帝都の休日 短編連作群保管庫   作:休日

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めぐりあい馬鹿

 

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めぐりあい馬鹿

 

 

 

 

 

 

 

 

 

俺は退屈していた

 

訂正、退屈はしていない

 

退屈する暇はないから退屈しようもない

 

要らないと突っぱねるのに毎日毎日面会時刻いっぱいまでマリーベルが俺の世話をしに朝からやってくるのだ

 

なんでか知らないが彼女も含めて俺が根っこからは誰も信用していなかった事がバレてしまった

 

どうもバらしたのはネットを通じて最近友人となったばかりの渾名無職。正式名名無しの無職だが、長いので無職と呼んでいる

 

やつも割合毎日に近い形でお見舞いという名のその実遊びに来ていたが、たまにマリーベルに病室外に連れ出されては翌日来なくなる事がある

 

後で来た日、マリー抜きの時にサシで聞いてみると、毎日遊びに来られては兄様のお体に負担が掛かってしまいますので明日はどうかとお願いされるらしい

 

なら自分はどうなんだよとマリーベルに直球で聞いてやったら「わたくしは兄様のお世話係ですので」で、来て普通なのだとかなんとか

 

言わんとしてるところは分からんでもない。刺された傷は病院の話では全治三ヶ月。そのあとのリハビリやらなんやらで退院後も通院だけは欠かさないでほしいとのこと

 

入院中は入院中で患部に負担のかかる行為は慎むようにとのご注意まで受けていた

 

こうなると再会してからそんなに月日も経ってないにも関わらず、俺の行動や考えに聡いマリーベルが俺を放置しとくわけない。案の定入院から一月後にはお目付け役よろしくとばかりに毎日張り付いてきた

 

これがクララなら何とでもなる。あいつもあいつでお目付け役は簡単にこなすが、反面俺のお願い事については大抵聞いてくれる

何かほしいと金渡せば酒の一本二本くらいまでなら隠れて買ってきてくれるだろう。無職はマリーベルみたいに厳格じゃないけど酒は駄目だろあれは駄目だろで全部を聞いちゃくれない。なんて友達思いの無いやつだ

 

そこで俺は気をやった。はたと思い付いてしまったのだ。マリーベルがあんな毎日朝早くから夜遅くまで俺に付きっきりなのは、信用されてなかったことがショックだったからではないのかと

 

676: 名無しさん :2018/02/01(木) 00:51:21

 

あれは容態が安定してきた頃だった。ガラッと開いた病室の扉。現れたのは子供姿の大家のじいさん。信じらんないがあれでも年金受け取るような年齢だ。ずいぶん前に身分証見せてもらった時にそれは分かっていた

 

本名V.V.

年齢5X

 

見かけは子供、中身はお爺ちゃんだ

 

まあよ、平均年齢が劇的に伸びた現在じゃいわゆる中年に当たる年なんだが、そのおっさん達の現役時はそれでも高齢者扱いだったわけでそれこそ年齢の割りにゃ年金貰えてる最後の世代

俺らの世代じゃ年金は80から下手すりゃ90から支給になってるかもしれない

こればかりは平均寿命の伸びと共に定年が上に伸びたから仕方ない

 

まあそんなわけで子供なおじさんが見舞いにでも来てくれたのかなと考えていたら近づいてきて無言で頭を殴られた

あれはかなーり痛かった。気合いの入った一撃ってやつだわ。その時の俺は今よりまだ体悪かったんだが容赦ねー。そんで言ったてか怒られたわけだよ

 

『伊達や酔狂で君のような阿呆に僕やみんなが付き合ってるとでも考えてたかい? もしもそうならちょっと頭を開いて中を見せて貰いたいものだね。中身が腐ってるなら捨ててあげるから』

 

なんにも返す言葉がなかったぜあれは

 

『僕はね。これでも君を息子みたいに思ってる。出会った時は虚勢はった単なるお調子者な悪ガキ。飲み友達になってからは大言壮語な大法螺吹き。クララの遊び相手を頼んでいたよね? あの子は大層君になついていた。その様子を長年見続けて最近は息子かな?って思い始めていたんだ。それをまあ僕らが君を嫌っていて本当は信じちゃいなかっただぁ? 人の機敏も社会もろくに知らないようなクソガキが粋がってるんじゃないぞっ!! 僕はまだいい。君にそう思われていたんだと知ったクララの気持ちを考えたかっ?! 僕やあの子の兄弟姉妹、あの子の叔父である僕の弟やその兄弟姉妹にさえ見せたことがない大声を上げて恥も外聞もなく泣きじゃくってたんだぞっっ?!』

 

677: 名無しさん :2018/02/01(木) 00:51:51

 

心からの叫びってやつだったわ

 

『正直に言おう。僕はね、あの時ほど君を殴って殴って殴り回して・・・殺してやりたいと思った事はなかったよ。クララは小さい頃からずっと君に言い続けていたね? 例え世界が敵になろうともクララだけはお兄ちゃんの味方だからって。あれは嘘でも世辞でもない心からの言葉さ。あの子は僕がもしも"君を殺そうとするなら"君を連れて世界中を逃げ回るって言ったんだよ。他ならぬ"この僕にだ"』

 

さっぱり分からない話だ

 

俺はクララの事も

あのじいさんの事も

よく知らない

 

俺のつまんねー日常にふっと現れていつの間にか日常の一部になってた。クララが何かヤバそうな"お仕事"ってやつをしてるって程度にしかクララを知らない

 

クララが泣いた

 

クララが大口開いて泣きじゃくった

 

残念ながらそいつがどれ程の意味なのか俺にはさっぱりだ

ただ他でもない俺がクララを泣かせたって事に思い至っちまった瞬間、俺は自分を殴ってやりたくなってた

 

あいつは俺を好きだといつも公言する

 

 

お兄ちゃんラブー

 

愛しのクララちゃんが来たよー

 

クララはお兄ちゃんが好きだもん

 

お兄ちゃんがクララを鬱陶しいガキだって思ってもクララはお兄ちゃんがだーい好きだよ!!

 

 

なんてこたぁねー。結局くだらねぇ昔の自分に固執して、何かしたらまた嫌われるって

本当はクララにだって嫌われてるんだ。だから急にうざいと言われても、蔑まれたり貶されたりしても、アホだと馬鹿にされても、それは仕方ないんだって予防線張っていたのは臆病な俺の方だったって話だ

 

クララはいつだって俺の味方だった

全部終われば残っていたのは覆しようの無いたった一つの事実だけだった

 

678: 名無しさん :2018/02/01(木) 00:52:42

 

マリーベルについちゃわからねー。昔会ったことあるあの公園で泣いていたやかましいガキだった。警察官の親がいるってのは嘘で本当は環太平洋経済圏の三大企業の一個、ランペルージグループの社長令嬢だったってことくらいしか

 

でもよ、夢叶えようってあの話は本当だった。その時迷っていたらしいあいつの背中を俺が押したんだと

 

あいつもあいつで俺みたいなアホともう一度会いたいとか馬鹿な事を考えてたらしい

受験大失敗して夢諦めた俺と違ってあいつはあいつの夢を叶えていた

 

そんな中で偶然再会したわけなんだが、再会してからこっち暇さえありゃ会いに来てたような気がするわ。ほとんど取れない貴重な休暇を使って、あのやたらと攻撃的な金髪の女マリーベルの部下だっていうオルドリンと一緒に

 

そこら辺からだったか?クララがマリーベルに攻撃的だったのが分かったの。クララはあいつの従姉であるコーネリアにもやたらと攻撃的視線を送ることがある。それは俺がコーネリアを気にしていたからだ。仕方ないじゃんかよ。もろ好みのタイプだし

まあ、なんかコーネリアの婚約者らしい眼鏡と張り合っていたがよ、相手にもされなかった。家柄もよくて頭もよくて、強くてイケメンとか、勝てっこねーよ

 

ま、何にしろマリーベルとクララは犬猿の間柄だった。そのマリーベルも今回の件を知って、俺の弱くて脆いテキトー心くんの本音を知って泣いていたんだとさ

 

振り返れば馬鹿だわ。ホンっとにつくづくアホだよ

あのおっさんはマリーベル、マリーを泣かせた件に付いてもこっちは別だってキツいの一発ドタマにくれやがった

 

こっちもまた心に響き渡る一撃だったわ

 

『僕のかわいい娘と姪を泣かせてこれで済むなんて安いものなんだぞ』

 

何がどう安いのか分からなかったがマリーの親父はランペルージグループの社長でおっさんは名誉職っつーても会長様だ

 

実際拳骨二発で済むとか安いんだろうな

 

679: 名無しさん :2018/02/01(木) 00:53:18

 

とまあ嵐のようなお小言をいただいたわけだが、そのおっさんは去り際「半年間休暇をやる。バーオーナーとしての特別権限だ三割カットだけど給与も出す。精々早く元気になって遊びまくればいいさ」って男相手なのに惚れちまいそうな笑顔をくれて帰りやがった

 

あのおっさん普通に体が成長してたらスゲー美形なんだろうなぁ

 

 

そんな経過で始まったような穏やかな入院生活は一月過ぎてマリーがお世話係するようになってから変わった

 

学校帰りには必ず来てくれるクララと顔を会わせるたびに嫌み謗りの口喧嘩だ

 

こいつらには仲良くなろうとか友達になろうとかの考えはないのか?

 

聞いてやったら

 

『アハハあるわけないじゃん。マリーお姉ちゃんは目下最大の敵だから。滅殺対象だからぁ』

 

『ウフフフ、ありません。いっときの共闘は既に解消されておりますのでクララ・ランフランクは我がエルファバの殲滅対象となっておりますの』

 

エルファバってのは無職が差し入れてくれたノートPCで観たネット動画で、マリーとよく似たブリタニアの皇女様が乗り回してるとんでもなくデカイ飛行型として開発されたナイトメアフレームの事だ

 

詳しくはマリーが教えてくれた

戦場カメラマンが撮影してるらしいが迫力が段違いで映像で観ても「俺つぇーーー!」感が半端なかった

 

680: 名無しさん :2018/02/01(木) 00:53:54

 

ああそうそうマリーの話考えてたんだった

 

あいつがああまでクララを敵視する理由。クララがマリーを敵視する理由。考えれば考えるほどに俺がコーネリアのこといいかと思ってる時の状況と似てやがった

 

これはまさかだが

 

まさかマリーのやつも俺の事好きなんではなかろーか?

確認するには本人に訊くしかない。俺に悟れとかそれムリ。うんそれムリ。どこかの委員長が可愛かったなぁ~。ニート時代に深夜アニメで観た委員長キャラ。最後は死ぬってか消えちまうんだが、好きだったわあの子

 

でムリ。じゃなかったマリーさん。ちょっと酒を買ってきてくんね?

 

「うん、それムリ」

 

言うと思ったわ。昔を懐かしんで昨日クララと二人でその涼宮ハ◯ヒの憂鬱ってアニメを観ていたんだが、挟む形でマリーも観てたんだよ

一応その場にいた無職も一緒に観ていたんだけど俺がオセロの黒でクララとマリーが白になって挟み込むように視聴し始めたのを見て

 

『リア充のくせに、リア充のくせに何で萌え系アニメをリア充状態で観てんだよ! 死ねーよ!』

 

なんてぶつぶつ独り言喋りながら部屋に備え付けのトイレに入ったっきり一時間出て来なかった

 

俺なんか悪ぃーことしたか?

 

681: 名無しさん :2018/02/01(木) 00:54:41

 

「ビールか酎ハイ350缶1本くらい良いだろ?」

 

「いけません。病院で飲酒など許されませんわ」

 

「ここ個室じゃんかよ」

 

「四人部屋でも二人部屋でも個室でも病院内は病院内。駄目なものは駄目です」

 

よしここで釜をかけてやる

なんでやろうと思ったかこまどりくん

それはキスをされたからとカラスは言った

言ったんだよ

マジでキスしてきやがったんだよ俺の手術後に賭けして負けたからって

負けたからって普通キスなんかするか?

それもすっげー長い時間、口ん中に舌まで入れてきてベロチューだぜベロチュー

 

ああ、あれは甘酸っぱくてゾクゾクして気持ちよくて、なんか幸せな気分だった

 

そこを無職に見られて終わったけど、あれ見られてなきゃまだキスされてたろうなぁ

 

だからだよ。こいつまさか俺の事をって思ったの

 

「俺を好きなマリーなら買ってきてくれそうな気がする」

 

「好きなお方であるからこそ買いにいきません。ムリ」

 

いい笑顔で首かしげて頭の左側で一纏めにした長いサイドテールを元気に揺らすマリー。・・・・・・状況確認終了

 

682: 名無しさん :2018/02/01(木) 00:55:35

 

「あっ・・・!」

 

自分の吐いた言葉の意味に気がついたのか。マリーはみるみる顔を赤くしてこっちを睨み付けてきた

 

「だ、だ、騙しましたわね?!」

 

「アホかよ騙してねーよ?! テメーが勝手に口走ったんだろ!? だいたいこないだのキスはあれなんだよ!? 思いっきりベロチューしてきたじゃんかあれでなんにも思ってないとか鈍い俺でもそりゃおかしいって分かるわ!!」

 

「う、うう・・・」

 

うつむくマリー。なんか最近はうつむく、下向いてばっかだなこいつ

したら、急にキッと睨み付け直してきて「ううーーーっっ!」ってしがみついて胸にグーパンしてきた

 

痛ッデェェーーーっっ!

 

俺怪我人!俺怪我人!

 

となんのかんので落ち着いた?マリーは

 

マリーベル・ランペルージは玉城真一郎が好き

 

簡単に言ってのけた

 

「お、おまえはよ、認めたらずいぶんあっさりだな、」

 

あっさり過ぎて逆に引くわ

 

「わたくしの敵と対等な立場に上がらなければならないと、この事件の最中に気づかされましたので」

 

「はあ、やっぱ敵ってのはつまりあれかクララか?」

 

「はい。わたくし最大の恋の敵はクララ・ランフランクとお見受け致しました」

 

そうかよ。でもそれ勘違いだぜ

 

683: 名無しさん :2018/02/01(木) 00:56:35

 

「あのな。こうなったらもうこっちもぶっちゃけちまうけど悪ぃーがよ、クララもマリーも俺の好みじゃねー。俺の好みは」

 

「兄様の好みの女性はボンっ、キュっ、ボンっ、の色気ある年上の女性なのでしょう?」

 

「なんだ、知ってたのかよ」

 

「クララよりお聞き致しております。『どーせクララもマリーお姉ちゃんも相手にされてないよー』と」

 

「んならなんで」

 

「だから? それで? クララは申しておりましたわ。そしてわたくしも申し上げますわ」

 

"貴方を好きなわたくしの気持ちを否定する権利など貴方にはありません"

 

・・・・・・何処かで聴いたような言葉だな。ああそっか、昔っからクララのやつが抜かしてや がる事と同じなんだ

 

目を合わせるとこっちを射抜く瞳までクララと同じだった

 

「これで対等。ここからが真の勝負。わたくしは玉城真一郎。これよりあなたをこの手にするまで地平の果てまでもあなたひとりを追いかけて参ります。地平で捕らえられないのならば宇宙の果てまでも。ですからわたくしからは諦めるつもりなどありませんのでそのつもりでいてくださいな。ね、シン兄さま」

 

684: 名無しさん :2018/02/01(木) 00:57:17

 

ああ、そうかわかったわかりましたよ。おまえら揃ってたちの悪いストーカーだとな

 

「言っとくが俺は好みの女見つけたら逃げるかんな?」

 

「ご自由になさいませ。たかだか其処らの有象無象ごとき。わたくしのエルファバを以て焼き払ってご覧に入れましょう」

 

「エルファバってあの動画ね・・・いやいやマリーさんよ、あんたあの皇女様と名前おんなしで顔似てるだけの別人だろってかあのデカイナイトメアフレームに乗ってる皇女様よりおまえの方が断然かわいらしいぞ」

 

「えっ・・・ま、またその様な戯れを仰ってはぐらかそうとしても!」

 

「いやいやそこは本心。あんなゴツイもん乗り回してる女よりはマリーのがずっと可愛いわ」

 

嘘じゃない。この辺はな

クララもマリーも俺には勿体ないほど可愛くて良い女だってのは分かっちゃいるんだよ

ただどうしても昔からの事があるせいか妹的に見ちまうんだ

クララはもち、マリーもあのちっこかった嬢ちゃんの頃が思い出されてなぁ

 

「い、いまは、そのお言葉だけでわたくしは良しと、す、少し失礼を」

 

「小便か?」

 

「違いますっっ!!」

 

ぷりぷり怒って出ていった

 

685: 名無しさん :2018/02/01(木) 00:58:03

 

「・・・」

 

なんだかな・・・

 

「はあ、どうすりゃ良いのよこれ」

 

「おまえが死んだら解決するわ!!」

 

「うおっ? 無職いたのか!」

 

「そりゃいるよ! おまえちょっと酷くね?」

 

「悪い悪い、ていうかおまえ話聞いてたのかよ? 盗み聞きは趣味悪ぃーからやめてくんねーか」

 

「誰が盗み聞きなんかするか人聞きの悪い。つーかアホかよ。おまえらの中二的な話し声さ、部屋の外まで聞こえてたぞ」

 

「ま、マジで?」

 

「マジマジ。つーかさぁおまえこれどうすんの? 自分で油に火ぃ着けてさ放火魔かおまえ。この間のキスだって黙っておけば知らぬ存ぜぬで逃げられたのに。後な、おまえ注意しとけよ俺もう逃げるから」

 

 

見舞いに来たあの参謀さん、クララさん、は辺かな? クララちゃんかな

 

そのクララちゃんさあ、扉の前で立ち尽くして全部聞いてたぞ?

 

目蓋をうすめて半笑いで、暗~い笑顔で扉を見つめて

 

686: 名無しさん :2018/02/01(木) 00:58:35

*

*

*

 

マリーベルは気分を落ち着けるため。そしてせめてジュースくらいならと玉城に飲ませてあげる為に扉を出たところで、膝裏まで届く薄いピンク色の髪を肩から払いながら扉の中へ入ろうとしていた少女とすれ違う

 

「そんな手段を取るなんて、さすがは横入りドロボーはやることが汚いね。反吐が出る」

 

少女はすれ違うマリーベルを罵る

 

「同じステージに立った? アハハハハハ、ジョーダンにしては笑わせてくれるじゃない。お腹が捩れちゃうよホントに。クララとお兄ちゃんの間にはね、過ごしてきた時間があるんだ。子供の頃からずっと一緒だった時間と絆がある。ちょっとくらいキスした、お兄ちゃんの唇を奪ったくらいでイイ気になるのも大概にしてよ」

 

身も凍りつくような怨念を秘めた声で告げる少女クララの挑発を受け止めたマリーベル。彼女はそれを受けても何でもない事のようにして受け流した

 

「安い挑発ですこと。時間がある? その時間のおかげで貴女は兄様に"妹"としてしか認識なされていないのではなくて?

それに貴女に傾き始めている兄様の心を奪うにはいずれはわたくし自身が舞台に上がらなくてはならなかった・・・そう、これはほんの少し早く訪れた天秤を傾けるトラブルですわ」

 

付き合うクララはその美貌に半笑いを浮かべたまま敵を見据えた

 

「へぇ、ドロボーの分際でわたしのお兄ちゃんを盗ろうっていうんだぁ・・・」

 

マリーベルもまた敵を見据える

 

「ええ、妹などにいつまでも兄が必要であるとは思えませんもの。それに貴女はそこらにいる有象無象ではないわたくしの敵ですので」

 

扉の前にはもう一人、マリーベルの護衛が立っていたが口を挟むことはない

 

彼はクララが世間には知らされていないブリタニア皇帝の兄君にして、ギアス嚮団嚮主V.V.の血を引く、ブリタニアに数多いる闇の姫の一人とでも呼ぶべき立場にある存在だという事を知っているからだ

 

そのギアスは本気を出せば既に両眼を以て行使可能となっておりこれに伴い威力も増大している。名前も知らない相手にも命令の行使が可能なほどに

ギアス対策を受けていないマリーベルの護衛一人などどうとでもできてしまうのだ

 

それにこの場の罵り合いは恋愛事の話だ

他人が口出しすべき話でもないとだんまりを決め込んでいた

 

だいたいギアスならマリーベル皇女とて持っており、ギアスユーザー同士の戦いになればもう常人には付いていけない

 

正直部屋の中のキングオブ馬鹿を巡ってバトられて巻き添えで死んだらアホである

 

 

 

どのカップリングの恋愛が見たいですか?(いずれもそれぞれに書いております・また書いていきます。新しいカップリングも増える可能性あり。

  • 嶋田繁太郎×モニカ・クルシェフスキー
  • 嶋田繁太郎×ユーフェミア・リ・ブリタニア
  • 山本五十六×リーライナ・ヴェルガモン
  • 南雲忠一×ドロテア・エルンスト
  • 玉城真一郎×クララ・ランフランク
  • 玉城真一郎×マリーベル・メル・ブリタニア
  • 澤崎敦×井上直美
  • レオンハルト×マリーカ・ソレイシィ
  • 原作ルルーシュ×シャーリー・フェネット
  • ルルーシュ(休日)×ミレイ
  • オデュッセウス×皇神楽耶
  • ジェレミア×ヴィレッタ・ヌゥ
  • 枢木スザク×ナナリー・ランペルージ
  • コーネリア・ランペルージ×ギルフォード
  • 高麗大佐×奥様(書けたら(-_-;)
  • 鳩川雪夫×ストーカー女(書けたら(-_-
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