーだろ? 博打しまくりの駄目人間な俺が汗水垂らして稼いだ金の方で人様にプレゼントとか。でもなぁ、あいつらってさ頭いいし、家柄もいいし、世界が俺を裏切っても自分は最後まで味方だーっなんてバカ言うような良いやつらだし

俺みたく脳みそ2ビットの三流高卒で、クソみてーにいい加減で、調子乗りヤローに付き合ってくれてる勿体無いなんて言葉じゃ片付けらんねーような良いダチなんだよ。普段ゼッテー口にしねーんだがテキトー人生の俺の一生の宝物みたいなやつらなんだわ。ホントさ、なんで俺みてーなアホと遊んでくれるんだろうな? 俺みてーなアホヤローはよ、世間様の嫌われもんで良いのに、あいつらもおっさんもみんな良くしてくれんだ。見捨てりゃいいのになぁこんなクソは』

『バーテンおまえ・・・そうかおまえ、自分のことわかってたのか』

『おいおいー戦友、そこはイイヤツだったんだなとか意外だなとか掛けてくれてもいいじゃんよー』

 

なんて話して何がいいかなー、喜んでくれっかなー? て、嬉しそうに相談してくるんだよ・・・

 

それなのに、なのになんでそんな矢先に刺されてんだよ! わけわかんねーよ!

なあ、あいつ、あいつ死んじゃうのか?!

俺が止めてたら、間に合ってたら刺されなかったのかっ!?

どうしよ、どうしよ俺っ、あの場にいたのにっ

 

941:名無しの他人

 >>938

恐らくは間違いないかと思います

 

942:名無しの無関係

 >>940

とにかく落ち着けって。おまえが悪いんじゃないんだから

最悪おまえまで刺されてたかも知れんしこれはどうしようもなかった

刺されたバーテンも意識不明だがまだ重傷と出てる。より命の危険性が高い重体じゃない。助かる可能性がまだ充分ある

 

 

 




ここまで。バーテンの癖に生意気な状態ですがバイオレンス食らってるんで許してやってください

どのカップリングの恋愛が見たいですか?(いずれもそれぞれに書いております・また書いていきます。新しいカップリングも増える可能性あり。

  • 嶋田繁太郎×モニカ・クルシェフスキー
  • 嶋田繁太郎×ユーフェミア・リ・ブリタニア
  • 山本五十六×リーライナ・ヴェルガモン
  • 南雲忠一×ドロテア・エルンスト
  • 玉城真一郎×クララ・ランフランク
  • 玉城真一郎×マリーベル・メル・ブリタニア
  • 澤崎敦×井上直美
  • レオンハルト×マリーカ・ソレイシィ
  • 原作ルルーシュ×シャーリー・フェネット
  • ルルーシュ(休日)×ミレイ
  • オデュッセウス×皇神楽耶
  • ジェレミア×ヴィレッタ・ヌゥ
  • 枢木スザク×ナナリー・ランペルージ
  • コーネリア・ランペルージ×ギルフォード
  • 高麗大佐×奥様(書けたら(-_-;)
  • 鳩川雪夫×ストーカー女(書けたら(-_-
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